がっこうぐらし 不死鳥の種火と桜色の国語教師   作:唯野婆華

3 / 3
 遅くなってすんません。展開考えるのに時間かかっちゃいました。
 あとノリでオリキャラ増やしました。


千里眼とガーターベルトちゃんと元気っ子

 ということで炎翼を使ってリバートロンシティを目指しているわけだが…アイツまだ彼処に居るのか?出来れば学校まで連れていきたいんだが…

 

「っと、やっと到着だぁ〜、お腹減った。」

 

 なんの文脈もないが俺は炎を出すと空腹に見舞われる。永琳先生によると半端に蓬莱の薬の効力を受け継いだせいでもこたんより消費エネルギーが多いから直ぐにこうなるらしい。

 

 モールの入口付近に着陸し、炎翼を解除する。そして飛び立つ時に持って来たショルダーバッグから以前にとりさんに作って貰った弾幕射撃拳銃、名を鴉*1とヒップホルスターを取り出して装着…

 

「あ、」

 

 腰に目を向ければベルトを通す穴などない白いラインが入ったズボン−ジャージとブカブカの黒いパーカー。

 ………、完全に部屋着のままですありがとうございました。

 

「…まあ、なんか『奴ら』も少ないし適当に服も貰っていくか。」

 

 ホルスターを装着するのを諦めた俺はそれを仕舞い、鴉を片手にモールへと足を踏み入れた。

 

 中に入ると直ぐに血の匂いが鼻につく。

 

「…暗いな。」

 

 そう思った俺は銃口を上に向けて『蝶型の弾幕』を展開する。そうすれば飛び回る蝶達が俺の周りを照らし、壁についた血痕や床に飛び散ったガラスを視界にいれる。

 

「こりゃあ酷い有様だな。」

 

 そう思いつつも3階、衣服フロアへと向かう。しかし、少ないとはいえ奴らはいる。どうやら『蝶型の弾幕』に寄せられてきたようで3体の奴らが俺に気付いてよたよたとこちらへ向かってくる。

 

「ふ〜ん。光に反応する、か。まったく、これじゃあ羽虫と変わらないな!」

 

 そうぼやきながら鴉のモードを『通常弾幕』に切り替え、1体の奴らの頭を撃ち抜くと、奴らの頭は吹き飛び、血飛沫を上げながら床に倒れ伏す。…もう少し籠めるエネルギーは少なめでいいな。うん。流石にこれは瑠璃ちゃんに見せられないし。そう思い、籠める量をさっきの3分の2くらいに減らして次の奴らを撃ち抜く。今度は頭に穴が空いたぐらいだったのでそのままラスト1体を撃ち抜く。

 

「…まあ、こんなもんか。」

 

 その後も寄ってきた奴らの顔面に穴を空けつつ衣服フロアに向かった。ただ、奴らは階段を登るのが下手なのか上に行けば行くほど数は減っていった。

 そうして15分もすれば衣服フロアに到着したのだが、大半の服は汚れて使いものにならないようだ。…何故女性服は全くと言っていいほど汚れてないのか、それだけが気になるが…

 

「さて、適当に頂いて行きますね〜っと。」

 

 そう独り言を呟き汚れていない服を探した。

 

 

 

「…よし、こんなもんだろ。てかまた髪白くなってるし…」

 

 白い半袖のカッターシャツに自衛隊の長ズボンを黒くしたようなズボン。肌を隠す為にその上から革製の黒いロングコートを纏い、茶色いブーツを履く。終いに両手にハーフフィンガーのタクティカルグローブ、右腰にヒップホルスターを装着する。

 

 にしても相変わらずここの店はおかしいくらいガチだな。流石『リアルを追求するコスプレ用品店、COCOA*2』というべきか。…このメイド服とかシスター服めぐねえに似合いそうだな。貰っていくか?あ、カバンがない…

 

「そのへんのやつ使おう。」

 

 そうして適当なカバンを探していると、ちょうど良く登山用リュックサックがあったのでそれに二着の服を突っ込み背中に背負う。後は食料品の調達もしたいが…

 

「まずは1度最上階まで登るか。」

 

 そう考え、俺は再び移動を開始した。

 

 

「お〜い!誰か居ないか〜!」

 

 そう繰り返し叫びながら歩を進めるが、返事がない。どうやらこの4階には居ないようだ。そう考え、5階への階段を登ったのだが…

 

「動かないでください!!」

 

 そう叫びながら階段の裏から飛び出すうちの学校の制服を着たガーターベルトをした子と茶髪の子。

 

「…なんでガーターベルト?」

 

「別に美紀の勝手でしょ!」

 

「あ、ハイ。ところで犬走楓っていう君と同じくらいの女の子知らない?確かここでバイトしてたはずだしアイツのことだから生きてるとは思うんだけど。」

 

「!?なんで楓さんの事を知ってるんですか!ストーカーですか!」

 

 なんて茶髪の子が言うので、

 

「いやただの腐れ縁だけど…」

 

 と返せば、

 

「本当ですか?信用なりません。とにかくその手に持ってる拳銃を足元に置いて下さい!」

 

 とかガーターベルトちゃんが指示して来たのでSDハンドガンを足元に置き、

 

「はいはい。これでいいか?」

 

 と、訊く。

 

「圭、腕を手錠で拘束して」

 

「うん。」

 

 そう会話して茶髪の子が俺の手に手錠をかける。…あそうだ!

 

「なあなあ、楓は何処にいるんだ?アイツを知ってるんだったらわかるだろ?」

 

「話すと思いますか?貴方みたいな不審者に。」

 

「そうだよ!この厨二病!」

 

「いや辛辣ぅ!」

 

 ついそう叫んでしまった。しばしの沈黙。次に口を開いたのはガーターベルトちゃんだった。

 

「まずは今からする質問に答えて下さい。そうしたら貴方の質問にも答えてあげます。いいですね?」

 

「ああ、いいぞ」

 

 そう適当に返すと、ガーターベルトちゃんは咳払いをして、

 

「では1つ目、貴方は誰ですか?あとその服は何ですか?」

 

「巡ヶ丘高校3年、不知火紅汰だ。制服じゃないのは昨日色々あって捨てた。今の服装に関しては防御力重視で適当に選んだけどCOCOAで選んだらこうなった。」

 

「適当って…」

 

 と、少し引いているガーターベルトちゃんと

 

「え!私達の先輩だったの!じゃあじゃあ、なんで楓さんの事知ってるの?」

 

 と、驚きつつ訊いてくる茶髪ちゃん。

 

「あぁ、腐れ縁だ。」

 

「なんか適当だね。」

 

 と茶髪ちゃん。

 

「信用出来ないですね。取り敢えず楓さんが戻って来るまではこのまま放置です。」

 

 とガーターベルトちゃん。

 

「ん〜、まあいいか。で、楓は何処にいるんだ?もう教えてくれるよな?あと、楓の能力は知ってるか?」

 

「…はい。楓さんは地下の食品売り場に食料品を調達しに行きました。」

 

 ガーターベルトちゃんはそう答え、

 

「楓さんの能力って、あの壁の反対側とか遠くの奴らの場所を言い当ててた能力の事?理屈は分からなかったけど。あとすっごい運動神経が良くてね!シュタタタタって一瞬であいつらに近づいて一撃であいつらの首をへし折ってたの!」

 

 茶髪ちゃんはそう答えた。なるほど、詳しい事は言ってないみたいだな。

 

「実は俺もちょっとした能力を持っててな?」

 

「え!そうなの!」

 

「ちょっと圭!」

 

 と、茶髪ちゃんが興味津々で喰らいついてきたがガーターベルトちゃんは不安そうである。まあ、上々かな?っと、やっと戻って来たか。

 母親譲りの白い髪と、同じ色の犬とよく似た耳と尻尾。そして千里先を視る事の出来る赤い瞳。手には黒い鞘に納刀された真剣と少し大振りの楓の模様が描かれた盾。その母親、犬走椛と同じ衣服。これらは確か幻想郷に置いて来たと言っていた筈なのだが……、

 

「よう、久しぶりだな、楓。ところでなんでその服が外の世界(こっちの世界)にあるんだ?」

 

 そう声をかけると、

 

「ああ、スキマババ…紫様が持って来てくれたんだよ。逆にそっちは何もなかったのかい?」

 

「俺は(相棒)が部屋にあっただけだよ。それ以外は何もなかったし、なんならスキマも見てない。」

 

 そう、鴉は元々幻想郷にあった筈なんだが、昨日の晩ホルスターと共に部屋に落ちていたのだ。

 

「君はそれがあれば充分だろう?究極魔術狙撃(アルティメットマジックスナイプ)不知火紅汰。」

 

「その二つ名で呼ぶな!恥ずかしい!!」

 

「ええ〜。かっこいいじゃないかw」

 

 この野郎、わかっててやってるなぁ?

 

「俺にとっては黒歴史なんだよ二代目犬パシリ楓!」

 

「誰が犬パシリだ!たたっ斬るぞ!!」

 

 尚、喧嘩はガーターベルトちゃんが「いい加減にしてください!」と叫ぶまで続いた。

 


「では改めて自己紹介をしましょうか。巡ヶ丘高校2年の直樹美紀です。よろしくお願いします。不知火さん」

 

「同じく祠堂圭で〜す!よろしくお願いします!不知火先輩!」

 

「おう、よろしくな。で、これからの話なんだけど。」

 

 そう前振りをして俺は説明を始めた。

 1つ、元々空を飛んで楓を高校に連れて行く予定だったが、二人もいるから空を飛んで行くのは少しツラい。

 2つ、なので楓の車(何故か紫に頼んで地下駐車場まで運んでもらったらしい)を使って高校まで移動するからどうせなら幾らか食料と衣類を持って行きたい。

 3つ、よって食料調達班と衣類調達班に別れて行動し、地下駐車場にて合流。そのまま高校に向けて出発。

 

「………。とまあ以上だ。何か質問は?」

 

 一通り説明を終え、質問はないか訊くと直樹さんが手を上げた。

 

「はい。何故衣類の調達をするんですか?衣類はかさばりますし、食料をできるだけ積んだほうがいいと思うのですが。」

 

「んじゃあ逆に訊くけどさ。ずっと同じ服を着てていい事あるか?絶対臭うぞ。あと洗濯した時に全員洗い替えがないと俺が目の行き場に困る。」

 

 直樹さんの質問に答えると、

 

「な、なるほど。一理ありますね。」

 

 なんか顔を真っ赤にしてそう納得してくれた。

 

「はいは〜い!グループ分けってどうするの?」

 

「取り敢えず楓と二人の片方が衣類調達、もう片方が俺と食料調達なのは決まってる。俺はアパートから替えの服を持っていってるから女性物を高校に残ったみんなの分も……あ、めぐねえ以外のサイズわかんねえ。どうしよ。」

 

 しまった…。適当に選ぶ訳にもいかないし……。

 

「ってそういや通信機置いて来たんだったわ。ちょっとまってくれ、今全員分訊くから。」

 

 そう言いながら通信機の電源を入れて周波数を合わせる。

 

「もしも〜し、こちら不知火。みんな生きてるか〜?オーバー。」

 

『紅汰くん!?今何処にいるの?勝手に飛び出して…。で、なんで連絡してきたの?』

 

「ああ〜モールだよ。リバートロンシティ。楓と合流した。ま、うちの学校の生徒も2人合流したけどな。オーバー」

 

『……。それだけなら連絡して来ないでしょう?何をする気なの?』

 

「さっすがめぐねえ、話が早い。結論から言うとさ。服とか適当に持って帰るからみんなの服のサイズ教えてくれない?」

 

『……。紅汰くん、それってつまり年頃の女の子達のスリーサイズを教えてほしいと?』

 

 あ、ヤベ。地雷踏んだ。めぐねえ相手にこれはまずい。だって明らかに声に怒気が感じられるもん。

 

「あ〜、あの…俺じゃなくて楓に教えてあげて!ほい楓あげるわ!」

 

「え、いやいきなり渡されても」

 

「じゃあ食料調達行こうぜ祠堂さん!」

 

「え?ちょっと待って下さいよ!?私も服みたいのにってああ〜〜!?」

 

『あ、待ちなさい!帰って来たらお説教ですからね~!?』

 

 知らない。お説教なんて聞こえない。

 


「ハァハァ、あっぶね〜。あのまま話してたら通信機越しにお説教コースだった…。」

 

 あの後勢いで祠堂さんの手を引いて食料品コーナーまで全力疾走した。あ?道中の『奴ら』?纏めて燃やしてやったわ。

 

「し、不知火先輩って結構無茶するんですね。私ちょっと怖かったな〜…。」

 

「わ、悪かったな。めぐねえのお説教いっつも長いしああいう感じのときは特に怖いからさぁ。にしても暗いな……。」

 

 そう呟きながら蝶型弾幕を飛ばし、フロア全体を照らす。

 

「わあ〜!とっても綺麗。」

 

「だろぉ?『奴ら』があんなに群がってるんだからなぁ。ま、夜の街灯に群がる羽虫と同じで『綺麗だ』これっぽっちも思ってないだろうけど。」

 

 奴らに理性があるとは思えない。魂魄がとても稀薄で自我はとっくに崩壊しているから。奴らは本能で活動して、脳に残った僅かな記憶に頼って人だった頃の行動を模倣しているだけだと。俺の本来の能力(クソうぜぇ呪い)を勝手使ってもうひとりの俺がそう囁く。うるせぇ…てめえは黙って(寝て)ろ。俺はもう何も知りたくないんだよ………。

 

「不知火先輩?どうしたの?速く持っていかないと美紀達が心配するよ?」

 

「……ああ、そうだな。俺は缶詰めとかレトルトとかの保存食を集めるから、祠堂さんはチョコとかスナック菓子とかお菓子を集めてくれ。」

 

「それって私の好みで選んでいいの?」

 

「出来れば種類は色々揃えてほしいが…。まあ、ちょっと祠堂さんの好きな菓子が多くても誰も文句は言えないな。あと、血が付いてるのは絶対入れるなよ衛生上良くないから。」

 

「やった!じゃあ行ってくるね!」

 

 祠堂さんはそう言ってカバンを片手にお菓子コーナーに走って行った。

 

「さて、俺も集めるか〜。」

 


「……、よし。こんなもんだな。さっさとずらかるぞ」

 

「アラホラサッサー……。なんちゃって。」

 

 そこから色々なかった(作者がサボった)けど無事合流。

 

「よっ。」

 

「………、めぐっちから伝言。『速く帰ってきて』だってよ。あと出口を塞がれてる、殺れ。」

 

「あいあい」

 

 そう返事をし、カルタの絵札の様な一枚のカード《スペルカード》を取り出し、出口へと向かう。

 

「え、楓さんの!なんで不知火先輩だけに行かせるんですか!?流石にあの数は…」

 

「そうですよ!確かにあのキラキラの…えっと弾幕?が使えるにしても不知火先輩死んじゃうよ!」

 

 どうやら後輩二人は心配してくれているようで、案外悪くない気持ちだ。

 

「大丈夫だ。折角だし、俺の切り札を見せてやるよ。」

 

 奴らを呼び寄せるついでにそう叫び、スペルカードを掲げる。

 

「す〜……はあ。スペルカード発動!《滅符:火炎直撃砲(バーニングブラスト) 》!!!」

 

 

 スペルカードを宣言すると、俺の目の前に紅い魔法陣が展開されたと、ほぼ同時に火炎の奔流が迫りくる奴らを()()させた。

 暫しの沈黙。そして……、

 

「すっご〜い!不知火先輩、いや紅汰先輩!今のって先輩の能力ですか!?」

 

 沈黙を破ったのはテンションの上がった祠堂さんだった。

 

「そうとも。俺の能力は『炎を司る程度の能力』、まあ火属性の攻撃なら大体再現出来るのさ。」 

 

 そう軽く説明すると、

 

「なるほど。楓さんが近接特化紅汰先輩が広範囲殲滅特化ってわけですね。」

 

 直樹さんが冷静に解析し、俺達の能力を正しく把握した。

 

「あのさぁ。さっさと出発しないとまた彼奴等が集まってくるから乗って。」

 

 そういう気の短い楓に従い、俺達はリバートロンシティを後にした。

*1
にとり製の弾幕を撃ち出す拳銃。弾幕の命中率が上がるらしく紅汰のメイン武器。ベースは香霖堂に売っていたエアガンらしい。

*2
COCOA あるコスプレイヤーが経営していた世界一のコスプレ用品店。見た目だけではなく性能までリアリティを追求し、暗○教室の超体育着や、バイ○ハザードのタイ○ントの防弾コートを再現しちゃったヤベーイ会社。ちなみに紅汰のロングコートはタ○ラントのコートを一般的なサイズにした物で、ズボンは色違いの超体育着である。




 以下補足説明。

不知火紅汰
種族:半人半蓬莱人(なんだよそれ)
能力:表)炎を操る程度の能力
    名の通り炎を操る。火力はもこたんのほうが上
   裏)???程度の能力
    紅汰本来の能力。紫が幻想郷から追放するほどやばい。
もうひとり
 それは全てを喰らい尽くす。

 走犬走 
種族:白狼天狗
能力:全てを見通す程度の能力
   千里先に限らず、人の性格や弱点も見通すチート。
武装:母、犬走椛の装備をそのまま受け継いでいる。

 父母共に白狼天狗であり、その運動能力は100年に一人の天才と謳われるほど。椛と妖夢に剣術を教わり、茨木華仙に護身術を学んだ。フランと弾幕を使わないでタイマン張れるヤベー奴。(弾幕勝負が苦手なだけ)
 妖怪の山の神に天狗に河童、鬼。その全てに気に入られているので神の加護とか河童の発明した結界生成装置とかに護られてる。なんならそのへんのが使いものにならなくなったら妖怪の山総出で助けにやってくる。

めぐねえ
 激おこぷんぷん丸(古いわ!)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。