霊狩中毒   作:WATAHUWA

10 / 60
〇

ー翌日ー

 

「肖、弓弦。お前たちは霊は見えるのか?」

 

除霊能力がある肖と使い魔である弓弦。ナルは霊が見えるかを確認する

 

「私は気配を感じるだけ。弓弦は見えるみたい。私より反応がイイ」

 

肖の言葉に弓弦も頷く。

 

「除霊能力はあるが霊視は弱い。逆に弓弦は出来る」

 

リンはナルの言葉をメモしていた。

 

「ちょっと気配がわかるならどうして言わなかったのよ!」

 

綾子は不満気に言う。そんな綾子の弓弦はじとー…と見る。

 

「最初は浮遊霊かと思ったのと……巫女さん、「犯人は地霊」ばかり言うから言っても一蹴するに決まってるから」

「あ―――そりゃ言いたくもねーな」

「ゔぐ」

 

言わない理由は浮遊霊なのと綾子が犯人は地霊」ばかり言うからだった。滝川も納得する。

 

「………肖、弓弦。次からは最初から言うように」

「わかった」

「( 。_。)コク」

 

滝川と綾子がベースを出た少しした時だ。

 

「ナルちょっといい?」

 

礼美と典子の様子を見に行ってた麻衣が不安げに戻ってきた。

 

「麻衣どうしたの?大丈夫?」

 

明るい麻衣が不安げに戻って来る。心配してしまう肖。弓弦も心配したのか麻衣の首に絡まる

 

「アリガト肖、弓弦ちゃん」

 

肖と弓弦にお礼を言った後、麻衣は話し始める。香奈がおやつを持ってきてくれたのに礼美は無言。返事してほしいと香奈は言ったのだが礼美は顔を背けた。当然、香奈は怒りながら出ていった。典子が食べちゃうよと言いながら取ろうとしたが礼美が「どくが入っているの!」と叫んだのだ。礼美曰く、香奈は魔女でお父さんは魔法で家来にされ、自分と典子を殺そうしているらしい。しかもだ。それは愛玩人形のミニーが教えたそうだ。

 

「麻衣、そういう内容の本とかあった?」

 

継母が魔女と言う内容だったら、継母がいる礼美は心配になるのは無理もない。肖の問いに麻衣はそれだったらよかったのにと思いながら「……なかった」と答える。

 

「なんか気味悪くない?」

「…………」

 

先程の話についてしばし考えるナル。

 

「麻衣、典子さんに頼んでその人形を持ってきてもらえ」

「わ、わかった」

 

~夜~

 

モニターにはミニーの姿が映っていた。

 

「これがミニーか。よくチビちゃんが貸してくれたな」

「礼美ちゃんが寝ちゃってからなんとかねー」

「起きてた時は怒られたよね」

 

麻衣は苦笑い、肖は仕方がないと思う。典子に頼んで持ってきてもらった時はミニーがいないことに気づき、怒った礼美に「さわらないで!」と持っていかれたから。なので彼女が寝ている間にすることになった。

 

「……人形って気味が悪いね」

「まーな。人形ってのはもともと人の魂を封じ込める器だからなあ。」

「魂がなくて中がないから霊が憑依しやすいの」

「げー」

 

滝川と肖の言葉に麻衣は青ざめる。

 

するとナルが勢いよく立ち上がった。

 

「ナル?どうし……ミニー!?」

 

ベッドの上に座っていたはずの人形が、いつのまにかうつ伏せに倒れていた。

 

「うそ……」

 

麻衣たちは見えていないが、弓弦は気づく。子供の霊がミニーをグイグイ引っ張っていたのだ。次の瞬間、ミニーの首が外れ、頭がゴロゴロとカメラがあるところまで転がってきた。

 

「駄目です。何も記録されていません」

 

リンはエラーになったことを伝える。

 

「……弓弦。いたか?」

 

ナルの問いに弓弦は今まで以上に真剣な様子で頷く。するとミニーの様子を見に行った滝川が戻ってきた。

 

 

「あっ、ぼーさんどうだった?」

「・・・・なんともなかった。ミニーの首は取れてなかったぜ。最初に見たまんま座ってやがった」

 

ー翌日ー

 

「霊は機械と相性が悪い んなことどーでもいいよ でも礼美ちゃんはミニーといちゃいけない気がする」

「うん。様子を見ないとね……!」

 

麻衣と話していたら肖と弓弦は気づいた。礼美がいる部屋から霊の気配がするのだ。ノックをしようとした麻衣の手を掴む

 

「どうした…ムグ!」

 

弓弦は麻衣の顔に巻き付き、静かにさせる。何かあると分かった麻衣は静かになった。それを見た肖は耳をドアに当てる。麻衣も耳を当ててみた。

 

ー家の中は悪いマジョだらけだよー

 

礼美じゃない女の子の声が聞こえてきた。しかも「始末してあげる」など物騒なことを礼美に話していた。麻衣と肖が顔を見合わせた後、ドアを開けるが礼美とミニーだけ。霊は肖に触れないように逃げていった。

 

(気配がミニーの中に)

 

肖が触れようとしたが中の霊も逃げた。一方、礼美はミニーと別の子と話していたらしい。麻衣は知らないふりをして「学校のお友達?」と聞く。

 

「ミニーが連れてきたの」

 

礼美はそう言ったのだ。

 

 

「この家何なのよ!!もしかしてあれ?近所でも有名なオバケ屋敷ってやつ?」

「っつーより、ミニーに何かあんじゃねえのか?その見えない友達を連れてきたのはミニーだって言ったんだろ?」

 

麻衣の話を聞いた綾子は声をあげ、滝川は麻衣と肖に聞いた

 

「うん」

「しっかり言った。」

 

滝川の問いに麻衣と肖は答える。

 

「どー思うよ、ナルちゃん?」

 

ナルはなにやら考え込んでいるようで、滝川の問いにすぐには答えなかった。

 

 

 

《ナウマクサンマンダ バザラダン センダマカロシャダ ソワタヤ

ウンタラタ カン マン》

 

滝川がミニーに憑りついている霊がミニーのふりしているかもしれないと言った。なので落とすために真言をする。

 

「キャアァッ!!」

 

聞こえた悲鳴に一同はバン!!とドアを開けて部屋に入れば中で典子さんが倒れていた。

 

「足首……脱臼してるぞ」

「誰かが、すごい勢いで足を引っぱったの……」

 

彼女の足首には子供の手形があった。

 

「弓弦。霊は子供なの?」

 

肖の問いに弓弦は頷く。ナルは叱るように礼美に聞くがやっぱり泣いた。でも泣きながら説明する。

 

・喋り出したのはこの家に来てから。

 

・最初の話は麻衣と典子が聞いた香奈は魔女。さらには典子と父は家来にされたから自分が守ってあげる。ただし他の人と仲良くしてはいけない。

 

・約束を忘れたらポルターガイストを起した(礼美曰くお仕置)

 

・子供の霊はミニーの家来

 

こうして手に入れた話の内容からしてこの家に囚われている霊がいる。

 

「なあ弓弦ー。そいつどこにいるか分かるか?」

 

霊が見える弓弦に聞く滝川。しかし弓弦は首を横に振る。

 

「はあ!?分からないの!?」

「ううん。この場合は…」

 

肖が言いかけた時、弓弦は部屋全体を飛ぶ。

 

「……どういうこと?」

 

弓弦の行動に疑問符を浮かべる麻衣。ナルは言う。

 

「家全体に霊が居るから分からないのか」

 

弓弦はナルの前に行き、「その通り!」と言う感じにコクコク頷いた。

 

「麻衣ちゃん、肖ちゃん来て!」

 

治療を終えて帰ってきた典子の声がしたところに走った。壁には子供らしい字で『わるいこにはばつをあたえる』とあったのだ。間違いなく礼美の事。

 

「麻衣、肖、弓弦。礼美ちゃんの側から離れるな」

「う、うん!」

「わかった」

「(コクコク)」

 

このままでは礼美が危ない。麻衣達はナルの指示に頷いた

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定