BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。祝150話。本編終わってもズルズルと続いてますがこれからもお付き合いいただけたら幸いです。

BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnantsChronicle】file0【女王ヒル編】始動。プロローグなのでいつもの半分ぐらいと短いです。楽しんでいただけたら幸いです。


【EvelineRemnantsChronicle】file0【女王ヒル編】
file0:1【なんでも餌にするのはいけないと思う(一敗)】


 1921年。ミランダの娘、エヴァがスペイン風邪で死亡。ミランダが菌根研究を始め、全てが始まる。

 

 1923年。のちの製薬会社アンブレラ総帥オズウェル・E・スペンサー誕生。

 

 1951年。医学生であったスペンサーがルーマニアのトランシルヴァニア地方の雪山で遭難していたところを、ミランダに救助され、特異菌の研究や「感染によって生物を変異させる」発想に感銘を受け、ミランダを師として仰ぎ生物学の研究に従事する。

 

 

 

――――ここで本来ならば、次第に己と師の目的や考え方の違いに気づいてミランダの元を立ち去る、はずだった。この世界のスペンサーは阿呆だった。別に目的や考え方が違ってもその結果が同じなら関係なくね?と思い至って、独立し1968年に製薬会社アンブレラを設立してからも協力を惜しまず続けた。そのことからスペンサーを完全に同志として信用したミランダは、その研究をより強固なものにするべく、信頼の証としてある贈り物を行った。

 

 

 

 それが、この平行世界の始まりである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―1980年10月。アークレイ山中、アンブレラ幹部養成所―

 

 

 むしゃむしゃ。なんかいつもと味の違う餌を同胞と共に咀嚼する。我が父が持って来た餌だから気にしないが、今日の父は上機嫌だった。我らの成長を我がことの様に何時も喜んでいる父だが、今日は特にテンションが高い。もう若くないのだから落ち着いてほしい。

 

 

「喜べ我が子等よ!スペンサーから始祖花とはまた異なる起源を持つゲノミクス……菌根と呼ばれる真菌生物のサンプルを譲渡されたから早速今回の餌に取り入れてみたぞ!これでお前たちは更なる進化を果たすだろう!ふはは、楽しみだ…」

 

「ですが所長。研究しろと言われたサンプルを一部とはいえヒルに与えるのはいかがなものかと…」

 

「あまりに未知数で悪影響の可能性も…」

 

 

 付き従っている年若いサングラスの研究者とその相方の研究者が苦言を呈すも、父は上機嫌で耳も貸さない。だが今回ばかりは父よりもその部下たちが正しかっただろう。その横に、先程までいなかった年端もいかない面妖な女が突如現れてこちらの様子を窺っていたのだから。

 

 

『え、あれ、もしかして本当に見えてる?やほやほ』

 

 

 私が目を見開いて驚いているのに気付いた少女はおどけるように手を開閉させてにっこり笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『どこここ?』

 

 

 それは、いつも通りローズに体を作ってもらって、ローズ、イーサン、マダオ、ゼウと一緒にバイオハザードの歴史についてクリスから学んでいた時の事だった。始祖ウイルス…太陽の階段、始祖花とも呼ばれる植物から採取された、私の起源である菌根とは別の起源を持つウイルス。

 

 かの有名なT-ウイルスを始めとしたバイオハザードのウイルス全ての祖であるそれに、興味を持った私はあることを思いついた。ローズが操作している菌根から培養された体に今宿っているのだ。だったら、以前真エヴリンを救った時みたいに、菌根を通じて過去まで遡って実際に見ることができるんじゃなかろうか、と。

 

 特に菌根は、クリスが見つけた文書によると私の前世であるエヴァがスペイン風邪で亡くなったらしい1921年にはあったはずだから、結構前まで遡れるんじゃね?と、軽い気持ちでみんなには内緒で遡ってみることにしたのだ。ゼウがジーッと見てたから気付いてたっぽいけどね。

 

 

『えーと、アンブレラ幹部養成所…?アンブレラって、あの?』

 

 

 そして精神体の私が飛び出したのは、どこかの研究室。ミランダのかな?と思ったけどそうではないらしい。知らない白衣の男たちが忙しなくなにかを研究している。私は理系じゃなくて文系だからよーわからん。すると私が出てきたであろう菌根が一部をリーダー格と思わしき壮年の男が切り取ってどこかに持っていくのを見かけて、見えないことをいいことにふよふよとついていくと、なんかすごくデカいヒルが何匹も飼われているケージまでやってきた。なんでこんなにでかいの?端的に言ってキモイ。

 

 

 どうやらそのヒルたちの食事に切り刻んだ菌根を混ぜるらしく…ってそれは不味いよ!?今はその菌根が私の本体だから、それを捕食したらマダオやジョーみたいに……。

 

 

〈なんだこいつ〉

 

『え、あれ、もしかして本当に見えてる?やほやほ』

 

 

 なんかこのヒル知性があるらしく目を見開かれて見つめられた。とりあえず会釈しとく。え、今回の私の宿主ヒル……?か、帰ろうかな…………あ、待てよ?私、真エヴリン助けたときってどう帰ったんだっけ…………たしか繋がりが消えたからそのまま戻って…………やばっ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――悲報。私、帰り方知らない。




アホの子エヴリン、痛恨のミス。女王ヒルくんと二人三脚始まります。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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