BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。久々のはっちゃけエヴリン回。この残滓、イーサンがいなくてそろそろ限界なのである。

今回はかくれんぼ()。楽しんでいただけると幸いです。


ダイブⅡⅩⅥ【小さな快進撃】

 不気味な人形たちに囲まれたエントランスで、私達は現状確認していた。人形サイズにちっちゃくなった…というより周りが大きくなった?けど、身体に異常はないみたいだ。

 

 

「…これがドナの人形たちと同じサイズなら、だいぶ縮んだなあ私達…ローズ、力使える?」

 

「ちょっと待って…うん、使えるみたい」

 

「私は相変わらず力が使えないみたい、衝撃波も出せないや。とりあえず菌核は何とかなりそうだね。…ここをしゃがめば先に行けそう」

 

「もう何でもアリだねこの世界…」

 

 

 姉さんの先導に続いてでかい机の下の下を進んでいくと、なにかがはしゃぐようにたくさんの人形が周りを駆け回っていくのが見えた。姉さんも見てしまったのかその動きが止まる。気のせいかな、鎌とか持ってたりなんか背中から物騒なものや腕が生えていた気がするような。

 

 

《「さあみんな、準備はいい?これからお友だちが恥ずかしがり屋のローズを探しにいくよ!見つからない様にベッドルームに辿りつけるかな?」》

 

「誰が恥ずかしがり屋よ…」

 

「ローズのことよくわかってるね!」

 

「姉さん!?」

 

 

 ポカポカして無言の抗議をしながら机の外に出る。…アイツらは今のところいないみたいだけど。ってこれ、あの時の私の人形に斧が刺さってる…あ、姉さんが引き抜いた。

 

 

《「もーういいーかい?」》

 

「まーだだよ!…よーし」

 

「姉さん?よーしから嫌な予感しか感じないんだけど?」

 

「武器はあるし駆け抜けるよ!もういい加減イーサンいないのやだ!」

 

「落ち着いてよ!?あんな数相手は無謀だって!?気付かれない様にしないと!」

 

「アキャ?」

 

「「あ」」

 

 

 斧を振り上げてうがーっと暴れ出しそうな姉さんを押さえていると、すぐ近くで巡回していた人形の光輝く目がこちらに向く。ジーッと見て何か考えている様子だ。ここは愛想よくしてみよう、助かるかもしれない。

 

 

「は、ハロー…?」

 

「ジーッとしてても、ドーにもならねぇ!」

 

「アキャキャ!?」

 

 

 姉さんが壁を蹴って宙に舞い上がり、手にした斧を一閃。スパーンと小気味いい音と共に人形の首が刎ねられた。バタンッと崩れ落ちる人形の身体と、ボトッゴロゴロと転がる首に、スタッと綺麗に着地する姉さん。父さんみたい…。

 

 

「うん、行ける!」

 

「行ける!じゃないが?」

 

「私がローズを守る!突っ込めイノシシぃ!」

 

「未来掴めないと思う!?」

 

 

 斧を構えてビューンと突撃する姉さんを慌てて追いかけると、人形が二体いる部屋に突撃せんとしていた。音を聞きつけたのか人形二体の目が姉さんを捉える。

 

 

《「さて、ローズと私は何処に隠れてるのかな?みーつけた!……見つけたけど、なにそれ?なんで突っ込んでくるの?」》

 

「それはね……お前らの首を刎ねるからさあ!」

 

「赤ずきんの狼かな!?」

 

 

 ズパンスパーン!と小気味いい音を立てて転がる人形の首。人形たちも背中から生えた鎌を刺そうとしていたがそれを斧の防御でパリィして弾かれた上で首を斬り飛ばされていた。奥にいた人形も、姉さんに四肢を斬り飛ばされて床に押さえつけられる。

 

 

《「おま、お前!かくれんぼだって言ってるだろ!鬼を攻撃するかくれんぼがどこにあるんだよ!」》

 

「ステルスゲーなんてやってられるかあ!なんでもかんでも思い通りになると思うなよ!思い通りにならないことだらけなんだぞ現実は!」

 

《「な、なにを言ってるのさ……この世界じゃ私は無敵の神様!脅かす為だけに置いてた斧でイキるな!」》

 

「だったら消しなよ、この斧。なんとなくわかって来たよ。お前、一度配置したものは次のステージに行くまで消せないんだろ!いや、正確には設定したルールを後から変えることはできないんでしょ?今回だっていつもみたいにずっと見てるんじゃなくて、まるで本当にかくれんぼする様に人形の視点からしか私達が見えてないみたいだしね!」

 

《「っ…」》

 

 

 図星なのか言葉に詰まる天の声。確かにそうだ、進ませたくないならヒューズを消し去ってしまえば、姉さんをあのステージから消してしまえば、私はなすすべなくだるまさんがころんだで死んでいた。そうしなかったのは、できなかったからなのか。

 

 

「なんならこの人形たちを仮の身体にしてるんじゃない?そうじゃないとわざわざ止めないよね?」

 

《「そんなこと…!」》

 

「じゃあこの人形も首落とすけど問題なく喋れるよね?アーユーレディ?」

 

《「まっ…ギャア!?」》

 

 

 ストン!と、容赦なく斧を振り下ろして首を刎ねる姉さん。沈黙した天の声にご満悦なのかにんまりと笑う。

 

 

「やっとこっちからアイツにダメージを与えることができる、最高じゃん。行こうローズ、突き進もう」

 

「まったくもう……無理そうだったら止めるからね!」

 

ブレイブイン(勇気注入)!荒~れ~る~ぜえ~!止めてみな!」

 

「ウルトラなのかスーパーなのかどっちかにしよ?」

 

 

 そのまま、全速力で突き進む私達。人形は片っ端から姉さんが首を刎ね、菌核で塞がれた道は私が消し去り先に進む。

 

 

《「ああああああ~もう!本当にしぶといやつら!まぁお友だちは沢山いるからね!そんなごり押しで突破できると思うな!」》

 

「そっちこそ、数のごり押しでどうにかなると思うなあ!」

 

 

 三体纏めて襲いかかってきたのを、鎌の一撃をバックステップで回避して床に突き刺さり身動きが取れなくなったところを三体纏めて首を刎ねる姉さん。鮮やか過ぎて拍手してしまった。

 

 

「こちとら新世代の生物兵器として育てられたんだ。ローズを守るためなら兵器にだって戻ってやる」

 

「姉さん…」

 

 

 言いながら廊下に出ると、奥でグルグル同じ場所を廻っている四体の人形を見つけて、ひとつ前の部屋に私を隠し、廊下のど真ん中に立って大きく脚を振り上げるとダン!と勢いよく踏みつけて音を鳴らして物陰に隠れる姉さん。

 

 

《「音がしたぞ!行け!」》

 

「音をさせたんだよ、バーカ!」

 

 

 奥からこっちに向かってきた人形を、馬鹿正直にまっすぐ向かってくるのをいいことにスパン!スパン!スパン!スパン!と次から次へと物陰から不意打ちしていって一網打尽にする。姉さんってなんでこういうときだけ頭がいいんだろう。

 

 

《「なんで、なんで!私は最強になったのに……なんで力を全部奪った残滓に負けてるんだよ!」》

 

残滓(レムナンツ)、いいねえ」

 

 

 先の部屋に要塞の様に並んで陣取っていた人形たちを、私が菌核を破壊して繋がっていた鳥かごを落とすことで誘き寄せたところを背後から不意打ちしながら姉さんは嗤う。悪役みたいな笑い方だった。

 

 

「もとより私はオリジナルじゃないんだ。本物の(エヴリン)残滓(レムナンツ)、エヴリン・レムナンツ。いいね、しっくりくる」

 

「姉さん、かっこいい!」

 

「さすがローズ!わかってるぅ!ローズもそう言うお年頃だもんね!」

 

 

 そう無双しながら進んでいる時だった。ドンドンドンドン!と大きな足音が聞こえてきたのだ。思わず顔を見合わせる私と姉さん。冷や汗ダラダラだった。

 

 

「……ローズ。私達今人形サイズなんだよね?」

 

「…そうだね」

 

「…じゃあこの足音なに?」

 

「…大きなナニカじゃない?」

 

《「もう怒ったからね!友達と仲良くできない子はどうなるか、わかるよね!」》

 

「「!?」」

 

 

 瞬間、目の前の扉を開けてあのマネキン人形、それも見上げる程の巨大サイズが現れた。思わず悲鳴を上げそうになったところを、私が姉さんの口を塞ぎ、姉さんが私の口を塞ぐことで止め、慌てて物陰に隠れる。目をギラギラ光らせて周りを探る様子から、だるまさんがころんだの時とは違うらしい。

 

 

《「大人しくおしおきされろ。ママはお怒りだよ!」》

 

「お怒りなのはお前じゃん…」

 

「姉さん黙って」

 

「はい」

 

 

 …さすがにあれは姉さんでも無理そうだ。どうしよう。




かくれんぼとは見つかる前に鬼を仕留めるゲームである(違う)タイトル回収、エヴリン・レムナンツ。

今回のネタが全部わかった人はいい酒が飲めると思います。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

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  • 16年後の本編エヴリン30代(ローズ編)
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