BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。ポケモンスカーレットを購入して遊んでたからこんな時間までかかったとかそんなことはないんだからね!(自爆)

今回は一つの戦いの決着。楽しんでいただけると幸いです。


♯34‐【不死身の男】‐

 ジョーが沼に落とされたものの、ジャックを倒した俺達。零距離でグレネードランチャーを浴びせたことで飛び火した炎を手で払いながらジョーが沈んだ近くの桟橋まで走る。

 

 

「エヴリン!気持ち悪いだろうが無事か確認してくれ!」

 

『普通にやだけどジョーの為だもんね、しょうがないか』

 

 

 特に意味はないのだろうが心構えのつもりなのか準備運動して深呼吸するエヴリン。はよ。

 

 

『じゃあ行ってきま……イーサン後ろ!』

 

「え?」

 

「俺を置いて行くつもりか?」

 

 

 飛び込もうとしてこちらに視線を向け、慌てふためいて指差すエヴリンに、振り返る。そこには人型にまで縮んだものの、漆黒でオレンジ色に輝く隻眼だけが目立つ大男となったジャックがいた。

 

 

「ジャック!?あれで倒せてないってのか!?」

 

「よくもやってくれたな、許さんぞ」

 

『だめ、だめだめだめ!やめてよジャック!』

 

 

 たまらずグレネードランチャーを取り出すも、ジャックの右腕が伸びてグレネードランチャーが弾かれ桟橋を転がって行く。次に取り出したショットガンも、ドロドロに溶けた左手で掴まれて力づくで奪われ、背後に投げ捨てられる。ならばと取り出したハンドガンも、融解した右手に包まれて絡め取られ、無力化されてしまった。

 

 

「くそっ、銃器が…」

 

「イーサン。武器もないお前なんて怖くもなんともないな」

 

「まだナイフがあるぞ…!」

 

 

 ポケットナイフを引き抜いて斬りかかるも、硬質化したその身体に弾かれたばかりか刃毀れができてしまう。硬質さも柔軟さも自由自在かよ…!

 

 

「感謝するよ、エヴリン!俺に更なる力を与えてくれた!今の俺はこの身体を自在に操れる!」

 

『多分ジャックが異常なだけでこの時代の私もなにもしてないと思う…』

 

「あーくそっ、本当にしつこいぞジャック!」

 

 

 ならばと渾身の前蹴りで沼に突き落とそうと試みるも、流動体となった胴体に受け止められたばかりかドロドロと蠢いて俺の脚を包んだ部位が右腕に移動して掴まれた形で足を持ち上げられる。

 

 

「ぐあっ!?」

 

「ハハハッ!軽いなイーサン!マーガレットの飯を食わないからだ!」

 

『異議あり!』

 

「マーガレットの飯なんて死んでも食うか!」

 

「どの口がほざくイーサン。お前がマーガレットを殺してくれたおかげでなあ、もう食えないんだよ!」

 

「うおおおあああああ!?」

 

 

 ぶんっと片手で振り回され、天高く投げ飛ばされる。吹き飛んでいく先は、桟橋の最奥である船着き場。ゾイの言っていた脱出地点である建物に、背中から叩きつけられ壁を粉砕して転がり込む。

 

 

「いつつ……遠慮なく投げやがってジャックめ。なんでか頑丈な俺じゃなかったら死んでたぞ」

 

「殺す気で投げたんだがな?お前はどうやったら死ぬんだ」

 

 

 背中を擦りつつ立ち上がっていると、破壊された壁を跨いでジャックが追いかけてきてビタンビタンと触手状になった両腕を振り回して床に打ち付けつつ凶悪な笑みを浮かべる。武器はナイフ以外全部桟橋側か、最悪だ。

 

 

『ジョー!お願い、目を覚まして!イーサンが、イーサンが死んじゃう!』

 

 

 エヴリンがあれほど嫌がっていた沼の中に顔を突っ込んで懇願する光景が壁の向こう、遠目に見えた。アイツを泣かせるわけにはいかないからな。

 

 

「俺も死ぬときはあっさり死ぬらしいぞ。今の俺は死ぬわけにはいかないが」

 

「マーガレットを殺し、ゾイを攫い、ルーカスを泣かせ、ジョーを俺の手で殺させておいて死にたくないは道理が通らねえぞ、おい」

 

「待て、一つ、いや二つほど物申したい。ゾイを攫ったのはルーカスだし、泣いてたのも間違いなく嘘泣きだぞ」

 

 

 そこは訂正しとかないと死んでも死にきれん。

 

 

「俺の息子が嘘つきだってのかあ!人の家族を侮辱するのも大概にしろ!」

 

「大嘘つきのサイコパスだよ!?証拠ならあるぞ、奴の部屋の中の日記を見たことあるのかお前!」

 

「息子が入るなと言っているのに入る親がいるかあ!」

 

「そんなんだから十数年以上騙されてるんだよお前らは!この平和ボケ家族が!」

 

 

 咄嗟に言ったことだが、今思えばだいぶ平和ボケしてたんだろうなこの元海兵。そうでもないと身近な悪意に気付かない、はないだろ。

 

 

「お前が認めるまで死んでも死んでやらねえからなあ!」

 

「上等だ俺の家族を侮辱した分、殴り殺してやる!」

 

 

 破壊された壁を突き抜け、背後に勢いよく右腕を伸ばしていくジャック。アサルト・モールデッドの時も見たその動きに、隙だと判断して左肩目掛けて、天高く振り上げたポケットナイフを叩きつけて左腕を叩き斬ることに成功。

 

 

「があああああ!?なんてな」

 

「なっ!?があああ!?」

 

 

 しかし切り離した左腕は流動体の黒カビとなってジャックの足に融合、新たに左腕を生やして、伸ばしていた右腕を戻した勢いの拳が俺の胸部に炸裂して殴り飛ばされ、宙を舞って棚に叩きつけられる。

 

 

「なら全部ぶった切る!」

 

 

 床に倒れた俺の手元に落ちていた、棚に入っていたと思われるオール()を手に取り回転させながら突進。足払いして両足を斬り落とし、そのまま返す勢いで両腕に叩きつけ、そのまま首も斬り落とす。流動体のせいかすんなり斬れた。

 

 

「無駄だイーサン。お前は俺にダメージを与えすぎたんだ」

 

 

 しかし斬られた傍からくっついて再生し、しなって勢いを増した右拳が顔面に叩き込まれて頭から床に叩きつけられ、たまらずダウン。さらに腹部を蹴り飛ばされ、吹き飛んで床を転がった俺は、頭から血を流しながら呻くことしかできない。漆黒の肉体は霞んだ視界では認識できず、奴のオレンジ色の隻眼だけが怪しく輝いていた。

 

 

「これで終わりだイーサン。エヴリンの父親は一人でいい」

 

「…はっ。なら俺がアイツの父親になってやるよ。お前にエヴリンは任せられない。…悪いことをしている娘に対して甘やかすだけで叱ってやれない奴は父親の器じゃない」

 

 

 俺の首根っこを持ち上げた奴の言葉に、息も絶え絶えに吐き捨てる。まだ俺とミアの間に娘はいないが、あいつなら大歓迎だ。

 

 

「あの子は愛に飢えている。甘やかして何が悪い」

 

「…だからお前は見限られたんだよ。言ってたよなあ、俺が父親のはずだったって」

 

「安心しろイーサン。お前が死ねば俺があの子の父親のまま。ハッピー、エンドだ!」

 

 

 俺を掴んだ右腕を天井近くまで伸ばして、勢いよく床に叩き付けんとするジャック。万事休すか。

 

 

『イーサン!』

 

「背中ががら空きだぜ馬鹿ジャック」

 

「ごはあ!?」

 

 

 瞬間、ジャックの胴体を背中から胸にかけて拳が貫通し、目を見開いたジャックに手放された俺は宙を舞い、胴体を貫いていたジャックを投げ捨てたその逞しい腕に受け止められる。目を開ければ、泥と血にに塗れたジョーがいた。よく見れば傷だらけだ。

 

 

「ジョー……生きていたのか」

 

「勝手に殺すな。酸素が無くなった上にワニにも群がられてやばかったがな?エヴリンの野郎がお前のピンチを教えてくれたから、振り切ってきた」

 

『無酸素状態でなんで筋肉を引き絞ってワニの牙を薄皮一枚で防いで、そのまま複数のワニに噛み付かれたまま纏わりつく沼を振り切って水面まで上がれているのか理解に苦しむよ…』

 

「ははっ、ジョーらしいな」

 

 

 容易にその光景が想像できて笑ってしまうのもしょうがないと思うんだ。

 

 

『無理しないでイーサン、本当に瀕死なんだから。…こうならないようにするために来たはずだったんだけどな』

 

「おら、これを使って治しとけ。この馬鹿ジャックは俺が引き受ける」

 

 

 そう言って回復薬を手渡しながら、無事だったのかバーナーを手にして突撃するジョー。それは無謀だ。

 

 

「無理だジョー!今のそいつに、物理攻撃は効かない!」

 

「そういうことだ諦めな、ジョー!」

 

「だからこうするのさ!」

 

 

 再生したジャックが拳を伸ばしてしならせながら殴りかからんとするも、バーナーから放たれた炎で炎上し悶え苦しんだところにジョーの拳が炸裂。受け流すこともできずに殴り飛ばされたことにオレンジ色の瞳を白黒させるジャック。

 

 

「なにい!?」

 

「お前のそれは操れてこそだろう。他の事に気を取られちゃあできないんだろ、脳筋だもんなお前なあ!」

 

「なにくそっ!」

 

 

 流動する体にも炎上ダメージは通じるのか無視もできず、何度も炎を浴びせられ殴られていくジャック。次第に壁際まで追い詰められ、たまらず両腕を伸ばして両サイドからジョーを殴りつけんとするものの、火炎放射しながら突撃するジョーを止めることは叶わず。

 

 

「お願いだから成仏しろよ。俺の弟の顔でそれ以上戯言をほざくな」

 

 

 そんな言葉と共に放たれた拳が頭部を破壊し、ジャックの肉体は限界を迎えたのか石灰化して崩れ落ちたのだった。




ジャック・ベイカー、肉体を限界まで行使した挙句、最後まで残していたコア(隻眼)を潰され消滅。完全に潰えました。スワンプマンみたいな状態だったけどそれでも兄には勝てなかった。

タイトルの不死身の男はイーサンとジャックとジョーのトリプルネーミング。さすがのイーサンも瀕死にまで追い込まれましたがカビじゃなかったら死んでた(なおそのことは知らない)。ジョーは某警視殿をイメージしてます。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

ルーカスとは……

  • 原作と異なりイーサンが決着をつける
  • 原作通りクリスが決着をつける
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