ようやく自分の目の前に人化したガンプラが出現したことに、タクオは嬉しさのあまりにあることを企てる……。
「い……今、なんと言ったでござるか……?」
タクオは、未だ自分の目の前で起きたことが信じられない様子だ。それに対し、目の前の子……自らを“ザクⅠ”と称した子は、何故か年寄りのような口調でこう説明した。
「だから、わしはぬし様の作ったガンプラだと言ったのじゃ」
「……」
改めてそれを聞いても無言のまま絶句するタクオ。そんなタクオの様子にザクⅠはだんだん不安そうに表情を曇らせる。
「もしかして……迷惑じゃったか……? いきなり目の前に現れて……自分のことをガンプラなどと言っても……信じてはもらえぬか……?」
だんだんと俯いてしまうザクⅠ。一方のタクオは尚も口をぽかーんと開けて絶句したまま、状況が飲み込めていないという状態だ。それを見てザクⅠはうるうると目を潤ませてくる。とても愛くるしいその表情に、ついにしばらくの沈黙の後、タクオの感情が爆発した。
「……じ」
「じ……?」
「人化……キターーーーーーーーーーッ!!」
太い体をわなわなと震わせたかと思うと、どこぞの宇宙ライダーのように腕を高く伸ばしてその喜びの言葉を叫ぶ。
「ややややったよ! ようやく僕にもガンプラの人化きたよ! いやぁ実を言うと今か今かと待ちわびてたんでござるよぉドゥフフwww しかも僕が一番好きなザクⅠが……こここ、こんなかわいい美少女になるなんて! しかもこれからは一つ屋根の下で暮らせるなんて……! 苦節16年……キモオタと蔑まれ、ピザデブと罵しられてきた僕が、ようやく陽の目を浴びる機会がきたでござるんだな……! ドゥフフwwwコポォwww」
先ほどのどもった口調はどこえやら、それとは打って変わって思わず己の内の気持ちをマシンガントークで暴露するタクオ。あまりの熱気に眼鏡が曇ってしまっている。
「ん? 待たれよぬし様、おぬしは何か一つ勘違いをしているぞ?」
「オウフ、僕としたことが一人で盛り上がってたでござるよ。で、なにかななにかな?」
曇った眼鏡を拭き、かけ直しながらタクオが問いかける。だが、その返答はタクオの予想に反するものだった。
「わしは女ではないぞ」
―――――第8話:「三次元との戦い」―――――
「……え?」
ザクⅠの言った言葉の意味が呑み込めず、またもタクオはポカンと口を開けて沈黙してしまう。
「いやだから、わしは女ではない。男じゃ」
「な、なーにを言ってるでござるか! こんなかわいい子が男なわけないでござろう」
「むぅ……そう言われてもなぁ……真実なのじゃが……」
冗談を言っているとは思えないザクⅠの言葉と表情に、へらへらと笑っていたタクオの表情がだんだんと曇ってきた。
「え……ひょっとしてそれはギャグで言ってるのでござるか?」
「ギャグではないぞ」
「……本当に?」
「くどいのう……本当だと言っとるじゃろ」
「……う」
「う…?」
またも体をふるふると震わせるタクオ。だが、先ほどのように喜びに満ちたものではないということは、その曇った表情と眼鏡を見ればわかる。
「ウゾダドンドコドーン!!」
ザクⅠの衝撃の告白に、タクオは膝を折り土下座する形で床に突っ伏し、両手の拳で床をドンドンと叩く。
「うわぁあ!? ど、どうしたのじゃぬし様!?」
その様子を見ていろいろと心配になったらしく、ザクⅠがタクオに寄り添う。タクオは涙と鼻水と汗と湯気でなんかぐちゃぐちゃになりながらも、ザクの手をぎゅっと握る。
「ここここんなに小さくてすべすべしてて柔らかい手をしてるのに……本当に男なのでござるか!? ガチで!?」
「う、うむ……残念じゃが……」
それを聞いてタクオはまたも床に突っ伏し、「うわああああああああ」と絶叫のような泣き声をあげる。
「ぬ、ぬし様……そんなに泣かないでおくれ……わしは困ってしまうぞ……」
おろおろと困惑しだすザク。だが、タクオは一向に泣き止もうとはしない。
「や……やはり……わしが男なのがいけないのか……?」
タクオの反応を見て、ザクⅠの表情がだんだんと暗く、俯いていき、少し涙目になってしまう。
「うっ……ううっ……すまん……すまんのぅ……ぬし様よ……わしが……わしが男なぞで生まれてしまったばっかりに……うぅ……うえええええん……」
ついに泣きだしてしまったザクⅠ。小さな手をぎゅっと握り、溢れて来る涙を手でぬぐい、必死で堪えようとするその姿を見て、トモヒロがハッと顔を上げる。
「……かわいい」
そう、それが素直な感想だった。かわいいのである。男であろうと、女でなかろうとも、細い足をぺたんと床につけて、子供のように泣きじゃくるその姿はとても愛しく思える。守ってあげたいと……優しく抱きしめてあげたいと思えるような、そんな小動物的な可愛さがあったのだ。
タクオは泣き止み、むくりと立ちあがると、泣きじゃくるザクⅠを抱きしめ、頭を撫でて落ち着かせる。
「ぬ……ぬし様……?」
「すまなかったでござる。君の気持も考えないで勝手なことを言ってしまって……謝らなきゃいけないのはこっちの方でござるよ」
今度はザクⅠの肩を掴み、タクオはその目線に腰を落とす。
「ぬし様は……こんなわしでいいのか……?」
「いいんでござる。僕の大好きなガンプラが命を持って生まれてきてくれた……それだけで僕は嬉しいんでござる」
「本当か? わし……男の子じゃぞ? 本当に良いのか?」
涙目になり、上目づかいをするザクⅠの姿に、タクオの中で何かが弾けた。
「フォカヌポゥwwwwwww!!!?」
奇声を発しながら床の上をゴロゴロと転がりまわるタクオ。己の中で湧き上がってくるイケナイ感情を悶えながら必死で抑えているといった具合だ。
「だ、大丈夫かぬし様よ!?」
「だだだ大丈夫でござるよドゥフフwww ね、ねぇ、一回でいいからおおお『お兄ちゃん』って呼んでもらえるでござるか?」
「え? う、うむ……お、お兄ちゃん♪」
「うっひょおおおおおおおおお!! キタコレぇぇぇぇぇぇぇ!!」
今度は奇声を発しながら辺りをぴょんぴょんと飛び跳ねる。そんな様子にいよいよ心配になってきたのか、泣きじゃくることなど忘れてザクが心配する。
「ほ、本当に大丈夫か!?」
………………
…………
……
「ふぅ…ふぅ…取り乱して済まなかったでござる」
散々床の上で悶えまくった後、ズレた眼鏡とボサボサになった髪を直して、ザクⅠをソファーの上に座らせ、自分はテーブルを挟んで反対側のソファーに座る。
「いやいや、わしの方こそなんとかぬし様に受け入られたようで良かったぞ」
「早速で悪いんでござるが、ザク君に一つ頼みたいことがあるのでござる」
「なんじゃ? わしにできることなら、なんでも言ってよいぞ♪」
と、ザクⅠは初めてできた自分の主のためにと、満面の笑みでそう答えた。
「ほう……なんでもと? それじゃあ……―」
………………
…………
……
「あぁ~あ……今日も疲れた……」
一日の授業が終わり、昇降口の下駄箱まで向かう。まったくオトメの奴め……あの後俺を取り押さえた後、同人誌完成までずっと吹きさらしのあいつの部屋に閉じ込めるんだもんなぁ……風邪ひいちまうよ。幸いトモヒロとゴッドとサバーニャのおかげで同人誌が思ってたよりも早く完成したらしいから、今日はあいつの用事に付き合わされることもないだろうし、帰ったら家でのんびりするかな。
と、帰った後の事を考えて自分の下駄箱を開けた時だった。
「……? なんだこりゃ?」
下駄箱を開けて、靴を取り出そうとした時、中から何かが落ちてきた。拾ってまじまじと見てみると、それは白い封筒だった。封筒に宛名などは書かれてはいないが、透かして見ると中には手紙が入っているのがわかる。
男子の下駄箱の中に手紙……このベタなシチュエーション……ということは、これはつまり……!
「ラブレターね」
「すげぇなソウシ、誰からだ?」
気がつくと、俺の背後にはオトメとトモヒロの二人が立っていた。
「お、お前ら!? いつからそこにいた!?」
「ソウシ君が下駄箱開けた時からだよ~♪ ねぇねぇ、それ誰からのラブレターなの? もしかして男から?」
「いや、実は罰ゲームかなんかで入れられたのかもな」
と、オトメはきらきらした表情で期待に満ち満ちた表情をし、トモヒロはへらへらと笑う。しかし、確かに誰からのものなのかが気になる。それにこれが本当のラブレターだとするなら……! と、僅かな期待を胸に、封筒を開けてみる。
「……お前らも見るのか?」
「当然」
と、二人は声を揃えて断言した。まったく……なんでこんな時だけ息ピッタリなんだか……。まぁいいか、とりあえず封筒の中から便箋を取り出し、広げてみる。
「なになに!? なんて書いてあるの!?」
「待て待て、え~っと……」
手紙にはこう書かれていた。
『お前の友達は預かった。返してほしければ今日の19:00に噴水公園まで来い。お前のガンプラも連れてこい。オトナには知らせるな』
と、新聞や雑誌などの活字の切り抜きを張り合わせて作った文章が書かれていた。
「こ、これって……!」
この手紙の容姿、そして内容から、俺の中の淡い期待は不穏なものへと変わった。
「へ~、所謂脅迫状ってやつ?」
「すっげー、俺ドラマでしか見たことなかったわ」
と、二人はまだ呑気なことを言っている。
「お前らなぁ……呑気なこと言ってる場合じゃないだろ!」
「わかってるけどさぁ、でもこの『お友達』って誰の事?」
そう言われてみれば……俺の目の前にはオトメにトモヒロがいる。この二人以外で友達となると……もう一人誰かいたかな……。
「あ、もしかしてタクオのことか?」
トモヒロの言葉で俺は思い出す。そういえば今日、タクオは欠席していた。
「そういえばいないわね、タクオ君」
「てっきりまた深夜アニメの見すぎで寝坊してそのまま休んだのかと思ったけどよぉ……」
「まさかこんなことに巻き込まれてたとはな……あいつ」
しかしこの手紙を出した人物はタクオなんて預かってどうしようっていうんだ? しかも注目すべきは、その後の文……。
「少なくとも今この人物についてわかってることは……こいつは人となったガンプラが俺の家にいることを知っているということだ」
何故知っているのかはさておき、これはもしかしたら凄く厄介なことかもしれない。人化したガンプラのことを世間にバラされでもしたら、何が起こるか分かった物ではない。つまりはこの事を先生や警察に知らせることはできないということだ。
「もしかしてこの手紙……あのキサラギってやつの出したもんなんじゃねーか?」
「え?」
「だってよぉ、あいつ前にお前のファントムちゃんに喧嘩吹っ掛けてきたじゃんか」
確かに、キサラギの所持しているガンプラ、ギラーガは以前俺を人質にし、ファントムをおびき出すという手段をとったことがある。だから今度はタクオを人質に……?
しかし、俺はどうも腑に落ちなかった。なぜなら、キサラギはガンプラ初心者のトモヒロに適切な道具を真剣になって選んであげたりしてくれて、本当にガンプラが大好きな様子だった。だから俺は、キサラギがそれほど悪い人物だとは思えなかった。そしてギラーガも、ファントムをおびき出すために俺を人質にしたことを悔いているような感じがあったのを思い出した。
「う~ん……俺はそうは思わないな。キサラギは自分からこんなことに協力するようには思えないし、ギラーガだって闘うことに誇りを持っているような奴だ、2度も同じような手口をやるとは思えない」
「そっか……で、どうするんだ?」
「行くしかないだろ。タクオをほっとくわけにもいかないし。こいつの目的がなんなのか、それをハッキリさせてやるさ」
………………
…………
……
そしてその夜、俺はファントムを連れて夜の公園にやってきた。
「悪いなファントム、こんなことに付き合わせちまって」
「いえ、ほかならぬマスターのご友人の危機と聞いては、黙っているわけにはいきません」
まだまだ寒いこの時期に、ファントムはいつもこんな肌が出たような格好だ。俺は上着にマフラーと防寒対策をしているが、正直寒くないのだろうか……。
と、その時背後から何者かの足音が聞こえてきた。タクオを攫った張本人かと思い、振り向くとそこには……。
「やっほ~♪ ソウシ君、ファントムちゃん♪」
「オッス、お前ら来るのはえーな」
そこにいたのは先ほどと同じく、オトメとトモヒロだった。
「お、お前ら……! なんで来たんだよ!?」
「え? だってあの脅迫状、ソウシ君とファントムちゃんだけ来いなんてどこにも書いてなかったじゃん」
「俺達も何かの力になれるんじゃないかと思って一緒に来たわけだ。ゴッド達に話してもよかったんだが、まだ回復してなくてな」
そういえばこいつらの所持している人化ガンプラのサバーニャとゴッドの姿は見えない。二人ともあんな激戦を繰り広げてたんだものな……すぐに回復できるものではないというのはわかってはいるが……だからといってこいつらだけ来ても……。
「……お前ら、言っとくけどこれは結構ヤバいことなのかもしれないんだぞ。お前達まで危険な目に遭ったらどうするんだ」
「わかってるよ! ……でも、事情を知ってるのにソウシ君とファントムちゃんだけに任せられないよ」
「俺たちにだってできることがあるはずだろ! タクオを誘拐した犯人をとっちめたりとかよ。とにかく、俺達の仲間を攫おうなんて奴ぁ許せねぇぜ!」
と、きたもんだ。まぁ、放っておけないというのはわかる。こいつらだってタクオのことは心配なはずだ。なら、こいつらの好きにさせてやるしかないか。実を言うと、俺も少し心細かったところだ。だが、他に仲間もいればなんとかなるかもしれない。力を貸してくれるなら、それはそれでありがたいことだ。
「ところでまだ犯人さんは来ねぇのか?」
「マスター、只今のお時間は?」
「18:58分だ」
そろそろあの手紙の差出人が俺達の前に姿を現す時間だが……。
ザッ……ザッ……
街灯が切れ、暗闇に染まる公園の奥から足音が聞こえる。ついに来たみたいだな……タクオを攫った張本人が。他のみんなも、その足音に気が付き一斉に静まりかえると、その足音の方向を凝視する。足音の主は徐々にこちらに近づいてくる。街灯の明かりが灯るこの公園の入口に、俺達の目にその姿が徐々に明らかになってくる。
最初は足……次に胴……そして顔……ん? ちょっと待て……こいつは……!
「やぁやぁ皆の衆、ご足労ありがとうでござる」
俺達の前に姿を現したのは、誘拐されているはずのタクオだった。タクオは何事もなかったかのように、満面の笑みでこちらに手を振りながら歩み寄ってくる。
「タクオ! お前無事だったのか!?」
俺達は慌ててタクオの元に駆け寄る。
「この野郎! 心配かけやがって」
「犯人はどうしたの? もしかして、もう解放されたの?」
トモヒロとオトメも、心底心配したという表情でタクオの元に集まる。
「お前よく無事に帰されたな。もしかして、ソウシ達が来たから用済みになったからとかか?」
「ん? あぁ、そうでござるなぁ、まぁそれはなんというか所謂一つの……」
その時だった。何処からか黄色い閃光が瞬いたかと思うと、それはファントムに向かって伸びてくる。ビームだ!
「……っ!」
ファントムが寸前で気が付き、軽い身のこなしでその攻撃を避ける。ビームはファントムが避けた地面に命中し、煙をあげてアスファルトを溶かす。
突然の攻撃に誰もが絶句した。だがただ一人、タクオだけはニヤニヤと気味の悪い笑みを浮かべたままだ。そしてタクオは、その光景を見ながらこう呟いた。
「『自演乙☆』というやつでござるよ」
その時、また別の方向からビームが発射される。今度もその軌道はファントムに向かっている。明らかにファントムを標的に狙ったものだ。またもファントムは後ろに飛び退いて回避する。周囲を警戒し、ビームの放たれた場所を凝視するが、暗闇のせいで誰がどこから攻撃してきたのかわからない。流石に俺達もファントムも、タクオの様子がおかしい事に気が付いた。
「おいてめぇ! 自演ってどういうことだ!」
「なははははは♪ そのままの意味でござるよ。嘘嘘、ぜーんぶ嘘でござる」
トモヒロがタクオに怒声を浴びせるが、タクオは尚もへらへらしながら答える。
「う、嘘って……!?」
「僕が誘拐されたことがってことでござるよ。あの手紙を出したのも僕、ソウシ殿にファントムを呼べと書いたのも僕、全部僕の自演だったでござる」
「なん……だと……?」
俺は……いや、俺だけじゃない。ここにいるトモヒロもオトメも、タクオの言葉を信じられなかった。嘘だと……? 自分が攫われたと書いてあったあの手紙も……全部こいつの仕組んだことだったということか……?
「た、タクオ! お前……なんのためにそんなことを!」
タクオが俺たちに嘘をつき、ファントムを攻撃した……その事実だけで俺はタクオに掴みかかりたい気持ちでいっぱいだったが、だがそれよりも先に、ここはタクオにその真意を問う。
「なんのため? そんなの決まってるでござるよ」
タクオは俺達の前でこう宣言した。
「僕は宇宙世紀のガンダム作品が大好きでござる! 1stが好きだ! Zが好きだ! 逆シャアが好きだ! 08小隊が好きだ! F91が好きだ! シルエットフォーミュラーが好きだ! この世界に生まれたありとあらゆる宇宙世紀シリーズが大好きだ!!」
凍結防止のために冬場は止められている噴水の縁に立って、俺達の前で自分の宇宙世紀好きを高らかに宣言する。
「しかし! だからこそ! ユニバーサルセンチュリーシリーズが今日さらに輝くためには、それ以外のガンダムシリーズは邪魔だと僕は考えるのでござる!」
「邪魔……だと……?」
「その通り! その手始めとして……キモト・ソウシ! 君は確か種が好きだったでござるね?」
『種』とは俗に言う『機動戦士ガンダムSEED』のことである。うん、まぁ、確かに好きといえば好きだ。ファントムだってそのSEEDシリーズのガンプラなわけだし。
「種こそガンダムにおいて一番の害悪! にわかを蔓延らせ、腐女子を蔓延させ、ガンダムを汚した種こそはガンダムシリーズにおいて最も末梢しなければならない存在なのでござる! よって! このアキバ・タクオが粛清しようというのだ、諸君!!」
と、ドヤ顔で語ってはいるが、そんなことで俺達が納得できるわけが無い。タクオの演説が一区切りついたところで、俺達は続々と抗議する。
「いや……確かに俺はSEED好きだけど、それ以外のガンダム作品もオールマイティに見てるし、オールマイティに好きだぞ」
「私、腐女子だけど、OOから入った人だよ? それに腐女子自体は1stの頃からいるし」
「Gしか見てない俺が言うのもあれだけど……お前ちゃんとSEED見て評価言ってるのか?」
「うぐっ……!?」
トモヒロの言葉にタクオは言葉を詰まらせる。確かに、トモヒロは宇宙世紀のガンダム作品についてはとても詳しいが、それ以外の……所謂アナザーセンチュリーガンダム作品については真っ向から否定するだけで内容に触れたことは一度もない。もしや……こいつはネットや世間の情報を鵜呑みにしてて、それをあたかも自分の評価のように語ってるだけなんじゃないか……?
「タクオ、お前さてはちゃんと見て評価下してないな? お前の方こそにわかじゃんか」
「う、うるさいうるさい! こうなったら実力行使でござる! やれっ!」
タクオが合図すると、また暗闇の中からビームが撃たれる。またファントムが警戒していた方とはまるで違う方向から、しかも今度は直撃コースだ。一瞬ヒヤっとしたが、ファントムは今度は肩のシールドでビームを受け流す。シールドはビームコーティングが施されているため、これくらいの威力なら問題ないようだ。
「またビーム……! タクオ、お前まさか……!」
「ふっふっふっ……その通りでござるよ! 僕もついに人化したガンプラを手に入れたのでござる!」
なんてこった……ついにタクオのところにまで人化ガンプラの現象が来たのか。しかもこの暗闇の中をビーム兵器で狙撃してくる……強敵のようだ。用はこいつ、自分がその人化ガンプラという強力な力を手に入れたから、その力を俺達の前で見せびらかせてついでに粛清しようってわけか。まるで拳銃を手に入れた苛められっ子の発想だ。とても危険だぞ……!
「マスター、このままでは……! 応戦の許可を!」
そうしている間にも、ビームはいくつも放たれる。ファントムも今は回避や防御に徹しているが、それもいつまで保つか……。仕方がない、身内と戦う真似なんてしたくはなかったんだが……。
「……っ、わかったファントム。応戦していい!」
「了解、マスター!」
待ってましたとばかりにファントムは俺の指示に応え、腰にマウントしてあるビームライフルを構えると暗闇の中に向けて放つ。3発のビームをファントムから見て右・正面・左の三方向それぞれに向けて放つ。なにせ敵は姿を見せない狙撃手だ、こちらからそうやって揺さぶりをかけるしかない。ビームを撃った後、敵からの手荒い返答がきた。
「左から……!? ……っ!」
今まで正面側から来ていたビームが今度は左側から来た。回避運動が遅れたファントムはそれをシールドで防ぐ。どうやら敵も暗闇の中を動き回ってこちらを狙撃しているらしい。公園の周囲は林になっている。これじゃこの位置からどれだけ攻撃しようとも、敵に当てることは困難だ。ならばこちらから飛びこむか……と考えたが、闇雲に敵陣の中に入ってもみすみすやられるだけなのは目に見えている。どうすればいいのか……。
「ならば……ウィザードチェンジ!! フォーム、≪ガナー≫!」
ファントムがそう叫ぶと、バックパックであるドムトルーパーのイージーウィザードが外れ、溶けるように異空間の中に消えていく。そして代わりに、大型ジェネレーターが付属した折り畳み式の巨大なビーム砲が出現し、ファントムの背中に装着される。その砲をファントムが脇の下に抱えると、グリップ部を握り、砲身が展開される。
この巨大なビーム砲の名は『オルトロス』。大型ジェネレーター含め、通称『ガナーウィザード』と呼ばれる装備だ。量産型のザクウォーリアは、このようにバックパックを換装することにより、こういった大型のビーム兵器など、状況に合った装備を搭載することができるのが強みだ。
「ていうかお前……そんなのも出せれたんだな」
「はい。ガンプラですからある程度の融通は利きますよ」
そう言うとファントムは片膝立ちになり、オルトロスの砲身を暗闇の中に向ける。背中のジェネレーターが駆動音を立てて起動し、徐々に熱量が上がっていく。それが臨界にまで達した時、ファントムは引き金を引いた。
「これでも喰らえ!!」
轟音と共に砲口からガンダムSEED内でよく見る白と赤の混ざった大出力のビームが放たれる。それは先ほど敵がビームで攻撃してきた左舷から放ち、そのままビームの放射を止めることなく左から右へと旋回しながら広域放射していく。敵の隠れる林を焼くと同時に、逃げ場所を無くすつもりだ。ビームが放射された場所は、爆発の後に炎があがり、林はほとんど焼きつくされる。
その時、一際大きな爆発が起こると、爆炎と共に何かがこちらに飛んできた。
「うわあああああ~~~っ!! あちっ! あちっ! あちちっ!」
叫び声をあげながら燃え上がる林の中から何者かが飛び出してきた。そいつの背中に装備されている大型のバックパックから火があがっている。おそらくガナーウィザードの攻撃によって引火したのだろう。そして飛び出してくると一目散に噴水の方に向かっていき、そのまま勢いよく噴水の中に飛び込んだ。背中から炎があがってたから、鎮火の意味も兼ねて飛び込んだのかと思ったが、この慌て様を見る限り偶然だったようだ。
「ひぇ~……死ぬかと思ったぞ……」
しばらくして、飛び込んだ主が俺達の前に顔を覗かせた。中性的なその顔だちは、パッと見は少女のようにも見えるが……。
「ザクきゅん! 大丈夫でござるか!?」
タクオが慌てて噴水に駆け寄る。どうやらこの子がタクオの持つ人化ガンプラのようだ。容姿からして……ベースは旧ザクこと『ザクⅠ』か?
「うむ、背中のジェネレーターが爆発しただけじゃ、問題ない」
そう言ってザクⅠは背中の黒焦げになったバックパックを外し、その手に持つ長身のスナイパーライフルを放る。なるほど、バックパックを『ザクⅠスナイパータイプ』のものに換装し、ビーム兵器を使えるようにしていたのか。奇しくもガナーウィザードを装備していたファントムとコンセプトが似ている。
「ザクⅠか……その子がお前の人化ガンプラか」
「その通りでござる。このザク君こそ、全てのモビルスーツの基礎となった存在! そんな紛い物のザクとは違うでござる!」
タクオはファントムを指さしてそう言った。ファントムはというと、『粉い物』という一言でちょっとムッときたようだ。
「ていうかお前、女の子相手に『君』付けはおかしくね?」
と、トモヒロが言った。確かにそうだ、それは俺も気になっていた。
「むぅ……ここでもわしを女扱いしおって……いいか! わしはな……―!」
「男の子なんだよね? わかってるよ♪」
ザクⅠの言葉を代弁したのはなんとオトメだった。ちょっと待てオトメ……今なんて言った……?
「おぉ! やっとわしのことを男と認識してくれる者がおったか!」
当の本人は何故か自分が男と呼ばれて嬉しい様子だった。
「オトメ……お前なんでわかったんだ……? 初見で10人が見たら全員女の子と答えそうな容姿なのに……」
「腐っ腐っ腐っ……腐女子を舐めちゃダメだぞ♪」
と、不気味な笑いと共に俺に向かって得意げにウィンクしてきた。まぁあれだ……オトメにはそういうのを感じ取る特別な能力でもあるんだろう……。
しかし男の人化ガンプラとは驚いた。今まで俺が見てきた人化ガンプラはみんな女だったからな、男もちゃんと存在することが驚きだった。……いや、そもそも何故俺は人化ガンプラが皆女だと決めつけようとしていたのか……。まぁ、その疑問は今重要なことではない。頭の片隅に置いといて後で考えるとしよう。
「さて、どうするタクオ。まだ続けるか? 俺としてはこの辺で終わりにしたいところなんだけどな」
「ふん! この程度で負けを認めるほど僕は落ちぶれてはいないでござる! ザクきゅん、作戦変更! 『プランB』の発動でござる!」
「わかった、ぬし様よ」
プランB? なんだそれは? と、俺がタクオに問おうとしたときだった。ザクⅠがバックパックを通常のザクⅠの物に換装すると、手を掲げる。すると、夜の暗闇上空から何かが出現する。こちらに近づくにつれ、その形状が段々と露わになる。下から見るとそれは四角い土台のように見える。だがよく見ると、それには主翼や尾翼が付いていることがわかり、成形色は赤いということもわかる。これは……土台は土台でも……!
「ド・ダイか!?」
正式名称は『ド・ダイYS』。ジオン公国軍の爆撃機で、モビルスーツを上部に載せて運用することができる。Z時代におけるサブフライトシステムの基礎となった機体だ。ここにいるド・ダイは、せいぜい全長2メートルといったところで、人化ガンプラの身長に合わせたサイズとなっている。ザクⅠはそのド・ダイの上に乗ると上空へ上昇していく。
「悪く思うでないぞ、おぬしに恨みはないが、ぬし様の命令なのでな!」
と、ザクⅠはド・ダイの上に載せられていた旧型ザクマシンガンを手に取り、ファントムに狙いを定めると発砲した。ファントムも負けじとその攻撃をかわし、再びガナーウィザードで反撃に出る。しかし、ド・ダイに乗ったザクⅠは地上からの砲撃を悠々と回避し、そのまま右に回り込んだ左に回り込んだりし、ファントムを撹乱する。
「くっ……こうも動かれては……!」
いくら強力な火力を持つガナーウィザードであっても、相手がこうも動きまわっては狙いを定めることができない。
「ならば機動性で追いつく! ウィザードチェンジ!! フォーム、≪ブレイズ≫!」
やむを得ずファントムはガナーウィザードの装備を解除する。そして代わりに小型ミサイルによる火力と大型のスラスターによる高機動性能を兼ね備えたウィザードパック、『ブレイズウィザード』を装備する。ウィザードのスラスター部のカバーが開き、ブースターに火が灯ると、ファントムは一気に加速して地面を蹴る。蹴った先にはド・ダイに乗り飛行するザクⅠがいる。
迫るファントムに対してザクⅠはヒートホークを装備し、ファントムは肩のシールドに収納されているビームトマホークを装備する。そして互いに大きく振りかぶると、ヒートホークとビームトマホークが交錯し合い、鍔迫り合いになる。火花を散らす両者。しかし、ファントムのブレイズウィザードは高機動型の装備ではあるが、飛行能力まで兼ね備えているわけではない。スラスター噴射に限界が来て、高度が落ちる。フォントムは脚部のブースターを点火し、着地の衝撃を和らげる。
「あの位置まで飛ぶには、もう一度ジャンプするしかないが……!」
ド・ダイにより飛行能力を持ったザクⅠと、高いジャンプをするのがせいぜいなファントム。戦況から見て、空から攻撃できるザクⅠに圧倒的なアドバンテージがあるのは明らかだ。戦闘を互角にするには、なんとしてもあの高度で踏みとどまらり、ファントムお得意の近接戦闘を仕掛けなければならない。だがどうすれば……!
そうしている間に、ザクⅠは今度はシュツルムファウストを手に取る。モビルスーツ用の使い捨て用単発ロケットランチャーだ。それを2本両手に持ってファントムに向けて放つ。加えてド・ダイ本体からも8連装ミサイルランチャーが火を噴く。
「くぅっ……!」
爆撃により、あっという間に地上は火の海になる。ファントムも、2枚のシールドと対ショック姿勢で自分の身を守ってはいるが、シールドは先ほどのビームによる攻撃で防御力が消耗しているようだ。完全には防御しきれない。
「ファントム!」
「おいよせ! お前まで巻き込まれるぞ!」
堪らずファントムのいる爆心地に駆け寄ろうとするが、トモヒロが俺の手を掴んで止め、ファントムが叫ぶ。
「来てはいけませんマスター! 危険です! この程度で……私は!」
ブレイズウィザードの先端部のハッチが開き、内部に装備されている『ファイアビーミサイル』が発射される。目標は当然ド・ダイ。発射されたミサイルはド・ダイを追尾しながら公園の夜空を飛ぶ。すると、ド・ダイに乗っているザクⅠが後ろを向き、ザクマシンガンを両手に2丁構える。ザクマシンガンの一斉射により、ミサイルは片っ端から撃ち落とされていく。
「なにっ!? ぐあっ……!」
ザクⅠの猛攻はそれで終わらない。今度はザクバズーカを取り出すと、それで地上のファントムを攻撃し始めた。回避、防御行動の遅れたファントムは、バズーカによる攻撃を脚部に受けてしまい、地面に倒れこむ。その拍子に背中のブレイズウィザードが外れ、元のガンプラの大きさになって俺の足元に転がる。
「ファントム!! そんな……怪我までして……!」
見ると、攻撃を受けたファントムの左足の装甲は粉々に砕け、負傷したらしく血が溢れ出ている。とてもではないが、立って戦えるような状態じゃない。
「ぬははははは!! どうやら勝利あったようでござるな」
トモヒロは勝利を確信したという態度だ。このままじゃマズい……またあのギラーガの時みたいにファントムは痛い思いをして……それで負けてしまう……! そんなの……俺はもう……!
「……っ!」
俺は足元のブレイズウィザードを拾うと、踵を返し、公園から出て家に向かって全速力で走る。逃げるわけじゃない。このままじゃファントムは勝てないし、戦うことすらできない。だから……今の俺にできることは……!
「おや? ソウシ殿はどうされたのかな? まさか、相棒を放って逃げ帰ったのでござるか?」
「馬鹿野郎!! んなわけあるか!」
「ソウシ君には……なにか考えがあるんだよ! じゃなきゃ……ファントムちゃんを見捨てるなんて、そんなことあり得ない!」
「ふん、まぁいいでござる。どうせもうすぐ勝負はつくのでござるからなぁ」
………………
…………
……
俺の家と公園は目と鼻の先にある。だから、公園から全速力で走って家に帰るまで1分もかからなかった。外からはザクⅠの攻撃の音がまだ聞こえる。俺は家の中に戻ると、息を切らしながら呼吸を整える暇もなく、自分の部屋に入り、ガンプラのジャンクパーツを入れてある箱をひっくり返す。
ギラーガの時も同じ事を思ったが、飛行能力のある相手に対抗するためには、なんとしてもファントムも同じ土俵に……つまりは空中で戦わせるしかない。しかし、ファントムには飛行能力がない……ならば!
「ないなら……作るまでだ!」
俺は床に散ばしたパーツを、跪いた姿勢のまま、それぞれ手で選別しながら使えそうなパーツを探す。ストライクガンダムのエールストライカー……インパルスガンダムのフォースシルエット……ダメだ、コンセプト的にはウィザードシステムと似てはいるが、本体との接続基部が合わない。ならば、今俺が持っているブレイズウィザードの基部に接続できるようなパーツを探そう。急げ……こうしている間にも、ファントムは攻撃を受けているんだ! 急がないと、手遅れになっちまうかもしれない!
しかし、焦れば焦るほど、何が必要でそうではないのかがわからなくなってくる。
「くそっ……! いつもファントムばかりに戦わせて、肝心な時に俺は何にも役に立てないのか……!」
と、悔しさと情けなさのあまりに拳で床を叩く。
その時だった。
床を叩いた拍子にガンプラを飾ってある棚が揺れ、その中に飾ってあったグフ・イグナイテッドが俺の目の前に落ちてきた。
「グフ……か」
こいつは背中にフライトユニットを装備しており、大気圏内を飛行することが可能だ。待てよ・・・・…このフライトユニットを上手く使えば、ブレイズウィザードの基部に上手く組み込めるかもしれない! ブレイズウィザードのスラスター兼ミサイル部を外し、フライトユニットのウィング部をそこに取りつけてみる。うん、なかなか良い。でもまだ何か足りない……。
ファントムは普通のザクウォリアーやザクファントムに比べると、武装が充実している分重量が増している筈だ。2枚のウィングを取り付けたところで、それだけで飛べるかどうかはわからない。ここはやはり、このブレイズウィザードの大型スラスターを取り付けたいところなんだが……どこにそんなスペースがあるというのか……。
「もう一工夫……もう一工夫なんだ!」
俺はまた床に散ばしたジャンクパーツを漁る。すると、ある物が目に飛び込んできた。
「……? なんだ? このアームパーツは……」
それは細長く、ボール状のポリキャップが上と下にそれぞれ逆向きにはまっているパーツだった。これは確か……デスティニーガンダムのバックパックとウェポンラックを繋ぐパーツ! だとするならもう一つ同じパーツがあるはず……!
「……あった!」
ある程度の長さがあるこのアームパーツと、この翼の付いたウィザードとスラスターを組み合わせられないか考えてみる。このアームパーツはポリキャップが内側に向いている。つまりはこれを取り付ける基部が必要なわけだが……翼を取り付けてしまった以上、そんなスペースはどこにもない。
こういう時は……逆に考えるんだ! ジャンクパーツの中ではなく、先ほど俺が翼を取ったグフの方にヒントがあると! そしてそれは……あった! グフ本体とフライトユニットとの接続部! これを組み合わせれば!
「こいつを取り付けるスペースは……ここしかない!」
ウィザード基部の背部スラスターを引き抜き、そのスペースにフライトユニットの基部をはめ込んでみる。なんと……見事にはまった! スペースはピッタリ、オマケにフライトユニット本体に付属してる大型のスラスターまで付けれる!
こうなれば後は簡単だ、直径3mmのプラ棒をフライトユニット内部に通し、そこに先ほどのアームパーツとスラスターを取り付ければいい。でも今は時間が無いから……。
「こいつで代用だ!」
キットを作った後の余ったランナーの程良い太さの部分をニッパーを使って適当な長さで切り出し、それをフライットユニット内部に通して、アームの付いたスラスターと組み合わせる。
「……できた」
自分でも少しびっくりしている。まさかこの短い時間で、こんなものが作れるとは……。飛行用に取りつけられたグフの翼に、姿勢制御用の後部スラスター、そして加速用の大型スラスター……うん、大丈夫だ。これなら重装備のファントムであっても、空を飛ぶことは可能だろう。
待っていろファントム……こいつでお前を助けてやる!
-続く-
というわけでザクⅠの擬人化、ザクきゅんの登場となりました。男の娘です。擬人化がいつも女の子だとは限らないのだ!
タクオはUCに拘り過ぎな故に他シリーズを真っ向から否定するという……何だか地球に魂を縛られた人間的なのがUC的にも皮肉めいてますね。
新旧ザク同士の戦いはやっぱり書いてる側としても燃える!
どちらも豊富な武装で様々な攻撃を繰り出しますからね。
ただし、片方は空が飛べる分、圧倒的なアドバンテージがあります。
ファントムはこのピンチをどう乗り切るのか…?
次回は…ついにファントムが…!
新兵器のお披露目となります。