もしベル君にもう一人の祖父がいたら?   作:山吹色ノ大妖精

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白髪で赤目の少年

迷宮都市オラリオに白髪赤目の兎を思わせる少年がいた。少年は冒険者になるためにファミリアに加入しなければならないが、その小さな見た目故に弱々しいと見た目で判断されて、何処も門前払いされている。ロキ・ファミリアにも行ったが怪しい者とみなされて此方も門前払いを受けている。

 

「ハァ・・・コレで20連敗・・・」

「へい!そこの君!」

「はい?何でしょうか?」

 

落ち込んでいる少年に声を掛ける一人の少女・・・ではなく女神は現在、自身のファミリアの勧誘をしていて、ここまで全敗である。

 

「僕のファミリアに入らないかい?」

「良いんですか!?お願いします!」

「やったぁ!これで一人目だぁ!」

 

片方はファミリアに入れること、もう片方は眷属が一人目であることにお互いが喜びの声を上げた。

 

「僕の名前はヘスティア、竈の女神のヘスティアだよ!」

「僕はベル・クラネルです。よろしくお願いします、神様!」

「さぁ!僕達のホームへ行こう!」

「はい!」

 

お互いの自己紹介が終わった後はヘスティア・ファミリアのホームへ向かった。

 

 

 

 

ヘスティア・ファミリアのホームの廃教会にて

 

 

 

「それじゃあ、早速恩恵を与えようか!」

「お願いします!神様!」

 

ベル・クラネル

Lv.1

力:I0

耐久:I0

器用:I0

敏捷:I0

魔力:I0

 

《魔法》

【ブロンテ】

・付与魔法

・雷属性

 

【ルーン文字】

・文字魔法

・刻まれる文字の意味によって効果変動

 

《スキル》

 

 

 

 

「フッ!」

「グぎゃあ!」

 

恩恵が刻まれて数日、ベルはゴブリンを倒しながらダンジョンの5階層に来ていた。ベルは発現した二つの魔法を駆使して戦い、ナイフをメインに戦っている。その時、ダンジョンの奥のほうから大きな気配がする。地鳴りと共に現れたのは牛の頭を持ったモンスターのミノタウロスである。

 

「ぶもぉぉ!」

「ミノタウロス!?ここには出ないはずじゃ!?」

「ぶぅ!」

「うわぁ!」

 

ミノタウロスはベルに向けて拳を振り下ろし、それを間一髪で避けたベルは懐から一つ目の魔法で刻んだ石を取り出してミノタウロスに投げた。

 

「ぶもぉ!?」

 

投げた石は爆発してミノタウロスにダメージを与えたが、かすり傷程度しか与えていなかった。それを確認したベルはもう一つの魔法を唱えた。

 

「【ブロンテ(纏え)】」

 

ベルのナイフに雷を纏わせミノタウロスに向かって走る。ミノタウロスは身構えるも、ベルはもう一度爆発する石を爆発させてミノタウロスの視界を封じた。

 

「ヤァ!」

 

ベルの狙いは魔石。傷さえつければ良いので、雷を纏ったナイフを胸に目掛けて突き出すが

 

「ぶぅ!」

「ガァ!」

 

ミノタウロスに叩き落とされた。生きているのはベル自身のステータスに補正をかけることができr【ルーン文字】のお陰だろう。しかし、動けないベルはこのまま潰されるだろうと目を瞑るも

 

『ベル』

「!」

 

幼い頃大好きだった母の声を思い出したベルは立ち上がり、ナイフを構えて突撃する瞬間、ミノタウロスの体に銀色の線が入った。

 

「え?」

 

ミノタウロスはバラバラになり灰となった。情け無い声を出しながら倒れて上を見上げると、金色の髪を持った美女が立っていた。その姿を捉えるも身体的疲労とダメージが相まってベルは気絶してしまった。

 

 

 

 

ロキ・ファミリア所属のアイズ・ヴァレンシュタインは5階層で駆け出しの冒険者がミノタウロスに立ち向かっているのを見て驚いた。身に纏っている防具や手に持ってる武器はギルドから支給されるものなので駆け出しの冒険者だとわかった。少年が懐から出した石を爆発させながら雷を纏った槍で貫こうする光景に目を見開くも叩き落とされそのまま殺されそうなので助けたが、何故戦おうとしたのかはわからなかった。少年はそのまま気絶したので一度この少年をギルドに送り届けようと一足先に向かっているとギルドの職員に出会った。

 

「ヴァレンシュタイン氏?・・・ベル君!?」

「知り合い?」

「はい、担当です」

 

事情を話ながら少年を彼女に渡すと、アイズはその白い髪を撫でながらその名前を噛み締めた。

 

「ベル・・・」

 

名前を覚えたアイズは自身のファミリアの元へ戻って行った。

 

 

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