君と、最高の思い出を……   作:おみのSS部屋

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Op.6 当たり前が特別になる時

松江で泊まった次の日……

 

「おはようございます」

 

「おはよ〜」

 

「朝ごはん食べますか?」

 

「そうだね。そうしよっか」

 

今日の朝はそこまで早くもないので、珍しくホテルで朝ごはんを食べることにした。

久しぶりに食べるホテルの朝ごはんは暖かくて美味しかった。

ちなみに僕も美晴さんも洋食にした。

2人で朝ごはんを食べる

地元の食材のしじみをふんだんに使った朝ごはんはすごく美味しかった。

 

そして時刻は8時を回った。

 

「じゃあ、そろそろ行こうか」

 

「はーい!」

 

今日の朝は8時出発とすごくのんびり。

昨日は6時半に出たことを思えば1時間半も遅いし、こんなにホテルでゆっくりできたのはいつ以来だろうかと思っちゃうくらい……

 

松江駅のコインロッカーに荷物を預けて、旅を始める。

 

「歩くのもあれだし、バス使おっか」

 

「そうですね」

 

ちなみに最初に行く場所は既に決めていた。

バスを使って向かった先は日本に現存する国宝天守の1つ、松江城。

当時の趣をそのまま残していて、その風情はすごい。

実は僕は前にも松江城に行ったことがあったが、その時は曇りだったのでこうして晴れていたのがすごく嬉しい。

 

「当時の人たちはここに鉄砲を構えて防衛してたみたいだよ」

 

「すごい……」

 

前にも松江城に行った知識を生かして美晴さんのガイドをしている。

なんだかこれはすごく新鮮だった。

 

「ここが天守だよ」

 

「綺麗……」

 

天守閣からの眺めは絶景だった。

宍道湖や松江駅、さらに大山も一望できる。

 

 

「マネージャーさん……島根県のいいところ……2人で満喫してますけど……私、マネージャーさんとこうして2人だけで、行く旅が本当に好きです……だってマネージャーさんは、わたしが知らないこと、たくさん知ってますから……」

 

「美晴さんがそう思ってくれていたのは、僕もすごく嬉しい。少し贅沢なくらいだけど、そのくらいが丁度いい……だから、これからも、沢山いろんなところに行こうね」

 

「はい!よろしくお願いしますね!わたしのガイドさん!」

 

「ガ、ガイドさん!?」

 

美晴さんが唐突に僕のことをガイドさんって言ってきたので驚いた。

僕の顔は赤くなっていた。

それでも、美晴さんは笑顔だった……

美晴さんが笑ってくれてる……

それ以外、僕は他に何もいらない。

そう思っていた。

 

松江城を観光した後は宍道湖大橋を渡って……

 

「ここにいこっか」

 

向かった先は島根県立美術館。

ここは宍道湖のすぐ目の前にある施設。

島根県立美術館では、館内の美術品はもちろん、何と展望スペースまでついていた。

展望スペースからの宍道湖の眺めは絶景だったが……

 

「風強いですね〜」

 

今日は風が強い。美晴さんが少し寒そうだったので、上にパーカーを着せた。

 

「マネージャーさん……ありがとうございます……////」

 

「ううん、気にしないで。予備のパーカー持ってきてたから」

 

(マネージャーさん……ずるい……////)

 

美晴さんの顔は赤くなってた。

時間も迫っていたので、松江駅でお昼を食べた。

 

 

松江を観光し終わったところで、次の目的地に向かうことに。

 

「ここからはバスで移動するよ」

 

「えっ?バスで?」

 

「そう。乗りたい列車があるから、少しだけ付き合ってほしい。ごめん」

 

「わかりました。マネージャーさんなら、きっと楽しい列車に乗るとわかってますから」

 

「美晴さん……本当にありがとう……」

 

松江からバスで向かうこと40分、たどり着いたのは……

 

「境港駅……?」

 

「そう、境港駅。ここ、境市はゲゲゲの鬼太郎で有名な水木しげるさんの出身地だよ」

 

「そうだったんですね……」

 

「だから、沿線の境港線の愛称が鬼太郎線なんだ。今回はそんな鬼太郎線を走る臨時快速に乗るよ」

 

「臨時快速!?楽しみです!」

 

美晴さんは目をキラキラさせていたけど……

 

「マジか……」

 

「どうしたのですか?」

 

「臨時快速運休だって……」

 

「えー、残念」

 

「まぁ、こればっかりはね……」

 

何とこの日、運休だったのだ。

こればっかりは仕方ない。

次の普通電車で米子へ向かうことにした。

 

やってきたのはキハ40系

 

「かわいい!」

 

「確かにかわいいね。実はこの車両も今では見る機会が減ってて、西日本・東日本・北海道・九州でしか見ることのない車両なんだ」

 

そんな列車で米子についた。

 

「ここからはどうするのですか?」

 

美晴さんが僕に尋ねる。

 

「今日は鉄道での移動はここまで。ここからもバスを使うよ」

 

ここまでバスがメインの旅もなかなか珍しい。そんな気がする。

でも……これはこれでいいよね……

そんなふうに思った。

 

「ホテルチェックインしてから、バスで皆生(かいけ)温泉に行こう」

 

「うふふ、楽しみ〜!」

 

実は僕も皆生温泉には行ったことがないので、すごく楽しみだった。

美晴さんの横顔を見る。

その顔は笑顔で、すごく楽しそうだった。

そんな横顔を見てると時が止まってほしい、そう感じる。




皆さんこんにちは。おみです。
この度は「君と、最高の思い出を…… Op.6」を読んでいただきありがとうございます。
この日は唯一晴れたんですよね
一番晴れてほしい日に晴れたのでよかったですね
ただここら辺から旅の風向きが逆風になるのですよね……天気と共に……
どんな結末を迎えるかはお楽しみに!
それでは次話もおたのしみに!
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