BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
今回はカードキーを手に入れるために行動開始。楽しんでいただけたら幸いです。
「だめだ、ビクともしない…」
「なにで改造したらこんなに頑丈になるの!」
B.O.W.組で何とか閉じられたシャッターをこじ開けてアイアンズの後を追おうと試みるも、あまりに頑強なシャッターになすすべがない。オメガちゃんとプサイちゃんの斬撃は弾くし、ヘカトちゃんの拳は効かないし、ヒルたちフルパワーで持ち上げようとしても動かないって何なんだ。
「まずはカードキーね…」
「ああ、そのあとあいつに借りを返してやる」
レオンとクレアはもうカードキーを見つけ出す気満々だし頼もしい限りだ。しかしどうしよう。カードキーは生憎と心当たりがないぞ…?
「…うーん、順当に考えるなら署長室にありそうだなあ」
「署長室?」
アリサがあいつをぶん殴ったらしいあの悪趣味な部屋。確か駐車場から直通のエレベーターがあったはずだ。
「でもねえ、確か専用の鍵がいるはず……私のカビで鍵作れるかもだけど力戻ってないしどうしよ……」
昔、例の村で一回だけ鍵を作ってショートカットしたことあったなあ。今回もそうしたいところだけど生憎とカビの行使は今の状態だと難しい。今私ができるのはクイーンの能力を行使することだけだ。
「たしかダイヤの鍵だったか……それを探そう。確か死体安置室にあるはずだ」
「よし、マービン案内して。シェリーが心配だ、急ごう……うん?」
「どうしたの、エヴリン」
するとクイーンの身体の強化された聴覚が何かの声を捉える。男の声だ。
――――「助けてくれ!誰かいないのか!出してくれ!あいつに殺される!」
そう、聞こえた。牢獄の方だ。同じく聞こえたのかハンターコンビもこちらを見てくる。ヘカトちゃんは……そもそも耳を使わないムカデだからかピンと来てないようだ。
「牢獄に誰かいる、助けを求めてる。どうしよう……」
「なら俺が行く。警官として助けを求める声は放っておけない」
「俺も行こう。プサイ、頼めるか?」
「任せるでござるよ!」
「じゃあそっちは任せようかな。私達はダイヤの鍵を探そう。死体安置室にあるんだよね?」
「ああ、そのはずだ」
レオンとマービン、プサイちゃんが謎の声の主の救助を申し出たので、私はヒルを一匹分離させるとプサイちゃんの頭にくっつける。
「無線機もないから連絡用。なにかあったらこの子に伝えて。私と伝達できるよ」
「承知したでござる!」
マスターリーチの戦法を参考にした、親機と子機みたいなものだ。媒体があれば私の力も行使できる。
「じゃあ、健闘を祈るよ。特にマービンになにかあったらすぐ伝えること!」
「了解だ。そっちこそ女性だらけなんだから無茶は禁物だぞ」
「多分そっちより強いと思うけど」
「泣けるぜ」
レオンなりの冗談だったか。一蹴してしまった。ごめんね?
「リッカーがいるなんて聞いてないが?」
「私もよ……」
「楽勝」
「手ごたえなかったわ」
レオン組と別れてからの道中でリッカーやゾンビ犬、ゾンビの群れに出くわしたがオメガちゃんとヘカトちゃんが瞬殺し、特に問題なくダイヤの鍵を手に入れることができた。いやー、ゲームでいえばボスキャラだもんね二人とも。中ボスや雑魚は相手にならないや。
「…クイーンほど強くなくてごめんね?」
「エヴリンは別の頼もしさがあるから気にしてないわ」
「クレアはいい子だねえ」
クレアの頭を思わず撫でてしまう。これが妹属性か……。そんなことをしながらエレベーターに乗り、ヘカトちゃん含めて全員で乗ったからちょっとキツキツになりながらも地上二階に出て、雨ざらしの裏通路を通って署長室に入る。動物の剥製だらけの悪趣味な部屋だ。
「ここのどこかに……」
「うん?メモだ…」
机の上に乗っていた【剥製の制作記録】とやらを手に取る。こういうのはこういう文書に謎解きがあるもんだ。オメガちゃんとヘカトちゃんは周りの剝製が興味深いのかぺたぺた触ってる。
「【オジロジカ オス 推定6歳 狩猟場所:アークレイ山地 体長:185cm 体重:160kg 剥製の出来は満足のいくものだったが、いいかげん、小物には飽き飽きだ。そろそろ新しい挑戦をするべきだろう】……数字を足したら暗証番号になるとか…?」
「でも金庫らしきものはこの部屋にないわよ?」
「続き読むね。【アムールトラ オス 推定4歳 狩猟場所:ハバロフスク地方 体長:290cm 体重:240kg めくるめく体験だった。黄色い脂肪を断ち割って温かな腸があふれ出した時の興奮と言ったら!私の体からも獣の匂いがする。たまらない】うわあ」
「とんだ変態ね…」
「同感【豚 メス 22歳】……うん?」
豚で22歳?すごい年寄りだ。……なんだろう、違和感がある。名前がいきなりシンプルになったというか……イベリコ豚とかじゃなくて?
「【狩猟場所:ラクーンシティ 体長:160cm 体重:50kg】んんん?」
「…それってまさか」
「【獲物の体は、白く、柔らかで、どこもかしこも甘い。私のものだ。永遠に。】……そのまさかだね」
これ謎解きでも何でもない、ただ気持ち悪い日記だ。こんなものまで記録に残すとかどうかしてるとしか思えない。
「いやなもの読んだなあ」
「エヴリン、こっちに扉がある」
「じゃあそっちを調べようか。この部屋何にもなさそう」
結局署長室はハズレだった。オメガちゃんが見つけた扉は……確かコレクションルームへの扉だったか。アイアンズが頑なに誰も入れようとしなかった部屋だったはずだ。なんか唸り声が聞こえるなあと思いつつ扉を開けるとトラがいて。思わずそっ閉じする。
「なにしてるの?」
「いや、いちゃいけないものがいた気がして……」
「開けるわよ」
ヘカトちゃんに呆れられ、クレアが率先して開けてしまったので慌てて構える。……なんだ。剥製か。
「びっくりした。さっきのアムールトラの剥製か」
「……趣味は悪いけど迫力は認めるわ」
「本当にね」
あれ?じゃあさっきの唸り声はなんだ……?そう思いながら廊下を進み、コレクションルームの扉を開けた瞬間。腐臭がして、顔をしかめる。
「なに…?」
「ウオアアアアッ……」
そこには貴重なものと思われる美術品と、それにそぐわない牢屋があって。その中に、呻き声の主はいた。ひょろっとしている大男だ。ボロボロのトラの毛皮を頭から被ったそれは顔を布で隠された罪人の様で。両手首には手錠が付けられ、壁に繋がれていて瘦せ細っていて足元には動物の骨が散乱している姿はまるでリサの様だ。その雰囲気はついさっき見たやつを彷彿とさせた。
「ブギーマン…?」
「ウオオオァアアアッ!!」
「エヴリン、危ない!」
咄嗟にヘカトちゃんが私の腰にムカデ腕を巻き付けて引っ張った瞬間、興奮して咆哮を上げたブギーマンと思われる怪物は牢屋から手を伸ばし、私のいた場所に腕を叩きつける。この感じは、食欲で動いている…!?でも牢屋は電子ロックみたいだし出れないなら放っといてよさそうだが……そうは問屋が卸さなかった。
「見て、エヴリン!あいつの首!」
「……嘘でしょお」
クレアの指さした先、ブギーマンの首には明らかにカードキーにしかみえないものがぶら下がっていて。手に入れるためにはこいつをどうにかしないといけないことを悟る。
「…オメガちゃん、あの電子錠を破壊して。みんな……気張るよ!とにかく逃げる準備!」
「了承…!」
オメガちゃんが電子錠を叩き切り、ショートを起こして破壊されたその瞬間、ブギーマンは待ちわびたかの様に扉を蹴り飛ばして突進、美術品を破壊しながら私たちの目の前にひっくり返る。
「ウガッ、肉っ……肉ぅううううっ!」
「総員退避!署長室まで引き返して!」
目の前でブギーマンが起き上がる。そうして、カードキーを手に入れるための戦いが始まった。
この頃のレオンはかっこつけようとして失敗するタイプの子だと思ってる。クレアの方がイケメンな時代。
・ブギーマン・バグベア
コレクションルームに捕らわれになっていたブギーマンの一種。薬での制御ができなかった失敗作であり、剥製を作るときに出る肉の後始末役として捕らえられていた。牢屋や手錠はブギーマン対策のシャッターと同じ素材でできている。大柄なスケアクロウと異なり細長い個体で、あんまり食べさせてもらってないまま放置されていた食欲の化身。。名前はイギリスのウェールズに伝わるバガブーとも呼ばれるブギーマンである人食い妖精から。モチーフはクロックタワー3の斧男。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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