BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。今回からfile1【リサ・トレヴァー編】が始まります。主人公はリサ・トレヴァーことアリサ・オータムスです。楽しんでいただけたら幸いです。


【EvelineRemnantsChronicle】file1【リサ・トレヴァー編】
file1:1【アリサ・オータムス】


「そういえばお前、なんで無線で連絡取ってたんだ?一応私達テレパシーみたいなので意思疎通できたろ」

 

『それなら簡単だよ。ラクーンシティにいる時はよかったけど、菌根使われているのが多すぎて混線するからだよ。アリサには悪いことしたなあ、心配してるかも……』

 

 

 そんな会話があった数時間前。

 

 

 

 

 

 

 

 

 1998年7月24日。アークレイ山地ラクーンフォレスト。私達S.T.A.R.S.アルファチームは、1998年7月9日に発生したラクーンシティ郊外のアークレイ山地で人が食い殺されるという奇妙な猟奇殺人事件を調査すると言う作戦途中で消息を絶った先遣部隊ブラボーチームのヘリを探して上空を飛んでいた。

 

 

「レベッカ、クイーン、どこにいるの…?エヴリンも忙しいのか繋がらないし……」

 

 

 どういう原理かはわかってないけど、エヴリンとは遠距離でも意思疎通ができたはずだが、応答がない。何かあったのは間違いない。私は身を乗り出しているクリスとは反対方向に身を乗り出して森の中に、監禁される以前より強化された視力で探索していた。

 

 

《「クリス!アリサ!何か見つかったか!?」》

 

 

 ヘリを操縦しながらマイク越しにそう言ってくるのはアルファチームのリア・セキュリティの一人でヘリコプターパイロットのブラッド・ヴィッカーズ。私とクリスは顔を見合わせ、首を横に振る。

 

 

《「いいや、まだだブラッド」》

 

「…私はあちこちに血痕やらが見えたけど、その主は見えない。死体が動いてるみたい…」

 

《「すごいな、アリサ!俺にはまるで見えなかったぞ!」》

 

「っ、目がいいからね!」

 

 

 クリスの称賛に苦い顔をしながらも応える。…うう、クイーンもレベッカもいないから隠し事しないといけないのしんどいよお。ウェスカーからもじっと見られてるし……気が重い。すると、クリスの横でヘリの中から辺りを見渡していたジルが何かを見つけたらしい。

 

 

《「見て、クリス!こっち!アリサも来て!ブラッド、北東に向かって!」》

 

《「了解だ!」》

 

 

 ジルに言われてクリスの方に移動すると、破壊されたヘリが見えた。既に煙も出てないところから、半日は時間が経っているらしい。私達は地上に降り立ち、ブラボーチームの物と思われるヘリの中を探索するもケビンの遺体と夥しい血痕以外には誰もいなかった。ケビン・ドゥーリー……R.P.D.の同僚で臨時のヘリパイロットを買って出た警官だ。その胸には引き裂かれた傷が残されており、何者かに殺されたというのがすぐ分かった。…でもこれ、まるで異形の形態の私の爪の様な……。

 

 

「そんな……」

 

「他の隊員を捜すぞ。どこかにいるはずだ」

 

 

 そんな隊長…ウェスカーの言葉に頷き、何人かに分かれて散開する私達。ウェスカーとクリス、ジルとバリー、ジョセフと私の三組に分かれて捜索する。ショットガンを構えて周囲を警戒するジョセフをカバーする様にサムライエッジのストッピング力に重きを置いたカスタム「ルヒール(名付けたエヴリン曰くスペイン語で「咆哮」らしい)」を構えながら歩いていると、緊張しているのかジョセフが話しかけてきた。

 

 

「…アリサ、何時になく落ち着いているな……」

 

「…私も怖いよ、仲間たちが死んでいたらと思うと…」

 

「それにしちゃあ、クイーンの事は心配してないようだな?」

 

「うん、クイーンは強いからね」

 

「さすが、相棒だな」

 

 

 何かあったんだろうなとは思うけど心配はしてない。セルケト級のが出てきたらわからないけど。生半可な相手じゃあの粘液糸でグルグル巻きにして終わりだろう。と、そんな会話をジョセフとしていたところでがさごそと物音が鳴って、咄嗟に銃を構えてそちらを見やる私達。

 

 

「なんだ!?」

 

「…なにも、いない?」

 

「なんだよ、脅かせやがって……」

 

「っ、ジョセフ!」

 

 

 なにもいないことに安心して、思わず銃を下ろした瞬間だった。草薮の中から飛び出してきた、三つの影と10個の眼光が見えて、咄嗟にジョセフを突き飛ばしていた。草薮の中から出てきたのは、ところどころ腐敗した三つ首の大型犬と、それに追従するこちらもところどころ腐敗した一つ首の大型犬二体。あまりにも現実離れした光景に一瞬呆けた所に、三つ首犬に腕と胴体と太腿を同時に噛み付かれてしまう。

 

 

「アリサァ!このお!」

 

「「「ガウアアアッ!…ガウッ?」」」

 

 

 我に返ったジョセフがショットガンで残り二体の犬に応戦する中、首を振って噛み千切ろうとした三つ首犬が異変に気付く。傷口は既に再生して、菌根で覆うことで牙を無理やり引き剥がしていた。

 

 

「怒ったぞー!」

 

「「「ガウッ、ガウガアアアアアッ!?」」」

 

 

 そして飛び退いて距離を取ろうとする三つ首犬の外側の口二つに手を突っ込んで引き止め、牙が指に食い込むのも気にせず思いっきり外側に押しやって、三つ首犬を中央から真っ二つに引き裂いた。ぴくぴく動くそれを投げ捨てルヒールを引き抜くと、犬を一体倒したジョセフの背後から襲いかかろうとしていた犬に照準を向けて頭部を撃ち抜いた。

 

 

「キャイン!?」

 

「た、助かったぜアリサ…って、お前がそれやったのか?」

 

「え?…あっ」

 

 

 ジョセフに指摘されて気付く。ジョセフを狙われて頭に血が上って怒りのままにやってしまった。というかエヴリンとクイーンがいたらドン引きされてそうな倒し方しちゃった…な、なんとか誤魔化せ私!

 

 

「え、えっとね?噛み付かれた時につなぎ目を見つけたからそこに指を食い込んで、ね?」

 

「その割に傷跡もなくないか?」

 

「あうっ」

 

 

 だ、だめだー!誤魔化せないー!涙目で頭を抱えていると、ジョセフは笑っていた。

 

 

「…お前が何者だとしてもよ、助かった。礼を言うぜアリサ。お前がいなけりゃ俺は死んでいた」

 

「ジョセフ……ごめんね、話せないの……」

 

「命の恩人についてとやかく言うつもりはないさ。…だが、気を付けろ…!」

 

「…うん、そうだね…!」

 

 

 周囲に気配を感じて、ジョセフと共に構える。この腐乱した犬…ゾンビ犬とでもいうべきそれの仲間だ。三つ首の奴も何体かいる。完全に囲まれている。

 

 

「数が多い、いったん逃げてクリスたちと合流しよう!」

 

「ああ、同感だ!」

 

 

 銃を撃って牽制しながら、駆けて行く私達。途中でゾンビ犬に応戦していたジルとバリー、クリスとウェスカーと合流することに成功する。腰を抜かしているジルを守る様にクリスとバリーがサムライエッジを撃ち、ウェスカーはネリチャギや鉄山靠(てつざんこう)を叩き込んで応戦していた。嫌な奴だけどこういう時は頼もしいな!

 

 

「アリサ、ジョセフ!無事だったか!」

 

「あ、だが隊長、奴等に囲まれちまってる!」

 

「私がジルを担ぐ!みんな、援護お願い!」

 

「え、アリサ!?ちょっと待っ…」

 

「頼んだアリサ!行くぞ!」

 

 

 突進してきたゾンビ犬をクリスがサムライエッジで撃ち抜きながら、ジルを文字通りお姫様抱っこで担いだ私を中心に走り出すアルファチーム。ヘリまで戻る途中で、そのヘリが飛び去って行くのが見えた。

 

 

「そんな、ブラッド!?」

 

「戻ってこい!おい!」

 

「どこに行くんだ、ブラッド!」

 

 

 臆病なブラッドのことだ、恐らくゾンビ犬たちを見て逃げ出したのだろうが……退路を断たれた、どうしよう。そしたら背後からゾンビ犬が飛びかかってきたので、ジルを担いだまま右足を振るい、蹴り飛ばして応戦。体勢が崩れたところを、私の腕から降りたジルが支えてくれた。

 

 

「私はもう大丈夫よ、ありがとうアリサ」

 

「アリサ、ジル!こっちだ!古びた洋館を見つけた!」

 

 

 さらに襲いかかってきたゾンビ犬を、ウェスカーが撃ち抜いて助けてくれてそう呼びかける。クリスとバリー、ジョセフも援護の構えだ。

 

 

「あの館まで走れ!」

 

「洋館…?」

 

 

 クリスの叫びを聞いて急ぎながらも嫌な予感から首を傾げる。見えてきたのは、見覚えがあり過ぎる洋館だった。……ああ、そうだ。そういえばこの森だった。忌々しいここに……帰って来たのか。私が監禁され実験されていた…あの洋館に。




ジョセフ救済。そしてサーベラスが複数いることが判明しました。

0編序盤で使われていた脳内連絡ができなかった理由も判明。受信機がいっぱいあったらそりゃあ無理よね。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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