霊狩中毒   作:WATAHUWA

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〇

礼美は外で遊んでいる。例の警告文を見せないためにだ。麻衣、肖、弓弦は礼美を守るために典子と一緒に縁側に座っている。(香奈は恐ろしくなってきたせいで家を出て行ってしまった)

 

「おねえちゃん、足いたい?」

「平気。礼美が仲良くしてくれたら、痛いのどっかいっちゃった」

 

心配そうに聞く礼美に典子は笑顔で優しく言ってあげる。その言葉に礼美は安心したのか嬉しそうになる。

 

「礼美おはなつんであげるね 麻衣ちゃん 肖ちゃん 弓弦ちゃんいこ!」

「おぅーっし」

 

肖たちは礼美と共に花壇へ向かう。すると花壇から霊の気配を感じ取った。

 

「礼美ちゃん近づいちゃ駄目!」

「「え?」」

 

肖の言葉に立ち止まる麻衣と礼美。

 

がし

 

「!」

「礼美ちゃん!?」

 

花壇から手を伸ばした霊が礼美の手を掴んだのだ。

 

「やっ…手がとれないの!」

 

これはマズイ

 

「礼美ちゃんを放して!」

 

肖は礼美の手のそばに触れる。そのおかげで手は離れてくれたのだが礼美は恐怖のあまり泣きながらある方向へ逃げた。

 

「麻衣ちゃん肖ちゃん止めて!!そっちには池があるの!!」

「えぇ!?」

「弓弦ナル達を呼んできて!」

 

典子の言葉を聞いて麻衣と肖はすぐに礼美を追いかけた。弓弦は大急ぎでベースにいるナル達を呼びに行く。

 

「ミニー!ごめんなさい」

 

礼美はミニーに謝りながら逃げる。そして

 

ザパァン

 

「「礼美ちゃん!」」

 

池に落ちてしまった。麻衣と肖は礼美を助けるために飛び込む。

 

(礼美ちゃん!礼美ちゃん!)

 

礼美の下へ進む肖。霊の気配も礼美の傍にいる。

 

(放して!!)

 

礼美の傍を叩く肖。そのおかげで霊は逃げていく。礼美を掴んだ肖は急いで水面へ向かった。

 

「「ぷは」」

「肖!礼美ちゃん!」

 

近くを泳いでいた麻衣は気づき、急いで礼美たちの傍へ行く。

 

「肖!礼美ちゃんは!?」

「けほ!」

「水を少し飲んだみたい。早く上がろ!」

 

礼美の背中を叩きながら水を吐きださせる肖はそう言い岸へ向かう。

 

「礼美!」

 

追いついた典子は肖に抱かれた礼美を見て青ざめる。

 

「大丈夫です!生きています」

「お、おねえちゃ…」

 

生きていることに安心したのか典子は礼美を抱きしめた。

 

「礼美…礼美、よかった……」

「おねえちゃ──ん!!」

 

「肖!麻衣!」

「二人とも大丈夫!?」

「チビちゃんは!?」

 

弓弦に呼ばれ、ナル達も来た。

 

「なんとか助かった」

「でも休ませないと」

 

典子たち女性陣は礼美を洗ってあげたり、拭いてあげたり、着替えさせたりしてベッドに寝かせた。

 

 

「……私、お兄さんに連絡するわ。家を引っ越すことにします」

 

落ち着いた礼美を寝かせた後、典子は言う。しかしナルはポルターガイストはついてくることもあると言うのだ。

 

「そんな……じゃあどうしろっていうんですか!?」

「落ち着いて下さい。…僕はこの家の所有者を遡ってみました」

 

遡るとすべて礼美と変わらない子供が亡くなっていたのだ。

 

「……もしかしてこの家、八歳前後の子供が危ない……?」

 

弓弦が見た子供の霊はこの家で死んだ子たちだったのだ。

 

「どうしたら……!」

 

典子さんは顔を両手で覆って泣き出す。

 

「こういうことの専門家を呼びます。家を出るのでしたら、せめて彼が来るのを待ってください」

 

 

しばらくしてジョンと真砂子が来た。

 

「……全部子供の霊です」

「真砂子!」

 

真砂子は霊の巣のようにひどく、子供の霊は苦しんでいることを伝える。そのせいで真砂子は具合を悪くなった。

 

「肖どうしよー!(汗)」

「とにかく横にさせよ。真砂子手をつなぐよ」

 

そう言って肖は真砂子と手をつなぐ

 

「……はぁありがとうございます。少し楽になりましたわ」

「え?どういうこと?」

 

真砂子の安心した言葉に疑問符を浮かべる麻衣。肖は説明する。

 

「霊媒体質にとってここは具合悪くなる場所。だから祓える力を持つ私の傍は安心出来る場所なの」

「空気清浄機みたいなやつか!」

 

滝川は失礼な例えをいう。そのため

 

「シャー!!」

「わあ悪い!!」

「な!なんどすかこの子は!?」

 

弓弦に怒られ、ジョンは弓弦を見て驚いた。

 

「さ、真砂子しばらく横になろうね」

「すみません。来て早々」

 

真砂子は肖の傍で休み、弓弦を紹介されたジョンは霊たちが礼美に近づかない様にお祈りした。その後はいろいろあった。ミニーがいなくなったり、ポルターガイストが起き、それと子供たちの、耳をふさぎたいほどの声が聞こえたり、ミニーが礼美の所まで来ていたりと大変だった。

 

「ナル、ミニーはどうするの……?」

「今度はジョンに頼む。霊を落とさないことには燃えないだろうからな」

「わかりました。ほな、早いとこ済ませましょか」

 

ジョンの祈祷のおかげで、ミニーはあっさり燃えた。

 

「肖、弓弦ちゃん。真砂子大丈夫?」

 

麻衣が心配そうに真砂子の事を聞いてきた。

 

「私がいるからマシだけど気分はまだね」

「そっかー。真砂子が起きたら早く良くなってねって伝えてね」

「うん」

 

翌日、礼美と典子は霊から避難するために綾子、真砂子、ジョンと共にホテルへ行くことになった。

 

《ナウマクサンマンダ バザラダン――――》

 

滝川が真言を唱え始める。すると温度が下がり始めた。しかし

 

「ぼーさん、その部屋じゃない!どうやら事の中心は居間だ!」

《居間ぁ!?》

 

今のマイクからの音声が聞こえてきた。洋館に縛られている子供たちだ。

 

《うわっ、なんだこりゃ!なんでこんなにさみーんだよ!》

 

居間に来た滝川はあまりの寒さに叫ぶ。とにかく彼は真言を唱えた。

その時だ

 

《……とみ、こ……とみこ……わたしの、子……》

「後ろだ、ぼーさん!」

《なに!?》

 

滝川の後ろに元凶らしき影が見えてきた。よく見ると恐ろしい顔の女性。

 

《なにもいないぞ!》

「見えてないのか……!」

 

その時だった。

 

「よせ、麻衣!」

 

麻衣がベースを飛び出したのだ。

 

「待って麻衣!」

 

除霊できないのに行ってしまった麻衣を追いかけるために肖と弓弦も追いかけた。

 

「麻衣!」

 

居間に到着した肖。麻衣に霊の気配が近づいていく。まずいと思った肖は桃木の祓い具で弓矢を出した。

 

ぱぁん

 

そのおかげで霊は逃げていった。

 

「麻衣っ早く!」

「ここから出るぞ」

 

麻衣の腕を引いて肖と滝川は居間を出る。ギシギシという嫌な音に室内を振り返ると、居間の中にぽっかりと穴が開いていた。

 

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