BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。敵がフェイスイーターだけなので毎回どう倒すのかが一番鬼門だったりします。

今回は「力」ゲット回。楽しんでいただけると幸いです。


ダイブⅦ【RW-特異型フラスク】

「ここをこうして…これで渡れる!」

 

 父さん曰く美術室にやってきた私達。黒領域で通せんぼうされたそこを、ちょっとした階段を上って足場に飛び乗ってそこにあった梯子を下ろすことで黒領域の上を跨ぐ通路を作る。天井に核らしきものがあるからアレを壊すのが一番なんだろうけど今はその手段がない。

 

 

「いいぞローズ。だが気を付けろ、踏み外すなよ」」

 

「たしかこっちは屋根裏に通じる道だね」

 

 

 一人ずつ梯子の橋を渡って行く。落ちたらどうなるのか考えたくもないけど、フェイスイーターが生み出される領域だ。ロクな目に遭わないのは確かだ。

 

 

「ここにクソデカオバサンのでっかい肖像画があったんだけど…最初からなかったことにされてるね」

 

「たしかドミトレスクが迫って来て絵をぶち抜いて逃げたんだったか。懐かしいな」

 

「二人が逃げるってどんな化け物なのそのクソデカオバサン」

 

「不死身のデカ女だ」

 

「怒ると空を飛ぶでっかなドラゴンに変身するんだよ」

 

「???」

 

 

 ドラゴンに変身するってなにそれ?そんなの出てくるのここ?何それ怖い。菌根って何でもありなんだろうか。…いや、夢物語みたいな話が全部本当だとしたらもっと何でもアリだ。特にミランダとかいうやつ。擬態でどんなことでもできるって化け物が過ぎる。

 

 

「こっち。ここから上がれるよ」

 

「三人だとさすがに狭いな。エヴリン、お前が一番動ける。俺が殿を務めるから先頭は任せた」

 

「任された!」

 

 

 そう言って身軽にひょいひょいと通路の奥の梯子を登って行く姉さん。すぐに上から呻き声と打撃音が聞こえてくる。あ、やっぱりいたんだ。一瞬でやられちゃったけど。

 

 

「もう大丈夫だよ!上がって来て!」

 

「あ、うん…」

 

「あいつあんなに動けたんだな…ふわふわ浮いているイメージしかなかった」

 

「同感」

 

 

 呑気にいつもふわふわ浮いている姉さんがこんなに身軽に動けるとは予想外だ。梯子を登り終えてやはり核と黒領域がある箇所を避けて屋根裏部屋を進んでいき奥の扉を開けると、金色の文字が出迎えた。

 

 

【これだ↓】

 

 

 色々置かれた実験室の様な一室。その奥でシャルルの文字の矢印の差す下には、淡く白く輝くフラスクが置いてあった。一部が結晶化していて明らかに異様なものだった。

 

 

「…ローズでフラスクか」

 

「マダオがやったことを思い出すね」

 

「私がバラバラにされたって話?」

 

「エヴリンだな?」

 

「ごめん」

 

 

 信じがたい事だが私が赤ん坊の時に四つに分割された上でフラスクに納められて四貴族とかいうのが所有していたという話を、姉さんがポロリとこぼしていたことを思い出す。まさかと笑って流したが…この父さんの苦々しい顔、本当の事だったのか。

 

 

【RW-特異型フラスクという。手に取れ、危険じゃない】

 

「わ、わかった…それで、一体これをどうすればいいのかわかる…?」

 

「あの時のフラスクと同じなら聖杯に納める…?」

 

「四つ集めないといけなくないかそれ」

 

【馬鹿二人は黙れ。集中しろ嬢ちゃん】

 

 

 言われるままにフラスクを両手に持って目を瞑り集中する。するとなんだか今までとは違う力が溢れてきた。見れば、力を受け取ったのを示す様に手に根が張る様に光り輝いていた。

 

 

【菌核にぶちかませ】

 

「わかった。行こう、父さん。姉さん」

 

「大丈夫なのか…?」

 

「シャルルを信じるしかないよ…」

 

「見つけた。これね」

 

 

 来た道を戻ると、さっそく核…菌核?があったので左手で右腕を握りながら右手を翳してみる。すると右手が白く輝いて菌核が見る見るうちに石灰化していき、跡形もなく消えた。

 

 

「これなら、今までの核も消せる!私に任せて!」

 

「…まあローズが危険じゃないならいいか」

 

「銃よりよっぽどいいさ」

 

 

 次の菌核は黒領域を生み出してそこからフェイスイーターを生み出してくるも、父さんがポールハンガーを振り回し、姉さんが飛びかかって一蹴。その間に菌核に意識を集中して石灰化させると黒領域まで石灰化して砕け散った。

 

 

「…この感じ、私が力を失った時と同じだ。同じ原理かな…?」

 

「よし、俺達が護衛する。一気に戻ってマスクを手に入れるぞ」

 

「わかった。って姉さん、前!」

 

「前?あっ」

 

 

 すると考え事していた姉さんが梯子の場所から足を踏み外して落ちてしまった。慌てて安否を確かめるべく覗きこむと、三点着地した体勢で転がっている姉さんがいた。

 

 

「スーパーヒーロー着地って膝に悪いんだった……よい子は真似しちゃだめだぞ?」

 

「教育の悪いヒーローかお前は」

 

「よかった…心配かけないでよ姉さん」

 

「ごめんごめん」

 

 

 梯子を伝って降りて姉さんと合流。美術室の菌核を掃除し来た道を戻ろうとすると、ドンドンと扉を叩く音。出てきたのはあいつらだ。咄嗟に右手を翳すがまるで効いていない。

 

 

「こいつら、力は効かないの!?」

 

「イーサン!手!」

 

「エヴリン、掴まれ!」

 

 

 すると姉さんが父さんの手を取り、壁を駆けのぼってグルンと一回転。父さんも振り回して遠心力を付けて勢いよく投げつけられた姉さんは私に襲いかかろうとしていたフェイスイーターに飛び蹴り。粉々に粉砕した。ええ……。

 

 

「なんなのそのツーカー…」

 

「エヴリンのやりたいことなら大体わかる」

 

「イーサンなら言わなくても応えてくれるかなって」

 

「…やっぱり親子って言うより相棒だよね二人とも」

 

 

 その言葉に二人は顔を見合わせ、否定せずに笑った。なんか妬けるなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 父さんと姉さんが立ちはだかるフェイスイーターに無双しながら階段まで登って来て降りていくと、中庭に通じる扉の外から重厚感を感じる足音と不気味な音と共に巨大な影が見えた。

 

 

「な、なに…?」

 

「…まさか本当にドミトレスクが…?」

 

「イーサン、もし本当にクソデカオバサンいたら任せた」

 

「死花の短剣も無しの俺に無茶言うな」

 

 

 恐る恐ると姉さんが扉を開けてキョロキョロ見渡して、手招きする。どうやら大丈夫らしい。

 

 

「精神世界だからなんでもありなのかも…アイツが横切って言った方、行き止まりだったよ」

 

「現実だったらホラーな奴だな」

 

「もう十分ホラーだよ…」

 

 

 言いながら中庭の東屋まで行って力で菌核を破壊、転がり落ちた像から銅の仮面を回収する。ようやく一個目だ…。

 

 

「やっと取れたわ」

 

「この調子だとドミトレスク城を全部回ることになりそうだな」

 

「ええ…あんなに広いのにやだよ…?」

 

 

 そんな会話をしながら彫像の元まで戻り、銅の仮面を取り付けるとその頭部に青白い炎が灯る。なにかあるかと思ったけどそんなことないみたい?

 

 

「この力があるから上とこっちにいけそうね」

 

「…こっちからいこう」

 

「本物のデュークがいた部屋の方だね」

 

 

 扉を塞いでいた菌核を破壊しながら姉さんたちが案内する方に進むと、菌核で防がれていた小奇麗な部屋に、手帳が置いてあったのを見つけた父さんが手に取る。

 

 

「【何も覚えていない。私が何者だったのか、どのように生きてきたのか。何もわからない。この仮面の下の顔が崩れている様に私の記憶も崩れ去ったというのか】…あのデュークの日記かこれは」

 

「顔が崩れているって書いてるならそうだろうね」

 

「記憶が無い…?」

 

「続けるぞ。【ただ残るのは、誰かをいたぶり惨たらしい姿を見たいという渇きにも近い感情だけ。さて、次はどうするか。そろそろ、とっておきの奴を向かわせてもいい。顔がたくさんあっても知能の無いあいつのことだ。容赦なくウサギを追い詰めるだろう】一瞬同情したがギルティ」

 

「やっぱりぶん殴る!」

 

「それよりもとっておきって書いてるやつが気になるんだけど…さっきの足音がそれかな?」

 

「顔がいっぱいあるならいっぱい殴れるよ?」

 

「【「違うそうじゃない」】」

 

 

 思わず父さんとシャルルとシンクロした。姉さんが一番脳筋かもしれない。




教育に悪い真っ赤なヒーローは1と2のDVD揃えてるぐらいに好きです、というかイーサンとエヴリンのぶっ飛び具合に多分影響してます。

あの足音聞いてクソデカオバサン期待した人結構多いと思うんだ。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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