BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。最終決戦なので今回はちょっとだけ長めです。文字通りのラスボス戦となります。

今回はルーカスとの決戦。楽しんでいただけると幸いです。


♯41‐【哀れな道化師】‐

 廃坑、パーナビー塩鉱最深部にてジョー、クリスと背中合わせになりフューマーと白いファット・モールデッドを相手にしながらルーカスを探る俺達。

 

 

「お前をこれ以上野放しにできない!ブッ飛ばしてやる!」

 

『私を使って金儲けとかさせないんだから!』

 

「ルーカス!殴ってやるから出てこい!」

 

「誰に情報を渡している!話してもらうぞルーカス・ベイカー!」

 

「エヴリンの事を知りたい奴は山ほどいるんだ、山ほどな。やっちまえ、ママ・モールド!」

 

 

 そんなルーカスの指示を受けると、ママ・モールドと呼ばれた白いファット・モールデッドが小型の蟲みたいな生物を生み出し、地を這わせて繰り出してきた。ジョーがバーナーを取り出し、クリスのアサルトライフルと共に迎撃している間に俺は突進。ママ・モールドの拳を避けてアルバート-01Rを突き付け零距離でラムロッド再生阻害弾を叩き込み、渾身の蹴りで蹴り飛ばし壁に叩きつける。

 

 

「よし!」

 

「無茶をするなイーサン!ブッ飛ばすなら俺にやらせろ!」

 

『違うそこじゃない』

 

「一応聞くが、お友達のコネクションは知っているのかルーカス?奴らが許すとは思えないが?」

 

「知った口聞くんじゃねえよクリス・レッドフィールド。これは俺の問題なんだよ。わかるな?放っといてくれよ。さもないとひどいぞ。お前らは自分たちの心配だけしてろよ」

 

 

 その言葉と共にママ・モールドは品切れなのかフューマーが次々と現れ、薙ぎ倒されていく。エヴリンがどこから来るのか指示してくれるからなんとか対処できているが数の暴力がえぐい。うん?右で何か動いた…!?

 

 

『イーサン!』

 

「どうせ助からねえ。俺の計画を台無しにしてくれたお前だけでも道連れにしてやるぜ、イーサン!」

 

「ぐっ、あっ…ルーカス、お前…!?」

 

 

 右の物陰から現れ、俺の腹部にナイフを突き刺してきたルーカス。そのまま俺を押し倒し、首も掻っ切ろうと血に塗れたナイフを振り上げるが、銃声と共にナイフが弾かれた隙を突いて蹴り飛ばす。見てみれば、フューマーの猛攻の隙を突いたハンドガンを撃ったクリスだった。

 

 

「うおおおおおおっ!てめえ、いくら恥を晒せば気が済む!ルーカス!」

 

「ぐうおおあああ!?」

 

 

 さらにフューマーを振り切り突撃してきたジョーに鼻っ柱を殴り飛ばされ宙を舞い、よくわからん機械に背中から激突して崩れ落ちるルーカス。エヴリンが涙目でふわふわと近寄ってきたのを見てから視線を下にずらす腹部からどくどく赤い液体が溢れるのを半ば他人事の様に見つめる。

 

 

「くそっ、やられた…」

 

『馬鹿!馬鹿!イーサンの馬鹿!なんで油断したの!』

 

「面目ない……」

 

「しっかりしろ、イーサン!ほら、回復薬だ!お前のしぶとさを見せろ!」

 

 

 ジョーが抱え起こしてくれて、回復薬を傷口に振りかけるとみるみる内に再生していく。本当にどうなってるんだ俺の体。

 

 

「ここまでだ。諦めろルーカス」

 

「おいウソだろ…こんな低能どもに俺がやられるってのか…?」

 

 

 フューマーを薙ぎ払い、ルーカスに拳銃を突きつけるクリス。しかしボンッという音と共にルーカスがもたれかかっている機械が壊れたのか放電し、その直撃を受けるルーカス。

 

 

「うおおおおおおおおおっ!?へへ、へへへへ……いい気味だろうな?だが俺は終わらねえ。終わってたまるか」

 

「構えろ2人とも!」

 

「「!」」

 

『え、なに…?』

 

 

 笑っているがどう見ても致死量の電撃だ。しかしそれが引き金になったのか、その身体がドロドロと溶けて行き膨張していくルーカスの姿が三メートルを優に超える大男へと変貌していく。

 

 

「クソ……なんだ、どうなってやがる?おいウソだろ……俺まで親父の二の舞か?なんだ、こんな気分なのか…最高じゃねえか」

 

「…本部、どうなってる?」

 

≪「致死量のダメージを受けたことで感染が臨界に達しています」≫

 

「そんなこと見りゃあ分かるぜ!で、どうなる?ジャックと同じか?」

 

「…ピエロか、お似合いだぞルーカス」

 

「一つ教えといてやるよイーサン。お前たちはここで死ぬんだ!」

 

 

 ダメージを無視して立ち上がり、アルバート-01Rを構える。その姿は両腕が異様に肥大化している白い巨体の大男。頭部はルーカスが「バースデイ」でトラップやとして使っていたピエロの人形に似た顔が3つ繋ぎ合わせたような形状をしている、三つ顔の道化師だった。ルーカスは自分の体を確かめる様に腕を三つの顔で見つめている。

 

 

「…想定内だが予想以上の怪物だ。ジョー。一応持って来たがお前を信じられずにいて渡せなかったものだ。お前に託す、使ってくれ」

 

「こいつは?」

 

 

するとクリスが背負っていたリュックから取り出した鉄製の籠手を手渡されてジョーが装着。グググッと握ると機械音が鳴り響く。

 

 

『わーっ、かっこいい!』

 

「Advanced Multi purpose Gauntlet 78、通称AMG-78。運搬作業などをする際の効率向上を目的とした腕力の増加と、それに伴う使用者の負担軽減のために開発された道具だがお前なら武器にできるはずだ」

 

「こいつはいいや。使わせてもらうぜ」

 

「こういうのは慣れている。さっさと終わらせるぞ」

 

 

 アルバート-01Rを構える俺、AMG-78を構えるジョー、アサルトライフルを構えるクリスの前に立ちはだかり、複数の巨大な腕に変異した右腕を床に叩き付け、巨大な盾状に変異した左腕を構えるルーカス。

 

 

「どいつもこいつも邪魔ばかりしやがってよお……俺よりもド低能なカスどもが!」

 

 

 振り下ろされた複数の右腕を、散開して避ける。クリスはアサルトライフルを連射して牽制、俺はアルバート-01Rでラムロッド再生阻害弾を頭部に撃ち込んでからダブルバレルショットガンで応戦、ジョーは文字通り鉄の拳で殴りつけて行くと、ダウンして赤く輝く胸部を晒した。

 

 

「頭への攻撃が効いた!あの光、頭部と胸部が弱点だ!」

 

「了解だ!」

 

「ぶちのめしてやるよルーカス!」

 

『いけいけいけ!やっつけろー!』

 

 

 胴体にジョーが渾身のアッパーを叩き込み、よろめいたところに俺とクリスの一斉射撃が炸裂。ルーカスは手も足も出ずに後退していく。

 

 

「離れろジョー!焼夷手榴弾だ!」

 

「お前らアアアアアッ!」

 

『これって…離れてみんな!これヤバい!』

 

「ジョー!クリス!離れろ!」

 

 

 さらにジョーが離れたところにクリスが焼夷手榴弾を投擲。炎上したルーカスは悶え苦しむと全身を震わせ、白い粒子を放出してきた。エヴリンの警告に、俺達は後退する。

 

 

「なんだ、これは……」

 

≪「恐らく高濃度の特異菌です。専用の装備が無ければこの閉鎖空間では危険です!」≫

 

「閉鎖空間じゃなければいいんだな!?」

 

 

 クリスの無線からの声を聞くなり鉄拳を構えてグググググッと溜めて行くジョー。ピーピーピーピーとアラートの音が鳴り響く。

 

 

「おらああああああっ!」

 

 

 そして機械の上に飛び乗ると跳躍。天井を殴りつけ、轟音と共に大穴をぶち抜いて特異菌の粒子を天高く吹き飛ばした。鬼に金棒とはまさにこのことか。しかしAMG-78は大破、装着していた血に濡れて裂傷ができた腕を押さえてジョーはその場で蹲った。

 

 

「さすがに無茶しすぎたな…あとは任せたぜイーサン、クリス」

 

「「任された!」」

 

「ああくそっ!アンタが一番の想定外だぜジョーおじさんよおお!」

 

 

 ジョーに向けて振るわれる右腕を、クリスが驚異の狙いで全て撃ち抜いて動きを止め、そこに俺がグレネードランチャーを叩き込む。出し惜しみはなしだ。だが頭部や胸部への攻撃は盾で受け止められる。決定打が足りない。

 

 

『…あれ?』

 

「どうしたエヴリン」

 

『高濃度の特異菌……もしかして?』

 

 

 エヴリンが何かに気付いたようでグーパーと握る自分の手を見ている。なんだ、どうした?

 

 

「殺してやる!クリス!死ね!」

 

「くそっ…!」

 

 

 すると飛びかかってきたルーカスにのしかかられたクリスがピンチに。零距離でアサルトライフルを叩き込んでいるが盾に弾かれてしまっている。なにか、なにかないか…!?

 

 

『イーサン!パンチ!ルーカスの頭に!』

 

「なにを言ってるんだエヴリン、そんなもの……」

 

『いいから!特異菌が満ちているここなら、使えるの!』

 

「なにが……いいや、お前を信じるよ!」

 

 

 ありったけのラムロッド再生阻害弾を叩き込みながら走り出し、右腕を振りかぶる。すると漂っている特異菌を集束する様にして右腕がモールデッドの物に変化。驚きながらも、ジョーの動きを思い出しながら踏み込んだ。掛け声はまああれしかないだろ。

 

 

「ルーカァアアアアスッ!!」

 

「あ?てめえはあとだイーサン、黙って見てろ……!?」

 

「『お前も家族だ!』」

 

 

 決してそうは思ってないが不思議と力が溢れる掛け声がエヴリンと重なり、渾身の一撃が振り向いたルーカスの頭部に叩き込まれる。咄嗟にルーカスも両腕を振り回して迎撃しようとしていたが、右腕はクリスの銃撃に、左腕は満身創痍の身で飛びかかったジョーに抑え込まれて使えていなかった。

 

 

「く、そがぁああああ!?イーサン!イーサン!イーサンンッ!!お前が、お前が一番の想定外だァアアアアッ!?」

 

 

 そして粉砕。ルーカスの頭部は断末魔と共に吹き飛び、その巨体は崩れ落ち沈黙。俺達は力が抜けて崩れ落ちた。

 

 

「…イーサン。お前にはあとから死ぬほど聞くことができたぞ」

 

「勘弁してやってくれよクリス…ルーカスの野郎と違ってこいつは堕ちたりしねえよ、俺が保証する」

 

「はあ、はあ…やったぞ、エヴリン……」

 

『うん、本当に…本当にお疲れ様』

 

 

 ルーカスから奪った薬を、ジョーがブチ開けた穴から一望できる青空にかざす。綺麗だ。早くこれを真エヴリンに渡しに行かないとな。




変異ルーカス、一話も持たず撃沈。ぶっちゃけ脅威なのは高濃度特異菌放射ぐらいなのでジョーに解決してもらいました。イメージは某ナンバーワンヒーローの天候を変える拳。

AMG-78も最後の最後に登場。クリスが一応念のため持ってきてました。

そして高濃度特異菌を受けてエヴリン覚醒、お得意のモールデッドパンチでとどめ。実はイーサンがナイフに刺されてダメージを受けてたのも理由の一つです。

最初から最期まで不憫だったルーカス。地味に拳銃ではなくジョーに殴り飛ばされて電流を喰らったせいで繭を介すことなく変異してます。

次回、7編最終回…になると思います。次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

ルーカスとは……

  • 原作と異なりイーサンが決着をつける
  • 原作通りクリスが決着をつける
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