女子寮の管理人だと!?   作:荒音 琴羽

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一話投稿からもう一週間経ちました

本当はもうちょっと早く二話を投稿しようと思ってたんですが
なかなか形にならずに時間が経ってしまいました

と、言うことで
前書きはこのくらいにして、本編を楽しんでください


先輩の正体

剣介はすぐにスマホを取りだし、理事長に連絡する。

『・・・お掛けになった電話は、電波の届かない所にあるか、電源が入っていないため、掛かりません』

「アイツ電源切ってやがる!」

ハァ、とため息をつき、意を決して扉に手をかける。

「こんにちは~」

返事がないので事務室の中を見るが、

「・・・誰もいないか」

(地下駐車場があるって言ってたな、車置いてくるか)

そう思い、寮の前に止めたままだった車に戻り、地下駐車場へ車を進ませる。

中には十台ほどの駐車スペースとリフトが二台、奥には工具などが置かれている。

そして今、一台の車がリフトアップされていた。

(あの車、アイツじゃないか?)

そう思いながら駐車スペースに車を止めて降りる。

その時、肩よりも少し長くのばした茶色い髪を後ろで縛っている少女が、車の下で作業していたらしく出てきた。

「「あっ!!」」

「森の白乙女!」

「黒い魔王!」

お互いに目が合った瞬間に驚き、言葉を発する。

[森の白乙女]とは、女が駆る車体とウィングを純正色の白で塗装されたS15シルビアの二つ名である。

[黒い魔王]とは、剣介の駆る車体・ホイール・ウィングを艶消しの黒に塗装されたGDB最終型のフェイスを22Bに移植したSTIの二つ名である。

「何でお前がこんな所に?」

「何でって、ここは僕の仕事場だから」

「・・・は?」

女の言ったことに剣介は思わず開いた口が閉じない状態になる。

「ちょっと待て、もしかしてお前がここの管理人か?」

「そうだけど、なんで?」

あからさまに不機嫌そうに言った女に対し、剣介は頭を抱える。

「俺、今日からお前の後輩だわ」

「・・・え?」

今度は女が唖然とする。

「バカじゃない?僕とお前は犬猿の仲って言われてるんだぞ!それなのに仲良く仕事なんて出来やしない」

[森の白乙女]と[黒い魔王]はバトルをしても休憩中でも喧嘩腰で仲が悪いことで有名である。

「一個言っておくが、俺はお前の事を嫌いだとは思っていない、一方的にお前が牙を剥いてくるんじゃないか」

「僕はただ、お前が勘違いしてる事が気に食わないだけだ」

「何を勘違いしてるんだよ、お前は二つ名を持つ走り屋の女じゃないのか?」

剣介が首をかしげながら聞くが、その問いに女の怒りは頂点に達したようだ。

「一つ間違いだよ!僕は男だ!女じゃない!なんでみんな間違えるんだよ!」

「それは見た目が「女に見えるからだろ!みんなが言うよ!」

「・・・え?お前男なのか?」

ワンテンポ遅れて剣介の思考が驚きという感情を弾き出す。

「そうだよ、瑪瑙芽(めのうめい)正真正銘の男だよ!」




また、更新頑張るので
次回も楽しみにしていてください

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