BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。蛇とサソリって合わせたら蛇蝎(だかつ)って読むんですけど凄い嫌われてるの意らしいですね。そんなわけで再登場。楽しんでいただけたら幸いです。


file1:12【蝮の女は蛇蝎の如く】

 目覚める。壁を突き抜けてどっかの部屋に転がっていたらしい。同時に激痛、腹部を押さえると、押さえた手にべっとりと赤い血が。見れば、どてっぱらに大穴が開いて出血していた。食欲が出てくる紅い血だ。…ああ、私の肉体は私以外のモノらしい。自分の血にすら食欲が湧く、この身は食事を欲していた。目の前には、愚かにも私を喰らおうと近づいてきた動く死体(ゾンビ)がいて、尻尾で捕らえて締め上げてバキバキと全身の骨を折ってから丸呑みにする。足りない足りない、物足りない!

 

 

「ああ、痛い………あのサソリ踊り食いしてやる…」

 

 

 骨の残骸を吐きだしながら、ズルズルと尻尾を引き摺って廊下に出て、血の臭いを辿って腹ばいに高速で移動する。…この香しい匂いの元は、外か。

 

 

「逃がさない…!」

 

 

 通気口のハッチをこじ開け、潜り込んで高速で蛇行する。アレは私のごちそうだ。取り逃してなるものか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クリムゾンヘッドな私が眠っていた棺桶から鉄と石製のオブジェを入手し、回復もそこそこに森と墓地を進んでいく私達。…出れそうな感じもするけど柵があってそう簡単に出れないな。私だけなら跳躍で飛び越えて出れるかもだけどそれじゃ意味がない、みんなで出なきゃ。

 

 

「ここは…小屋、か?」

 

「ゾンビの気配がないな…」

 

「なら一休みできそうね」

 

 

 辿り着いたのはちょっとした小屋だった。セルケトがゾンビの気配を感じない、とのことで一休みすることにした。

 

 

「ふう…回復に専念できるよ。ありがとう、ジル。手当てしてくれて」

 

「と言っても救急スプレーを吹き付けるぐらいよ。ごめんなさい…レベッカの様にはいかないわ」

 

「…レベッカたちは無事なんだろうか。クイーンが付いてるから無事だとは思うが…」

 

「フォレストがやられてしまったからな…ブラボーチームの奴等が無事である保証がねえ」

 

「クリスの仲間たちかしら?まだ生きている人間の気配をいくつか感じる、恐らくこれがそうでしょうね。ひとつがウェスカーだと私はありがたいけど」

 

 

 暖炉に薪をくべて火を起こし、暖を取りながらそんな会話をしていると、一人だけ探索すると言って離れていたバリーが戻ってきた。

 

 

「四角クランクを見つけたぞ。これで途中に遭った貯水池の仕掛けを動かせそうだ」

 

「ナイス、バリー。やったね!」

 

「…しかしめんどくさい仕掛けの屋敷だな」

 

「本当にね。普段どうやって過ごしてたのかしら」

 

「………待って。静かすぎるわ」

 

 

 するとセルケトが何かに気付いて立ち上がる。髪で隠れていない方の片目を虚空に向け、睨み付ける。音が消えた。辺り一帯を静けさが支配する。そして聞こえてきたのはシューシューと言う空気の抜けるかの様な音。なんだ…?

 

 

「この音、まさか……!」

 

「そのまさかよ!」

 

 

 瞬間、長い胴体を駆使して屋根裏を伝って来ていた何者かが頭上から襲撃。クリスが首を掴まれて持ち上げられる。その先には、顎を外して大きな口を開けた私の顔が…ってまたか!

 

 

「ぐっあ…ヨーン・エキドナ…!生きてたのか!」

 

「また私の顔とか、いい加減にしろ!」

 

「アハハハハッ!当たるものか!」

 

 

 クリスにヨーン・エキドナと呼ばれたそれの眉間に、サムライエッジ・ルヒールの銃口を向けて狙撃。しかしクリスを手放して高速で屋根裏の支柱間を高速で移動して回避、口から何かを射出して攻撃してくるヨーン・エキドナ。床に突き刺さったそれを見れば、白骨化した肋骨だった。

 

 

「危ない!?」

 

「あれでやられたりなかったかのかしら!」

 

 

 ペッ!ペッ!ヒュンヒュンヒュンヒュンッ!と音を立てて次々と飛んでくる肋骨手裏剣に、私達は回避しかできない。クリスに飛んできたものを受け止めて右肩の甲殻に肋骨が突き刺さったセルケトはそれを引き抜いて投げ捨て、尻尾を伸ばして反撃。しかし高速で屋根裏を移動するヨーン・エキドナの硬い鱗に当たって弾かれてしまう。

 

 

「アハハハハッ!蠍女!お前は食後のデザートとしてじっくり痛めつけて踊り食いしてやるわ!その前にメインディッシュ、ごちそうよ!ああ、5つに増えて持て成してくれるなんて!」

 

「あぐっ!?」

 

 

 言いながらセルケトの針攻撃も弾き飛ばしつつ、ジルの首を掴み上げ、移動する勢いで投げつけて暖炉上の壁に叩きつけるヨーン・エキドナ。そのままクリス、バリー、ジョセフも次々と掴まれて投げ飛ばされ、壁に強打されていく。高速で動いているのにこちらの位置を把握しているのはピット器官とかいうやつか。聞いてた話だと毒牙もあるはずなのに使ってこない、甚振るつもりだ。

 

 

「蠍女と顔が似てる気がするけど貴女ニンゲンよね!?美味しそうだわ!」

 

「鏡を見てから言え!」

 

 

 そのまま私にも掴みかかってきたヨーン・エキドナに、カウンターで拳を顔面に叩き込んで殴り飛ばす。殴り飛ばされたヨーン・エキドナはその長大な巨体を渦を巻いて殴り飛ばされ、壁に頭から激突してダウンする。

 

 

「セルケト!」

 

「わかってるわ!」

 

 

 尻尾で床を叩いて跳躍し、右足を突き出したセルケトが急降下で飛び蹴りを叩き込むがしかし。次の瞬間信じられないことが起きた。ぐったりしているヨーン・エキドナの口から、二本の手が飛び出してきて牙を掴んだのだ。

 

 

「なっ…!?」

 

「アハハハハハッ!力がみなぎる…!もう、蠍女にも負けない!」

 

 

 異様な光景に怯んだセルケトに、ヨーン・エキドナの口から牙を掴んだ反動で勢いよく飛び出してたいあたりを浴びせて撃墜したのは、筋肉が増してマッシブになった上半身はより全身が鱗に包まれ鱗が変形して波打ち、蛇の下半身を全身の筋肉を流動させてさらに高速で移動する、赤く染まった蛇の目の女怪だった。脱皮した…!?

 

 

「そんなこけおどし…なっ!?」

 

「アハアハハハアッ!」

 

 

 尻尾を勢いよく伸ばして突き刺そうとするセルケトだがしかし、腹部の鱗により弾かれてしまいそのまま華奢ながらも屈強な腕で殴り飛ばされて扉を破って外に転がり出たのを追いかけるヨーン・エキドナ。私はクリスが落としたナイフを手に取り、背後から飛びかかって首を掻っ切ろうとするも、ぬめってナイフの刃が通らない。私の怪力が、通じない…って滑る!?

 

 

「わあ!?」

 

「さっきはよくもやってくれたわね!」

 

 

 そのまま首を掴まれ、移動する勢いで何度も何度も地面に叩きつけられ、空中に投げ捨てられたかと思えば高速で持ち上げられ振り下ろされた尻尾を叩きつけられ地面を跳ね、拳で殴り飛ばされて宙を舞い鉄柵に背中から叩きつけられる。

 

 

「がはっ…」

 

「いただきまーす!」

 

「アリサ!」

 

 

 そのまま追撃と言わんばかりに天高く上半身を持ち上げたヨーン・エキドナが顎を大きく開いて落下して来て私を丸呑みにしようとしたが、セルケトの尻尾に足を巻き付かれて引っ張られ、難を逃れる。た、助かった…!

 

 

「上等よ…!蛇風情が、ぶち殺す!」

 

「無駄無駄無駄ァ!」

 

 

 尻尾を地面に叩き付け、その反動で空中に舞い上がって右腕と右足の鋏と尻尾を振り回し、左手の指先から針を射出して空中乱舞を行うセルケトと、それをわざわざギリギリ紙一重で避けながら周囲を移動し、肋骨を射出し拳と尻尾の殴打を繰り返すヨーン・エキドナ。…私ってまだギリ人間の範囲だったんだなあと思える人外の戦いだった。

 

 

「もらったあ!」

 

「っ…!?」

 

 

 するとセルケトの尻尾を掴み、力の限り引きちぎるヨーン・エキドナ。ぴちぴちと動くそれを宣言通り踊り食いして、にやりと嘲笑する。自分が優位だと示して勝ち誇っている。

 

 

「すべて、すべて、万物等しく私の餌よ!お前も例外じゃないわ、蠍女!」

 

「そうね、それならこれでも喰らいなさい…!」

 

「血迷ったのかしら?望み通り美味しくいただいてあげる!」

 

 

 やぶれかぶれなのか千切れた尻尾を突き出すセルケトに、ヨーン・エキドナはむしゃぶりつくす様に大口を開けて飛び込む。その瞬間、千切れた尻尾が生えて再生。

 

 

「あぐあああっ!?」

 

「美味しくいただいてくれたかしら?」

 

 

 喉元に千切れた尻尾の先端を飲み込んでいたヨーン・エキドナは貫通、串刺しにされて白目を剥き、ビタンビタンと尻尾を動かしていたがそのまま動かなくなり、ついに沈黙。私達は何とか勝利を収めたのだった。




強化したヨーン・エキドナの原理は某自称芸術家の真の姿と同じです。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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