BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。エヴレムは2024年初更新となります。約一週間ぶりの本編、待たせたな!

ハンター姉妹VSGアネット第三形態です。楽しんでいただけたら幸いです。


file2:32【漆黒の狩人(モールデッド・ハンター)

「グオオオオオアアアアアアアッ!!」

 

「っ!?」

 

 

 リヒトに乗って割と快適に下水道を進んでいると、聞こえてきた咆哮に私の全身のヒルが怖気づく。びくっと反応して止まり頭を抱えるリヒト。見ればヘカトとヨナ、グラも狼狽えて恐怖に顔を歪ませており、明らかに怯えていた。

 

 

「なんだ、今の声は……」

 

『この声、聞き覚えが……』

 

「知らない、俺、こんな声、知らない!」

 

「こんなに恐怖を感じるなんて……」

 

「な、なによ……あの女帝より恐ろしい気配……」

 

「こ、怖いのだ……」

 

 

 完全に怯えている捕食者であるはずの三人。かくいう私も本能的な恐怖がぬぐえない。なんだ、なにがいる?

 

 

『多分、アネットだ。生きてたんだ……!』

 

「アネットだと!?気配がまるで別物だぞ!」

 

『なにかあったんだ……レオンやクレアが危ない!私、先に行くね!』

 

 

 エヴリンはそう言うなり急いで壁をすり抜けて行く。…あいつ、私がいないと現実に干渉できないはずだがどうするつもりだ……?

 

 

「マザー…?」

 

「リヒト、怖いだろうが急いでくれ!お前の母親に追いつくんだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クレアたちとは別の道…というかオメガに抱えてもらって道なき道を辿り、電源がついて扉が開いたゴミ集積所に辿り着いたレオンとオメガは、シェリーを発見。レオンが慌てて抱え起こす中で轟音と咆哮が轟き、オメガは頭上をじっと見つめる。

 

 

「シェリー、シェリー!無事か!?いったい何が起きている……?」

 

「…残念ながら、その子はG-ウイルスに感染しているわ」

 

「エイダ!?」

 

 

 そこにやってきたのはエイダ。上着を脱いで真紅のタイトなワンピースにダークブラウンのレギンスを着用した姿になっており、脚に傷を負ったのか包帯を巻いている。

 

 

「どうしたんだ一体!それに感染って……」

 

「言葉通りよ。私は彼女を保護しようとしたのだけど、シェリーは怪物になったアネット・バーキンに連れ去られて……恐らく、胎を埋め込まれてしまっている。この先の研究所でワクチンを手に入れないと、死んでしまうわ」

 

「そんな……」

 

「……レオン、ここは任せた。…私、行ってくる」

 

「待て、オメガ!?」

 

 

 エイダの言葉にシェリーをお姫様抱っこしながら呆然とするレオンを置いて跳躍、壁を左手の指でめり込ませて掴み、壁を蹴って跳躍。上の階に舞い上がるオメガ。そこでは、プサイを腕の一つで捕らえたG3と化したGアネットがいて。オメガは迷うことなく横に跳躍してすれ違いざまに斬撃。腕の腱を斬りつけてプサイを手放させ、プサイをお姫様抱っこにしながら着地する。

 

 

「プサイ、無事?」

 

「た、助かったでござる……」

 

「プサイ!大丈夫!?オメガ、ありがとう」

 

「……動けたのが奇跡。私達では、絶対にこいつに勝てない」

 

「うむ、家族愛の力でござるな!」

 

 

 駆け付けたクレアに決して覆らない事実を告げるオメガ。馬鹿なことを言っているプサイは無視だ。オメガの本能が、決してこいつには勝てないと警鐘を鳴らしていた。オメガと同一人物に近い遺伝子を持つプサイも同様で、冗談を言って誤魔化そうとしていたのだがそんな気遣いは妹には通じない。

 

 

「グオオオオオアアアアアアアッ!!」

 

 

 シューシューと蒸気を立てながら斬られた腕を再生させ、調子を確かめて牙が生え揃った口を開けて、赤い眼光を輝かせながら咆哮を上げるGアネット。四つの腕を振りまわしつつ前進してくる。クレアがハンドガンを当てるもびくともしない。

 

 

「クレア殿は下がるでござる!」

 

 

 ガギン、と。クレアを下がらせたプサイが右側を、オメガが左側の腕を両手で受け止めて、背中合わせに叩きつけられる。一瞬怯んだところに、蹴り飛ばされてプサイが通路を頭からぶつかって転がっていき、残ったオメガも薙ぎ払われ下に落ちる。

 

 

「グウウウウウウッ!!」

 

 

 しかしGアネットはクレアには目もくれず全身に生やしたいくつもの巨大な目をギョロギョロと動かし、なにかを探すGアネット。それを見て狙いがシェリーだと気付いたクレアは、手にしたスパークショットを背中の眼球に叩き込んで電流を流し込み、火花が走ってGアネットはクレアに振り替える。

 

 

「こっちよ、化け物!」

 

「グオオオオオアアアアアアアッ!!」

 

 

 L字の通路を走っていくクレアを一瞥したGアネットは、ギョロギョロと目を動かして周囲の地形を確認すると跳躍。コンテナクレーンに掴まると体を揺らし、コンテナごと揺らして振り子の様にすると跳躍。クレアの目の前に着地すると右の腕二本を振り上げる。

 

 

「させない!」

 

 

 そこに、落ちてすぐに壁を掴んで蹴って戻ってきたオメガの横の壁にくっついてから両足で踏み込んで全身全霊を込めた飛び蹴りが横面に炸裂。吹き飛び、下水道の底に落ちる……かと思われたGアネットだったが、オメガの動きを見て学んだのか左腕二本で爪を壁に突き刺して落下を阻止すると、壁に組み付いて爪を突き刺し、上がっていく。それを横目に確認しながらプサイの無事を確認すべく来た道を戻るクレアと、それについていくオメガ。

 

 

「プサイ!無事!?」

 

「ぐうっ……肋骨が何本か逝った程度でござる故安心召されよ……」

 

「重傷じゃない!?」

 

「この程度すぐ治るでござるよ……それよりも、奴でござる」

 

「……渾身の蹴りも効かなかった。再生能力が尋常じゃない。クレアは逃げて」

 

「そんな、私も戦う……」

 

「シェリーが危ない。シェリーとレオン、それからエイダが待ってるはず。詳しくは二人から聞いて。私達は……」

 

「うむ。こやつを食い止めるでござる!」

 

「グオオオオオアアアアアアアッ!!」

 

 

 身構えるオメガとプサイの前に、Gアネットが着地して咆哮を上げる。クレアは後ろ髪をひかれながらも踵を返し、来た道を引き返す。それを見届け、プサイは鯉口を切るように爪をカシャカシャこすり合わせて鳴らしながら、視線はGアネットから離さずにオメガに問いかける。両者ともに死地に向かう覚悟だった。

 

 

「……オメガ殿もクレア殿と一緒に行っても、よかったでござるよ?」

 

「二人でも止められるかわからない。冗談?」

 

「そう、冗談でござるよ。なかなか分かってきたでござるな」

 

 

 瞬間、跳躍し右の二本腕を振り下ろしてきたGアネットの攻撃をそれぞれ通路から飛び退いて壁に着地。プサイは蛙の様に沈み込むと壁にクレーターを作る勢いで跳躍、飛び蹴りを叩きこみ、オメガは壁から跳躍してくるくると縦に回転、スピードを乗せた右腕の爪を振り下ろさんとする。

 

 

「グオオオオオアアアアアアアッ!!」

 

「なっ…!?」

 

「しまっ…!?」

 

 

 しかしその攻撃は複数の目を持つGアネットにはすぐ解析されてしまい、真正面から高威力の一撃を腕一本をズタボロにしながら受け止めたGアネットに掴まれ、グルングルンと振りまわされて通路に何度も叩きつけられ放り投げられるオメガとプサイ。ただそれだけの子供の癇癪にも見える児戯にも等しい攻撃で、頭部はひしゃげ腕はへし折れ足はひん曲がり肋骨も砕かれ、壁にもたれかかり吐血する両者。

 

 

「ヘカト……無事、かな」

 

「クイーン殿とエヴリン殿がついているでござる、無事でござるよ。無念……」

 

 

 のしのしと歩み寄ってくるGアネットに、半ば走馬灯を見ながら無念に唇を噛み締める狩る者だったはずの二人は圧倒的強者にとっての獲物となり下がる。

 

 

『二人から、離れろ!スゥウウ……ワアアアアアッ!!

 

「グオオアアアアッ!?」

 

 

 そこに壁から突き抜けてきたエヴリンが突撃。超至近距離鼓膜絶叫を発動し、怯んで片膝をつくGアネット。エヴリンは振り返り、二人の痛々しい姿を見て泣きそうな顔になる。

 

 

『二人とも!何でこんな無茶やったの……!』

 

「……私達は最悪死んでも、エヴリンの中にいられるから…?」

 

「そもそも拙者、オメガ殿の予備だからいくらでも死ねるでござる」

 

『まだそんなこと言うか!二人とも、私の子供みたいなものなんだからね!勝手に死ぬつもりで挑むの禁止だから!死んだらあっち(菌根世界)でお説教してやるんだから!絶対逃げられないんだから、それが嫌なら死んでも生きろ!』

 

 

 そんな涙ながらのエヴリンの言葉に、顔を見合わせるオメガとプサイは、思わず笑ってしまう。

 

 

「ハハハハッ!拙者たちが惜しまれるとは!オメガ殿は本当にいい御仁に出会ったでござるな!」

 

「フフッ……そう、だね」

 

『笑ってる場合か!……こうなったら、しかたない。できるかわからないけど、やるしかない。オメガちゃん、私に体を貸して!』

 

「…?了、承…?」

 

 

 オメガに了承を得るなり、飛び込んで体を借り受けると菌根を操作して肉体を修復させていくエヴリン。そのまま、溢れた菌根に包まれた右手でプサイの頭頂部を鷲掴み浸食する。

 

 

「な、なにを……!?」

 

オメガちゃんとプサイちゃんを、私の力で合体させる……!共通の遺伝子を持ってるからできるはず……!Are you ready?」

 

「ダメでござる!?」

 

「答えは聞いてない!」

 

 

 問答無用でプサイを菌根で包み込み、オメガの身体にくっつけ融合させるエヴリン。少女二人分の体格を得たその菌根の塊は、体長二メートルほどのマッシブな体型を形成し、獣の様な顔を形作り両腕に生えた巨大な爪を振り上げ生誕の咆哮を上げた。

 

 

「『「ウオオオオオオオオッ!!」』」

 

 

 一言で言うなれば、漆黒のハンター。肩幅が広く、脚部は肉食獣のようにかかとが高く浮き、常に折り曲がっている前傾姿勢で、頭と首の境目が分からなくなったその姿は原形のハンターを思わせた。驚異的な脚力で跳躍し、オメガとプサイの腕が合わさったような両手のかぎ爪でGアネットを掴み上げると、ぐるりと空中で縦に一回転して放り投げる。

 

 

「『「モールデッド・ハンター……いざ参る!」』」




エヴリン+イーサン=モールデッド・ギガント(ヴィレッジ)
エヴリン+イーサン+ローズ=モールデッド・ギガントR(ローズ編)
エヴリン+意識のないクイーン=リーチ・モールデッド(女王ヒル編)
エヴリン+意識のあるクイーン=モールデッド・クイーン(G生物編)

エヴリン+オメガ+プサイ=モールデッド・ハンター(NEW!)

Gアネットは某ガコン!がモチーフになってます。さすがに一度喰らった攻撃無効化とかはないですけど。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

一番好きなオリジナルB.O.W.は?

  • アサルト・モールデッド
  • マザータイラント
  • ゼウ・ヌーグル
  • クイーン・サマーズ
  • アリサ・オータムス
  • センチュリオン・ヘカトンケイル(大人)
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  • マスターリーチ/リーチタイラント
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