姐さんのヒーローアカデミア   作:犬吾郎

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他の作品と同時進行で書いてたので遅れてしまいました。
すみません。


マスコミ騒動 後半

 午前の授業が終わって昼になった。今日は食堂を使ってみようと思って弁当を持ってこなかった。俺と耳郎は持ってきていなかったが八百万は弁当を持ってきていて蛙吹とお昼を一緒に教室で食べるから今日は別で食べることにした。

 

 食堂へ行って最初に思ったのが、流石は雄英高校。在校生の多さに合わせて食堂もかなり広く作られている。

 列に並んで俺達の番が回ってきた。

 

「はいご注文どうぞ」

「ウチはA定食。進撃は?」

「カレー、ラーメン、オムライスを3kgぐらいで作ってください」

「何その注文の仕方⁈」

「いいよ、ちょっと待っててね」

 

 クックヒーロー「ランチラッシュ」がサムズアップして答えてくれた。在校生の中には偶に大量の栄養を取らないといけない個性の持ち主がいるらしく、そんな人達の対策は出来ているらしい。少し待ったが5分程で料理が出てきた。

 料理を置いたトレイを持って席を探す。大勢が食堂に集まっているから席がなかなか見つからない。そんな時、切島と爆豪を見つけた。2人の座ってる前には人がいなくて席が丁度2人分空いている。

 

「前サンキュー」

「許可なく座んなや」

「一声かけやったんだから別に良いだろ」

「上から目線なんだよ!」

「上から目線だからなっ!」

「進撃に耳郎じゃねえか。空いてるから良いぞ」

「サンキュー、切島。響鬼もさっさと座りなよ」

 

 切島に許可を貰えたので耳郎が切島、俺が爆豪の前に座った。

 切島は焼肉定食を食べていたが、爆豪の食べていたものが未知の物体だった。

 

「爆豪何だそのかけてる赤いやつ」

「唐辛子だ。見てわかんだろ」

 

 いや分からん。唐辛子をそんなにかけて食べる奴見たことない。最早食べ物じゃなくてカプサイシンの塊食べてるもんだろ。

 

「てか進撃は食うとなったらスゲー量食べるよな」

「何処に入ってんの?」

「胃の中」

 

 耳郎がそういうことじゃないって顔をした。事実だからしょうがない。

 俺の体は父さん譲りの体で常人よりも多く栄養を摂取できるようになってる。多く食べれるのはそれだけ蓄えれる量が多いから。別に一人前の量でも生命活動には問題はない。ただ、俺の個性は声を使えば使う程カロリーを消費してしまうからカロリー切れに気をつけないといけない。だから普段からできるだけ食べれる時に食べるようにしてる。

 

 突如、校内に火事のような警報音が響き渡った。

 警報音を聞いて立ち上がった人に聞くと、この警報音は校内に侵入者が入ってきた合図で生徒は即座に避難を開始しなければならないと言った。

 

「君達も速く避難するんだぞ!」

 

 そう言うと食堂の出口を抜けて廊下に向かって走っていった。でも一斉に逃げてるせいで大混乱が起こっている。あれじゃ避難はできない。

 

「ここにいた方が絶対安全だろ」

「同じ考えなのが気に入らねぇがな」

「何でだよ⁈速く避難しよーぜ!」

「でもあんなのどーやって通るの?先生待った方が良くない?」

「切島落ち着けって、カレーでも食うか?」

「アンタ落ち着きすぎ」

 

 緊張してる切島を落ち着かせて席に座らせた。顔には出してないけど、俺も普通に警戒している。緊張を紛らわす為にも食事を再開した。 4人だけになった食堂で食べていると、廊下から飯田の声が響いてきた。なんでも侵入者は校門にいたマスコミ達だった。

 

「っけ、ただのマスコミかよ」

「はー、ヴィランじゃなくて良かったな」

「何言ってんだクソ髪。ヴィランだったら思う存分ぶっ殺せるだろーが」

「お前本当にヒーロー志望か⁈」

「爆豪ってヴィランよりヴィランらしくない?」

「「それな」」

「あぁ⁈」

 

 爆豪がいつも通りのヒール発言をイジられてる中、俺の頭は納得がいかなかった。あの程度のマスコミが警察を呼ばれることを前提に雄英内に侵入してくるだろうか。

 

 少し、嫌な感じがする。今日一日気をつけることに決めた。


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