それの考察記事の抜粋である。
今回のU-18日本代表は様々な意味で話題と議論を巻き起こした。
まず、【代表選考会に関する候補選出を投票形式によって決定した】ことが挙げられるであろう。
これについては【戦力バランス派が戦力一点集中派の罠に乗って賛同した】とされているが、実際のところは定かではない。ただ、公表された音声データなどがそれを類推させるだけの客観的な証拠として残されている。
実際、蓋を開けてみたらとんでもない結果が出たのだ。
有力候補と目されていた霧島アリス選手、谷町香織選手、杉山栄子選手が選外となったのである。しかも、霧島選手に至ってはストライカー部門、アタッカー部門、ブレイカー部門の三部門で次点となる第九位と言う結果である。
U-15時代には252K-0Dと圧倒的な数値を残した伝説の選手が選外。これを見て怒りを覚えなかったLEGENDファンはいないであろう。
さらには明らかに組織票であろうものも散見された。
ブレイカー部門一位、琵琶湖女子の安田千佳選手。国籍上の問題で無効票ではあるがストライカー部門六位、同じく琵琶湖女子のシャーロット選手。さらにはLEGENDアイドルユニットからブレイカー部門七位、TwincleStar所属の福田理央選手。同じくブレイカー部門八位、Arcadia所属の佐藤千秋選手。サポーター部門四位、TwincleStar所属の近藤冬華選手。
安田選手やシャーロット選手に関しては、これまでの試合配信が影響しているのはあるだろう。
実際に筆者は以前安田選手にインタビューさせていただく機会を得たが、非常に謙虚で向上心も高く、あの短期間での戦績を踏まえると、間違いなく輝くであろうと感じていた。
シャーロット選手に関しては動画などでの情報に限られるが、近接戦闘技術は並々ならぬものがある。それもそのはず、聞いた話ではアーケード版LEGENDで腕を磨いた猛者とのことだ。彼女はアメリカ国籍のため、日本代表としては参戦できないのが残念である。彼女の勇姿が観たい方はアメリカ代表として選出されることを願おう。
アイドルユニットの三人に関しても推しのアイドルを世界で輝かせたい、というアイドルファンが推したことも理解できなくはない。TwincleStarリーダーの福田選手は、一流とまでは言えないが並の選手ではなかなか太刀打ちできない技量があると聞いている。こちらも寡聞にして恐縮な話ではあるのだが、アイドルユニットのリーダーを務めながら人並み以上の成績を出す、ということは相当な努力を積み重ねているのだろう。無論、佐藤選手、近藤選手もまた然りである。
だが、問題なのは完全に無効票となるストライカー部門の第三位。
ウェスタンサムライ。
さすがにこれを見たときには筆者も頭を抱えざるを得なかった。明らかに悪ふざけである。これらの無効票などによって【有能な選手の出場機会が奪われた】という事実は、日本LEGEND界における末代までの恥である。このようなことは二度とあってはならない。
これに輪をかけて問題を巻き起こしたのは【監督選出】である。これだけ紛糾している選手選出なのだ、誰であろうとなりたいと思う人は居ないはずだ。しかし、誰かが火中の栗を拾わなくてはならない。最終的には以前U-15代表監督を務めた経験のある芳川浅子氏が就任することとなった。
これに関しても様々な場で議論が巻き起こった。
だが、かつては選手として有能だっただけではなく、指導能力も高く評価されていた人材である。半ば押し付けられる形でこの役目を引き受けたのであろう、と推測される。
そして、監督選出の際に驚くべき報せが付け加えられた。選外となった霧島選手、谷町選手、杉山選手が芳川監督の補佐としてコーチに就任したのだ。見られないと思っていた三人がコーチという形とは言え参戦するのである。ファンたちは手の平を返すように称賛していたが、これは無理もない。彼女たちの指導でU-18代表がどれだけ強くなるか、期待したい。
では、ここで代表として選出された選手の顔ぶれを見ていこう。参考までに筆者の短評も付けている。なお、短評については敬称略とさせていただいた。
アタッカー部門
大場 未来 琵琶湖女子 3年
昨年も代表として選出された、ショットガン3種類を使いこなす超接近戦重視型のアタッカー。特にマスターキーと呼ばれるショットガンの破壊力はあのガーディアンですら一撃で屠る性能を持つ。アタッカー部門の斬り込み隊長として輝くであろうことはほぼ確定している。
大谷 晴香 琵琶湖女子 2年
グレネードを自分の思い通りの場所に投げることが出来る【グレネードの匠】。彼女が軍事施設にこもった場合のライン防衛力はまさに鋼鉄の牙城。さらに隠れていようと的確にグレネードを投擲してあぶり出したり撃破を取るだけの力量を持つので陰に隠れての狙撃も難しいであろう。
大野 晶 東京大神 2年
アサルトライフル・ショットガン・グレネードとスタンダードな装備のアタッカー。どれを見てもレベルの高い完成度であり、バランスが取れている。安定した運用ができる点は強みだが、どこか物足りないと思う点もなきにしもあらず。
三峰 灯里 琵琶湖女子 2年
彼女に関しては今年の高校LEGEND準決勝、大神戦で石井選手にキメたバックアタックキルが印象的な方も多いだろう。聞いた話ではLEGENDを始めたのは高校に入ってからとのことなので、実力は未知数、しかし勢いのあるルーキーだと言えよう。
神沢 蘭 福島吉間 3年
本来であれば武装交換などの補助に用いるサブアームを利用した、ライフル3丁構えという珍しいスタイルの選手。ストライカーにおけるガトリング専のような感じであろうか。試合動画で確認したところでは背後であろうとサブアーム側のライフルは撃てるようなので、視界の問題さえ解決できれば360度全周射撃ができうると言う浪漫溢れるスタイルである。新たなスタイルを世界に発信できるか、要注目。
黒澤 桂子 琵琶湖女子 2年
U-15時代はkamikazeと呼ばれた選手が戻ってきた。しかし当時とはスタイルが変わり、以前ほど突撃はせずに無理ない範囲での突撃に留めているようだ。新生kamikazeはどのような旋風を巻き起こすのか、楽しみである。
ストライカー部門
新城 梓 琵琶湖女子 3年
いわゆるガトリング専の高機動型ストライカーだったが、今年はブースターを装着することで更なる機動力を手に入れている。ガトリングとブースターの排熱管理が適切であれば、彼女を止められる選手は多くない。
一条 恋 京都青峰 2年
新城選手とは対照的に手持ちと肩装備のガトリングでの制圧力を重視する【ガトリングガール】。昨年の活躍も光ったが、今年も更なる活躍が期待できる。ただ、高機動ストライカーが多くなっているあたりが不安材料か?
笠井 千恵美 琵琶湖女子 2年
昨年U-18代表だったので実力面は間違いなし。彼女もブースター装備で高機動型、だが重武装でもある。いわゆる切り込み隊長的な役目が期待される。
田川 秋 東京大神 3年
全国大会準決勝での琵琶湖女子、シャーロット選手と繰り広げた白兵戦が記憶にある方も多いだろう。重装甲のガーディアンを身に纏い、ブースターと盾、警棒を装備する近接戦闘タイプのストライカー。ブースターでの高機動力を活かした、死角からの警棒の一撃は非常に脅威となりそうである。
藤沢 花蓮 琵琶湖女子 3年
ミサイルに心血を注ぐミサイラーと呼ばれるタイプのストライカー。低威力ながらも高弾速で大量発射するニードルミサイルと装甲貫通型ミサイルのペネトレーターによるコンボは驚異的。また、ビーコン誘導式多弾頭ミサイルのブリューナクは文字通り一面を焼け野原にする性能を誇る、まさに最終兵器。ミサイラーの復権は彼女の双肩にかかっている。
鈴木 桃香 東京大神 2年
迫撃砲を主武装とする砲撃型ストライカー。精密な砲撃で相手を追い詰める様はまさに【針の穴に糸を通す】よう。ブースターを装備していないため、高機動戦に巻き込まれさえしなければ、支援砲撃が文字通り火を噴くであろうことは間違いない。相手が嫌がるような砲撃を繰り出してほしい。
宮本 恵理 琵琶湖女子 2年
防御を重視した大盾とマシンガンで武装する高機動型ストライカー。ロシアの守護神であるソフィア選手とほぼ同じ装備構成をしている。もちろん代表に選出される以上は一定以上の水準にあることは想像に難くないがその実力は未知数、どのような結果が待っているのか、期待したい。
山梨 綺羅 新潟田所 3年
田所ではリーダーを務める山梨選手。高機動型のロケラン専というガトリング専の亜種。ロケランは弾速の早さと威力の高さが魅力なのでガトリング専とは住み分けができそうである。普段の鬱憤を晴らすべく大暴れできるかに注目。
温井 幸 埼玉御神女子2年
チャージ式のビーム砲を用いる砲撃タイプのストライカー。チャージの時間がかかること、アンカーで姿勢の固定の必要があることと引き換えに胴体への一撃でほぼ確実に撃破を取れるというのは魅力であり、浪漫でもある。
池上 聖華 高知桜ノ宮 3年
現在の流行に逆行するかのような武装を満載したストライカーであり、さながら弁慶である。各種火器の一斉射撃は脅威だが、回避能力には不安が残る。運用には細心の注意が必要となりそうだ。
サポーター部門
南 京子 琵琶湖女子 2年
この世代のサポーター部門の代表格といえる選手。適切な支援を送る判断力に長けた選手であり、彼女の力は間違いなく前衛を支えてくれるであろう。
宮島 文 大阪日吉 3年
宮島選手自体はほぼどの役割でもこなせるユーティリティプレイヤーだが、ここ最近はサポーターとして活動することが多い。作戦参謀としての一面もあるので、そのあたりにも期待したい。
長野 誠子 琵琶湖女子 2年
kamikazeの片割れはまさかのサポーター部門での選出。筆者も驚きを禁じ得ない。斬り込み隊長のサポートとして活躍することが期待できるが、ライン戦になり我慢比べになったときの対応は如何に?
石井 美羽 東京大神 3年
石井選手はアタッカー部門とサポーター部門の両方にノミネートされていたが、最終的にはサポーターとしての登録になったようだ。やや前に出がちな傾向はあるものの、堅実なタイプのサポーターであり、まさに縁の下の力持ちと言える立ち回りをしてくれそうである。
近藤 冬華 【Twinkle star】
アイドルユニットからの選出は合計3名だったが近藤選手はその中の一人。サポーターとしての参戦は戦場に咲く花となりうるか?
ブレイカー部門
安田 千佳 琵琶湖女子 2年
昨年の高校LEGEND決勝の劇的なヘッドショットキルは記憶に新しい方も多いだろう。今年は地区予選から全国大会準決勝まで全試合出場し、全試合でリーダーへのヘッドショットキルを記録、ネット上では【リーダー絶対倒すウーマン】とまで称されている。高威力の零式ライフルを操っての狙撃能力の高さに関しては目を見張るものがあるので、世界大会の大舞台で彼女の狙撃が冴え渡るか、注目したい。
鳥安 明美 東京大神 1年
U-15代表のMVPが今年はU-18に参戦する。レクイエムと呼ばれるタイプのライフルで耐久力が減った相手を確実に仕留める様はまさに死神。その鎌を存分に振り回してほしい。
福田 理央 【Twinkle star】リーダー
LEGENDアイドルがまさかの参戦である。アイドルユニットのリーダーを務めながらもLEGENDの成績も人並み以上であり、並々ならぬ努力を重ねていることが伺える。世界にアピールするチャンスを掴んだ彼女は、どのようなライブパフォーマンスを繰り広げるのだろうか?
佐藤 千秋 【Arcadia】
こちらもアイドルユニットからの参戦。技量に関しては未知数ながら、アイドルユニットの実力を世界に知らしめる好機を活かせるかに注目。
首脳部
監督
芳川 浅子
全日本代表の経歴も持つ元エース選手。やや攻めッ気の強い戦術を好むが、攻守の切り替え等に関しては良好なセンスを持ち、選手の育成にも一家言ある。
コーチ
霧島 アリス
アタッカー部門とブレイカー部門の兼任コーチを担当。言わずと知れたLEGENDで伝説を作った少女。今回はコーチとしての参戦だが、どのような伝説を作ってくれるのか。
谷町 香織
監督補佐及びストライカー部門のコーチを担当。チームプレイを重視した堅実な戦略を好む。もともとリーダーを務めていたこともあり、作戦立案や指導力に関しての期待が持たれる。
杉山 栄子
選手のマネジメント及びサポーター部門のコーチを担当。決して目立つ活躍があるわけではないが、彼女がサポートにつく選手は目覚ましい活躍を繰り広げていることから、影の主役とも称されることがある。サポーターとしての技量でチームに躍進をもたらすことに期待したい。
全体的な私見だが、昨年のU-15代表経験者としては鳥安選手のみ、さらにアイドルユニットから3名の選出と、かなり意外性を感じる。ただ、昨年の世界大会経験者も多く選出されており、安定感がない訳ではない。初選出の選手がどのような活躍をしてくれるか、期待したい。
文責:北野 きつね
この記事を投稿するにあたり、
小説タイトルを変更しております。
ご了承のほど、よろしくお願いいたします。