BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。今回はあまりに感想欄がお通夜だったので本日水曜日の仮面ライダーシングを投稿する予定を取りやめてこちらの更新にしました。

皆様はエヴリンの力を忘れてはないだろうか?ある神の名台詞をここに。「コンティニューしてでもクリアする!」楽しんでいただけたら幸いです。


file2:7【禁じ手とその代償】

 倒れ伏すセンチュリオン・G・ヘカトンケイルをエントランス三階から見下ろして、男女は嗤う。

 

 

「いいものが見れたな。思わぬ収穫だ」

 

「ああ。RTの被験体にGを使うとこうなるのか。素晴らしい」

 

 

 東側二階に出た彼らは、眼下にかつて自分たちが調教した存在であろうヘカトの姿を確認すると、実験と称して何の躊躇もなくG-ウイルスを撃ち込み、三階まで退避して見学していた。その存在に気付いたのは、ヘカトの気配を確認していた少女だった。

 

 

『お前、かあ!』

 

「ほう、たしか…エヴリンだったか。いい顔だな?」

 

『お前が、お前らがヘカトちゃんを……!ウェスカアァアアアアアッ!!』

 

 

 飛び上がり、憤怒の表情を浮かべる少女、エヴリンに女の方、アルテ・W・ミューラーは不敵な笑みを浮かべて男の方、ウィリアム・バーキンを突き飛ばして下げさせ、挑発する。瞬間、飛び上がってきたのは怒りのあまり顔に影が差して眼光だけが輝く二人のハンター、オメガとプサイだ。

 

 

「殺す…!」

 

「赦さないでござる!」

 

「来い。相手になってやる」

 

 

 オメガとプサイの同時攻撃。互いの隙を互いに補う、斬撃の嵐を、アルテはポケットに両手を入れながら最小限の動きで紙一重で回避していく。そのまま蹴りの一撃でオメガを蹴り飛ばし、背後から襲い掛かってきたプサイの胸に肩を突き刺して受け止め、投げ飛ばす。その隙に突撃、大きく声を吸い込むエヴリン。

 

 

ウェスカアアアアアッ!!

 

「ぐっ!?」

 

「お前だけは…!」

 

「赦さぬ!」

 

 

 至近距離からの絶叫に、アルテは耳を押さえて怯んで後退。そこにオメガとプサイが飛び掛かり、プサイが背中をバッサリ大きく引き裂き、オメガが「首狩り」で首を引き裂いて頭部が転がり、アルテは膝をついて崩れ落ちた。

 

 

「アルバート!?ば、馬鹿な……」

 

「お前もか?」

 

 

 やられた親友の姿に腰を抜かしたウィリアムに歩み寄るオメガ。そして容赦なく、爪を振るって首を断ち、ウィリアムも絶命した。

 

 

「………お前たちが死んでも、あの子は戻ってこないんだぞ……」

 

「オメガ殿……」

 

「ヘカト…、私が、目を離さなければ……ヘカトぉ……」

 

 

 蹲り、泣きじゃくるオメガとその肩を叩いて慰めるプサイを、一階で呆然と立ち尽くすクイーンと居た堪れない空気に顔を青くしているレオンとクレアを見て、エヴリンは怒りに震える。

 

 

『認め、られるか……!』

 

 

 行き場のない怒りを、空中を殴りつけることで発散する。ウェスカーとバーキンへの怒り。気づけなかった自分への怒り。残酷なこの世界そのものへの怒り。居もしない神への怒り。それらが混ざって、膝を抱えて蹲る。

 

 

『もういやだ。やり直せるものならやり直したい…………待てよ?』

 

 

 思い出すのは、過去のイーサンと共に三桁を超えるほど繰り返した過去のこと。未来に帰る方法はゼウに頼らないといけない、だがしかし。……ここから過去に戻るのなら、どうだ?

 

 

『…上手くいくかはわからないけど、やるしかない…!待ってて、ラクーンシティを救うのは無理だけど、せめてこんな悲劇だけは……なかったことにして見せる!』

 

 

 意を決し、菌根が中にあるクイーンに飛び込む。以前は数百年生き続けた菌根本体の記憶を遡って過去に行った。ここにきたのも、ローズを菌根世界に取り込んだその菌根の欠片を用いてだ。今回は、クイーンの記憶を使って遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

コンティニューしますか? YES ▽NO

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『っ、ここは?』

 

 

 私が飛び出したのは、見慣れたS.T.A.R.S.オフィス。目の前には、S.T.A.R.S.オフィス内を物色するレオンとクレアとプサイと、こちらを見て驚いているクイーンがいた。

 

 

「エヴリン、お前……なんで私の中から出てくるんだ…?」

 

『っ、ヘカトちゃん!』

 

 

 話をしている暇はない。私は壁をすり抜けてエントランスの方まで突撃する。そこには、異次元同位体(だっけ?)の私が消えて、驚いているオメガと無事な姿のヘカト、寝かされているマービンと……エントランス二階から様子を窺っている、元凶二人。ウェスカーの手には拳銃が握られていて、それが構えられて……

 

 

『さーせーるーかー!』

 

「なにっ!?」

 

 

 高速で飛んで横切った私に気を取られて射線を逸らすウェスカー。ウェスカーの振るった拳をすり抜けながら近づき、大きく息を吸い込む。

 

 

『私にはこんなことしかできないから!スゥウウ……ワアアアアアッ!!

 

「ぬうううううっ!?」

 

「アルバート!?」

 

 

 私の声の圧に吹き飛ばされ、転倒するウェスカー。すると私の大声を聞いて、みんなも気づいたようで続々集まってくる。

 

 

「なになに!?なんなの!?」

 

「エヴリンか?」

 

「エヴリンの様子がおかしいから急いでみれば…ウェスカーにバーキンだと?」

 

「何事でござる?」

 

「あいつらが例の……」

 

「悪人コンビね!」

 

 

 上からヘカトちゃん、オメガちゃん、クイーン、プサイちゃん、レオン、クレアだ。ウェスカーが立ち上がったものの、完全に詰んでいた。

 

 

「足掻いても無駄だぞウェスカー、バーキン」

 

「それは私をなめすぎだぞクイーン。この程度の数の差など関係ない」

 

 

 挑発し合うクイーンとウェスカー。しかし私は失念していた。私が過去に戻るとき、必ず異変が起きて歴史が変わることを。マーガレットの超強化によるイーサンの避けられない死など、致命的にヤバイことが起きることもある。今回も、それだった。

 

 

 

 ガシャン!ガシャン!ガシャンガシャン!

 

 カア!ガア!カア!カア!ガア!ガア!ガア!

 

「…なんだ?」

 

 

 次々と窓ガラスが割れる音が聞こえて、同時に響き渡る五月蠅いぐらいの鳴き声に、クイーンが両腕を硬化して構え、他のみんなも身構える。え、なに?こんなこと起きたっけ?

 

 

「お前たちの作戦か?ウェスカー」

 

「いいや、残念ながらこんなことは予定にない」

 

 

 ウェスカーが肩を竦めた次の瞬間、扉という扉から次々とカラスの群れが躍り出る。とんでもない数が竜巻の如く渦を描きながらエントランスの上空に集まり、そして人型を形作り空中に浮遊する。身長三メートル近くはある、羽毛の黒衣を纏った青みを帯びた漆黒のリサという風体だった。数十体のカラスが集ったそれはまるでクイーンたちヒルの様で、漆黒の冷酷な眼光がこちらを見据える。

 

 

「あれは…モリグナか!?アイザックスが戯れに作っていたRT型のB.O.W.だ!まずいぞ、数が増えている!逃げろ!」

 

「なんだと!?」

 

「クレア、こっちだ!」

 

 

 バーキンが吠えて、咄嗟に動き出したウェスカーに抱えられて扉の内側に逃亡。瞬間、モリグナと呼ばれたB.O.W.が爆発したかのように数十体のカラスに分裂。まるでミサイルかの如く突撃してきて、咄嗟に物陰に隠れたレオンとクレア以外、逃げ遅れ縮こまって身を守る体制をとったヘカトちゃんと、抗戦の意思を示したクイーン、オメガちゃん、プサイちゃん、そして私に襲い掛かる。

 

 

『いやっ、来ないでえええええっ!!

 

「防御が貫かれる…!?」

 

「っ、ヘカト!」

 

「相手に取って不足なしでござる!」

 

 

 私は大声を出して迎撃、クイーンは硬化した防御を貫通して全身を嘴で貫かれ、オメガちゃんはヘカトちゃんを守るために爪を振るって迎撃を行うも手数が足りず貫かれていき、プサイちゃんは持ち前の脚力を活かして離脱しながら追いかけてくるカラスを爪で引き裂いていたが、誘導してくるカラスの群れから逃げられず啄ばまれて血まみれで撃墜される。駄目だ、数が多すぎるし貫通力も高い!こんなやつが現れたのは歴史を変えたせい!?また、繰り返すの?

 

 

「だめ、だめ!みんなを殺さないで!」

 

 

 モリグナが一度集結して空に浮かぶのを、ヘカトちゃんが泣き叫んでムカデ腕を伸ばして迎撃を始めるが、あの暴走していたヘカトちゃんならともかく、防御よりの思考のこの子じゃだめだ、まるで当たってない。せめて以前のヘカトちゃんなら………待てよ?前のヘカトちゃん、なら?でも、そんなことしたら……いやでも。私とヘカトちゃんなら、この状況何とかなるかも…?

 

 

『ヘカトちゃん!いきなりでごめんだけど、みんなを守りたい!?』

 

「うん、守りたい!」

 

『なら、一か八かだ!』

 

 

 そして私はヘカトちゃんに飛び込み、それに反応したモリグナのカラスたちが殺到してきたのを、ムカデ腕を螺旋状にして防ぐヘカトちゃん。バキバキと音がする。こうなる前、暴走したヘカトちゃんが変貌した時も聞いた、脱皮の音だ。その音と共に私はヘカトちゃんの外に出る。

 

 

「…いいわ。いいわ、いいわ!もっと痛みをちょうだい!」

 

 

 瞬間、ムカデ腕がさらに伸びて大渦を巻いてカラスたちを吹き飛ばす。ムカデ腕がほどけたそこに立っていたのはヘカトちゃんであって、ヘカトちゃんじゃなかった。身長は二メートルほど。髪も伸びて、カジュアルな服に隠れた肢体はスタイルがよくなってピチピチになってる。そして相変わらずのドM発言。こんなの一人しかいない。

 

 

「我、再誕!オメガに手は出させないわ…!」

 

 

 ヘカトちゃんは子供から大人のヘカトちゃんに脱皮した。




復活、大人ヘカトちゃん。エヴリンが頑張りました。ヘカトちゃん脱落とは言ったが脱落は脱落でも「子供のヘカトちゃん」脱落でした。あとついでにGヘカトちゃん世界線のウェスカーとバーキンも脱落。

そうなのだ、このエヴリン未来に自由に戻れないだけで過去にならも飛べるのだ。

そしてバタフライエフェクトで出現。カラスのB.O.W.「モリグナ」クイーンやワスプ・キャリア―タイプのB.O.W.です。またアイザックスのせい。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

一番好きなオリジナルB.O.W.は?

  • アサルト・モールデッド
  • マザータイラント
  • ゼウ・ヌーグル
  • クイーン・サマーズ
  • アリサ・オータムス
  • センチュリオン・ヘカトンケイル(大人)
  • ハンターΩ
  • セルケト/プロトネメシス
  • マスターリーチ/リーチタイラント
  • サーベラス
  • エリミネート・スクナ
  • センチュリオン・ヘカトンケイル(子供)
  • ハンターΨ
  • ヨーン・エキドナ
  • ネプチューン・グラトニー
  • ドライアド42
  • ワスプ・キャリアー
  • ギルタブリル/セルケトⅡ
  • イブリース/T-EX01/魔王イブリース
  • モリグナ
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