「夜。私の寺に集合ね」
そう言って肖は一旦帰った。
「ど、どういう事なんだろ」
「あの、彼女本当に大丈夫なんですか?」
「様子からして大丈夫なようです。リン、ビデオカメラの準備をしてくれ」
「はい」
こうして夜。
「全員来ているね」
「うん。」
肖の家である寺に集合した。まず出したのは昼に見せた矢。でも昼に見せたのと雰囲気が違う。
「これをどう使うの」
「見つけてもらうの。『夢カイ』と」
肖は矢を手のひらへ置く。すると
ふわ…
「わあ!浮いた!!」
麻衣の言う通り、矢が浮いた。リンは浮いた矢を撮影する。するとその方向へ示した。
「それじゃあ行こ」
肖はその方向へ歩く。とても狭い場所だ。
「せ、せまーい」
「麻衣がんばって」
「さっさと行け」
そしてそこを通り抜けると
「あれ?なんか変な感じ」
「周りが揺れた感じがするんだが?」
リンは周りを撮影する。肖は周りについて説明した。
「
肖が空を指さす。そこに居たのは
「きゃ―――――!!何アレかわいい―――――!!」
麻衣は思わず叫んでしまう。彼女からすれば可愛いぬいぐるみがたくさんの風船で飛んでいる状態だからだ。橘はただ茫然としている。
「………リンあれはなんだと思う?」
「形からして……獏ですね。確かに中国では人の夢を喰って生きると言われています」
リンは納得した。
「おや肖お嬢ちゃんやないか。久しぶりやな」
「久しぶりです」
(大阪弁!?)
可愛い姿をして大阪弁。商いをするゆえなのか?
「それで今回の用なのですがこれはどうでしょう?」
「夢の切れ端か!?ええなーええなー!!」
興奮する夢カイ。その様子に周りは疑問符を浮かべる。
「当然数は」
「う~~ん仕方がねェ!6個や!!」
そう言って夢カイに6個の風船を押し付ける。肖は笑顔で矢を渡した。
「肖 この風船はなんだ?」
「この風船にはいい夢が詰まっているの。そして私が渡した矢は良い夢6個分の価値がある。」
夢カイは矢を風船に刺す。すると
ぱああああああああああ
「わ―――キレ―――――!!」
「あれが育ったらどんな悪夢でも祓えるんだよ」
「リン。ちゃんと映っているか」
「カメラに異常はありません」
これなら最後まで映っているだろう。
「それじゃあさいなら」
「さようなら」
こうして夢カイは去っていき、肖たちは
「今度は此処を通るよ」
「更に狭いよ!!」
麻衣の言う通り、狭い道を通って元の世界に帰ってきた。
「それでは橘さん。寝る時この風船を傍に置いて下さい。良い夢が見れたら破裂します」
「は、はい!本当にありがとうございます!」
信じられないことが色々あったがやっと眠れる。橘は感謝し、風船を受け取り帰っていった(後日、支払いに来た時。とてもいい夢だったと言った)。
「ところで肖。残りの風船はどうするんだ?」
ナルの問いに肖は「これは対価だよ」答えた。
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「こんにちは」
「「肖だ弓弦だー♡」」
風船を持った肖は不思議な建物に入る。中から女の子2人がご機嫌よく迎えた。
「マル、モロ。君尋さんは起きてる?」
「起きてるー」
「起きてるよー」
マルとモロは肖と弓弦を引っ張っていく
カラ
「いらっしゃい肖ちゃん。弓弦」
「肖いらっしゃーい!」
「こんにちは君尋さん、モコナくん」
両親の友人、四月一日君尋と不思議な生物モコナに挨拶する。すると
びゅん
弓弦と色違いの管狐が来た。この管狐は無月。君尋の管狐で弓弦の友達である。さっそく遊ぶ弓弦と無月。肖は風船と黒い招き猫のマスコットを差し出した。
「対価を持ってきました」
「ありがとう。依頼人安心してた?」
「はい。私のお願い叶えてくれてありがとうございます」
矢が浮かんだのは君尋が術を施したから。そして対価が残りの風船と肖が作った黒い招き猫のマスコットだからだ。
黒い招き猫は魔除けのご利益があるんです。なので祓う力がある肖が作った招き猫は百目鬼さんの破邪矢並みに価値があります。