バトルスピリッツ Legendary Liberator 作:bustered
やっとバトルパートが完成しました。
というか長くなりそうだからと分けたのにこっちもかなり長くなってしまいました。申し訳ないです。
さて、この小説ではエンドステップに最終盤面を出しているのですが、そのスピリットの状態を表記するものとして、
(U)……回復状態
(T)……疲労状態
(H)……重疲労状態
とさせていただきます。UとTは別のTCGの用語であるアンタップ(Untap)とタップ(Tap)から、Hは"重"疲労のヘビー(Heavy)から取らせていただきました。
また、ソウルコアは《S》と表記し、そのコアの集まりの中にソウルコアがある、とさせていただきます。
前置きが長くなりました。
それでは本編へどうぞ。
「「ゲートオープン 界放!!」」
その掛け声と共に、殺風景だったモニターに浮遊している台座に乗った四頭身ほどのキャラクターが2人現れた。
よく見るとそのキャラクターは、デフォルメされたカズマとトウジだった。
「えっ、何コレ!?」
「それは僕達の"アバター"だね。僕達の代わりにこの"リミテッドバトルフィールド"で戦ってくれるんだ」
「リミテッドバトルフィールド?」
「うん。今のバトルスピリッツは、実際にスピリットたちと一緒にバトルができるバトルフィールドでのバトルが人気なんだけど、人気な故に必ずしもバトルフィールドでバトルできるわけじゃないんだ。実際、今日はその予約でいっぱいだったからあっちでバトルができなかったんだ。そんな人のために、このアバターとリミテッドバトルフィールドのシステムがあるんだ」
「なるほど……」
先程のトウジとリョウジの会話はコレのことだったのか、とカズマも納得した。
「バトルに戻るよ。まずはターンの流れをおさらいしよう。」
TURN1 sideトウジ
「まず自分のターンが始まったら、"スタートステップ"を宣言するよ。スタートステップ!」
トウジが宣言すると、アバターの方のトウジのテーブルが一瞬だけ光った。
「このスタートステップって、どんな意味があるんですか?」
「自分のターンが来たことを宣言するステップだね。カードによってはこのタイミングで効果を発揮するものもあるんだ。ちなみにこの時、デッキの枚数が0枚だと負けになってしまうから気を付けてね」
「はい」
「次は"コアステップ"。ボイドからコアを1個、リザーブに置く……んだけど、先攻1ターン目はコレが行えないんだ。ちなみに"ボイド"っていうのは、"何もないところ"っていう意味で、毎ターン何もないところからコアを1個リザーブに置くっていうこと。今回におけるボイドはコレだね」
そう言ってトウジは先程のコアが入った小さな容器を指差した。
「お次は"ドローステップ"。デッキの一番上のカードを引いて手札に加えるよ。ドロー!」
HAND 4→5
「これは先攻でもできるんですね?」
「うん。別のカードゲームとかだったら先攻ドローはできないんだけど、バトスピは先攻コアブができないかわりにドローは許されてるんだ」
これはカードゲームあるあるの一つ、先攻ドローの禁止のことを指しているが、バトスピはそれが許されているのである。代わりにコアは増えないが。
「続いて"リフレッシュステップ"。横向きになっているカードを縦に戻したり"トラッシュ"にあるコアをリザーブに戻したりするんだけど、先攻1ターン目だしこれも今はなし」
ちなみにトラッシュとは、使用したコアを置いておくコアのトラッシュと、破壊されたスピリットやマジックを置いておくカードのトラッシュの2つがある。混同はしないように。
「そしたらいよいよ"メインステップ"に入るよ。このステップで主にできることは、スピリットやブレイヴ、アルティメットを召喚すること、マジックを使うこと、バーストをセットすること、ネクサスを配置すること、の4つだね」
ブレイヴやアルティメットって何?と思った方もいるとは思うが、それはまたの機会にお話ししよう。
トウジはメインステップの説明をした後に、手札から1枚のカードを取りカズマに見せた。
「では、今回はスピリットを召喚しよう。僕はこのスピリットを召喚するよ。まずこのカードの左上を見てほしい。ここに数字が書いてあるのがわかるかな?」
「はい、1とありますね」
「これは"コスト"と言って、そのスピリットを召喚するために必要なコアの数を表してるんだ。そうしたらその数字と同じ数、つまり1つ、リザーブのコアを"トラッシュ"に移動させてコストを支払うんだ」
トウジはリザーブのコアを1つ取り、2つあるトラッシュのうちコアのトラッシュへと置いた。
「そしたらこのカードをフィールドに置いて、リザーブのコアを1つ以上乗せれば、召喚完了だ!」
そう言ってトウジは、そのカードをフィールドに置き、コアを1つ以上乗せた。
「こうやってスピリットを出すんですね……!」
「その通り!というわけで、"鉄砲騎兵タネガシマ"を召喚!」
トウジがスピリットを召喚すると、リミテッドバトルフィールドに白いダイヤモンドのシンボルが出現し、それが砕ける。
するとその中から、火縄銃を持ち傘を被ったロボット型のスピリット、鉄砲騎兵タネガシマが現れた。
HAND:5→4
RESERVE:4→2
鉄砲騎兵タネガシマ Lv.1(1) BP 3000
「スピリットが出てきた!?」
「凄いでしょ?でもリミテッドじゃないバトルフィールドならもっと迫力のある姿を見られるんだけどねぇ~……」
「そうですか……それは益々楽しみになってきました!」
カズマはスピリットが出たことに驚きながら、トウジの言葉にワクワクしていた。
「そうか、そう言ってくれると嬉しいよ!ちなみにスピリットの上に乗っているコアはスピリットの命の源となっているから、これがなくなってしまうとそのスピリットは消滅してしまうから気を付けてね」
「はい、わかりました」
「さて、ターンの流れの続きだったね。メインステップはこれでいいかな。じゃあ次は"アタックステップ"だ。スピリットのカードを横向きにして相手のプレイヤーにアタック!……といきたいんだけど、これもまた先攻1ターン目は行えないんだ」
先攻でやれることに制限がかなり多く、カズマは思わず、
「……先攻ってあんまりいいことないですね……」
と呟いてしまった。そんなカズマにトウジはこう諭した。
「そんなことはないよ?先攻だからこそ、相手より早く準備をすることができるからね。そのハンデとして先攻コアブや先攻アタックができないようになっているんだ。"先んずれば人を制す"って言う言葉もあるくらいだしね?」
「なるほど……勉強になります」
トウジが提示した先攻有利の論には、カズマも納得した。
「アタックステップを終了して、最後に"エンドステップ"。これは最初のスタートステップとは逆に、自分のターンが終わったことを宣言するステップだね。これで僕のターンは終わり。ターンエンドだ」
TURN1 sideトウジ Result
LIFE:5
DECK:35
HAND:4
RESERVE:2《S》
TRASH:1
BURST:なし
COUNT:0
FIELD
Spirit
鉄砲騎兵タネガシマ Lv.1(1) BP 3000(U)
「……とまあ、こんな風にターンの流れを説明してみたけど、わかったかな?」
「はい。でもちょっと不安なところもあって……」
カズマにとっては初めてのバトルなため、不安が拭いきれないとこがあった。
そんな中、
「大丈夫だ!何かあったら俺がフォローするぜ!」
と、リョウジが助け船を出しながらカズマの後ろに立った。
「リョウジ……うん、ありがとう!」
TURN1 sideカズマ
「えっとまずは……スタートステップ!」
カズマが宣言すると、トウジの時と同じようにアバターの方のカズマのテーブルが一瞬だけ光った。
「次にコアステップ……このターンからコアが増えるんですよね?」
「その通りだよ。さあ、ボイドからコアを1個、リザーブに置いて」
カズマは容器からコアを1つ取り出してリザーブに置いた。
RESERVE:4→5
「次にドローステップ……カードドロー!」
HAND 4→5
「んでリフレッシュステップ……ってこっちもないな」
「そしてメインステップ!」
カズマは改めて自分の手札を確認してみた。
するとその中に、コストが0のスピリットカードがあることに気が付いた。
「……なあリョウジ」
「何だ?」
「このスピリットってさ、もしかしてコストなしで召喚できる?」
「おお!その通りだぜ」
「よし!なら、"ライト・ブレイドラ"を召喚!」
カズマがスピリットを召喚すると、リミテッドバトルフィールドに六角形のルビーのシンボルが出現し、それが砕ける。
するとその中から、青白い体毛の小さなドラゴン、ライト・ブレイドラが現れた。
HAND:5→4
RESERVE:5→4
ライト・ブレイドラ Lv.1(1) BP 1000
「おお……!これが俺の初召喚……!」
召喚されたライト・ブレイドラは欠伸をしながら羽をパタパタさせていた。かわいい。
「(まだ召喚できそうかな……だったらコイツも──)」
「そうだ、まだ説明していなかったことがあった。カズマ君、タネガシマのカードのコストの隣と右下を見てくれるかな?」
よく見ると、タネガシマのカードのコストの隣と右下にダイヤモンドのマークのようなものがついていた。
「コストの隣のマークは"軽減シンボル"、右下のマークは"シンボル"というもので、軽減シンボルはそこに記されてるシンボルとその数までコストを減らすことができるんだ。例えばこのタネガシマだったらフィールドに白のシンボルが1つでもあれば、コストなしで召喚できるってことさ」
「なるほど……召喚すればするほどコストを減らせるってことですね!」
「そういうこと」
ちなみにカードによっては、そのカードと異なる色のシンボルを軽減シンボルとしているカードもあるぞ。
よく見てみよう。
「ちぇっ、俺が説明しようと思ったのにな」
「まあまあ、後でもっと聞くからさ」
リョウジはカズマに説明しようとしたがだいたいその機会をトウジに奪われて不貞腐れていた。
そんなリョウジを見てカズマもフォローを入れた。
「(ということは、ライト・ブレイドラのシンボルがあるからコイツは1コスト減らして召喚できるってことか)」
そう考え、カズマは自分の手札のスピリットを召喚した。
「よし、ならコストを1減らして、"ブロンズ・ヴルム"を召喚!」
再びフィールドにシンボルが出現し、それが砕けると、兜を被った四足歩行のドラゴン、ブロンズ・ヴルムが現れた。
HAND:4→3
RESERVE:4→1
ブロンズ・ヴルム Lv.1(1) BP 3000
「召喚はここまでかな。えっと次は……アタックステップ!えっと、確かアタックする時はカードを横向きにする……んだっけ?」
「そうそう!よく覚えてたね!」
「えへへ……おっとそうだ、ならライト・ブレイドラでアタック!」
カズマは褒められて少し嬉しそうだったが、すぐにバトルに戻りライト・ブレイドラでのアタック宣言をした。
するとリミテッドバトルフィールド(以降、LBF)のライト・ブレイドラがトウジのアバターに向かって走り出した。
「さて、君がアタックしている今、僕には3つの選択肢がある。1つはアタックをライフで受ける。1つは今いるスピリット……つまりタネガシマでブロックすること。もう1つは"フラッシュタイミング"でカードを使うことだ」
カズマはトウジの言葉に引っかかりを覚えた。
「フラッシュタイミング……って何ですか?」
「それは後で説明するね。今回はライフで受けることにするよ」
ライト・ブレイドラがトウジのアバターに飛び掛かった。
その瞬間、アバターの周りをバリアが囲い、ライト・ブレイドラの直撃を阻止した──が、そのバリアもすぐに砕かれ、アバターは少し後方へ下がった。
トウジ LIFE:5→4
RESERVE:3→4
「アタックをライフで受けたら、そのスピリットが持っているシンボルと同じ数だけライフのコアをリザーブに送る……こうしてアタックをライフで受けてライフが0になってしまうと、負けてしまうってわけさ」
そう言いながらトウジはライフカウンターからコアを1つリザーブに置いた。
と、ここでカズマはまたトウジの言葉に引っかかりを覚えた。
「シンボルと同じ数だけって……もしかしてシンボルがなかったり2つ以上あるスピリットもいるってことですか?」
「おっ、察しがいいね。その通り。もちろんシンボルが2つあるスピリットならライフは2つ減るしシンボルが0ならライフは減らないよ。……さてバトルに戻るけど、残りのアタックはどうする?」
「あっ、そうだった。ならブロンズ・ヴルムもいっちゃえ!」
「それもライフで受けよう」
ブロンズ・ヴルムは先程のライト・ブレイドラのようにLBFを駆け、飛びあがり、爪を立ててアバターへと攻撃をした。
トウジ LIFE:4→3
RESERVE:4→5
「アタックも終わったし……最後にエンドステップ。これでターンエンドです。……っとこんな感じでいいのかな?」
TURN1 sideカズマ Result
LIFE:5
DECK:35
HAND:3
RESERVE:1《S》
TRASH:2
BURST:なし
COUNT:0
FIELD
Spirit
ライト・ブレイドラ Lv.1(1) BP 1000(T)
ブロンズ・ヴルム Lv.1(1) BP 3000(T)
「なかなかいいんじゃないか?ちゃんとステップも滞りなく進んでたし」
「そうだね、呑み込みが早くてちょっとビックリしたよ」
リョウジもトウジも、カズマのルールの呑み込みの早さに少し驚いていた。
「そうかな……でも合ってるならよかった……」
TURN2 sideトウジ
「じゃあここからはサクサク進ませていくよ。スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ」
RESERVE:5→6
HAND:4→5
「メインステップ。じゃあこっちも新たなスピリットを出させてもらおうかな。"機巧武者ザンテツ"をレベル2で召喚!」
LBFに新たに召喚されたのは、両肩に計6枚の刃のようなシールドが装着されていて、ビームサーベルを携えたロボット型のスピリット、機巧武者ザンテツだった。
HAND:5→4
RESERVE:6→2
機巧武者ザンテツ Lv.2(2)《S》 BP 5000
「さらに、リザーブのコアを1つタネガシマに置いてレベル2にアップ!」
コアが追加されたことで、LBFのタネガシマは少し活発的になったように見えた。
RESERVE2→1
鉄砲騎兵タネガシマ Lv.2(2) BP 5000
「アタックステップ!君のフィールドにブロッカーはいない。今が攻め時だね。タネガシマでアタック!」
「くっ……ライフで受けます!」
トウジがアタック宣言をするとタネガシマは火縄銃を構えてカズマのアバターの近くまで走り、そこで火縄銃を発射させた。
カズマのアバターはトウジのアバターと同じようにバリアを張り、その直撃を阻止した。
カズマ LIFE:5→4
RESERVE:1→2
「ザンテツも続け!」
「これもライフで!」
タネガシマに続き、ザンテツもシールドを広げながらビームサーベルを構え、そのままアバターを切りつけた。
カズマ LIFE:4→3
RESERVE:2→3
「エンドステップ。これでターンエンド」
TURN2 sideトウジ Result
LIFE:3
DECK:34
HAND:4
RESERVE:1
TRASH:2
BURST:なし
COUNT:0
FIELD
Spirit
鉄砲騎兵タネガシマ Lv.2(2) BP 5000(T)
機巧武者ザンテツ Lv.2(2)《S》 BP 5000(T)
TURN2 sideカズマ
「俺のターン。スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ」
RESERVE:5→6
HAND:3→4
「メインステップ!もう一体、ブロンズ・ヴルムを召喚!」
LBFに二体目のブロンズ・ヴルムが召喚された。
揃ったブロンズ・ヴルムは嬉しそうに顔を合わせている。
ブロンズ・ヴルム Lv.1(1) BP 3000
このゲームに勝つためには相手のライフを0にすることが必要。
そして今、相手のスピリットは全て疲労している。
ならば今、カズマが取るアクションは──
「(とにかく攻めるのみだ!)アタックステップ!ライト・ブレイドラ、アタックだ!」
と言ってアタック宣言をするカズマ。
──が、それがいけなかった。
カズマのアタック宣言にトウジはニヤリと笑み、手札から1枚のカードを構えた。
「ところで……さっき僕はアタックされている間、3つの選択肢があるって言ったよね?」
「え?ああ確かに……って、まさか!?」
「今からその残り2つをやってあげるよ!フラッシュタイミング!マジック、"ピュアエリクサー(Re)"を使用!」
トウジ RESERVE:1→0
HAND:4→3
「フラッシュタイミング……ってさっき言ってたやつか!」
「ああ。ちなみにカズマ、フラッシュタイミングっていうのは、アタックステップ中に発生するもので、ターンプレイヤーのスピリットが攻撃した時と、ターンプレイヤーのスピリットと被ターンプレイヤーのスピリットがバトルする時の2度のタイミングで発生するんだ。ここではマジックやスピリットの"フラッシュ効果"を使用してバトルを有利に進ませることができるんだ」
「解説ありがとう、リョウジ君。ちなみにフラッシュタイミングには優先順位があって、被ターンプレイヤー→ターンプレイヤーの順番で解決するよ」
と、ここでまだ"マジック"について説明していなかったので、説明しよう。
"マジック"とはバトスピにおけるカードタイプの1つで、使いきりではあるが、使えばバトルを有利にしてくれるカードである。
マジックには"メイン効果"を持つものと"フラッシュ効果"を持つもの、あるいは両方持っているものがある。
メイン効果はメインステップにしか使えないが、フラッシュ効果は基本的にメインステップとフラッシュタイミングのどちらにも使用することができるのだ。
マジックは使用後は基本的にトラッシュに置かれるのだが、カードによってはフィールドに置かれたりエンドステップに手札に戻ってくるものもあったりするので、ぜひチェックしてみよう。
「ではピュアエリクサーの効果だ。自分のスピリットを全て回復させるよ。さあ、起き上がれ!タネガシマ!ザンテツ!」
トウジがマジックを使用すると、LBFのタネガシマとザンテツの頭上に口が3つあるフラスコが現れた。
そのフラスコはゆっくりと傾いていき、やがて口から一滴の水滴が垂れ、タネガシマたちの腰のあたりで波紋を起こした。
すると、その波紋を浴びたタネガシマたちはたちまち力をつけて立ち上がった。
「スピリットたちが起き上がった……!?」
トウジはピュアエリクサーで回復したタネガシマのカードを横向きにしながら、さらに説明を続けた。
「相手のスピリットが攻撃した時、回復状態の自分のスピリットを疲労させることで、相手スピリットの攻撃を疲労させた自分のスピリットへと向けることができる。これが"ブロック"だよ。よって、ライト・ブレイドラを回復したタネガシマでブロック!」
回復したタネガシマは駆けて来るライト・ブレイドラに標準を合わせ、弾丸を放った。
弾丸はライト・ブレイドラの足に命中し、ライト・ブレイドラは体勢を崩し、コロコロ転がった後にタネガシマの目の前で爆発した。
BATTLE
ライト・ブレイドラ Lv.1(1) BP 1000
VS
鉄砲騎兵タネガシマ Lv.2(2) BP 5000
鉄砲騎兵タネガシマ WIN
「ライト・ブレイドラ!?」
「破壊されたスピリットはトラッシュに置かれて、乗っていたコアはリザーブに戻るぜ、カズマ……」
まさか反撃されるとは思っていなかったカズマはとても動揺し、その様子を見ていたリョウジも悔しそうに破壊後の処理をカズマに教えた。
RESERVE:4→5
「ライト・ブレイドラは破壊した。僕のフィールドにはまだブロックできるザンテツがいるけど……どうする?」
今残りのブロンズ・ヴルムでアタックしてもトウジのライフを削りきれないどころか、ブロンズ・ヴルムまで失う可能性まである。となると、カズマに残された選択肢は──
「……エンドステップ。ターンエンド……」
TURN2 sideカズマ Result
LIFE:3
DECK:34
HAND:3
RESERVE:5《S》
TRASH:1
BURST:なし
COUNT:0
FIELD
Spirit
ブロンズ・ヴルム Lv.1(1) BP 3000(U)
ブロンズ・ヴルム Lv.1(1) BP 3000(U)
TURN3 sideトウジ
「僕のターン。スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ」
RESERVE:3→4
HAND:3→4
「メインステップ。タネガシマのコアを1つリザーブに置いてレベル1にダウン」
コアが1つ取り除かれてレベルダウンしたタネガシマは、心なしかしょんぼりしているように見えた。
鉄砲騎兵タネガシマ Lv.1(1) BP 3000
RESERVE:4→5
ライト・ブレイドラを失って動揺しているカズマに対して、トウジはさらに追い打ちをかけてきた。
「じゃあ今度はちょっと強いスピリットを召喚するよ。召喚!"機巧武者シラヌイ"!レベル2だ!」
トウジがスピリットを召喚すると、LBFで地響きがしたかと思えば、タネガシマとザンテツの間の地面の中から青白い天守閣が現れ、それが変形していき、侍のようなスピリットになった。
頑強な青白い装甲をその身に纏うスピリット、それが"機巧武者シラヌイ"なのだ。
RESERVE:5→0
HAND:4→3
機巧武者シラヌイ Lv.2(2) BP 8000
「BP8000のスピリットだって……!?」
「驚くのはまだ早いよ。シラヌイのコア1個とザンテツのソウルコアを交換!」
機巧武者ザンテツ Lv.2(2) BP 5000
機巧武者シラヌイ Lv.2(2)《S》 BP 8000
「アタックステップ!タネガシマでアタック!」
「このままフルアタックが決まったら負けちまうぞ!カズマ!」
「ブ、ブロンズ・ヴルムでブロック!」
リョウジの言う通り、このままアタックを通してしまえば負けてしまうと確信したカズマは、やむを得ずブロンズ・ヴルムでブロックをした。
迎え撃つブロンズ・ヴルムに対してタネガシマは火縄銃を放ったが、ブロンズ・ヴルムはそれを弾き飛ばしてタネガシマに爪の一撃を喰らわせた。
しかし、その弾き飛ばした弾丸は近付くの岩山に激突し跳ね返り、ブロンズ・ヴルムの背中に直撃し、二体とも爆発した。
BATTLE
鉄砲騎兵タネガシマ Lv.1(1) BP 3000
VS
ブロンズ・ヴルム Lv.1(1) BP 3000
DRAW
トウジRESERVE:0→1
カズマRESERVE:5→6
「ごめん、ブロンズ・ヴルム……」
「まだアタックは続いているよ。ザンテツでアタック!」
「ブロンズ・ヴルムで……いや、ここはライフで受ける!」
二体目のブロンズ・ヴルムでブロックしようと考えたが、カズマはそれをせずにライフで受けた。
カズマ LIFE:3→2
RESERVE:6→7
「シラヌイ!」
「ライフで……!」
その見た目に反して、シラヌイは素早く動きながら持っていた刀でアバターを切りつけた。
カズマ LIFE:2→1
RESERVE:7→8
「これでターンエンド」
TURN3 sideトウジ Result
LIFE:3
DECK:33
HAND:3
RESERVE:1
TRASH:3
BURST:なし
COUNT:0
FIELD
Spirit
機巧武者ザンテツ Lv.2(2) BP 5000(T)
機巧武者シラヌイ Lv.2(2)《S》 BP 8000(T)
TURN3 sideカズマ
トウジのターンが終わり、カズマのターンになったはずなのだが、カズマは俯いたまま動かない。
「やべえ……残りのライフ1しかねえぞ、カズマ!!」
絶体絶命な状況で、見守るリョウジですらかなり焦っていた。
そんなリョウジにカズマは小さく言った。
「……ねえ、リョウジ」
「え?……何だ?」
「何故だかはわからないんだけどさ……なんだか、すごい熱いんだ」
そう言いながら、カズマはゆっくりと顔をあげていく。
「もうライフが1つしかないし状況も圧倒的に不利なはずなのに……めっちゃ熱いしワクワクするんだ……!」
「「!!」」
しっかりと前を向いたカズマの目は──
ギラギラと輝き、メラメラと燃えていた。
まるで、絶体絶命な今の状況ですら楽しんでいるように。
いや、"ように"ではない。
「そっか……これがバトスピなんだ……!心の底から熱くなれて互いにしのぎを削り合う……それがバトルスピリッツなんだ……!!」
「!!……そう、その通りだ!ようやくわかってくれたんだな!!」
リョウジはカズマの今の状態に驚きつつも、バトスピの面白さに気付いてくれた嬉しさを表していた。
「(まさに"情熱の炎"って感じだね……君が"好きな色を選んでください"って質問で赤を選んだ理由がなんとなくわかった気がしたよ……!)」
「俺のターン!スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ」
RESERVE:9→10
HAND:3→4
「(とは言ったものの、手札があまりよくないな……このままだと次のターンには負けてしまう……ん?)」
ふと、手札の端を見ると、あるカードがカズマの目に止まった。
「(このカード……今なら使えるかもしれない!)」
そう思ったカズマはまずはスピリットを展開するため、手札の2枚のカードを出した。
「メインステップ!ライト・ブレイドラを2体召喚!」
RESERVE:10→8
ライト・ブレイドラ Lv.1(1) BP 1000 ×2
そして満を持して、そのカードを使った。
そのカードは、
「マジック、"フェイタルドロー"を使用!」
「ここでフェイタルドローか!いいぞ!」
リョウジもそのカードにとても肯定的だった。
何故ならそのマジックの効果は──
「フェイタルドロー……デッキから2枚ドローした後、自分のライフが2以下ならもう1枚ドローできるカードか。いい判断だね」
「はい!というわけで3枚ドロー!」
RESERVE:8→6
HAND:1→4
「……」
「どうかな?いいカードは引けたかな?」
カズマはドローしたカードを確認し、その中の1枚に目をつけた。
「(このカード……これならもしかして……)」
だけどこれを使うのは今じゃない、そう思ったカズマはそのカードを手札に収め──
「……アタックステップ!ライト・ブレイドラでアタック!」
──アタックステップに入った。
先程のピュアエリクサーが怖かったが相手のスピリットが全員疲労状態である今が攻め時だと考えたからだ。
フラッシュタイミングに入ったが、トウジはピュアエリクサーどころか何のカードも使わなかった。
ついにアタックが通る──と思われた矢先、トウジは再びニヤリと笑みを浮かべ、とんでもないことを宣言した。
「そのアタック……
「!?」
なんと、疲労していたはずのシラヌイが急に動き出し、アタックしてきたライト・ブレイドラを切り捨てた。
しかも何故だか、アタックした時より力強くなっているように見えた。
BATTLE
ライト・ブレイドラ Lv.1(1) BP 1000
VS
機巧武者シラヌイ Lv.2(2)《S》
BP 13000(8000+5000)
機巧武者シラヌイ WIN
RESERVE:6→7
先程のピュアエリクサーほどではなかったが、本来ブロックできない疲労状態でシラヌイがブロックしてきたことにカズマは驚いていた。
「"なんで疲労状態でブロックできるんだ?"……そう思ったでしょ?その理由は……これさ」
そう言ってトウジはシラヌイのカードを指差した。
いや正確にはシラヌイのカードの上に乗っているを指差していた。
シラヌイにはあって他のスピリットにないもの、それは──
「"ソウルコア"……!」
「そう、機巧武者シラヌイはソウルコアが乗っていれば、疲労状態でブロックできる……加えて、レベル2からはブロックした時にBPが5000プラスされるんだ」
LBFのシラヌイを見ると、疲労状態にも関わらず、いつでも迎撃の準備ができていると言わんばかりに刀を構えていた。
「これじゃあアタックしてもカズマのスピリットは破壊されるだけじゃあないか……!」
「……ターンエンド」
TURN3 sideカズマ Result
LIFE:1
DECK:30
HAND:4
RESERVE:7《S》
TRASH:2
BURST:なし
COUNT:0
FIELD
Spirit
ライト・ブレイドラ Lv.1(1) BP 1000(U)
ブロンズ・ヴルム Lv.1(1) BP 3000(U)
TURN4 sideトウジ
「スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ」
RESERVE:4→5
HAND:3→4
メインステップに入る前にトウジが前を向くと、こちらを真剣に見つめるカズマが目に入った。
──変わらず瞳をギラギラと輝かせたまま。
「(あの目……まだ勝負を諦めていないね。すごい闘志を感じるよ……!)」
そんなカズマに少しだけ危機感を抱きながら、トウジはスピリットを召喚した。
「メインステップ!鉄砲騎兵タネガシマをレベル2で召喚!」
RESERVE:5→3
HAND:4→3
鉄砲騎兵タネガシマ Lv.2(2) BP 5000
「アタックステップ!いけ!機巧武者シラヌイ!」
刀を構え、カズマの最後のライフを奪おうとシラヌイが走り出す。
「カズマ!」
「……ライト・ブレイドラでブロック」
絶体絶命のピンチにリョウジがカズマに呼び掛けるが、当のカズマは冷静な口調でブロック宣言をした。
ブロックすることになったライト・ブレイドラは一瞬驚いた表情を見せたが、すぐにシラヌイに立ち向かっていった。
が、走ってきたシラヌイに蹴り飛ばされてしまった。
シラヌイはライト・ブレイドラに気付くと、刃を輝かせジリジリと近付いていった。
「悪いけど、シラヌイをブロックしたところで僕にはまだ2体のスピリットが──」
「フラッシュタイミング!マジック、"ファイアーウォール"!」
カズマ RESERVE:7→5
HAND:4→3
「なっ……このタイミングで、ファイアーウォール!?」
流石のトウジもこれには驚きを隠せなかった。
何故なら、そのカードの効果は──
「自分の赤のスピリットを1体破壊することで、このバトル終了後、アタックステップを終了させる!」
LBFのシラヌイは怯えるライト・ブレイドラの前に立つと、その刃を降り下ろした。
しかし、その刃が当たる寸前でライト・ブレイドラは炎に包まれ爆発した。
その炎はそのままシラヌイたちの侵攻を妨げる壁となった。
カズマ RESERVE:5→6
「ありがとう、ライト・ブレイドラ……」
「……ターンエンド」
TURN4 sideトウジ Result
LIFE:3
DECK:32
HAND:3
RESERVE:3
TRASH:0
BURST:なし
COUNT:0
FIELD
Spirit
鉄砲騎兵タネガシマ Lv.2(2) BP 5000(U)
機巧武者ザンテツ Lv.2(2) BP 5000(U)
機巧武者シラヌイ Lv.2(2)《S》 BP 8000(T)
TURN4 sideカズマ
「(なんとかファイアーウォールでさっきのターンは凌げたけど、このターンで決めないとマズい……勝つためには……アイツの力が必要だ!)」
「スタートステップ、コアステップ、ドローステップ……!」
RESERVE:10→11
HAND:3→4
カードをドローした瞬間、カズマの目がより一層輝いたように見えた。
「(……どうやら、何か引いたみたいだね)」
「……リフレッシュステップ。メインステップ!"レイニードル(Re)"をレベル2で召喚!」
カズマが新たに召喚したスピリットは、東洋の龍を小さくしたような青い龍、レイニードルだった。
RESERVE:11→9
HAND:4→3
レイニードル(Re) Lv.2(2) BP 3000
「レイニードル……ということは、まさか!?」
「レイニードルの効果発揮!こいつは名前に"ヴルム"とあるスピリットを召喚する時、赤のシンボルを1つ追加できる!そして!……」
意気揚々と先程ドローしたカードを構えたカズマだったが、何故かここでフリーズした。
そしてリョウジの方を振り向き、
「……なあ、リョウジ」
「何だ?」
「……ホントに言わなきゃ……ダメか?」
と、少し顔を赤らめながら尋ねた。それに対してリョウジは、
「当たり前だろ!自分のキースピリットなんだから召喚口上の1つや2つ持ってないと失礼だろ!」
と、自信満々に答えた。
「そんなにかな……わかったよ」
半ば諦めたように溜め息をついたカズマはトウジへ向き直り、カッと目を見開き、叫んだ。
自分の運命のカード──キースピリットの召喚口上を。
「竜に翼を得たるが如し!紅き流星となりて降り注げ!"龍星皇メテオヴルム
カズマがついに、キースピリットを召喚した。
すると、LBFに無数の流星──いや、隕石が降り注ぐ。
無数の隕石が地面に激突し爆発し、今度は今までより巨大な隕石が上空から降り、地面に激突し大爆発を起こす。
そしてその爆心地から炎を纏ったドラゴンが現れた。
その体はオレンジに近いほど紅く、身体には歴戦の勇士を思わせるほどの無数の傷。
巨大な翼を広げるその名は、"龍星皇メテオヴルムⅩ"。
紅き星の龍の咆哮は天地をも震わせた。
『グルアアアァァァ!!!』
RESERVE:9→1
HAND:3→2
龍星皇メテオヴルムⅩ Lv.3(4)《S》 BP 13000
「やっと会えたね、メテオヴルム……!」
「メテオヴルムⅩ……それが君のキースピリットか……!」
バトルフィールドでのキースピリットとのご対面にカズマは感激を噛み締め、トウジはそんなカズマを微笑ましく見ながらも警戒はしていた。
「行きます!アタックステップ!メテオヴルムⅩ、俺たちの初アタックだ!」
メテオヴルムは再び咆哮し、その翼で羽ばたきながらトウジのアバターへと向かっていった。
すると、メテオヴルムの身体が煌めく炎に包まれ、咆哮の衝撃波がトウジのフィールドにまで及んだ。
「メテオヴルムのアタック時効果、【
「なら望み通りブロックしてあげよう。シラヌイでブロック!ブロック時効果、BPプラス5000!」
咆哮の衝撃波の影響か、シラヌイは先程以上に気合いが入った状態でメテオヴルムを迎撃した。
「どちらもBP13000……相討ちか……!?」
「いや!破壊されるのは君だけだ!フラッシュタイミング!マジック、"アイシクルアサルト"!このターンの間、シラヌイのBPをプラス3000!合計BP16000!討たせてもらうよ、君のキースピリットを!!」
トウジがマジックを発動すると、シラヌイの周りを冷気が囲い、それが氷の鎧となってシラヌイを強化した。
トウジ RESERVE:3→1
HAND:3→2
シラヌイのパワーが上回り、せっかく出したキースピリットも破壊されてしまうのか──と思われていたが、カズマはそうはさせなかった。
カズマは先程のフェイタルドローでドローした
「いや、勝つのは俺たちだ!フラッシュタイミング!マジック、"ソウルオーラ"!」
カズマ RESERVE:1→0
HAND:2→1
「ここで、ソウルオーラだって!?」
「ソウルオーラは、自分のスピリット全てのBPをプラス3000する。さらに、ソウルコアが乗っているスピリットにはさらにBPをプラス3000する!」
「ソウルコアは……メテオヴルムⅩの上!」
「これでメテオヴルムⅩのパワーは……合計19000だ!!」
ソウルオーラが発動したことにより、カズマのスピリットは全てパワーアップしたが、その中でもメテオヴルムはバトラーの魂──ソウルコアの力でより一層燃えあがっていた。
「メテオヴルム!!いっけえええぇぇぇ!!」
メテオヴルムは先程以上に大きな咆哮をすると、一度シラヌイとの距離を取り、炎を纏い身体を畳み、そこから一直線に突進した。
その姿はまるで、炎の弾丸のようだった。
一方シラヌイは冷気を刀に宿し、氷の刃を作るとそのままメテオヴルムを向かえ撃った。
最初はシラヌイが押していたが、メテオヴルムの炎が少しずつ大きくなり徐々にシラヌイを圧倒していき、ついに
ガキンッ!!
という音と共にシラヌイの刃が砕け、メテオヴルムはそのままシラヌイの身体を貫き、爆発させた。
BATTLE
龍星皇メテオヴルムⅩ Lv.3(4)《S》
BP 19000(13000+3000+3000)
VS
機巧武者シラヌイ Lv.2(2) 《S》
BP 16000(8000+5000+3000)
龍星皇メテオヴルムⅩ WIN
トウジ RESERVE:1→3《S》
「あのシラヌイを……突破しやがった!!」
リョウジはシラヌイを破壊したことに驚きと歓喜を感じていたが、まだ終わりではない。
この能力には続きがあるのだ。
「【激突Ⅹ】をブロックしたスピリットが破壊されたから、相手のライフのコア1個をトラッシュへ!」
シラヌイを破壊したメテオヴルムはそのままトウジのアバターへと攻撃した。
トウジ LIFE:3→2
TRASH:2→3
「……やるね。でもそれだけじゃ僕を倒せないんじゃないかな?」
トウジの言う通り、まだトウジのフィールドにはブロッカーが2体もいる。
このターンで決めるには届かない──そう思われた。
しかし、それを覆したのは、このカズマのキースピリットだった。
「いいや、メテオヴルムの【激突Ⅹ】は……
メテオヴルムがまた咆哮をすると、レイニードルとブロンズ・ヴルムもメテオヴルムと同じ様に、身体が煌めく炎に包まれた。
「レイニードルでアタック!メテオヴルムの効果でレイニードルも【激突Ⅹ】発揮!」
「……!タネガシマでブロック!」
タネガシマは向かってくるレイニードルに弾丸を何発も発射させたが、レイニードルはそれをひょいひょいとかわし、反撃といわんばかりに無数の針を発射してタネガシマを動きを封じた後、そのまま突進してタネガシマを破壊した。
BATTLE
レイニードル(Re) Lv.2(2) BP 6000(3000+3000)
VS
鉄砲騎兵タネガシマ Lv.2(2) BP 5000
レイニードル WIN
トウジ RESERVE:3→5
「破壊したのでライフを1つトラッシュへ!」
トウジ LIFE:2→1
TRASH:3→4
「決めろ!ブロンズ・ヴルム!【激突Ⅹ】発揮!」
「……ここまでか。ザンテツでブロック!」
奮然と向かってきたブロンズ・ヴルムにザンテツはシールドを広げ向かえ撃ったが、その勢いは凄まじく、ザンテツはそれを防ぎきれずに破壊された。
BATTLE
ブロンズ・ヴルム Lv.1(1) BP 6000(3000+3000)
VS
機巧武者ザンテツ Lv.2(2) BP 5000
ブロンズ・ヴルム WIN
トウジ RESERVE:6→8
「最後のライフ、もらった!!」
ブロンズ・ヴルムは炎を右前足に集中し、その爪でトウジのアバターを切り裂き、最後のライフを砕いた。
「……お見事」
トウジ LIFE:1→0
カズマがLBFを見ると、そこにはもうトウジのアバターはおらず、カズマのアバターとそのスピリットたちだけが残っていた。
「やった……俺たちの、勝ちだ!!」
カズマが歓喜の声を上げると、それに呼応するようにスピリットたちも一斉に咆哮した。
「いやー、負けちゃったなあ。すごいよ、カズマ君」
バトルが終わり、勝利の余韻に浸っているカズマの元へトウジがやってきた。
「ははは!やったな、カズマ!」
さらにそこへリョウジが嬉しさのあまり抱き着いてきて、
「すごかったぞー!」
「見てるこっちまで熱くなっちゃったよ!」
極めつけは今までのバトルに何人もの人が見に来ていたことを知り、カズマは恥ずかしくなり赤面してしまった。
そこへ、
「カズマ君、どうだったかな?実際にバトスピをやってみて」
と、トウジがバトルの感想を訊ねてきたので、
「はい。まだまだ覚えなきゃいけないことはいっぱいありましたけど、それでもある程度は覚えられてきたので、これからバトルを多く積んでもっと強くなりたいって思いました」
カズマはそう答えたが、トウジは苦笑しながら、
「あー……まあそう思ってくれたのも嬉しいんだけどさ、一番聞きたかったのは……」
とまで言うと、笑顔を見せながら改めて言い直した。
「バトスピ、楽しかったかな?」
その問に対してカズマは、
「……はい!!」
今日一番の笑顔で答えた。
「そうか!それならよかった。カードバトラー兼店長冥利に尽きるってものだね!」
「よかったな、カズマ!」
トウジの称賛にリョウジも嬉しそうだった。
「おっと、最後に忘れるところだった」
と、トウジは何を思い出したかのように言うと、
「"ありがとうございました。いいバトルでした"。」
と言いながら、カズマに握手を求めてきた。
「これはカードバトラーの礼儀というか……まあつまり、お互いにいいバトルでしたね、とお互いのバトルを称賛して暗にまたバトルをしましょうと言っているものだね」
それに対しカズマは、
「……はい!ありがとうございました。いいバトルでした!」
と元気よく返事をしながら握手に応じた。
その光景にリョウジも周りの人たちも感動したり拍手を送ったりしていた。
そんな光景を一人の紫髪の少年が横目に見ていた──。
──帰り道。
「リョウジ、今日はありがとうな」
カズマはそう言いながら、自転車を押しているリョウジに
向かってお礼を言った。
「俺にカードをくれて、しかもバトルの時に一緒にいてくれて」
「そんなことか。全然いいって!俺だって、カズマがバトスピを始めてくれて感謝してるんだ。こちらこそ、ありがとうな」
「リョウジ……」
「あ!でも次にバトルするのは俺だからな!俺たちの初バトルはリミテッドじゃない、本物のバトルフィールドでやるからな、約束だぞ!」
「うん!楽しみにしてるよ!」
そう言ってカズマとリョウジは別れて帰った。
一人になったカズマはデッキから龍星皇メテオヴルムⅩのカードを取り出して呟いた。
「メテオヴルム……これからもよろしくな!」
『……こちらこそ、な……』
「!?」
カズマはビックリして周りを見たが……誰かがいるというわけではなかった。
「……気のせいか」
──閉店後のカードショップ"四季"。
「さーて、今日の売上をまとめないと……」
「──兄貴」
閉店後の作業をしていたトウジの元へ一人の人物がやってきた。
それは、二人のバトルとその後を見ていた紫髪の少年だった。
「ああ、帰ってたんだね、"ナツヤ"。お帰り」
ナツヤと呼ばれた少年はとても不機嫌そうな顔をしてトウジを見ていた。
「今日のバトル、見てたぞ」
「見てたの?いやー恥ずかしいなー。負けたところを見られちゃったなあ」
その言葉にナツヤはますます不機嫌な顔になる。
「負けるのは別にいい。問題なのは負け方だ」
「負け方?」
「とぼけても無駄だ。最初のメテオヴルムの激突の効果でブロックするスピリットをシラヌイ以外でやればあのターンは負けなかった。それにシラヌイとザンテツには【超装甲:赤】がある。タネガシマは破壊されても残りのやつらは効果を受けないから無理にブロックする必要がない。しかもメテオヴルムはパワーが高いが残りの雑魚は──」
「ナツヤ」
ナツヤが捲し立ててきたのでトウジはそれを静止した。
「……今日始めたばかりのやつだろ?」
「そうだね。でも彼は秘めている。類いまれなる発想力と隠されたカリスマ性、それと多大なる影響力を」
「……はあ!?あんな奴のどこが──!」
「ファイアーウォール」
「……!」
「僕らのようにバトスピを長くやっている人ならまだしも、
「……それは……」
ナツヤは返答ができずに詰まってしまった。
「……なんでそんなにそいつに入れ込むんだよ」
「何というかさ、相手である僕の方まで熱くなっちゃってさ。不思議なんだよ、彼のバトルは」
トウジは今日のバトルのバトルを思い出しながら溜め息ついた。
「僕もさ、久しぶりにあんな気持ちになっちゃったんだ──あの時から、そんなことはないと思ってたんだけどね」
「!?兄貴──」
「さて!この話はもうおしまい!僕は片付けをしなくちゃならないから、先に家に戻っててよ。できれば夕飯の下準備でもしておいてくれると嬉しいな」
「……善処する」
不機嫌さが収まらないまま、ナツヤは店の二階──住居スペースへと登っていった。
階段を登りながら、兄と戦ったバトラー……カズマについて考えていた。
「(あいつが何かを秘めている……?
あの兄貴をそんな風に思わせるだと……?
──だったらこのオレが直接確かめてやろうじゃねえか。待ってろよ、赤星カズマ……!)」
ナツヤは腰につけたデッキケースを握り締めたまま、決意を固くするのだった。
いかがでしたでしょうか。
当小説はアンチ・ヘイトタグはついているものの、改善点などがございましたら、ぜひコメント欄へお寄せください。
またタグにもある通り、当小説は不定期更新な上、妖怪学園Yと兼用しているため、次回がいつ投稿になるかはわかりませんが、もし投稿されていれば読んでいただけると幸いです。
それではまた次回にお会いしましょう。
それでは。