BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
私は空中でクイーンに土下座していた。クイーンは肉体に不可を無視して無茶苦茶させたせいで肉体の構成ができてなくてかろうじて人型を保って私を睨んでいる。
「……お前、エヴリンこの馬鹿!たしかに危機は乗り越えたが聞いてたのよりひどかったぞ…!」
『ごめんなさーい!私もここまでとは思わなかったの―!』
意識の混濁が解けたら全部思い出した。我ながらだいぶバイオレンスな戦い方をしてた。絶対イーサンのせいだ……え、菌根による内なる凶暴性の開花?なんのことだかわからないなあ……
「おかげでクレアにまで手にかけるところだったんだぞ!私に!仲間を手にかけさせるところだったんだ!」
『それは本当にごめん!』
「これは私がいいと言うまで封印だ!わかったな!」
『はーい』
いやあ、私の想像してたより暴走してて草も生えない。もともとヒルとカビって相性がいいんだけど、変異ヒルと菌根が相性悪いわけないよね。むしろ肉体まで強靭になってそう簡単に解除されないようになってたし。繋がりが強すぎて分離しようにも自力じゃできなかったんだよね。楽しいって感情が溢れ出てたし。
『でも一心同体になってたからわかるよ、楽しかったよね?』
「……ストレス発散にはなったな」
「クイーン、本当に反省してる?」
クレアに呆れ顔でツッコまれた。ごめんなさい。しかし菌根世界以来の大暴れ楽しかったなあ。
《「おい、聞こえるか!?エヴリン!」》
「な、なんだ!?」
クイーンから響いた男の声に本人がビビッてくるくる回る。んんん?おや、着信アリ。子機ヒルからだ。レオンかな。
『クイーン、レオンだ。今私の声聞こえないから応えて』
「あ、ああ。こちらクイーン。どうしたレオン?』
《「どうしたもこうしたもあるか!何度か呼びかけたが無反応で困ってたところだ!」》
言われて気づく。モールデッド・クイーン状態だとヒルの念波も遮断してしまうようだ。やっちった。レオンの説明を聞くのもいいけど、子機ヒルにアクセスして記憶を遡ってみるかあ。
ホワホワホワホワ……
レオンたちがいたのは留置場。例の助けを求める声を追って、マービンを担いだプサイちゃんが先導していた。
「こっちでござる!」
「本当なのか?留置場送りにされた人間は全滅しているはずだ」
「たしかに、ゾンビだらけだ!」
檻に閉じ込められていた人たちのなれの果てだろうゾンビたちを横目に走り抜ける三人。その先に、それはいた。
「情報が先よ。インタビュー記録とやらを出しなさい」
「だから、情報は渡す!俺をここから出してくれ!……誰だ!?」
「…何者かしら」
檻の前で銃を構えてくるのは、サングラスの女。ウェスカーじゃない、けどただものじゃない雰囲気を感じる。そして檻の中には眼鏡の男。どうやら女となにやら話していたらしい。
「それはこっちのセリフだ。俺達は警官だ。動くな」
レオンが素早くハンドガンを引き抜いて引き金を引き、女の手からハンドガンを弾き飛ばす。さすが、アイアンズにやられたことがだいぶ堪えていたようだ。プサイちゃんもマービンを背負ったまま油断なく身構えている。
「銃を下ろして。私はFBIよ。エイダ・ウォン」
FBIと書かれた手帳を開きながらそう言ってくる女、エイダ。……エイダってどこかで聞いたな。どこだっけ。レオンはその内容を確認し、銃を下ろす。
「そいつはどうも、悪かった」
「大した腕だけど怪我人を抱えてよくここまで来られたわね」
「FBIだって?なにしにきた?」
美人ということもあってか気を許したレオンと異なり訝し気に尋ねるマービンに、エイダは肩を竦める。
「どうやら状況をちゃんと分かっているみたいね。悪いけど私がここに来た理由は機密情報なの。納得していただけたかしら」
「納得できるとでも?」
プサイちゃんに掴まりながら銃を構えるマービン。油断なく構えているのがさすがだ。レオン、そういうところだぞ。
「おいおいおい!普通の人間同士で喧嘩してるんじゃあない!早く俺を出してくれ!」
すると剣吞な空気に耐えきれなかったのか檻の中の人が喚きだす。気持ちはわかる。エイダとマービンが睨みあう中、同じく耐えきれなかったのかレオンが問いかける。
「あんたは?なんで檻の中に?」
「俺はベン・ベルトリッチ。記者をやっている。あのくそったれ署長にぶちこまれたんだ!何がラクーンシティのヒーローだ!奴の不正を暴こうとして、おかげでこのざまだ。お前、アイアンズの遣いじゃないよな?」
「それは本当にすまなかった。俺も警官だが、あの署長の所業は詫びるしかない……」
「お前も奴の被害に遭った口か?どっかでおっ
「生憎とさっきもピンピンしてたでござるよ」
そんなプサイちゃんの言葉に舌打ちするベン。またアイアンズの被害者か。あいつどれだけ被害を出せば気が済むんだ。
「長いこと牢の中にいる。皮肉なことに檻の中に入れられたおかげで助かった。生き残ったのはここにいる俺達だけなのか?その後ろの女は見るからに普通じゃないが大丈夫なんだよな?背負われている男も苦しそうだが大丈夫か?」
「彼らは大丈夫だ。それに、他にも何人か仲間がいる」
「はっ、それはいいニュースだ。そこの女性は何も教えてくれなかったんでな。情報を渡せの一点張りだ」
「情報…?」
ベンの愚痴めいている言葉にレオンが訝しげに振り向くと、エイダは肩を竦めて人差し指を唇の前に立てて笑う。
「機密情報よ。"
悔しいけど様になってるな。私がやったらクイーンに鼻で笑われる奴だ。するとベンは首から垂れ下がっているカードキーを手に取って見せてきた。え、私たちが苦労して手に入れたの持ってるんだけど!?
「なあ取引しないか?情報もそうだがいいものがある。ここを開けてくれ。この駐車場のカードキーが必要だろ?」
「それは確かに必要だ。マービン、どうします?」
「…出してやれ。アイアンズの不正を暴こうとしたってんなら少なくとも敵じゃあない」
「よし、ならプサイ。頼める……か……」
「悪いけど、それは無理よ」
するとマービンがレオンと話して一瞬気が緩んだ隙に吹き飛ばされた銃を拾って構えるエイダ。その銃口はレオンを向いていて、マービンが慌てて銃を構えなおす。
「その男の情報はどうしても必要なの。何が何でも吐いてもらわなくてはね」
「銃を下ろせ。さもないと撃つ」
「ベルトリッチを出すのをやめるなら下ろしてあげるわ」
「つべこべ言ってないで逃げるぞ!奴が来た!こいつがいるんだろ!?」
もめる面々に、ベンが出入り口の方から聞こえてきた物音に怯えて怒鳴る。声を上げたら位置がばれるからやめた方が……
「奴って何のことだ?」
「わかんねえよ!?ミスターXとでも呼んでやろうか!?さっさとここから出してくれ!」
次の瞬間だった。ベンの背後の壁をぶち破ってその巨体が現れる。私達が出くわした風体とまるで同じ姿。タイラントだった。タイラントはベンの頭を掴むと持ち上げ、咄嗟にレオン、マービン、エイダがハンドガンを撃つもまるで意に介さずそのままベンの頭をトマトの様に握りつぶしてしまった。
「ベン!?」
「タイラント……!逃げるわよ!」
「こいつはやばいでござる!洋館で数人がかりでようやく打倒した相手でござるよ!」
「なんだって?」
「…あなたもしかして洋館事件の生き残り?」
タイラントはレオンたちに気付く。こっちはこっちでやばいことになってた様だった。
あんな暴走してたけど本人たちは楽しかったらしい。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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