BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
今回はVSモロー前哨戦。楽しんでいただけると幸いです。
「『気持ちわるっ!』」
「うるさい、余計なお世話だ…お前…出口は水中だ、逃げられない…」
「お前の相手なんかしてる暇はない!」
『しつこい男はモテないよ!ブサイクだしマザコンだし!』
異様な迫力に後ずさりながら言い返すと、モローは苦しみながら笑う。器用な奴だな。
「ダメだ…もう遅い…ミランダ様は、既に儀式の…準備を進めてる!」
「お前はその時間稼ぎか。哀れだな」
「なんてことを…ミランダ様と一緒になるのは…この俺なんだ!お前じゃない!」
「何の話だ?俺が奴と一緒になるとでも?」
『私とは二心同体だけどね』
すると今度は盛大に吐瀉するモロー。さらに背中の触手が伸びてうねうねとのた打ち回る。本当に気持ち悪い奴だな。
『だーかーらー、キモイって!』
「お前…何か変だぞ」
「もう駄目…我慢できない…助けて…どうして…あぁママ…どうして…どうして……」
そう言ってよろよろと湖に倒れ、沈んでいくモロー。次の瞬間、巨大な怪魚が姿を現す。やはり、モローだったのか。
「エヴリン!」
『了解!』
跳躍して襲いかかってきたので、ブレード・モールデッドの腕にした右腕を突き出すも、刃に噛み付かれて噛みちぎられてしまった。おいおい、エヴリン自慢の硬さを誇るのに簡単に噛みちぎられたぞ。こいつは…逃げた方がよさそうだ。モローがぶつかってくることで破壊されていく湖に浮かぶ残骸を走り抜け、跳躍して岸に逃れる。
『ブレードも効かないなんて…』
「あんなの…どうすれば…」
『水を抜いてみるとか?』
「それだ。水中に出口があるとも言ってたな」
モロー診療所と書かれた看板の横を抜け、水門操作場まで来るが、レバーを操作しても反応しない。電気が来てないようだ。側の壁にかかっていたメモを見ると、クランクを使って風車を動かし通電させる必要があるらしい。奥の扉から外に出ると、メモが置かれていたので読んでみると、クランクにガタが来たから壊れたら反対側の風車まで替えを取りに行けと言う。マジか。それってどう考えてももう壊れてるやつじゃないか。
「…この汚い湖を横断しろと?」
『私が物を取れればねー。頑張って、イーサン!私は空から見張っとくから!』
「お前はいいな、まったく…多分、今回もお前の助けを借りる。サポートしてくれ」
『もちろん。まっかせて』
「刃が効かないなら盾で行くぞ。できるか?」
『多分、できるね』
「上等!」
岸から繋がってた風車の上まで来ると、クランクがあったので一応回してみると途中で折れてしまう。やっぱりな。行くか、湖を横断して。幸運なことに足場はある。今にも沈みそうだが。少し心配だがここに鞄を置いて行く。重いグレネードランチャーも同様だ。動けるようにしないとさすがに不味いからな。装備はハンドガン(セミオート)とサムライエッジ、ショットガンとナイフだけだ。行くぞ!
「マジかよ、クソッたれ!」
もはや口癖になった口上を叫びながら跳躍し、飛び降りる。エヴリンが気を利かせて着地時に足をモールデッド化してくれたおかげでそんなに痛くない。着地と同時に残骸の足場を駆け抜ける。足場がなければ銃で残骸を破壊して道を作る。だが今の銃声でモローに気付かれた、来る…!
「ァアアアアアア!!」
「魚の餌はごめんだ。エヴリン!」
『ほいきた!』
上空にいるエヴリンに呼びかけ、右腕を変形。ラウンドシールドの様なカビの盾になって、モローの突撃を受け止め、向きを調整して跳ね飛ばされる。これで大幅ショートカットだ。
『いや、大幅ショートカットだ、じゃないよ』
エヴリンのツッコミを無視しながら盾を前方に構えて体を丸めて着地。背中を強打しながらも立ち上がり、対岸の風車を目指す。エヴリンにお願いされて一緒に見たキャプテン・アメリカの動きが参考になったな。さすがにスパイダーマンとかの動きは無理だが。
「クイックだ!」
『人使いが荒いなあ!』
途中、めんどくさそうな仕掛けがあったのでクイック・モールデッドの脚で大跳躍してスルーする。…訂正。スパイダーマンみたいな大跳躍、できたわ。だが時間をかければアイツに足場を壊されて終わりだ。後ろから飛び上がって迫ってきたので、右手にショットガンを、左手にハンドガンを構える。
「俺が一番だあ!」
『キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!』
「あの図体で喋れるのかよ!?エヴリン、右手を補強だ!」
『いきなり変な注文するのやめない!?』
ショットガンを握った右腕をモールデッド化し、カビを纏わりつかせて固定。ハンドガンと共に怪魚モローに向けて乱射する。ショットガンとハンドガンの同時掃射は効いたのか、空中でずれて潜って行くモロー。あの状態じゃ大したダメージは与えられそうにないな。エヴリンに右腕を戻してもらい、ショットガンを背中に戻して再び急ぐ。
「お前、お前え!妙な力を使いやがってえ!空飛んでる餓鬼共々、もっとまじめに逃げやがれぇ!」
「やっぱり、エヴリンが見えるようだなゲロ野郎!」
「見ててよぉ、ママァ!」
『あ、私が見えるなら……えー、マザコンでブサイクでゲロ吐いててお魚なの?キモーい!』
「お前、お前え!許さねえええぞおおおお!」
エヴリンが馬鹿にすると、水面から大跳躍して空にいるエヴリンに噛み付こうとするモロー。しかし噛めるはずもなく空振り、困惑しながら沈んでいった。大波で足を取られるが跳躍して逃れる。
「次は…絶対…うまくやるよぉ…ママァ…!」
『本当にキモいね!?』
「気にしてること言うなあああああ!」
エヴリンに避けられたと思ったのか、俺を放っといてエヴリンを食べようと躍起になって大跳躍を繰り返すモロー。何で飛べてるのかとか疑問に持たないのだろうか。まあこちらとしては助かるが。
「エヴリン!両手両足クイックだ!」
『りょうかーい。あっ、喰われたぁあああ!なんてね?』
「なんでだあぁああああ!?」
船の残骸のクレーンを足場にして跳躍、ようやく対岸の風車に辿りつき、クイック・モールデッドにしてもらった四肢で壁を這いあがる。後ろで愉快な声が聞こえたが、大方俺の援護で止まったエヴリンを食べたと思ったら擦り抜けてモローが絶叫しているのだろう。しかし移動に便利だな。ベイカー家でさんざん苦戦したこいつの力を使うことになるとは思わなかったが。登り終えて自身のモールデッドと化した四肢を見やる。今更だが俺の身体、一体どうなってるんだ…?
「見つけた、こいつか」
クランクを見つけて風車を回転させ、クランクを回収して腰に引っ掛けた後に、ここに来るまでに見かけていたので上に登って見つけたジップラインを使い最初の風車に滑って戻る。途中モローが飛びかかってきたが、左手に握ったハンドガンで牽制して難を逃れてもう一度クランクを使って風車を回転。通電させた。鞄とグレランを回収し、エヴリンに呼びかける。
「よし!エヴリン、もう少し惹きつけておいてくれ!」
『えー、気持ち悪いからあまり触られたくないんだけど…』
「カビの苗床にぴったりだろ!掃除サボった風呂場より酷いぞ!」
『私が汚いってのかー!』
「お前ら何を喋ってやがるぅうううううううぅ!」
傍目にモローがエヴリンに喰らい付くのを見ながら水門操作場まで戻り、妙に面倒なボタン操作をメモ通りに打ち込んでレバーを操作。目の前の水門が動き、大量の水が流れて行く。水門の向こうで苦しむモローがのた打ち回っている姿が見えた。エヴリンもそれを見届けたのか俺の側までやってくる。
「やったな、エヴリン」
『本当に無茶やってたけどヒーローみたいでかっこよかったよ。さすがパパ』
「何度も言うが俺はヒーローってガラじゃないさ」
…ところで、帰って来たときに咳ばらいがしてようやく気付いたのだが、奥の部屋にデュークがいるらしい。弾を補充するべく会いに行く。
「ようやく気付いてくれましたなウィンターズ様」
「…お前、ここまでどうやって来たんだ?」
『瞬間移動でも使えないと無理そうだけど』
「ほっほっほ。それは企業秘密でございます。さて、御用はなにですかな?」
モードチェンジ・シールド。結構器用に変形できるモールデッド化。さすがのイーサンも疑問を持ってきました。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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