BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
【挿絵表示】
pixivの方ですでにいろいろ書かれていたうちのオリジナルクリーチャーたちを描いていただきました。クオリティが高い。
今回は大暴走クイーン&エヴリン。楽しんでいただけたら幸いです。
――――『しっかしお前らは規格外だな。エヴリン』
――――『なにが?私がかわいいってこと?』
――――『馬鹿なのかしら。モールデッド・ギガントよ。あんなの私ですらできないわ』
それは、ゼウとの決戦から数週間後。イーサンだけが実体化して父の日を楽しんでいる時の、暇を持て余した私、マダオ、ゼウの会話だ。
――――『ゼウがやったらあの時のミランダみたくなるんでしょ?こわーい』
――――『言っとくけど、エヴリン。イーサンやローズ以外と合体するのはおすすめしないわよ』
――――『なんで?』
煽ってたらゼウに真顔で返されて思わず神妙な顔になる。そういやゼウはシリアス畑の存在だった。
――――『イーサンとローズは菌根の適合者だからよかったけど、それ以外の肉体を依り代にしたら貴方だろうと菌根の悪影響を受ける。具体的に言うとジャック・ベイカーたちみたくなるわよ』
――――『私が私大好きになるってこと?』
――――『ポジティブなの無敵すぎない?』
――――『こいつがおどける場合は大体ビビってる時だぞ』
――――『余計なこと言わないでマダオ!』
――――『お前もいい加減俺のこと名前で呼べ!?』
そんな会話があったなあ、と思い出す。モールデッド・クイーンになった私たちはまさにその状況だった。あれ、なんで私達こうなったんだっけ。まあそんなことどうでもいいかあ、と思考を投げ捨てる。
「『ああ……もう終わり?せっかく楽しくなってきたのに……』」
真っ二つに引き裂いたブギーマンを投げ捨て、私達はため息をつく。いくら殴っても死なないサンドバッグだったのになあ。クイーンと混じり合った意識が、私の制御を離れた菌根に汚染されてどす黒い感情がとめどなく溢れ出す。ああ、ジャックたちはこれに呑まれたのか……抗いがたい黒泥の様な闇に包まれて、不安が全部消えていくようだ。楽しい。樂しい、愉しい!
「『アハハハ、なんだ。まだまだいるじゃないか!』」
視線をずらせば、騒ぎを聞きつけたゾンビやリッカーがたくさんいて。私達はモールデッドそのものの様な異形の顔でニヤァと三日月の様な笑みを浮かべ、長い舌で舌なめずりする。ああ、オモチャだ。
「『何か大事なことを忘れている気がするけど……今この時以上に大事なことなんてないかあ!』」
私達は襲ってきたゾンビを一本背負いで投げ飛ばし、頭を踏みつぶしてパンパンと手を叩く。鋭く尖った両手の指を伸ばし、細く硬く鋭くさせていく。まるで刀の様に変形させた両腕を振るい、突撃。両腕を振り回して次から次へと切り裂いて血飛沫を上げていく。
「『アハハハハハッ!鬼さんこちら!手の鳴る方へ!』」
バラバラに引き裂き、合間合間にパンパン!と手を叩いて挑発。それに反応したリッカーが高速で駆け抜けてきて跳躍。私達が反応するより速く、私達の首をスパッと断頭していた。
「『アハハハッ!油断したァ!』」
しかし粘着いた液状の菌根でかろうじて繋がって背中に垂れていた頭を両手で掴み、「『よいしょっ』」という声と共に切断面にくっつけ、ぐりぐりとねじってはめ込む。いつだったかのジャックと同じことをしてみた。あの時の絶望感すごかったなあ。
「『危ない危ない、致命傷だった。どうした?首を繋げてくる相手は初めて?』」
そう挑発すると負けじと伸ばしてきたリッカーの舌の刺突を右手で受け止め、引っ張って空中に放り投げて左手を振るい、細切れにして肉片に変える。横から突進してきたデブのゾンビを横蹴りで腹部を蹴り飛ばし、壁に叩きつけられたところを顔面を掴み壁に押し付けてトマトの様に潰し、前から走って突撃してきたリッカーの脳をサッカーボールキックで思いっきり蹴り飛ばして粉砕する。
「『およ?』」
するとゾンビたちはバラバラに襲い掛かってくるのをやめて、ひとまとめになり一斉に突撃、私たちをもみくちゃにする。噛みつかれ、引っかかれ、掴まれ、殴られる。ゾンビにしてはなかなかやるね。だけどブギーマンの攻撃ですら通じない外皮だ。リッカーの速度を乗せた斬撃ならともかく、その程度通じると思われるなんて癪だなあ?
「『はいドーン!』」
私達は両手を触手状に変形させ、大きく万歳すると同時に触手を回転させ竜巻の如くゾンビたちをまとめて吹き飛ばす。壁や天井に激突しトマトの様に肉と血を飛び散らせていくゾンビたち。血みどろとなったそこをランウェイのモデルの様に歩きながら、私達は目の前に視線を向ける。そこには、ブギーマンの亡骸からカードキーを手に取っていた女がいて。見覚えのある気がするけど誰だったかなあ?
「『アハハハハッ!まだいた!おもちゃあ!』」
「エヴリン、クイーン!?どっちでもいいから正気に戻って!?」
私達の振るった右拳から伸びた触手を回避し、なにやら吠えてくる赤い服の女。目障りだったので左腕を伸ばして襟元を掴み、投げ飛ばす。空中で身を捻り、なんとか受け身を取る女にキャッキャッと手を叩いて喜ぶ私達。脆そうだけど壊れないおもちゃだあ。
「駄目だ、正気じゃない……ダメージを与えれば戻せる…?たしか炎が苦手だって……」
「『誰が誰にダメージを与えるってえ?!アハハハハッ!』」
女がグレネードランチャーで焼夷弾を撃ってきたので、リッカーを真似して天井に張り付いて回避。そのまま天井を這いまわって近づけば、女は逃げていくので追いかける。
「『どうしたどうしたあ!鬼ごっこは好きだよ!』」
「っ……嘘でしょ!?」
逃げていた女の行く先に、墜落したのかヘリコプターの残骸が置かれていて。観念したのか振り返ってグレネードランチャーを構える女の背後で、ヘリコプターの残骸が持ち上がり、その向こう側にいた存在に三日月の如く口が弧を描く。お前もいたんだ。逃げてばかりの女より愉しめそう…!
「今度は何…!?」
「『アハハッ!一度殴り合ってみたかったんだ!タイラントォ!』」
それは、生意気にも帽子とコートで人間みたいに偽装しているけど身長と体格のせいで全然偽装できてなくて笑えるタイラント。先手必勝とばかりに天井から飛びつくも、首根っこを掴まれてアイアンクローで締め上げられる。絞め技は、ダメだって!
「『それは愉しくない!』」
胸を蹴りつけ、蹴り飛ばすことで拘束から逃れて腰を上げ上半身を低くしたポーズで着地する。んんんー、まるでスパイダー。
「『今の私たちどちらかというとヴェノムだけど!』」
菌根を糸状にしたものを天井に伸ばし、浮き上がる勢いのまま下から飛び蹴りを顎に叩き込む。しかし動じず、私達の足を掴んで振り返り、ヘリコプターのガラスに勢いよく叩きつけてくるタイラント。
「『アハハハハハッ!そうこなくっちゃ!』」
お返しとばかりに足を掴まれたまま両手でローターを掴んでもぎ取り、タイラントの肩口に勢いよく振り下ろして突き刺し抉ると、グルングルンと振りまわされて壁に押し付けられビタンビタンと何度も何度も叩きつけられて意識が遠のき、勢いよく投げ捨てられて壁に突き刺さる。意識を取り戻している間にも足音。次の瞬間には壁ごと殴り飛ばされて部屋に転がる。ここは……美術室かな?
「『追いかけてきてくれるなんて情熱的、だな!』」
彫像を手に取ってタイラントの顔面に打砕ける勢いで叩きつけ殴り飛ばす。負けじと適当な美術品を手にとり投げつけてくるタイラント。私達は菌根糸を天井に伸ばして舞い上がり、その勢いのまま飛び蹴りを叩き込み、そのまま足を胴体に絡みつかせて引っ付くとゼロ距離でボコボコに顔面をタコ殴りにしていく。
「ウグオオオッ……」
何度か殴りつけ、一回飛び上がって右手を鎌状に変形。着地する勢いで首を刈り取る私達。首から上がころころと転がったタイラントは切断面から血飛沫を上げながら膝をつき、倒れ伏した。血のシャワーを浴びるように両手を広げ、ご満悦の私達。
「『アハハハハハッ!最ッ高の気分!』」
「それはよかった、わね!」
「『あつぅい!?』」
すると私達がぶち抜いた壁の穴からグレネードランチャーがこんにちはして射出、炎上する私達。菌根が崩れていき、私はクイーンから強制的に排出される。
「…っぜえ!はあ、はあはあ……」
『ううっ、頭が痛い……二日酔いした気分……えっ、タイラントなんで死体なんで!?』
「…元に戻ったみたいでよかったわ」
私がタイラントと思われる死体に驚いていると、肩で息をするクイーンを見て扉から入ってきたクレアが安堵する。えっと……私、なんかやっちゃいました?
リッカーとゾンビの大群相手に無双して、タイラントと殴り合いできるヤベーイやつ。あのゼウが止めるだけあってとんでもないことになりました。クレアの焼夷弾で止めれるけど隙をつかないと避けられるっていうね。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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