名前の知らないウマ娘さん   作:小鳥遊 小佳夏

2 / 13
トウカイテイオーと幼馴染のウマ娘

ボクはトウカイテイオー。最強の無敗の三冠ウマ娘を目指してた、ふつう?のウマ娘だ。過去形なのは、もう無敗を目指せないから。まあこれは仕方ない事情があって、ダービーまではとれたのに、菊花賞の直前で骨折。そのあとは普通に負けちゃったりして、今じゃ目標があるようなないような。そんなボクの話、少し聞いてくれるかな

 

ボクは何も、最初から最強を目指してたんじゃない。あるウマ娘の協力があったんだ。とはいえ、正直名前を忘れちゃってるから、彼女って呼ぶね。

彼女とは同じ小学校の幼馴染だったんだ。ボクがシンボリルドルフ、この学園のカイチョーに惚れて最強の帝王を目指そうとしたとき、彼女がサポートしてくれたんだ。彼女がトレーニング法調べたりしてくれて、トレーナーみたいに色々手伝ってくれたんだ。聞くところによると、実際のトレーナーとか、元トレーナーに質問しに行ったりとか、あとは身近なものでトレーニングできないかとか、色々試行錯誤してくれてたみたい。例えば、定番かもしれないけどペットボトルを使った筋トレとか、学校のトラックを借りて走ったり、山の斜面で坂路の練習したり。

その中で一番助けてくれたのがテイオーステップ。このステップ、最初は彼女の足癖から始まったんだよね。それを見たボクが、なんとなく真似しだして。それからなんか使えそう?ってあーでもない、こーでもないって二人で試行錯誤して、ようやく完成したのがテイオーステップ。本当は幼馴染の名前にしたかったんだけど

「私よりテイオーのステップにしてほしい」

って固辞されちゃって。それ以降、ウイニングライブに取り入れてみたり、走りに取り入れたりしてこれのおかげで勝ったことも何回か。このステップのおかげで、リギルにスカウトされたり、今加入してるスピカと出会えるきっかけになったりして、今のボクを形作ってる原点だから、彼女はボクの恩人にして師匠? ってとこかな。

え、その幼馴染と今はどうしてるかって?

トレセン学園に入るまでは一緒だったんだけど、少ししたら姿が見えなくなっちゃって。退学したって話も聞かないし、もうずっと会ってないなぁ。

あの娘、どこで今何しているのかなぁ。また彼女のテイオーステップ、見たいなぁ。彼女なら、スピカのチームメンバーとも仲良くやれるだろうし、一緒にチームは行ってトレーニングしたいんだけどなぁ。

あ、じゃあそろそろトレーニングの時間だから、もう行くね!

よし、今日はみんなと何のトレーニングやるのかなぁ♪

 

そんなノーテンキなボクは知りもしなかった。

ボクが大事な約束も忘れてて、そのせいで幼馴染が走れなくなっているなんて。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。