BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
今回は最凶タイラントの本領発揮。楽しんでいただけたら幸いです。
《「クイーン、目覚めたのは嬉しいがすまない、今留置場にいるんだが救援が欲しい。プサイが刺された」》
「プサイが!?」
意識が現在(正確には私がいた時代からは過去なんだけど)に戻ると、クイーンがレオンから状況を聞いているところだった。やばい、レオンはあのタイラントが復活していることを知らないのか。そしてプサイちゃんはアリサのクローンみたいなものだが、ハンター組は他の面子と違って身体能力に全振りしているせいか傷の再生は遅い。グリーンハーブなりで回復しないといけないが、レオンが焦っているということは切らしているんだろう。もっていかないと。いやそれよりも今は。
『クイーン、レオンに伝えて!レオンが倒したタイラントはまだ死んでない!』
「タイラントだと!?…レオン、気を付けろ!お前が戦った怪物、タイラントはまだ生きている!」
《「なんだって!?わかった、なんとか耐える。すまないが急いでくれ」》
そう言って子機ヒルちゃんからの連絡、というかクイーンから響いている声は止んで、クレアがこちらを見てくる。
「オメガちゃんとヘカトちゃんは私に任せて、先に行って」
「…わかった。ここら辺のゾンビたちは殲滅したから大丈夫だとは思うが気を付けろ。二人を頼んだぞ、クレア!」
ブギーマンのせいで重傷を負ったオメガちゃんとヘカトちゃん。オメガちゃんはプサイちゃんと同じで再生が遅く、ヘカトちゃんは再生能力は高いがさすがに腕一本再生させるのには時間がかかる。その間の守りはクレアに任せて、私とクイーンは頷きエレベーターに急ぐ。
「エヴリン、道案内はできるな?…そのタイラントは、私達が倒したものと同じか?」
『最初は同じだった。だけど、ゾンビを食べてから様子が変わって……まるでリッカーみたいになって……最悪、モールデッド・クイーンをもう一度使う羽目になるかも』
「お前がそこまで言うほどか。心してかかるとしよう」
『あ、あとエイダってFBIの女がいるけど一応味方だから。……多分敵だけど』
「エイダ?……その名前、どこかで聞いたな」
『え、それどこで!?』
「たしかアークレイ山地の研究所だ」
ってことは私がいない間に調べた内容にエイダの名前があったのか。やっぱりアンブレラ関係者か、それとも同じ名前の別人か。いや、でもレオンを助けてくれたしなあ。
『とにかく、今タイラントの相手をしてるはずだから助けてあげて』
「わかった。そして怪しい行動に気を付けろというんだろ?」
『そゆこと!さすがクイーンわかってるぅ!』
この以心伝心はイーサンを思い出す。頼りになるなあ、この共犯者は。そうこう言ってる間にエレベーターが地下駐車場に到着し、通路を駆け抜ける。そこには、炎上しているパトカーと、その合間を駆け抜けて、巨大なリッカーみたいに変貌したタイラントの攻撃を避けているエイダがいた。
『あれがエイダだよ!』
「まずは助けるか!」
右掌を向けて粘液糸を飛ばし、タイラントの振り上げた右腕にくっつけて引っ張り体勢を崩すクイーン。さらに左掌を向けた先のパトカーにも粘液糸を飛ばして燃え盛る扉を引っこ抜き、遠心力を加えて叩きつける。怯んで後退するタイラントはこちらの存在に気付き、咆哮を上げる。目が潰れているから見えてないみたいだけど、気配には敏感みたいだ。索敵能力が高いのかな?
「グォオオオオ―――ッ!!」
「今度は何?新手かしら!」
「味方だ。手伝うぞエイダとやら」
「私の名前を知っている…?何者なのか知らないけど、ありがたく助けは受けるわ」
エイダと意思疎通して、共に構えるクイーン。私が見張っていれば、と思ったけどこのタイラント相手に目を離すのはさすがに悪手だ。
「ヴァァ!!」
ガバッと口を開いたタイラントの口内から、槍の様に鋭く尖った舌が伸びる。反応しきれなかったクイーンの肩を貫き、空中に持ち上げられ天井に叩きつけられるクイーン。そんな隙だらけなところをエイダが銃撃、しかしタイラントは銃声を聞いてから動き、クイーンをアスファルトに叩きつけ舌を引き抜きながら天井に回避。鋭い爪が生え揃った四肢で天井に張り付き、勢いよく急降下。アスファルトを叩き割るほどの威力の振り下ろしを炸裂させる。
「危ない!」
咄嗟に粘液糸を伸ばしたクイーンがエイダを抱えて真横に緊急回避するも勢いを殺しきれずパトカーに背中から激突、ガラス片をまき散らしながら崩れ落ちるクイーン。
「ぐうっ…」
「ちょっと、あなた!しっかりしなさい!」
「ヴァァアアッ!」
『させるかあ!』
四肢を動かして突撃してくるタイラントに、咄嗟にクイーンに入り込み、右腕だけ動かして粘液硬化を発動して掌で防御。同時にクイーンが目覚め、左腕で拳を握り粘液硬化しながらアッパーカット。タイラントを殴り飛ばす。
「…あなた、何者なの?」
「私はクイーン。ただのアウトローだ」
「あなたが、クイーン…!」
エイダの問いかけに答えながら立ち上がり、白衣の袖を自動的にヒルたちでまくり上げた両腕にヒルを集束させて異形化、二倍近く肥大化した両腕を構えてちょいちょいと一指し指を動かし不敵に笑うクイーン。
「どうした?来いよタイラント。元祖化け物の力見せてやる」
「ヴァァアアッ!」
ドシンドシンドシン!と重量級の足音を立てながら加速、大質量の体当たりを仕掛けてくるタイラント。エイダは離れ、クイーンは避けることなく足を踏み込み、こちらも突進。真正面から受け止め、力比べする。
「グゥゥゥ……グォオオオオ―――ッ! ウウ……ハァァ……ヴァァッ!!」
「なるほど、マスターリーチが最強の肉体と称するだけあってとんでもないパワーだ…!だが、いくら変異しようとただの個であるお前に群である我らが負けるはずがない!」
胸のど真ん中を伸びる舌で貫かれながらも力を緩めず、タイラントの巨体を持ち上げるクイーン。ボディスラムの様に頭からアスファルトに叩きつけ、自分の体重も乗ったその一撃にさすがのタイラントも聞いたのかそのままビターンと身体が倒れ伏す。
「ヴァァア……」
「こいつも喰らっておけ!」
さらにダメ押しとばかりに炎が苦手なのに燃え盛るパトカーを持ち上げ、勢いよく叩きつけたクイーンが粘液糸で離れると同時に大爆発。転がってきたタイヤを蹴飛ばしながら、クイーンは腕をもとに戻し白衣に燃え移った炎を払いのけながら一息つく。
「よし」
『クイーン、実はテクニックタイプに見せかけた脳筋だよね』
「マスターリーチから奪い返した同胞たちのおかげだ。…これで死んでくれたら楽だったんだがな」
燃え盛るパトカーの残骸から、四つん這いから人型に戻ったタイラントが立ち上がる。コートは完全に燃え尽きて上半身裸になっており、その肉体は大火傷を負っていたが皮膚を突き破って現れた筋肉に飲み込まれていく。そして顔まで筋肉に覆いつくされ口しか存在しない顔で咆哮を上げたタイラントの変貌した姿は、立ち上がったリッカーが筋肉達磨にでもなったかのような風体だった。うーん、グロテスクだあ。
「ヴァァアアアアアッ!!」
「さしずめタイラント・マスキュラーか」
『さっきまでのはタイラント・リッカーかなあ。まだ可愛げがあったね』
「もしかしなくてもこいつ、適応してるな?」
『だねえ。少しでも生きてたら学習してどんどん強くなっていくタイプだと見た』
誰が考えたか知らないけど、またアイザックスかな。おのれアイザックス!タイラントの強化とかイブリースだけで十分だろいい加減にしろ!
アイザックス「濡れ衣である」
タイラント・ハーキュリー(通常形態)→ゾンビ吸収→タイラント・リッカー→SWAT車両直撃+爆発→タイラント・リッカー2→クイーンの戦い方を学習→タイラント・マスキュラー。こんな流れ。こんなんゲームに出てきたらクソゲーである。見た目はヒロアカのマスキュラーの戦闘形態のあれ。
クイーンが強くなりすぎたなら敵をもっと強くすればいいじゃないって何とかネットも言ってた。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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