名前の知らないウマ娘さん   作:小鳥遊 小佳夏

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名前の知られてないウマ娘

私はクレナイ。つけられたあだ名はレイ。幼馴染のウマ娘がつけてくれたあだ名。

これはそんな私が走れなくなるまでのお話。

 

元々私は、あるウマ娘と一緒の小学校だった。彼女はある目標を持っていた。私は彼女のサポートをするのが好きだった。ウマ娘として走るよりも、彼女のトレーニングを手伝うほうが。だから、いろんなトレーニングを試した。小学生のお小遣いなんてたかが知れてるから、よくあるものや自然を使ってトレーニングするすべを研究した。おかげで私とそのウマ娘は結構な身体能力を手に入れて、トレセン学園にも入学することができた。

普通、トレセン学園にはレースに出て勝ってセンターを手に入れるために入学する。でも、私の目的は少し違っていた。

彼女と私はある約束を交わした。それは私がトレーナーとして、彼女はウマ娘として、二人でレースに出て勝つというもの。でも、トレーナーになるにはセンスや知識が必要。だから専門職になって、トレーナー不足甚だしいことになってるんだろうけど。まあそれはさておき、センスはまだしも、知識は一朝一夕にして身につくものではない。大学とかで学ぶのが一般的なんだろうけど、そんなことやってたら、彼女がデビューしてしまう。それでは約束を守れない。だから、私はトレセン学園に入学する道を選んだ。ウマ娘たちがいる専門の教育機関。であれば、データも何もかもが充実しているはず。

実際、私の読みは当たっていた。特に同期にいたアグネスタキオンの研究資料には息を撒くものがあった。私は彼女と協力しながらさらにデータを集め、それと同時に私が彼女のトレーニングを担当できるようにならないかと根回しを始めていった。最初は難色を示されるも、知識として既に学園にいるトレーナーと遜色無いことを明らかにすると、周りの態度も少しづつ和らいでいった。

更に私は新人トレーナーの桐生院トレーナーとの出会いなんかを得つつ、自分だけのトレーニングルームを確保することに成功した。そこは昔廃部になったチームの部屋で、古いながらもまだまだ使えるトレーニング機器や、生活をするための部屋までついてきた。そこを整えてる間に数年過ぎ、なんとか彼女と一緒にトレーニングができるとそう思っていた矢先、色々協力してくれている間に親友となったシンボリルドルフから、あることを告げられた。それは、私の心を壊すのに十分だった。

「私、あなたのサポートがしたい。だから、いつかはトレーナーになってあなたがレースに出る姿を見たい」

「ふふ、キミがボクのトレーナーになってくれるなら最強だね! 一緒に最強の皇帝と、そのトレーナーになろ!!」

そんな約束をした幼馴染のトウカイテイオー。彼女が、チームスピカに加入したというものだった。

それから私は、走れなくなった。

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