BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。ちらっと登場しただけで感想欄で話題総取りのプサイに笑いました。お察しの通り、虹だったり幌だったりにドハマリしております。

今回はVSプサイ。楽しんでいただけたら幸いです。


file1:17【ハンターΨ】

 ハンターΨ(プサイ)。ハンターΩと同じく、B.O.W.ハンターの現場で状況を確認し判断する司令塔が存在しないという弱点を克服するべくアークレイ研究所の主任研究員サミュエル・アイザックスがRT-ウイルスを投与したクローニングにより複数生み出した、ハンターの上位個体である姉妹で二番目に優秀な個体。特徴はハンターΩとよく似ており、局部や手足の先のみ青っぽい緑の鱗に包まれた、鋭い爪を生やしたハンターと同じ左手(オメガは右手)を持つ赤色の爬虫類の様な瞳と短く切り揃えた青みがかった緑の髪を有する、アリサと瓜二つの容姿を持つ、首元に青いマフラーを巻いて口元を隠した少女だ。ほっそりとしているオメガと異なり下半身、特に太腿が太ましく筋肉が集中しているが、これは蛙の遺伝子を用いて脚力に集中しているからである。

 

 性能こそ最高傑作のハンターΩには総合力で一歩及ばないものの、人間から噴き出す血を好む嗜虐的な性格であるハンターオメガと異なり仕事に忠実で堅実な真面目な性格。ハンターΩの予備として何度も任務をこなしてきた優秀なB.O.W.だ。

 

 

 

 だがしかし、非常に扱いにくい点が一つあった。

 

 

 

 

 オタクなのである。

 

 

 

 典型的な外国人の日本オタクなのである。

 

 

 

 暗殺に関する勉強のために、アイザックスが戯れに見せた己の趣味である日本の時代劇にハンターΩと異なり真面目にのめりこんでしまい、熱中して口調や考え方まで反映させてしまった。上位種ハンターたちに共通する素直さがここでも裏目に出たのだ。

 

 

 

 

 結果、無駄に目立つ「ござる」を語尾につける口調で、侍道とばかりに標的に前もって殺しのタイミングを宣言する暗殺者とかいうよくわからないものが爆誕したのである。ハンターΩという優秀な妹がいるため、ハンターΩが忙しくて数が足りない時ぐらいしか使われない残念な子だったのだが、何者かによって解放されその命令に従い襲撃してきたのだ。具体的に言うとサングラスをかけた死にぞこないの仕業であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ござっ?オメガ殿!オメガ殿でござるか!?」

 

「…プサイ」

 

 

 クイーンへの襲撃をかばった私の背中を大きく切り裂き、ジョセフのショットガンとクイーンの粘液糸で無理矢理引きずり出されたものの、オメガちゃんの顔を見てぱあっと屈託のない笑顔を浮かべる下手人である私と同じ顔の少女。一番見た目が近い、というかほとんど同じなのはオメガちゃんだろうか。しかし当のオメガちゃんの顔は苦虫を嚙み潰したような表情で、本当に苦手なんだとわかる。

 

 

「オメガー、知り合い?」

 

「…私の姉妹。何の用?」

 

「あるじ殿に言われて殺しに来たでござる!オメガ殿も同じでござろう?一緒に殺ろう、でござるよ!初めての共同作業、嬉しいでござるな!」

 

「…この、クイーンたちは私の仲間。殺すのは許さない」

 

「ござ?何言ってるでござる?仲間は拙者等だけでござろう?」

 

 

 そう心底理解できないと言うように首をかしげたプサイが口を無音で動かすとともに、廊下を駆け抜けてきてプサイとは反対方向に現れて挟み撃ちしてくるハンター二体。それを見るなりオメガちゃんが同じように口を無音で動かす。どうやら特定の波長の声で指示しているのだとわかったが、オメガちゃんに従う様子は見られない。

 

 

「命令を上書きしようとしても無駄でござる。拙者の部下として育てられたその二体は拙者の命令を優先するでござるからな。それよりなんのつもりでござるか?拙者を拘束しろだなんて…本当に裏切ったでござるか?命令に逆らうと?」

 

「エヴリンは私に好きにしていいと言ってくれた。命令じゃない、私は私がいいと思うことに従う」

 

 

 オメガちゃんはエヴリンにそう言われたから仲間になったのか。やっぱりエヴリンの言葉は私たちを変えてくれる。それはきっと、いいことだと思う。

 

 

「拙者たちハンターにとって命令がすべてでござる。逆らうというのなら」

 

 

 瞬間、構えていたクイーンとジョセフ、バリーの間を一瞬ですり抜けてオメガちゃんの眼前までプサイが迫っていた。速い、なんて脚力…!?

 

 

「例えオメガ殿といえど、容赦しないでござるよ」

 

「危ないオメガ!」

 

 

 瞬間、背負われていたヘカトちゃんが腕を伸ばしてオメガちゃんを包み込んだムカデ腕の甲殻に、左手の爪が弾かれる。同時に襲い掛かったハンター二体は、とっさに反応したクイーンが粘液糸の弾を飛ばして顔面を塞ぐことで怯んだところをオメガちゃんが回し蹴りで蹴り飛ばした。

 

 

「なんでござる!?」

 

「さっきからござござうるさいぞ、忍者女」

 

「ノットニンジャ!拙者はサムライでござるよ!」

 

 

 クイーンの変形させた粘液を硬化して纏った右拳を、右掌で受け止め腹部を蹴り飛ばすプサイ。廊下を転がっていったクイーンは壁に激突し、そこにプサイがまた一瞬で跳んで肉薄したのを、伸びてきたムカデ腕が阻む。床に降ろされたヘカトちゃんだ。

 

 

「ござっ!?」

 

「お前の動きはわかりやすいんだ。クイーンに手を出したな、覚悟しろ」

 

 

 そこに、プサイの背後にいつの間にか立っていたオメガちゃんが斬撃。プサイは大きく屈んで足でMの字を作り、オメガちゃんが空ぶったところに跳躍してアッパーカット。殴り飛ばされたオメガちゃんに、プサイが命令したのか待機していたハンター二体が動き出して凶刃が迫り、ジョセフのショットガンとバリーのハンドガンが頭部を捉えてヘッドショットで撃沈した。…よし、私も何とか回復したぞ。

 

 

「私はクイーンみたいに器用にできないけど…!」

 

 

 粘液糸やら変形やら使えるクイーンと違って私は身体能力一辺倒だ。でもその分、力なら自信がある。両足で踏み抜いてまっすぐ横に跳躍、拳を振りかざしてまっすぐ廊下を突撃する。

 

 

「来るでござるか!サムライとして受けて立つでござるよ!」

 

「…なにがサムライだ、お前のそれはニンジャだよ」

 

「なんでぇでござる~!?」

 

「プサイ、お前は多数対一に慣れていないのが弱点だ」

 

 

 左爪を構えて迎撃態勢となるプサイの左手首に巻き付いた粘液糸を後ろに引っ張るクイーンと、脚に組み付き強力な脚力による動きを阻害するオメガちゃん。そんな二人に拘束され身動きが取れないプサイの顔面に、私の拳が突き刺さる。

 

 

「おーまいが~!?」

 

 

 そのまま壁に頭から叩きつけられ、目を回して倒れ伏すプサイに、オメガちゃんが右手の爪をかざしてとどめを刺そうとするのを手で制す。

 

 

「…なぜ止める?放っておいたらまた来る」

 

「姉妹なんでしょ?殺しちゃだめだよ」

 

「…是。今回は見逃す。次はない」

 

「なら私が拘束しよう」

 

 

 そのままクイーンが粘液で首から下を拘束して、私たちはその場を後にするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その頃、寄宿舎地下の大水槽にて。レベッカと合流したクリスとセルケトが、リチャードと出くわしていた。

 

 

「リチャード!?その傷、どうしたんだ!?」

 

「ひどい傷!今治療を…」

 

「クリス、レベッカ!逃げろ!奴が…」

 

 

 瞬間、真横から飛び出してリチャードに噛みつかんと迫るネプチューン・グラトニー。その刹那、リチャードの服をひっかけて引っ張り紙一重で避けさせる尻尾があった。セルケトである。

 

 

「お前、私の獲物を横取りする気!?」

 

「生憎とこいつは私の共犯者の仲間なのよ。口を出さないでくれる?」

 

「…そうか、お前がセルケトだな。噛み砕いて報酬をもらうのだ」

 

 

 そうして、蠍と鮫が激突する。




育成を間違えるとこうなるんだぞっていういい例。アイザックスが日本好きというのも地味に明かされました。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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