BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
今回はドナ邸~ヴァルコラック戦まで。楽しんでいただけると幸いです。
第二十二話‐Damn destroy【一難去ってまた一難】‐
ベビーが消えた地下室で鞄を回収してベネヴィエント邸を探索すると、あの墓の主はクラウディア・ベネヴィエント…恐らくドナの妹だということが分かった。紛らわしいことをしやがって。
『あー、早く忘れたい。次は誰だっけ?』
「確か…風車の先の湖に棲むっていう怪人モローだったな」
『マザコンブサイクね』
「その蔑称だけは同情するよ」
墓場まで戻ってくると、偽物のミアのせいでいけなかった方に進むと古びた家屋があって。近寄ると、じめんから何かが這い出てきた。ライカンかと思ったが、それは違った。
「モロアイカだと…!?」
『城の中だけじゃないの!?』
骨と皮だけの怪物。ドミトレスクと三姉妹の被害者たちのなれの果て、モロアイカ。それが凄まじい数で地面から這い出てくる。この数は、二丁拳銃でも不味い!
「逃げるぞ!」
『イーサン、こっち!なにかある!』
エヴリンの誘導で家屋の扉を蹴り開けると、そこには地雷らしきものと、一つの武器があった。こいつは…!地雷を拾い上げ、入り口にセットしてその武器を手に取り奥で構える。すると集まってきたモロアイカが地雷を踏んで爆散、残った三体のモロアイカが家屋に入ってくる。喰らえ…!
「念願のコイツをな!」
『なんでここにあるのか分からないショットガン!』
三連射。一撃でモロアイカの顔を吹き飛ばす、前に拾ったものより無骨なコンバットショットガンだ。こいつは助かるな。ショットガンをスナイパーライフルと共に背中に担ぎ、来た道を戻る。
「ショットガン以外にもなにかあるかもな」
『今のイーサン、数には負けるもんねえ』
引き続きミアの偽物を追いかけていて行けなかった道を進むと、また家屋があって。中に入るととある文書を見つけた。それによると、ドナが対人恐怖症で両親が死んだあとは父親の作ったあのアンジーを介さないと人と喋れなかったこと、養子にしてもらったミランダから「力」をもらったこと、黄色い花を持って来て植える様に言われ、植えていた筆記者が夢うつつに死んだ家内が見える様になったこと、ドナに話すと喜んで屋敷に来るように言ってもっと家内に会わせると言ったことが記されていた。どうやら書いたのはドナに仕える庭師だったようだ。その末路は…考えたくないな。
「…つまり、あれは黄色い花を使った幻影だったわけか」
『イーサンの見ている幻影だから私に触れたし見てきたんだねえ』
「だがあの黄色い花はなんなんだ?何故ドナが幻影を見せることができる?」
『クソデカオバサンの変異はジャックみたいだったし、黒づくめ陰キャの幻影は生前の私の力みたいだし…なーんか、気になるね』
そうなのだ。奴らが使ってくる力は、エヴリンの…特異菌の力と酷似している。そんなことを考えながらデュークのいる広場に戻ってくると、デュークは見覚えのあるような小さな人形を弄っていて。
「どうした?変な趣味にでも目覚めたか?」
『人形遊びしているデブってあれだな、ちょっと引く』
「おやおや。これをご存知ですか?」
「ああ。嫌な記憶しかないがな」
「それはそれは。ところで、何か御入り用で?」
「売りに来た。これ、売れるか?」
そう言って差し出したのはアンジー人形。ドナの大切な人形を売るのはどうかと思うが、酷い目に遭わせられた腹いせが大きい。
『あっ、売るんだ。ローズ用に持って帰るのかと思った』
「こんなの見せたらローズが泣くだろ…」
「おおアンジー嬢。何と可愛らしい」
「『可愛らしい…?不気味じゃなくて?』」
エヴリンとハモった。アンジー人形に抱える感情は同じだったらしい。だよな、可愛いよりは不気味だよな。
「ええ可愛らしいですよ。ビスクドールは大変人気があるのです」
「なるほど?」
『これなら屋敷の人形全部持って来ればよかったね』
それじゃ泥棒と何も変わらないから駄目だ。ちょうどいいので、爺さんからもらったハンドガンを売却し、村の棚で入手したハンドガンと取り替える。サムライエッジと変えてもよかったのだが、売値がそんなだったのでやめた。モロアイカ戦で消費したハンドガンの弾やショットガンの弾を購入し、準備を終えた俺は四翼の胎児の鍵で先に進むことにした。
「地図によると…この先は漁場か?」
『こんな山奥で漁場?湖とかあるのかな?』
「そう書いてるんだからそうなんだろ。…なんだ?」
『なんか出たー!?』
唸り声が聞こえ、立ち止まって背中のショットガンに手をかけたその瞬間。塀を突き破って飛びかかってくる巨大な毛むくじゃらの獣。腹部に噛み付かれ、ガブガブと牙が俺の血肉を抉り取る中、手にしていたショットガンをぶっ放して顔面に炸裂させ怯ませるもあまり効いて無いようで、慌てて近くの家屋の中に逃れると追いかけてきたので、ショットガンを戻して代わりにスナイパーライフルを構え、腰だめでぶちかますとさすがに入り口から離れた。腹部に回復薬をぶっかける。ひとまず一安心か。
「なんなんだ、アレは!」
『反撃してなかったら今頃アイツの餌だったね』
「他人事みたいに…」
『他人事じゃないけど食べられるのイーサンだもん』
「それを他人事って言うんだよ…うん?」
見れば、家屋の中には力尽きた男の死体が。その手にはメモがあったので読んでみると、小屋の周りにいる「あいつ」に追い詰められてここに逃れたこと、「あいつ」はただの狼ではなく抵抗すら楽しんでいること、目と鼻の先の水車小屋まで行けば「あいつ」を「あの武器」で仕留められたこと、そして最後にルイザに許してくれと書かれてあった。恐らくはルイザの夫か。だがいい情報だ。
「水車小屋にあるって言う武器…使わせてもらうぞ」
『でもどうやって出る?』
「お前がいるだろ」
『…ああ、なるほど?』
合点が行った様に頷くと壁を擦り抜けて外に出ていくエヴリン。アイツの声が聞こえたら、行こう。
『ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!鬼さん…狼さん?こちら!手の鳴る方へ……ギャァアアアアアアアア!?やっぱり怖いぃぃぃぃ!?』
エヴリンの悲鳴と、何かをぶっ壊す音が聞こえてきたので外に出る。見れば、逃げながらもお尻を振って手を振り、あっかんべーして煽りに煽っているエヴリンと、それを本能のままに追いかけている獣がいた。あいつ、怒らせる天才だな。
「ここだな。水車小屋」
ドッカーン!ボゴーン!ギャァアア!?と後ろから音が聞こえるのは気にせず、川沿いを進み、お目当ての水車小屋を見つけて鉄格子の鍵で扉を開ける。…もしルイザの夫がここまで来ても、この鍵がないから駄目だったんだろうな。そして中で見つけたのは、グレネードランチャーだった。
「こいつなら確かにやれそうだ」
ベイカー家にあったルーカス御手製のものじゃない、芸術品の様に綺麗なグレネードランチャーだ。側には炸裂弾がいくつかある。スナイパーライフルを鞄にしまって代わりにグレネードランチャーを背中に担ぎ、炸裂弾をポケットに入れた俺は爆音の鳴り響く中へ直行する。
『やーい!やーい!ここまで来れるもんなら来てみろー!』
「ゴアァアアアアアアア!!」
『あ、ごめんなさい怖いから吠えないでー!?』
そこには、天高く浮かんで涙目で煽っているエヴリンと、空に向けて前足を伸ばして空を切っている獣がいて。俺はグレネードランチャーを構えると獣の背中ヘ向けて射出。爆発が起きて吹き飛ぶ獣に、弾を入れ替えてさらにもう一発、今度は顔面に炸裂させる。すると指を立ててにんまり笑うエヴリン。おい、下品だぞ。
『だぁむですとろぉい』
「くたばれクソ野郎」
獣は撃沈して崩れ落ち、結晶化した骨を残して石灰化して崩れ落ちた。…石灰化も特異菌感染者の特徴だったな。やっぱりこの村…エヴリンと何か関係があるんじゃないか?
『多分、関係あると思うよ。気になることもあるし』
「気になること?」
『もし本当にそうなら胸糞悪いってだけだからイーサンは気にしなくていいよ』
何か物知り顔のエヴリンに首を傾げながら、俺は結晶化した骨が重たいので一度デュークの元に戻ることにした。
だぁむですとろぉいはエヴリンに似合う台詞かなって。そして、平成は終わらない…!
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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