絶対に寝ないドクターvs絶対に寝かせるオペレーターズ   作:8OROCHI丸

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ご都合主義と捏造と独自設定って
考えるのはいいんだけど後で相当詰まりやすいよね


停戦2日目

さてアーミヤより仕事を取り上げられてから2日目。今日はロドス自体が珍しく休みであり、職員の大半は龍門に遊びに行っている。そんな中ドクターは……、

 

「……………………」

 

……執務室で溶けていた。

厳密に言えば椅子からずり落ちているレベルまで深く腰を落としているだけなのだが。学校の椅子でそれをやると後ろにガッタンと倒れるから、あの音は何故か無性に恐怖心を抱いていた記憶がある。

 

閑話休題(それはそれとして)

 

さしてやることもない上にやれることもないドクターは、外出するわけでもなくただひたすら一人執務室でダラダラとしていた。

 

「……………………………あぁ〜」

 

そもそも趣味といった趣味を持ち合わせてこなかった人間が趣味の作り方などそう簡単に覚えられるわけもなく。

戦闘指揮にはとんでもない才能を発揮するドクターではあったが、私生活方面ではこれでもかというほどポンコツであった。

 

アーミヤはエイヤフィヤトラやスカイフレアなど術師たちの集まりに行き、ケルシーはレッドとともにウェイ長官の元に赴いている。首脳陣……というか、最高責任者3人のうち二人がいないというか、そもそもロドスに残っている人間も数人いるかいないかである。

端的に言えばぼっちを満喫していた。

 

オペレーター達とは業務上の関係でしか関わってないとずっと思っているドクターは個人個人の好きなものとか趣味とかなど一切把握できていないのだ。というかプライベート自体無いも同義なのだが。

 

 

…………オペレーター達の外出理由の9割はドクターへの贈り物だという点だけは余談として伝えておこう。

 

 

 

「失礼するぞ、ドクター」

 

「……んおぉ…、フロストノヴァかぁー…、どうしたぁー……」

 

「…見事なまでのだらけようだな。あのウサギに見つかったらなにか言われるのではないか?」

 

「だいじょーぶだいじょーぶぅ……。アーミヤは私に対してめちゃくちゃ休んでくれって言うからさぁー……」

 

「私としてはその体勢で休めているというお前の精神状況を疑わねばならないのだが」

 

「……じょーだん、じょーだんだよぉ。流石に起きるさ。よいしょっと……。……さて、どうしたんだフロストノヴァ。私を訪ねてくるなんて、珍しいじゃないか?」

 

「……その切り替えには素直に称賛を送るべきなのか疑問ではあるが……、まぁいい。父さんを知らないか?」

 

「え、パトリオットさん?いや、私は見てないけど……」

 

「…そうか」

 

 

「……パトリオット卿なら、今朝方外出をしていたぞ。ドクター」

 

「おわっ、ファントム?驚いたよ」

 

「……何処に行ったかはわかるか?」

 

「……さてな。私はロドスから出ていない。依って、パトリオット卿の外出先までは、把握していない。」

 

「…そうか、邪魔したな。ドクター」

 

「構わんさ。何かあったらいつでも訪ねてくるといい。力になれるかどうかはわからないが、必ず協力しよう」

 

「……ああ、何かあったら、な」

 

 

 

「ありがとう、助かったよファントム」

 

「礼には及ばない。フロストノヴァ嬢の疑問に応えただけだ」

 

「それでもだよ。私の把握していない部分を見てくれているんだ。感謝しているよ」

 

「…であるならば、ありがたく謝辞を受け取ろう。しかし、君はかつて敵であった彼女らに対して平等に接するのだな」

 

「……かつて敵だった、という観点から言えばイーサンもスカルシュレッダーもそうさ。他にも、元レユニオン所属だった者たちだっておおい。彼らだって、やむを得ない事情があったから、自分の信念を信じてレユニオンに入ったんだ。このロドスという機構は、敵味方なんていう些細なものに縛られてはいけない。鉱石病を患ったすべての感染者に平等であるべきなのだから」

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 

時はフロストノヴァ戦まで遡り……

 

「……フッ……、砕けた、か」

「あの石頭が……どこぞの巫にもらってきたものだ。……私の命を繋ぎ止めることができる、などと言っていたが」

「一度の戦闘すら持ち堪えられないとはな。フフ、やはり贋物か」

「私達の『親子関係』も同じようなものかもしれんな……。そして今のデタラメなレユニオンも……同じようなものだ」

 

「うっ!ぐ……。」

 

「ゴホゴホッ……。ブレイズさん!」

 

「寒流が……消えた。私は大丈夫!アーミヤちゃん、早く、あの白ウサギを!」

 

「素晴らしい。お前たちの完勝だ、ロドス。私の兄弟姉妹たちは……私がむざむざ死なせてしまった」

「私たちには、何もできなかった。私の命には……なんの価値もなかった」

 

「…いいや、それは違う。違うぞ、フロストノヴァ。君の志は、彼らに確かな信念を与えたじゃないか!!」

 

「……」

 

「死にゆく私に、これ以上付き合う必要はない」

「お前たちがまだ救える者たちを救うんだ。急げ。早く行け。」

「あの黒装束たちの阻止、帰る場所を失った感染者の収容……。なんだっていい」

「往くんだ。そして価値あることを成せ」

 

「……。ドクター……」

 

「……アーミヤ、ブレイズ、グレースロート。すまないが、先に行っててくれ」

 

「……わかりました。ドクター、フロストノヴァさんに、あの言葉を伝えてください……。……お願いします」

 

「……ああ、わかった」

 

「フッ…、本当に甘い子ウサギ…だ。……似ているな。あの頃のタルラに、そっくりだ…」

「死を前にしてそんな奴に出会えるとはな。堅い意志で理想を成そうとする者に……」

 

「……フロストノヴァ。君は、言っていたじゃないか。責任はどうするんだ!?」

 

「…お前のことだ。もう分かっているのだろう?悪人には、悪人としてあるべき姿がある。この結末に、私は不満などない」

「お前たちを傷つけ、レユニオンと共に罪なき龍門人を標的にし、結果的にウルサスの感染者たちの暗い未来の訪れを早めた。……そんな者には、ロドスに行く資格などありはしない」

 

「資格なんて関係ない!君を守って散っていたスノーデビル達は、みんな君が生きることを望んでいたじゃないか!!」

 

「…ああ、そうだろう。私の兄弟姉妹は……あの馬鹿者たちは、私が生きることを望むだろうな」

「私が死んだとしても、あの馬鹿者たちには生きていくことのできる居場所が見つかるだろうと考えていた」

「……だが、それは間違いだった。彼らは皆死んでしまった。この元から先の長くない、私を守るために。……無念だ。私たちの命は、全部いいように利用されてしまった」

「そして、私のこの最期の一時は、自身で勝ち得たものなどではない。これは彼らの血を代償に手に入れたものに過ぎないのだ!!」

「…この残された僅かな命は……せめて信頼できる者のために使うとしよう。………ありがとう」

 

「………フロストノヴァ……………」

 

「……フッ……、仮にもし我々が生き延びたとしても、どこに行けと言うのだ?我々には元より他に行ける場所などない。唯一知る場所といえば、あの凍原だけだ」

「……龍門は、ウルサスにはなり得ない。同胞と感染者を救い出し、暖かく、食べ物も住まいもある場所に連れて行くとしても……。その場所は、龍門であるべきではない。…初めから、龍門を目指すべきではなかった。龍門の市民とて同じように苦しんで、日々の生活を生きながらえているのだから」

「…我々が帰るべきは、ウルサスだけだ……、我らが、祖国に……」

「雪……、静かに流れる河……、風に揺れる松林……、深緑の苔……。…ああ、この大地は、なんと美しいのだろう……」

 

「……フロストノヴァ、聞かせてくれ。全てを画策したのは、タルラだと、そういうのか?」

 

「……ああ、そうだ。私の推測が正しいのならば……、すでに力を蓄えた陰謀が、虎視眈々と機会をうかがっている」

「ボジョカスティの老いぼれが、いくらか時間を稼いだとしても、あのタルラがこのような陰謀を画策したからには、必ずなにか対策をしているだろう」

「龍門には、もう手出しをする機会はないだろう……。ウルサスも、成り行きを見守るだけだ」

「だが、まだお前たちがいる。感染者には、まだ希望が残されている。たとえ一繡の望みであったとしても――

 

――タルラを討ち滅ぼせ。彼女の狂気を止めろ、レユニオンがさらに多くの感染者を飲み込まないために。レユニオンに、タルラは必要ない。いかなるタルラも必要ない……」

「……あるいは……。私個人としての願いだ…、彼女を、救ってやってくれ。……いや、彼女の助けになってほしい。私たちのような数多の感染者の同胞たちと共に……」

「あの本物の……、泥に塗れながら進み続ける……、タルラを……」

 

「……フロストノヴァ」

 

「…………なん………だ……?」

 

「……君の父は、君のことを心から愛していたと思う。君のために死んだ両親を、…君が、覚えていたように」

「父が君のためにやってきた全てのことを、…君は覚えている」

 

「………。そんなこと……、もちろん知っているさ……。…ただ……、いま私は奴よりも先に、死のうとしているのだ……」

「……もし、奴が私を拾わなければ……、どんなに良かったか……。そうすれば……、奴も私のために……、苦しむことはなかった……。……元から……、あれほど、苦しい思いを、してきたというのに………」

 

「……苦しい思いをしてきたからこそ、ボジョカスティは君を大切にしていたんだ……」

 

「…フフ……。………『ドクター』……。…そう、呼んでも……いいだろう……?」

「ドクター……、この大地では……、我々の選択など……意味を成さないのかもしれない……。……だが、それでも……、たとえ結果は変わらなくとも……、私は、自ら選びたいと願った……。…そして、自ら、選んだのだ……」

「……この、手で。拭ったのだ…、…己の行いが……実らせた果実を……」

 

――つぅ、と。フロストノヴァの指が、ドクターの頬をなぞった。

 

「……フロストノヴァ、君の指が、とても温かい………」

 

「…フフ……、変だな……。…お前の顔が、冷たく……感じるなんて……。……私の、体温は……、もうそれほど……低くないと……いうのか……?」

 

「……ああ、温かい。とても、とても温かいよ…、フロストノヴァ……。君の手が……、温かいんだ……」

 

「……死を、前にして……、ようやく……、再び人と触れ合えるようになったか………」

 

「…フロストノヴァ。アーミヤも、君がロドスに来ることを、望んでいる…!」

 

「……この私に……、…本当に……、その、資格が…、あるのか……?」

 

「さっきも言っただろう。資格なんて、関係ない。関係ないんだ、フロストノヴァ。……ただ、死ぬだけでは、過ちを挽回することもできなくなってしまう」

 

「…フッ……。それに…、応えない……というのは……、…非礼と、いうものか……」

「……ドクター。どうか…アーミヤに、伝えてくれ。……この大地では、人は、一人の力では……何も、成し遂げられない……」

「……だが、……お前は、一人ではない……」

「…今、この瞬間から……。私が、お前の側にいる……。……私が、お前と、共に歩む……。…………私も……、ロドスの…一員となろう…………」

 

「……ありがとう、フロストノヴァ…」

 

「……いいや…。感謝、したいのは……、私の、方だ………。…ドクター、…お前の、その目は…、私の、古い知り合いに……、よく似ている………」

 

「……古い、知り合い…?」

 

「…遠い昔に、出会った男の子だ……。…あの子の、兄は……、敵の許しを、請うために……、頭を、…下げるくらい、なら……吊るし上げられたほうが、…マシだと……、言ったそうだ……」

「その…意思を継ぎ……、あの子は…、雪原を、越え…ウルサスの地を、踏襲しようと……、目標が異なる、我々とは別れたが……」

「……あれは……、私が、出会った中で……、最も、理想に生きた、者だった……。…少なくとも、今までは、そう考えていた……。……だが…、お前と、アーミヤを見て…、理想すらも、一つの信念に…、…なり得ると、知った……」

 

「……ロドスは、感染者を救いたいという、一つの理念の元で戦っている」

 

「……レユニオンも、最初は、同じだった…、はず、さ……。」

「……ああ、ドクター……。…お前は、本当に、よく似ている……。…お前の、目は、……あの子に、本当に…そっくりだ……」

「……ただ、お前は……、あの子の、ような……揺るぎなさの、代わりに……、優しさを、持っている……」

 

「……」

 

「……もう、放していい……。兄弟、姉妹たちが……、私を、待っている……」

 

――父さん…、私は本当に…、馬鹿な娘だったよ……。

…でも……、許して………。

 

「……いいや、駄目だ」

 

「……え………?」

 

「私は、私の目の前で人が死ぬのを絶対に許容しない。絶対に、絶対にだ!!」

「私は、なんとしてでも、君を救ってみせる!!!!」

 

「……ド、クター…」

 

 

そうだ。

私はドクターだ。

目の前の命をみすみす落とすことを見過ごしていいわけがない。いや、見過ごすわけにはいかない!!

 

「――ぅぉぉぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!」

 

――フロストノヴァの周りに、淡い光が集まっていく。

 

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!」

 

「…ドクター、もう、いい。もう、いいんだ……」

 

――集まった光が、ゆっくりとフロストノヴァの身体を包んでゆく。

 

「……あたた、かい……。……この、光、は……??」

 

「ああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」

 

――眩い光に包まれ、思わず目を閉じる。

…目を、開けたときには……。

 

「…ドクター、ドクター!!」

 

「……ああ…、フロスト……ノヴァ…。……成功して、よかった……」

 

「何故だ、何故私のために、こんな無茶を……!」

 

「……君、には…、生きていて、欲しかったから……」

 

「…大馬鹿者め、お前は、大馬鹿者だ……!!」

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 

「……ああ、懐かしいな」

 

「フロストノヴァ嬢がドクターを運んできたとき、ブレイズ嬢が殺意を全開にしていたそうだな?」

 

「あははは……、私のアーツのようなもののせいだろうね。アーミヤがとりなしてくれたらしくて助かったよ…」

 

「……自己犠牲も、程々にするのだな、ドクター。私を含め、ドクターに好意を向けている者は少なくないぞ」

 

「……うーん、皆私の何がそんなに良いんだろうね?」

 

「……さてな。私の口からは何も出さないでおこう」

 

 

 

「……父さん、どこに行っていたんだ?」

 

「…お前への、贈り物を、買いにな」

 

「……私へ?」

 

「あの、お守りは、砕けた。これは、私からの、個人的な、贈り物だ」

 

「……蒼色の、ペンダント?」

 

「…お前の、イメージに、合わせて、みた」

 

「……ああ、すごくいい。ありがとう、父さん」

 

「………ああ。よく、似合って、いる」




長くね?
例の知り合い1日1万文字以上書いてたらしいけどおばけにも程があらん?僕みたいな文才のないくそざこなめくじドクターにはとんでもないけどそんな分量書けないし書く気もありませんごめんなさい(

この世界線だとアレックス・ミーシャ姉弟は生きてるし、
ファウスト・メフィストも保護されてるので、
態度は軟化

さぁご都合主義と独自設定と独自展開のオンパレードだ
忙しくなるぞー(白目)
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