BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
プサイ乱入後のイブリース戦です。楽しんでいただけたら幸いです。
『え、誰?オメガちゃんの仲間?』
「今度はなんだ!?」
「B.O.W.が助けてくれた…?」
困惑する私、クリス、レベッカ。なぜってまるで見覚えのない存在がいきなり入ってきて助太刀してくれたからだ。ヨーン・エキドナやネプチューン・グラトニーと異なりクリスとレベッカも知らないみたいだし誰え?
「ハンターΨ…イブリース様によくも!」
「あの時助けなければよかった!」
なんかクイーンとアリサが反応してる。二人の知り合いか。Ψってことはオメガちゃんの一つ下ってこと?なら名前はプサイちゃんだ。というかアリサの口からそんな台詞言わせないでほしいなあ!
「その言動、先刻とまるで重ならぬ!オメガ殿もムカデの娘も明かに様子がおかしい、何をした。答えるでござる下郎!」
「ぐっ…タイラント!」
ばっさりコートごと切り裂かれて真っ赤な血を流す胸部を左手で押さえながら右手を掲げてタイラントを呼ぶイブリース。どうやら電磁波を出す余裕もないらしい。スーパータイラントの爪と、プサイちゃんの爪がかち合い弾かれる。その間に、クリスとレベッカを襲おうとするクイーンとアリサ。
「イブリース様に従わない者は死を!」
「あなたたちさえ殺せばプサイはどうとでもなる!」
『しょうがない、もう一回眠らせて……』
「我が配下よ、二人を押さえるでござる!」
私がまた叫ぼうとしていると、スーパータイラントとぶつかり合うプサイちゃんがなにやら叫ぶと入り口から二体のハンターが乱入。そういやオメガちゃんも配下従えてたな…と思う間もなく、ハンター二体がクイーンとアリサを羽交い絞めにしてしまった。ナイスゥ!
「今よ!」
「ああ!」
リサがオメガちゃんを押さえ、プサイちゃんがスーパータイラントと渡り合い、ハンター二体がクイーンとアリサを押さえて、完全フリーになったクリスとレベッカがハンドガンでイブリースを狙う。それを阻まんとするスーパータイラントの顎をプサイがハイキックを浴びせて蹴り飛ばした。強いなこのござる娘。
「ヘカトンケイル!」
「え、あ、イブリース様は私が守る!」
『スゥウウ……ワアアアアアッ!!』
「にゃあああああああ!?」
戦意喪失気味だったものの頭を庇いながら逃げようとするイブリースに呼ばれて、守るようにムカデ腕を展開するヘカトだったがしかし、床下に潜り込んで足元まで移動し飛び出した私の絶叫を至近距離で受け、ひっくり返って白目をむくヘカト。不意打ちだと耐えようもあるまい。
「や、やめて…」
「見た目的に攻撃しづらいが…アリサたちを戻してもらう!」
「おそらくあの角と、プサイ?が切り裂いた胸元の心臓部が弱点よ!前に戦ったタイラントはそこが弱点だった!」
そう言ってハンドガンでイブリースに集中砲火。クリスは頭部を、レベッカは胸部を狙い、防御の姿勢を取るイブリースから火花と鮮血が舞い散り、その小さな体が宙を舞い、ぱたりと倒れた。
『やった…?』
電極の角がひび割れて一部が砕け、大きく切り裂かれた胸元から血を垂れ流し、目を見開いたまま沈黙するイブリース。…なんか複雑だなあ。でも、これで!
「っ!?わ、私は……」
「私、どうして…」
「混乱…」
「耳がガンガンする~…」
するとハンター二体に羽交い絞めされていたクイーンとアリサが抵抗をやめて顔を青ざめさせ、オメガちゃんはリサへの攻撃をやめて首を傾げ、ヘカトちゃんはムカデ腕で耳元を押さえて目を回す。どうやら正気に戻ったらしい。一方でイブリースの支配から逃れたらしいスーパータイラントはところかまわず大暴れを始めた。むしろ弱体化していたのかあれで。
「ござあ!?」
『リサ、手伝ってあげて!』
「しょうがない…!」
弾き飛ばされるプサイをオメガが受け止め、そのまま突撃したリサが鎖を振るって殴りかかるも爪で弾かれる突進を受けてハンター二体もろとも吹き飛ばされる。クリスとレベッカが先ほどのグレネードランチャーが効かなかった反省からかハンドガンを乱射するも、まるで意に介さない。単純な肉弾戦しかできないくせに強すぎない!?
「おりゃああ!」
「アリサ先輩…!」
そこに、状況を理解したらしいアリサが乱入。拳を叩き込んでスーパータイラントを殴り飛ばすとリサと肩を並べた。
「…アリサ」
「…リサ・トレヴァー。教えて。あなたは……いや、私は誰なの?」
「……本物である私の偽物。クローンよ」
アリサに問いかけられて、気が向かないのか俯きながら答えるリサ。それを聞いて、一瞬ショックを受けたような表情を浮かべるも頭を振って吹っ切れた表情を浮かべるアリサ。クリス達もスーパータイラントに攻撃しながらその言葉を聞いて動揺しているのに、アリサは不敵な笑みさえ浮かべていた。
「そっ、か……合点がいった。でも、だけど……おかげで胸を張って言える。私はアリサ・オータムス!リサ・トレヴァーじゃない!私は私だ!味方なんだよね、リサ!一緒に!」
「…ええ、一緒に!」
「「ぶちのめす!」」
リサもまた好戦的な笑みを浮かべ、二人揃ってスーパータイラントに突撃。振るわれた爪を両手で受け止めながら揃って腹部を蹴り飛ばし、リサが長い手を振るって猛ラッシュ。アリサはハンドガンを構えてクリス、レベッカと一緒に連射し、適格な腕前でリサを避けて全弾スーパータイラントに炸裂させていく。
「プサイ、大丈夫?」
「オメガ殿…戻ったでござるか。よかった。これで貸し借りは無し…と言いたいところだがまた救われてしまったでござるな」
「なら、プサイも仲間になればいい。私も、嬉しい」
「オメガ殿…!」
『そこ、いちゃついてないで手伝ってよ』
オメガちゃんとプサイちゃんがいちゃいちゃしてたのでツッコむ。似た見た目同士だけど全然似てないなこの二人。でもプサイちゃんが仲間になるのは歓迎だ。イブリースを見て思ったことだけど敵が強すぎる。明らかに私のいた世界よりやばい。ずれまくってとんでもないことになってる。戦力は必要だ。えっと、ヘカトちゃんはまだぐわんぐわんしているみたいだから今は無理で……頭を壁にぶつけまくっている女王様か、まずは。
「わた、私はクリス達になんてことを……あの状態を好ましいとすら思ってしまっていた自分が憎い!くそっ…!」
『クイーン、いつまでも自罰している暇があったら手伝ってよ』
「エヴリン……ああ、そうだな。奴を殺して私も死ぬ…!」
『それはやめなさい』
だめだ、罪の意識でハイになってる。あとでヘカトちゃんに頼んで拘束してもらおう。すると跳躍して天井に張り付き、某蜘蛛男の様にスニーキングしながら天井を這ってスーパータイラントの頭上に移動するクイーン。両手から粘液糸を放出してスーパータイラントの両腕に巻き付かせると引っ張って万歳の体勢で拘束する。
「グオオオッ!?」
「今だ!アリサ、リサ!クリス、レベッカ!オメガ、プサイ!」
クイーンの号令に、頷きそれぞれ攻撃を仕掛ける六人。糸の拘束を引きちぎろうとするスーパータイラントの腕をアリサとリサがしがみついて封じながら顔面に揃ってパンチを浴びせ、心臓目がけてクリスとレベッカが乱射して大ダメージを与え、膝をついたところに息の合ったオメガちゃんとプサイちゃんがそれぞれ右手、左手の爪を構えて交差し、着地。同時にスーパータイラントの首が刎ねられてポーンと空中に跳ね上り、ゴトンと床に落ちて転がっていき、私たちは勝利を収めたのだった。
「やった、のか…?」
腰から崩れ落ちたクリスの視線の先には首を失い倒れ伏したスーパータイラント、毒に侵され倒れたタイラント、失神し泡を吹いているネプチューン・グラトニー、頭から培養槽に突っ込み腰を突き上げた態勢で気絶しているヨーン・エキドナ、そして角が砕け血を流して倒れ伏したイブリースの姿が。死闘だった。みんな腰から崩れ落ちたのも無理もないな、うん。
洋館の頂点だったリサも含めた六人がかりでようやく勝利。原作ラスボスは伊達じゃなかった。
イブリースは弱点の心臓部を狙われると動揺して電磁波の使用が不可になります。その間に角を破壊すれば無力化して洗脳も解除できますが…?
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。