BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
今回はどうしても何とかしたかった人たちランキングでも上位のキャラが登場。楽しんでいただけたら幸いです。
私、クイーン、レオン、クレア、オメガちゃん、ヘカトちゃん、プサイちゃん、マービン。再び全員揃って再会できたのはこの状況だと奇跡に等しいだろう。状態も分かれる前から変わってる。マービンがプサイちゃんの背に背負われなくても動けるようになったし、ヘカトちゃんは逆に左腕がまだ完全に再生してない。それでも全員生きて再会できたのはいいことだろう。
「クレアがアイアンズと電話で話したらしい。奴の目的はRT-ウイルス。シェリーと引き換えにオメガかヘカトの身柄の取引をを要求してきた」
『え、それはダメだよ?あの変態親父に私の大事な子達を渡すもんか!』
「オメガかヘカトを犠牲にするなんて看過ならないぞ!」
「そうでござる!オメガ殿はもとより、ヘカト殿も拙者にとって大事な妹分も同然!引き渡すなどありえないでござる!」
「わかってるわ。でも、受けざるを得なかった。あっちはシェリーを人質にとっているのよ」
レオンとプサイが反対するが、クレアの言葉に押し黙る。それを、クイーンがパンパンと手を叩いて自分に意識を集中させた。
「シェリーさえ取り返せばこっちのものだろう。オメガでもヘカトでも、アイアンズなんて一瞬で殺せる」
「…だが奴らはどうする?ブギーマンとやらはまだたくさんいるんだろう?」
「問題はそこだ」
マービンの指摘に腕を組み瞑目するクイーン。特にスケアクロウとか呼ばれてたやつは私達纏めて薙ぎ払われたからなあ。バグベアというらしいブギーマンには私達壊滅状態にされたし。そんなのがまだまだいるとか悪夢が過ぎるし、いくらオメガちゃんやヘカトちゃんでもそれを相手にしながらアイアンズを殺すのは至難の業だろう。
「やはり、オメガかヘカトを囮にしながらシェリーを奪い返して逃げる…しかないだろうな」
「やっぱり、そうよね」
「しかしクイーンが目覚めてよかった。正直エヴリンじゃ不安だったからな…」
『なんだとぉ!レオン!君は正しい!』
悲しいことに正しい認識だ。私なんかよりクイーンの方が安心だろう。さて、レオンがベン・ベルトリッチから、クレアがブギーマン・バグベアから手に入れた地下駐車場入り口を開けるためのカードキー。ぶっちゃけ二つも必要なかったんだけどまさかもう片方にもあるとは思わなかったから仕方ない。
「おいエヴリン、マービンは大丈夫なのか?」
『多分?一度魂…というか正確に言うなら記憶…?が離れていたのを引きずり戻したから多分もう体から離れることはないかな…?』
クイーンの問いかけに腕を組み悩みながらも答える。断言はできないんだよねえ、こんなこと初めてだし……まあ見たところ意識の混濁もなさそうだし大丈夫そう。レオンがカードキーを使って、例の頑丈すぎるシャッターが上がっていく。…これ引っこ抜けたら最強の盾になりそうなんだけどなあ、残念だ。
「…この裏手にはガンショップケンドがあったな。武器や弾丸を補充したい」
地上への道を歩きながらクイーンがそんなことを呟く。そういえばそうだった。クイーンとアリサの古い知り合いであり指名手配になってなお銃や弾丸をクイーンに提供してくれていた、ロバート・ケンドの経営しているガンショップだ。その言葉に頷いたレオンたち。特にマービンはハンドガンしかないから心もとないだろう。少し歩けば、GUNSHOP KENDOと描かれたネオン看板が見えた。
「邪魔するぞ、ロバート」
施錠されていた扉を、以前もらっていた合い鍵で開けて中に入るクイーンに続くレオン、クレア、マービン。外は銃を必要としないオメガちゃん、ヘカトちゃん、プサイちゃんの三人が見張ってくれている。中はひどい有様でめちゃくちゃに荒らされていた。パニックに陥った街の人にあらかた持ってかれたようだ。マービンが銃を向けて警戒し、ゾンビもなにもいないことを確認して銃を下す。
「ここがS.T.A.R.S.御用達のガンショップか……ひどい有様だな」
「あ、ショットガンのロングバレルよ。もらっていったら?レオン」
「ああ、そうさせてもらうよ…警官が窃盗か、始末書ものだな」
「…弾丸も少しは残っているみたいだな。鍵が閉まってたってことはロバートも残っているはずだが…奥か?」
クイーンが奥に歩いていくと、ふと足が止まる。そこには置手紙らしきものが置いてあった。そこに記された見慣れた名前に反応したんだろう。
「これは……アリサの手紙か?」
『【ケンド。あなたが大丈夫なのは分かってるよ。何か事情があるのも。私達はみんなを助けないといけないから先を急ぐけど、きっと来てくれるって信じてる。アリサ・オータムス】【なにがあったのかは察するわ。でももし“他の手”が打てないような状況になったら行き先は分かるわよね? 力になるわ。ジル・バレンタイン】…そっか、アリサとジルは無事なんだ』
「いつの手紙かわからないが……あの二人なら大丈夫だ」
ナチュラルに私の言葉にマービンが反応する。クイーンたち以外に声が伝わるのやっぱり違和感あるなあ。慣れないと。
「ケンドという人に何かあったということか…?」
「それもろくなことじゃなさそうね…最悪の可能性も」
「あいつは立派なガンスミスだ。ゾンビ程度には負けない確証がある。……問題はエマだな」
「エマ?」
「ロバートの一人娘だ。ロバートがここを離れない理由なんて、奴の妻かそれぐらいしか思いつかないからな。エヴリン、準備しとけ。最悪の事態も考えうる」
『マービンと同じようにだね。わかった』
そうして、レオンが一番奥の居住区に入ろうとした、瞬間だった。レオンに、ショットガンの銃口が突きつけられた。
「動くな」
「なにもしない……俺達は味方だ」
「動くなって言ってんだろうが!」
「待てロバート!私だ、クイーンだ!そいつは仲間だ、撃つな!」
明らかに興奮状態のロバート・ケンドにクイーンが呼び掛けるがしかし、クイーンにまで銃口を向けてくる。明らかに正常じゃなかった。マービンとクレアが銃を突きつけるが、クイーンが手で制す。
「クイーンか…!すまないがお前だろうと出て行ってもらう!誰もかれもだ!」
「どうした、なにがあった?お前の妻や、エマはどうした?」
「…妻は殺された。あの連中にやられたんだ、家族みんな……」
ロバートの視線が背後に向けられ、全員の視線がそちらに向けられると、そこには寝間着姿の少女が呻き声を上げながら立っていた。生まれた時から知っている娘だ。心がキュッとなる。
「ウウ……アァ……」
「エマ、なのか…?エヴリン…」
クイーンに言われるまでもなく、飛び込む。さっきやったばかりで力の消費が激しいけど、絶対に救って見せる…!
「…ロバート。エマは……」
「ああ、わかっている。わかっているさ!だけど、俺の娘なんだぞ」
「ウアアッ……クイーンが、きてるの…?パパ…ウゥ」
「エマ。そこを出るなと言ったろ」
「パパ…?わたし、どうなって…?ママは…?」
「大丈夫だ。パパはここにいる。ママは眠っているだけだ、安心しろ。…なあ、クイーン。お前たち警官だろ!?なんでこんなことになったんだ!?なんで俺たちがこんな目に遭う!?なあ!?俺たちの、天使だったのに……」
「っ…!」
ロバートの言葉に唇をかみしめ、感極まった表情のクイーンがギリギリ理性を保っているエマに腰を下ろして視線を合わせ、抱き着く。呆気に取られるロバートの前で、クイーンの首筋に噛みつくエマ。
「ウアアアアアッ!!」
「クイーン、なにを!?」
「大丈夫だロバート。そうだ、大丈夫だエマ。私の仲間が今、お前を助けようと頑張っている。もう少し耐えろ。お前は強い子だろ…!」
「ウウウッ…!」
何度も何度も噛みつくエマを、抱きしめて止めるクイーン。その時間稼ぎが上手くいって、マービンの時と同じようにエマの記憶を肉体に引き出すことができて、私は排出され、エマは崩れ落ちてクイーンに受け止められる。
『も、もう大丈夫……つかれた……』
「はあ、はあ…もう大丈夫だ。ロバート、抱いてやってくれ」
「クイーン、あんたは……」
差し出されたエマを受け取りつつ、噛みつかれたクイーンに不安げな声を上げるロバートに、クイーンは苦虫をかみつぶしたような表情で続ける。
「私なら大丈夫だ。…すまないロバート。こうなったのは元をたどれば私のせいだ。すまない……」
視線を下げ、懺悔するクイーンに。私達は声をかけることができなかった。
エマ救出。2編描くならこれだけはやりたかった。原作では序盤に死ぬだけで裏設定ぐらいしかなかったケンドがここまで出世した時、複雑な心境になったよね。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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