D✕D✕D《デュランダル・デート・ドラゴン》 作:デュランダ流
とりあえず各陣営からのヘイトを集めるのは上手い
D✕D陣営とデアラ陣営は人数が多すぎてどうしても出せる人が限られてきてしまうのは申し訳ないなーと思いつつ、主要キャラは今後出番ある予定だから許してーと思っております。
この進行度だと当分先となってしまいそうですが…
シンフォギア世界、とある地下の隠れ家にて。
「へぇ。聖遺物、シンフォギア、ファウストローブ、ラピス・フィロソフィカス。実に興味深いモノばかりだ。前にこの世界に来たときは長居する暇がなかったからね。時間に余裕が生まれて調べてみたが、この世界はまだまだ面白いものがたくさんあるようだね」
「お父様、アルカ・ノイズ以外にも役に立ちそうなものはあるの?」
「アルカ・ノイズを使えば楽だものね」
「ホントはあたし達がいればアルカ・ノイズなんていらないけどね」
「でもアルカ・ノイズがあればムカつく奴らの面を二度と拝まなくて済むようになるのは良いことじゃない?きゃはは」
少女たち、ニコルベルの言葉に男、アイザックは返答する。
「聖遺物やラピス・フィロソフィカスなどの超常のモノは、不完全な神蝕篇帙では難しいね。アルカ・ノイズは君たちを生み出すのと似たようなものだから簡単なんだけどね。流石はこの世界の命運を何度も左右した代物たちだ。だが…」
アイザックは笑みを浮かべ続ける。
「再現は難しくとも、手に入れるのは難しくない」
その言葉でニコルベルたちは、アイザックが再び何か面白いことを企んでいると察した。そして興奮気味に問いかける。
「今回は何を狙うの?お父様」
「シンフォギアってやつ?それとも他の?」
「いつ仕掛けるの?もう待ちきれないわ!」
アイザックは神蝕篇帙のとあるページを見つめ、面白いものを見る顔をする。それは、彼が初めて精霊を見たときと似たような表情だった。
「聖女サマも手に入ったし、残りの必要なパーツも集めないとね。神蝕篇帙で得た知識で作れるものは作るけど、現地調達したいものがあるんだ」
神蝕篇帙にはこう書かれている。"シェムハ"と。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「大型船舶に偽装した、S.O.N.Gの研究施設にて事故が発生した」
パヴァリア光明結社からしばらく経ち、冬となったその日。学校の帰り道、未来とたい焼きを食べていた私はS.O.N.Gから連絡を受け、本部に駆けつけた。他の装者や未来も集結している。そして集まった私達に、師匠が現在の状況を説明をしてくれた。
私達が倒したオートスコアラー、ティキの調査を行っていたその施設は、結社の首領であるアダムの目的を探るための解析が行われていた。ティキには惑星の運行を観測し、その情報をもとに様々な現象を割り出す機能が搭載されていた。爆発は漏洩を防ぐための1種の防衛機能かもしれないんだそう。そして、その爆発が起きる直前にサルベージした情報によると、とある座標が示されていた。その場所はなんと極寒の地、南極大陸だった。
S.O.N.Gのエージェントである緒川さんは地下へと潜った、結社残党を追っていて捜査を勧めてくれており、今回アダムの目的を掴むことができたそうだ。その目的とは、神の力を使い、この星の支配者となるため、時の彼方より浮上する棺を破壊することだった。
これってつまり、アダムが目的のために調べていたのが棺の場所で、その場所が南極ってことになるのかな?一体誰の棺なんだろう。実際のところはよくわからないけど、それでも調べる他ないよね。
「それともう一つ、いくつか見つけた結社残党の隠れ家ですが、中には戦闘の形跡があるものも存在しました。それらは全て…血痕などは発見されたのですが、人の姿は見当たりませんでした」
「何者かによる襲撃…。何か持ち出された形跡は?」
調査結果を聞き、質問をするマリアさん。
「他の隠れ家にいた者から聞いたところによると、彼らは逃亡生活が中心のため、あまり多くの所持品を所有してません。主に、錬金術に使用する物くらいで襲撃されるような高価な代物は持ち合わせていないだろうと。ですので何かを狙っての襲撃というわけではなさそうです。更に彼らは、連絡が取れなくなった仲間たちについてしきりに聞いてきた様子から見るに、内輪揉めという線も薄いと考えられます」
報告を聞き終えた師匠はしばらく考えたあと、それぞれに指示を出す。
「今回の任務だが、緒川は引き続き調査を続けてくれ。隠れ家を襲撃した存在についてだ。人数も目的も何一つわかっていないため、細心の注意を払って事に当たってくれ。もし連れ去られた者がいたとしたら、そいつから新たな情報を引き出せるかもしれん。その場合の救出任務の可能性も視野に入れといてくれ。頼んだぞ」
「了解しました」
「装者は南極で調査だ。何が起きるか想像もつかん。作戦は1週間後、くれぐれも準備は怠るな」
「「「「「「はいッ!」」」」」」
ということで、今回の任務は南極で調査活動を行うことになった。
歴史の裏で暗躍していた結社を壊滅させたから、大きな戦いはもうないはず…なんだけど…。私の中にはどうしても引っかかるものがあった。
アダムを倒したときに言われた言葉もそうだけど、あの棺…それに新たな謎の存在…なんだかとても嫌な予感がするんだ…。
「というわけで未来成分補充〜っ!」
寮の部屋にて、一緒に住んでいる親友の未来に抱きつき、不安を紛らわせる。悩んだときはこうするのが一番なんだよね。ん〜っ!やっぱり未来は安心するなぁ〜。
「そんなに大変そうなの?今回の任務」
私の様子が気になったのか、未来が聞いてくる。
「へいき、へっちゃら…って言いたいんだけどね。調査を行うだけだから命の危機!ということはないと思うんだけど…ただなんとなく不安なんだ。これといった根拠はないんだけど」
「クリスも心配するなとは言ってたけど、やっぱり浮かない顔してた」
クリスちゃんもか…。今回の任務、何事もなく済むように気合い入れて行かないと。未来を不安で待たせるなんてしたくないしね。
すると未来が何かを決心したみたい。
決めたっ!と、私を抱きつき返してくる。
「私も一緒に南極に行く」
未来の言葉に驚いた私は、一瞬反応が遅れた。
「えっ………?えぇぇぇぇぇぇぇ!?」
「実はもう弦十郎さんにはクリスの様子が変だった時、ついて行くって伝えてあるの。やっぱり迷惑だったかなって思って悩んでたけど、響の様子を見てたらほっとけなくて」
そう言って私の大好きな笑顔を作る未来。
「でもでも!今回はいつもより何が起こるかわからないんだよ?危険が多いかもなんだよ?」
「私は調査に参加するとは言ってないでしょ?船でみんなのことを待ってるだけ。それくらいしかできないけど、それでもみんなのことほっとけないよ」
「でも…」
「不安な顔してるみんなを、私が黙って見送れると思ってるの?それとも、響は私が来るのは嫌?」
こうなってしまった以上、未来は意思を曲げることはない。何が起きるかわからない場所に未来を近づけるのは気が引けるけど…。まぁでも、私がみんなを守れば良い話だよね。
「ううん…嫌じゃない。とても嬉しいよ!わかった、でも十分注意してね?結社残党の罠かもしれないところに行くんだから」
「それも説明されてるよ。それに、十分注意しなきゃいけないのは私より響たちの方でしょ?何が起こるかわからないんだし」
「それもそうなんだけどね。私にも未来の心配をさせてよ。それじゃあ任務に向けて、明日から皆と色々話し合おう」
「うん、私もできる限り、手伝うから」
ありがとう、と未来にお礼を言うと、どういたしまして、と返ってくる。未来には感謝してもしきれないなぁ。
何かお礼したいな。でも何がいいかな?
良い案がないか考えていると、今朝テレビで見たニュースの内容を思い出した。私から何かをあげられるわけじゃないけど…これなら未来も喜んでくれると思う。
「ねぇ、未来。今度、一緒に流れ星見に行こうよ!」
「それって、朝テレビでやってたやつ?」
「そうそう!任務を頑張った私達へのご褒美としてさ!」
「はぁ…まだ任務は始まってもいないのに、気が早いんだから」
呆れて溜め息をつきながらも、未来の表情は心做しか穏やかになったような気がする。
「じゃあ、夜も遅いし、今日はもう寝ようか」
「うん!おやすみ未来」
「おやすみ、響」
未来のためにも、無事に任務を済ませなきゃね。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1週間後、私達が南極についたのとほぼ同じタイミング、棺から変なのが出てきて暴れ始めたので、私達は早速出動することとなる。
「響、みんなも気をつけてね」
未来の言葉にみんな笑顔で答える。
「それじゃ、行くわよッ!」
マリアさんの号令でみんな一斉に聖詠を口にする。
『"Balwisyall Nescell gungnir tron"』
シンフォギアを纏い、私達は戦闘を開始する。光線とか結晶みたいな攻撃とか、直撃したらひとたまりもないな…。みんなの攻撃も大したダメージにはなっていないみたい。火力は高くて防御力もあるなんて…こんな時、イグナイトが使えたら…。
「なんだよあのデタラメは!?どうする?」
「どうするもこうするも…止めるしかないじゃない!」
マリアさんは背後の基地を見つめて叫ぶ。
それを聞いた翼さんが指示を出す。
「散開しつつ距離を詰めろ!観測基地に近づけさせるな!」
みんな頷き、それぞれバラバラになる。
そして私が攻撃を仕掛けようとした時だった。
「…………え?」
対峙していた棺が真っ二つに切り裂かれた。翼さんが斬ったわけでも、切歌ちゃんが斬ったわけでもない。2人も他のみんなも、驚いたように棺を見つめていた。一体何が起こったんだろう…。あれだけ強大な力を持つ棺をたった一撃で…?目の前で起こったことに驚愕していた時、本部から通信が入る。
『棺の上空よりアウフバッヘン波形を検知!そんな!?この波形は…』
友里さんが信じられないものを見たような反応をする。本部のモニターに書かれた聖遺物の名前を見て、師匠が驚愕する。
"Dainsleif"
『ダインスレイフ…だとぉ!?』
『ボクの持ってきたダインスレイフの欠片の本体!?あれは既に失われた物のはず!それに、あの危険な聖遺物を扱える人物がいるというのですか!?』
ダインスレイフ。魔剣と恐れられる聖遺物を操ってるなんて…一体何者なんだろう?
空に目をやると、白い髪の男性が佇んでいた。
あの人からとてつもない禍々しい気配を感じる…。手に握られているダインスレイフより遥かに危険な感じ。こんなに寒気を感じるのに、存在に全く気が付かなかった…。ほんとにこの人は一体…。
「テメェ…何者だ?一体何が目的だ」
クリスちゃんが男性に質問する。皆、最大限に警戒している。一瞬でも油断しちゃいけない。この人は私達そう思わせるほどに、危険な存在だ。
一刻も早く撤退したほうが良いんだけど…まだ避難の方は完了していない。なるべく時間を稼ぐためにも、情報を得るためにもここは相手の出方を伺うべきだろう。
すると男性が私達に返答してくる。
「初めまして。聖遺物を纏う戦姫たち、シンフォギア装者の諸君。私の名前はアイザック・ウェストコット。精霊たちが住まう異世界からやって来たんだ。以後、お見知りおきを」
そう言ってアイザックと名乗った男性は、瞳に光の宿っていない、不気味な笑顔で挨拶をしてきた。
これが私と宿敵となるアイザック・ウェストコットとの初対面だった。
あと1話過去編というか幕間が挟まります。
シンフォギア装者の前に現れたアイザックと名乗る謎の人物!果たして彼の目的は?敵か?味方か?一体どっちなんだ…!?
感想、誤字脱字報告お待ちしております。