「ところで自炊しなきゃいけないわけだけど…あんたたち料理なんかできるの?」
確かにここはキャンプ場。なので綾子の言う通り自炊しないといけない。綾子は現役女子高生である肖達に料理が出来るか確認する。
「普通にできる」
肖は小羽と君尋から教わったので普通にできる。
「うんとカンタンなものなら」
麻衣は1人暮らし。なのでとても簡単なものだったら一応できる。
「あたくしは…あまり…////////」
真砂子は仕事で忙しい。おそらく料理は学校の調理実習でしかやっていないのだろう。その為顔が真っ赤だ。
「それじゃあ肖はアタシのお手伝いね。料理は何する?」
「キャンプだからやっぱりカレー?あ、ナル達はお肉駄目だから野菜カレーにする?」
そう言って今日の晩御飯を決め、買い出しメモを書く二人。
(………ママと娘だ)
綾子と肖の様子は母とお手伝いする娘にしか見えなかった(麻衣談)。
ー夜ー
女性陣と弓弦は寝る。
「ん?ひいお祖父ちゃん」
「やあ肖」
家の縁側に遥と
「ナルのそっくりさん」
浦戸事件で攫われた肖と真砂子を励ましてくれたナルのそっくりさんがいた。
「こんばんは。肖はよく違うって気づくね」
笑顔で言うそっくりさん。そんな彼に肖は言う。
「だってナルはあなたみたいに優しく笑わないよ」
「………ぷっうん!確かにね!」
肖の言葉にそっくりさんは思わず吹き出し、納得した。
「にしてもあなたは誰?そっくりだから……お兄さん?弟さん?」
「彼はユージン・デイヴィスくん。ナル君の双子のお兄さんだよ」
遥の説明に肖は納得する。ユージンは「ジーンって呼んで」とお願いした。
「ジーンね。……てことはナルはやっぱり外国人?それにデイヴィスって二人はデイヴィス博士の息子さん?」
ナルは旧校舎事件の時に見せた書類は全部英語で日本語なし。日本人だったら当たり前に知っていることわざを理解していなかった(肖が自業自得をIt serves you rightにした理由もこれ)。だからナルは外国人で父親がオリヴァー・デイヴィスならあんなにも超心理学に詳しいと納得する。まどかの依頼も受けるのも納得だ。ただし
「いや…オリヴァー・デイヴィスはナルの事だよ」
「え」
ジーンの言葉に肖は固まってしまう。
「はっ」
両隣には寝ている麻衣と真砂子。ちょっと奥に寝ている綾子がいて、3人と同じく弓弦も寝ていた。
「………二人とも」
遥はともかくジーンまで答えも言わなかった。
(にしてもナルがデイヴィス博士だったなんて……だったらなんで日本に?)
疑問になることが増えた。しかし翌朝、答えが判明した。
「死体を捜してるんだって」
キャンプ場の利用客の噂。ナルがダイバーを呼んだ理由が死体捜し。
(まさか)
肖は思う。亡くなった遥と一緒にいたジーン。ナルの夢に来た時、遥はナルに「君の大事な彼」と言った瞬間、ナルは驚いていた。肖は弓弦を連れて麻衣達が居る場所へ行く。答えは思っていた通り
「湖に沈んでる死体って………ナルのお兄さんだって」
ナルから聞いた麻衣は小さい声で説明した。ジーンは亡くなっていて、死体は湖に沈められている。ナルはジーンを捜すために日本に来ていたのだ。