霊狩中毒   作:WATAHUWA

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〇

「肖ー!弓弦ちゃん聞いてよー!」

「え?どうしたの」

「?」

 

温度を測りに行っていた麻衣、滝川、安原。先ほど戻ってきたのだがかなり不満気だ。

 

「麻衣。結果」

「……はいどーぞ」

 

ナルに言われ、結果を渡す麻衣。不満気な理由はコレ

 

「変なの」

「変?」

「廊下の天井近くには階段の一部があったり、窓の近くの扉は取っ手が床近くにあったり、天井には窓があったんだよ!」

 

その説明に「確かに変」と肖は納得。弓弦も「ホント変」と言う感じに頷いた。

 

「しかもある部屋はどう見ても沢山のドアがある廊下にしか見えないしさ。」

「鎧戸開けたり、他の部屋を開けたらまた部屋だったんだぜ!」

 

麻衣と滝川の言葉に肖は「迷子になったでしょ?」と聞いてしまうその問いに安原はまいったまいったという感じに「なりましたよー」と答える。

 

「しかもだよ!その時南さん達にあったんだけどメチャクチャいい加減!」

「いい加減?」

「そう!アルコール温度計を振ったり、ほんの数秒で回収したの!」

「………やり方小学校で習ったよね」

 

肖の言う通りアルコール温度計は小学校で習った。麻衣は「でしょー」と言う。南たちは偽物のようだ。もしかしたら有名な超能力者と知り合いというのもウソの可能性がある。綾子もそう思ったのか「いまイチ信用できない」と言う始末だ。とりあえず一行は宿泊する辺りを中心に安全圏を確保することになった。(その際麻衣は孤児という衝撃の事実が発覚した)

 

ー翌日ー

 

「…あれ?どっかで測量間違ってるよー」

「あ?」

「え?」

 

屋敷の見取り図がないため、肖達は部屋の測量をしているのだが外のサイズと部屋のサイズにずれが出ているのだ。滝川とジョンが外へ出て測り直した結果、測量は間違っていなかった。

 

「この壁、まさか厚さが3メートルもあるの?」

「そうでなければ、ずっと最初のほうで間違っててそのままズレてきてるんだ。」

 

麻衣の問いと滝川の言葉に安原がいたった可能性は「隠し部屋」だった。

 

「隠し部屋か……ひまわりさんの怪談みたい」

「ひまわりさん?」

「誰だそりゃ」

「お父さんの友達。百物語に出たHさん」

「あー。確かホテルの話の!」

 

百物語に出たHさんと聞いて麻衣は思い出した。

 

「ホテルの話ってどういうことですか?」

 

安原の問いに肖は答える

 

「ここみたいに古い洋館のような元個人の屋敷がホテルになったそうです。ただし3階の部屋が一部屋足りなかった。」

「………足りない?」

 

麻衣の問いに肖は「足りない」と頷く。

 

「だから3階の端に泊まった人たちは隣にもう一部屋あるんじゃないかって思った。実際窓から見たら壁が続いていたからね。するとその日の夜。もう一部屋あるんじゃないかと思われる壁から物音が聞こえてきたの」

 

でもホテルの人が言うには買い取った時にはもう壁になっていた。でも物音が煩いとクレームが来るからもう壊して確認することになった。業者に壁を壊してもらうとたしかに部屋があった。

 

「でもその扉はドアノブがなく目張りされていた。なので扉を壊して入ってみると」

 

『お父さんここから出して』『お父さんここから出して』『お父さんここから出して』

 

『お父さんここから出して』『お父さんここから出して』『お父さんここから出して』

 

『お父さんここから出して』

 

『お父さんここから出して』『お父さんここから出して』『お父さんここから出して』

 

『お父さんここから出して』『お父さんここから出して』『お父さんここから出して』

 

「そう書かれていたって」

「「「イヤ―――――!!(汗)」」」

「なるほど。」

 

とりあえずジョンの提案で先に進むことになった。しかし

 

「なんで測れば測るほどずれていくのさ」

 

この屋敷は中央に行けば行くほど複雑で奇怪な家になっていく。実際、肖たちが居る部屋に至っては窓もない。息苦しいのでさっさと測って部屋を出た。すると向こう側から法衣を着たお爺さんがやってきた。法専寺のご住持の井村賢照

渋谷サイキック・リサーチの所長が若いことが気に入らないらしく、えらく突っ掛かっていた。

 

「僕ですか?今年で二百と四十三になりました」

 

流石人をバカにする松山たちを相手にしてきた男。只者ではない。見事井村を言い負かせたのであった

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