霊狩中毒   作:WATAHUWA

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〇

「弓弦。今から麻衣の夢に入るね。だから何かあったら起こして」

 

肖の言葉に弓弦は「任せろ!」とばかりに頷いた。それを見た肖は座り、目を閉じる

 

(数えながら大きく呼吸…)

 

肖は眠りに落ちやすいように数えながら呼吸をする。少しして眠りに落ちた。

 

***

 

「よかったぁ」

 

座り込む麻衣。麻衣はジーンによって皆が無事と確認できたから。心から安心していると

 

「麻衣」

 

肖が来た。

 

「肖?」

「うん」

 

麻衣の問いに肖は頷く。

 

「肖―――――!!!」

 

ガシ

 

「う」

 

嬉しさのあまり肖に抱きつく麻衣。ただし肖は苦しそうで倒れそうになり、慌ててジーンが支える。

 

「肖だ肖だ肖だ――――!!」

「うん。麻衣ごめんねいなくなっちゃって」

 

肖は大泣きする麻衣の頭を優しく撫でる

 

「うん。なぜか子供がいるし、リンさん達との記憶が無くなっていくし怖くて怖くて……」

 

肖の手のぬくもりと大泣きしたおかげで大分落ち着いた麻衣。そして麻衣は「これからあたしどうすればいい?」と聞く。ナルたちと合流するためにも行動しないといけないからだ。

その問いにジーンは言う。幽体離脱をすることを促した。ジーンの言葉を聞いて肖は麻衣に聞く。

 

「今回の黒幕が分かったの?」

「うん。子供たちの先生。それが分かったナルに説得しろって言われた」

「あーなるほど」

 

麻衣は明朗快活、人懐こい優しい性格だから説得できそうだ。そのことに肖は納得した。その後、ジーンはどうやったら幽体離脱が出来るか、そしてどうやったら体に戻れるかを教える。しかし麻衣はやっぱり不安そうだ。

 

「まず第一に麻衣自身が「光」になることだな」

 

ジーン曰く純粋で優しい気分で語り掛ける事らしい。

 

「難しいね」

「少しも難しくない」

「麻衣。真砂子だってそうだし、警戒していた笠井さんの心を開いたでしょ?それに私の方が下手だよ。祓う力があるから絶対逃げられるね」

 

肖の言葉に「確かにそうだ」とジーンは納得。麻衣は素直になれない真砂子や警戒していた笠井の心を開いた。そしてただの霊だったら大丈夫だが、やらかした悪霊からすれば肖は恐ろしい。話しかける前に絶対に逃げられるだろう。

 

「自分を信じて 絶対に出来る」

「麻衣。教えたでしょ?『絶対に大丈夫』」

 

「………うん」

 

ジーンと肖の言葉に安心したのか頷く麻衣。そして起きる時間になったのか消えていった。

 

「肖。さっきの言葉良いね」

「うん。無敵の呪文」

 

笑顔で言うジーンと肖。麻衣なら絶対に大丈夫。そう信じて肖も起きた。

 

「弓弦。麻衣が居たよ。原因である先生を説得するんだって」

 

肖の言葉に弓弦は不安そうだ。

 

「夢の中にナルのお兄さん。ジーンが居たの。ジーンは第一に麻衣自身が「光」になることだって言ってた。純粋で優しい気分で語り掛ける事が悪霊を説得する秘訣みたい」

 

その言葉に弓弦は「なるほどー」と言う感じになる。

 

「麻衣は本当に優しい子だからね。『絶対に大丈夫』」

 

肖と弓弦は麻衣を信じて待つことにした。

 

***

 

ふ…

 

 

霊の気配が消えた。麻衣の説得が成功したのだ。そのおかげか麻衣達の声が外から聞こえてくる。肖は窓を開けようとした。

 

 

ガタガタ

 

「ん~~~…」

 

やはり建付けが悪いので開けづらい。でも

 

ガラガラガラ

 

なんとか開いた。

 

「麻衣!」

「肖!弓弦ちゃん!」

「よく頑張ったね!偉いよ!」

 

1人で本当によく頑張った。真砂子達は肖の言葉に疑問符を浮かべる。こうして廃校事件は幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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