VRスポーツ総合情報誌【STRATEGIST】   作:如月遥

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この間のドキュメント72時間、伝説のゲーセン回は
個人的に神だったと思う。
そりゃ再放送もするよね。

というわけで密着取材編、はじまりはじまりー。


professional~闘いの流儀 LEGENDアイドルユニットTwincleStarリーダー福田理央、LEGEND世界大会に挑む

本ドキュメントはU-18日本代表に選出された、アイドルユニットTwinkleStar(とぅいんくるすたー)リーダーの福田理央(ふくだ・りお)選手の密着取材を記したものである。

※時系列が一致しないものが存在することをご了承願いたい※

 

月曜日 05:27

彼女の朝は早い。この時間にすでに活動を開始している。

福田「おはようございます! 密着取材なんですよね? よろしくお願いします!」

本日の動きをマネジャーと共に確認する。今日はアイドルとしてのレッスンを午前中に、午後からは日本代表としての練習に参加となっているようだ。

 

月曜日 09:38

事務所のレッスンルームでTwinkleStarメンバーと共にダンスのレッスン。レッスンルームの端で見守るマネジャーとトレーナーに話を聞いた。

マネジャー「福田はリーダーだけあって責任感も強いんですよね。自分が引っ張らなきゃ…って思いが強いんです。その負けん気の強さはアイドルとしての強さでもあるんですが…まだまだ若いんだし、少しくらいは甘えてもいいとは思うんですよ」

トレーナー「ただ、あの気の強さと、自分が引っ張るって心意気は福田さんらしさではあると思いますよ?実際、LEGENDをやり始めてからのレッスンへの集中力はかなり高まっていますし…」

マネジャー「だとしたらLEGEND様々なんですがね」

ダンスレッスンに真剣に取り組む福田。その額にはうっすらと汗がにじんでいるが、その口元は楽しそうにほころんでいた。

 

月曜日 12:05

昼食休憩。決して豪華とは言えないが、栄養バランスは取れているようだ。ユニットのメンバーと共に笑顔のひととき。

福田「正直、私一人だったらたぶん心が折れてたかもしれないんですよね。そういう意味では佐藤さんはすごいと思います」

名前が出た佐藤は同じくLEGENDアイドルユニットであるArcadiaのメンバー。今回は彼女もU-18日本代表に選出されている。

福田「私には冬華が近くにいるけれど、あの娘は一人でここにいるわけだから…」

近藤「独りで日本代表として闘ってる佐藤さんって、ライバルだけどすごいって思うんですよ」

福田が話題に挙げた近藤冬華(こんどう・とうか)が話に入ってきた。日本代表メンバーの一員でもあり、アイドル勢唯一のサポーター選出である。

福田「ただ、あの娘がいるから負けられないって気持ちで頑張れるってのはあると思う…霧島さんのメニューは厳しいけどね(苦笑)」

彼女が言う霧島さん、とは今回のU-18日本代表コーチである【LEGENDで伝説を作った女】こと、霧島アリス(きりしま・ありす)。U-15時代の世界大会における10試合出場252K-0Dは、おそらく他人によって破られることはないであろう文字通りの世界記録だ。

近藤「霧島さんってホントに戦い慣れてるって感じでかっこいいんですよね」

福田「あの人のコーチング受けたらまた見方変わるよ?(苦笑)」

なかなかの鬼コーチのようではある。とはいえ、LEGENDで伝説を作った少女なのだ、他人に厳しいだけではなく、自分にも厳しいのだろう。

 

月曜日 14:32

LEGEND日本代表としての練習。シューティングレンジ(射撃場)での射撃訓練のようだ。なお、コーチの霧島から練習場への立ち入りは遠慮願うとの要請を受け、練習施設内への入構は断念。ただ、マネジャーが動画を撮ってくださるとのことで、そこに関してはご協力いただいた。

この日はひたすらに標的を撃ち続ける福田の姿があった。

 

火曜日 10:31

密着二日目、本日はアイドルとしてのボイストレーニング。

福田「♪~」

よく響く良い声だ。さすがはアイドルというべきか。そういえば、LEGENDでもリーダーはやらないのだろうか?

福田「さすがにリーダーは無理ですよ。そもそもTwincleStarでリーダーやってますし、それだけでお腹いっぱいですもん。それに私ごときの指示なんてチームメンバーのみんなは聞かないでしょうから…あはは」

そのあたりは弁えている、ということか。

 

火曜日 16:50

テレビ番組の収録に同行する。本来であれば日本代表の練習に帯同すべきところではあるが、相当前から決まっていた予定らしく、これははずせなかった、とはマネジャー氏の弁。

普段は雑誌の編集などをしている都合もあり、ビジュアルメディアとは縁がなかったのでなかなかに新鮮だ。今日の収録は後日の放送だが、やはり彼女はアイドルなのだな、ということを実感する。

 

水曜日 15:28

今日はスペイン代表予定だったメンバーとの親善試合があるとのことで、早い時間から動き出している。

会場入り直前の福田の様子は…

福田「世界を相手に戦うって、すごいプレッシャーですね…」

手を握っては開いて、開いては握り、を繰り返している。

福田「私なんてまだまだ世界レベルにはほど遠いって思ってます。けど、何か今回の戦いでつかめるものがあれば…って。文字通りに胸を借りる感じ、ですかね…」

安田「えー、リオリオもめっちゃ緊張してんの?」

イマドキの少女のような口調で話しかけてきた彼女は日本代表チームメンバーの安田千佳(やすだ・ちか)。福田と同じポジションで戦う仲間である。奇跡のような狙撃を連発した、として【凡人の星】と呼ばれている少女も普段はイマドキの女の子らしく、かなり砕けた口調だ。

※皆様お忘れかもしれないが、安田は平常時においてはギャル口調である。疑問に思われた御仁は本編第10話を確認されたい。

安田「大丈夫だよ、自分ができることを全力で考えて、それをやってけば。全集中!ってやつ?」

福田「…ん、そうだよね。千佳ちゃんが頑張ってるんだから、私にできないはずはないよね!」

安田「さすがリオリオ!一緒にがんばろー!」

笑顔でのハイタッチ。戦友として、ライバルとして、戦いに赴く。

 

木曜日 10:11

前日の試合を踏まえ、再びLEGENDの練習に赴く福田。

(今回も映像はマネージャーにご協力いただいた)

福田の少し後ろには安田とArcadiaの佐藤がいる。ちょうど一区切りついたところで安田が福田に声をかけたようだ。

装甲がアイドル系の3人が揃うとなかなかに絵面的にも賑やかである。そのうちコラボユニットでも組んだりしないだろうか、等と勝手に妄想が迸るのは仕方ないと思いたい。無論、安田はアイドルとしては素人なので叶うわけがない妄想ではあるが。

 

金曜日 10:21

今日もシューティングレンジでの練習だ。どうやら課題を与えられているらしく、それをクリアしないと次の段階には進めないらしい。速度と精度の両立。ブレイカー職には必須なのだが、なかなかにその両立が難しい。

 

 

土曜日 21:25

この日は通信制高校のスクーリング日だったようで、夜間の学校に彼女の姿はあった。真剣な表情で授業を聞きながらペンを走らせる姿は年相応の少女の横顔である。

落ち着いたところで話を聞いてみた。

福田「アイドルをやるのも大事なんですけど、学業もおろそかにしてはいけないって言うのが実家の方針だったので…。時間がかかっても自分のペースでやっていける通信制で少しずつ勉強してます」

確かに、アイドルだけで食べていける存在はほんの一握りにすぎない。この時点でセカンドライフを考えているのは家庭の教育がしっかりしているということもあるのだろう。

アイドルを引退したあとの夢などはあるのだろうか?

福田「そう、ですね…まだ、そのあたりは決まってませんけど、ぼんやりとやってみたいなって思ってることはあります。まだ、人様に言えるような状況じゃないですけど」

彼女の夢への道が明るいことを願わずにはいられない。

 

取材の終わりに彼女に聞いてみた。

貴女にとって、LEGENDとは何か、と。

少しだけ考えたのちに、こう、告げた。

「私にとってLEGENDは自分を変えるためのツールであり、絆を確かめるためのもの、でしょうか。LEGENDとふれあっていなければ、このような大舞台に立つことはなかったでしょうし、ユニットのメンバーとも同じ方向を向けていなかったと思います。それに…やっぱり、何かで上を目指すって、厳しいですけど、楽しいですから」




元々はドキュメント72時間風に仕上げたかったんだけど
どう見てもプロフェッショナル~仕事の流儀~風にしか見えない問題。
ま、どっちも密着ドキュメントだから問題ないよね!
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