【PUIPUI】モルカーのいる日常【PUIPUI】 作:赤棘アキラ
『とびだせ! ならせ! PUI PUI モルカー』公開記念作品。
こちらは【前編】となっています。
若干、時事ネタとネタバレと作者(赤棘アキラ)の観賞レポート要素あり。
以前の出来事を覚えているだろうか?
宝石泥棒たちがカーチェイスでケガした
そして今から語るのはその後の話。
それは2021年の7月22日のこと。
東京オリンピックの開会に合わせて移動した祝日。
「宝石商モルカーを助けてくれたお礼」として、宝石商として成功しているらしい運転手が、駐車場のモルカーとその運転手たちのため、モルモルシネマズ甲府の屋内ドライブインシアターをまるごと貸し切りにしてくれたのだ。
上映される映画は『とびだせ! ならせ! PUI PUI モルカー』である。しかも公開初日。
しかし悲しいかな、運転手たちのほとんどは祝日も仕事であった……。
宝石商とワンカラットに連れられ、モルモルシネマズ甲府にやって来た20台ほどのモルカーと一部の運転手たち。
屋内ドライブインシアターはエアコンが効いていて、気温が30度を超える外より、当たり前だがずっとずっと快適な空間である。
まず、運転手たちに3Dメガネと飲み物、特典の「モルカーボール」が配られる。
モルカーたちには、おやつのミックス乾燥野菜──モルカーにとって人間のチュロスやポップコーンのような感覚の映画館フードなのらしい──と、3Dメガネを配布した。
「やったー! ムーちゃんと『えいが』だー!」
宝石商のご厚意で子連れで参戦していたり。
「mogu - mogu」
早速ミックス乾燥野菜をもぐもぐするアワワだったり。
「PUIPUI! PUIPUI!」
前の茶碗蒸しが邪魔で下ろすように要求するモルカーがいたりする。
特に
タマネギは頭の上にポテトたちのぬいぐるみ5種を載せて今か今かとスタンバイ。
運転手はパンフレットも含む全グッズを購入し、タマネギの助手席にグッズの山を作っている。ブラインド販売の商品は多めに買ったようだ。
そして──特典のモルカーボールである。
「あ、チョコだ」
「自分シロモ」
「私ポテトだった」
PIPI♪ PIPI♪ PIPI♪
「PUI?」「PUI?」
試しに運転手たちがモルカーボールを鳴らすと、モルカーたちがキョロキョロと見回す。聞き慣れない鳴き声と思ったのかもしれない。
「……これは少し練習が必要かな」と、運転手の1人がつぶやいた。
少しするとスクリーンにCMやマナー講座が流れはじめる。
「モルモルシネマズ甲府のシネマイレージはモルカーでも貯められる! チケット購入時、PUIPay 《プイペイ》払いでさらにお得!」
PI♪ PI♪
「PUIPUI」
「私のモルカーは天使だった──劇場版『《新約》魔法天使もるみ~MAGICA MORUMI~』来春公開」
PI♪ PI♪ PI♪
「PUIPUI」
「映画『モルカーと異世界ドライブ ロクロデクイ大陸編』、特典つき前売り券、好評発売中!」
PI♪
「PUIPUI」
「ドライブインシアターをご利用のお客様! PUIPUI楽しくお過ごしいただくために、これからお伝えする内容をお守りください! まず、1つ目は──」
PIPI♪
「PUIPUI」
モルカーボールの試し鳴きをしながらの観覧は、まるでモルカーになって返事をしているようだった。
しかし『No more 映画どろぼう』も終わり、「これから3D上映がはじまります。3Dメガネをお着けください」とスクリーンに表示されると、モルカーボールの音もモルカーたちの鳴き声も静まった。
──いよいよ『とびだせ! ならせ! PUI PUI モルカー』のスタートだ。
後編へ続く。
【駐車場モルカーズの運転手たち】
年中無休の小売業の社員や従業員。
今のところメインメンバーの運転手はこんな感じ。
タマネギ:フルタイム(女性)
ニラタマ:フルタイム(女性)
アワワ:社員(男性)
茶碗蒸し:フルタイム(男性)
ムー:パート(女性)
【ワンカラット】※7/31に命名されました。
宝石商モルカーだからといって何か宝飾品を着けているわけではない。
ぷい?
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ぷい!
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ぷいぷい!
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ぷい~。
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ぷ~い……。