BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。G生物編のはずなのにモリグナとかブギーマンとかタイラント・ハーキュリーとかアリゲーター・ステュクスやら他の強力なB.O.W.が目立つ今章。アイアンズ?そんなのもいたね。その中でも最も際立っているのがベルセポネです。楽しんでいただけたら幸いです。


file2:36【蠱惑のベルセポネ】

「……ここがアンブレラの研究所、NESTか」

 

 

 閉じられたシャッターを無理矢理こじ開けたクイーンが、壁に描かれたUMBRELLAとNESTの文字を見てクイーンがごちる。無駄に整っている場所なのが気に喰わないんだろうなあ。

 

 

『ケーブルカー呼び出してもなかなか来ないからリヒトに走ってもらうことになったね、ごめんね』

 

「それはいいけど……俺、ここ嫌いだマザー…」

 

「リヒト、大丈夫?」

 

「心配なら抱きしめてあげる!」

 

「それはヘカト殿が抱きしめたいだけでは?」

 

「ここって私達が閉じ込められてた場所よね?」

 

「戻ってくることになるとは思わなかったなー」

 

 

 私、リヒト、オメガちゃん、ヘカトちゃん、プサイちゃん、ヨナ、グラの順で喋る。しかし大所帯だ。こんだけいれば過剰戦力だよなあ。もしもさっきのアネットが来ても何とかなる気がする。このうちクイーン以外の子達のお母さんが私ってマジ?血(菌根)は繋がってるけど。あ、リヒトとヨナとグラはここに来る際に姿を変えておいた。

 

 リヒトはさすがにサイズまで完全に小さくはできなくて、二メートル半の長身で緑色の髪を短く切り揃えた中性的な女性の姿で服装はシンプルな黒のTシャツとジーパンでボーイッシュに、胸がたわわなことになっているがあまりに圧縮すると支障が出るからしょうがない。ヨナは蛇の尻尾みたいな床までかかる茶色い長髪で、蛇柄のジャケットと黄緑のキャミソールにシックなロングスカートで大人風。グラは背鰭と鰭を合わせたみたいな髪型の水色の長髪で白のタンクトップとホットパンツで生足魅惑のマーメイドみたいな。私自身がお洒落を知らないから苦労した……。

 

 

「クイーン?無事だったのね…!」

 

 

 と、そこに扉を開けてクレアが出てきた。クレアはリヒト達に驚くも、「新しい仲間」とクイーンが簡潔に説明したことで納得する。あの時襲い掛かってきた怪物や、クレアのお兄さんを襲った二人ですって言ったら絶対めんどくさいことになるもんね。こらヨナ、グラ。なんか見覚えのある気配だな…?と首を傾げるんじゃありません。

 

 

「今、レオンとエイダがワクチンを取りに行ってるの……私はシェリーを診ていて動けない、加勢に行ってあげて」

 

「わかった。オメガ、プサイ。お前たちは回復も兼ねてもしもの時のためにクレアとシェリーの傍にいろ。残りのメンバーでレオンとエイダを追う。エヴリン、先行してくれ」

 

「了承」

 

「ご武運を!でござる!」

 

『わかった、急ぐね』

 

 

 クイーン、ヘカトちゃん、リヒト、ヨナ、グラが歩を進め、私はその先をふわふわ浮いて壁をすり抜けて行く。まあレオンに限って大丈夫だとは思うけどねえ。そんなことを考えながらなんか騒がしい方に進んで壁をすり抜けて、思わず絶句する。

 

 

『え』

 

「ベルセポネ……愛している……」

 

「レオンはいい子ねえ。もう離さないわ……」

 

 

 壁をすり抜けたら、なんか植物に覆い尽くされた部屋の中心の巨大植物から上半身を生やした明らかに人外な女性に愛を囁きながら腰を抱え頭をなでなでしているレオンがいた。周りにはそれを囃し立てるように蠢く植物人間たちの姿が。え、なにこれ。……なんか私が洗脳したジャックたちみたいにベルセポネと呼ばれた女を甘やかしているな……よし、考えるのやめた!

 

 

『クイーン!レオンが壊れたー!』

 

 

 そう大声を出してクイーンたちを呼ぶと、ぴくッと反応するベルセポネとレオン、そして植物人間たち。こっちを向いて気づいた。なんかレオンの顔の皮膚の下に根っこの様なものが根付いている。あれで脳を支配されているのか。というかレオン、私が見えてる?

 

 

「また獲物が来たわ……貴女も愛してあげる。私の可愛い子供達(イビー)……その子供も捕らえてしまいなさい!」

 

「ギギギギッ……!」

 

『うわあー!?普通にきもいー!』

 

 

 十数体はいるイビーと呼ばれた植物人間が気持ち悪い動きで歩きながら私を取り囲み、腕を伸ばして攻撃してくるので、慌てて身をよじって避ける。当たりはしないけど身体をすり抜けるのは、普通に、気持ち悪い感覚がして嫌なんだって!すると私が触れると勘違いしたのか、ベルセポネが下半身の植物から先端に花が生えた蔦を伸ばしてきて、私の口に突撃させてきた。それも避けると、花からとろりとした液体が流れて床を汚した瞬間、床に植物が根付く。植物の種子を含んだ蜜……これを飲まされてレオンはああなったのか!

 

 

「レオンがどうした、エヴリ……おぉお!?」

 

 

 するとそこに扉が開いてクイーンたちがやってきて。イビーが蠢き、蔦が周囲を飛び交う光景に驚いた声を上げると反応したイビーたちが襲い掛かる。咄嗟に粘液硬化して近くのイビーを殴りつけるクイーン、腕だけ擬態を解いて巨大な右腕を振るったリヒト、両腕のムカデ腕で螺旋を描いてイビーを巻き込むヘカトちゃん、ロングスカートの下の擬態を解いて蛇の下半身を出した尻尾で薙ぎ払うヨナ、口を大きく開いて牙で噛みちぎるグラが応戦する中で。レオンがナイフを手に、クイーンに斬りかかり粘液硬化で受け止められ鍔迫合う。

 

 

「ちいっ…!レオン!お前、どうした……!」

 

「ベルセポネ様の愛を受け入れろ…!」

 

「フフフッ、レオンはいい子ね……。獲物がより取り見取り……私が愛してあげる!」

 

「もうマザーからもらった!お前の愛は、いらない!」

 

「お前から愛は感じないわ…!」

 

「私達の住処だった場所にこんなのがいるなんてね…!」

 

「大方、私達も操ろうとしていたのだ。気に喰わないのだ!」

 

 

 ベルセポネの蔦による攻撃やイビーの組み付きも、各々薙ぎ払って応戦しているが、様子がおかしい。動きがみんな鈍いというかなんというか。クイーンが操られているレオンに圧倒されてるのがまずおかしい。特にリヒト、ヨナ、グラが涎を垂らして息が荒い。私は特に異常ないのに……みんなにあって、私にないもの?視覚はある、聴覚はある、触覚もある。ないのは味覚と、嗅覚…!

 

 

「くそっ、なんだこの甘ったるい匂いは……気が散る!」

 

「その子供に効かないから心配したけど、ちゃんと効果があるようで嬉しいわ。私の愛が欲しければ、屈服なさい?」

 

『あの蜜か…!クイーン、みんな!鼻を塞いで!あれヤバイ!』

 

「わかったわ!」

 

 

 私の言葉に、クイーンとヘカトちゃんはそれぞれヒルとムカデ腕でマスクの様に口元を塞ぐが、リヒトとヨナとグラは塞ごうとする素振りすら見せない。そうか、この三人はもともと嗅覚が発達している鰐と蛇と鮫……こういう攻撃に弱いんだ!

 

 

「ま、マザー……でも俺、あの蜜が欲しい……」

 

「匂いだけでこんなに涎が出るのよ…?絶対美味しいわ…」

 

「もう我慢できないのだ…!」

 

「我慢する必要はないのよ……私の愛を受け入れて?」

 

「させないわ…!」

 

 

 ついには蜜を求めるようになってしまった三人に蔦を伸ばすベルセポネに、左腕で顔を覆いながら右腕を伸ばしたヘカトちゃんのムカデ腕が突撃。ベルセポネを貫き、引き裂く。

 

 

『やった!?』

 

「―――――無駄よ」

 

 

 しかし本体は破壊されたはずなのに声が聞こえ、蔦が生い茂って新たなベルセポネが生成されてしまった。そんな馬鹿なことある?

 

 

『みんな、ダメ!飲まないで!?』

 

「美味しい……もっと、もっと…!」

 

「甘美な味……ベルセポネ様、もっとちょうだい…!」

 

「美味い!美味いのだ!」

 

「ええ、いいわよ?聞き分けのない子達を捕まえたらもっとあげるわ…」

 

 

 静止の声虚しく、虚ろな目で蜜を求めベルセポネの声に応えて私とクイーン、ヘカトちゃんに向けて構えるレオン、リヒト、ヨナ、グラ。イブリースを思い出すなちくしょうめ!

 

 

 

 

 

 

 

 

~部屋の片隅の落ちていた手記~

 ベルセポネ。別名ドライアド43は制御できないヨーン・エキドナととネプチューン・グラトニーを支配下に置くために、私が洋館の研究所から持ち込んだドライアド42の欠片を分析して得たデータを基に遺伝子改良されて生み出された植物型のB.O.W.。

 ドライアド42の遺伝子情報から酷似しながらも母親か女神の如く包容力のある女性の姿を取るがこれは疑似餌の物の様らしく本体はドライアド42と同じく球根で、女性の姿をしている疑似餌はいくら破壊しても再生する。複数の植物の遺伝子を組み合わせたので元がなんだったのか判別しづらいがベースは蔦植物であり、鉄だろうがコンクリートだろうが根付いて繁殖する。

 張り巡らせた蔦の先に人間やB.O.W.を虜にする麻薬並みに中毒性の高い甘い蜜を分泌する花が咲いており、これをに種子を混ぜ込み直接蜜を飲ませ支配下に置き、植物人間「イビー」に変貌させて繁殖する他、匂いを嗅がせて獲物を誘引して蔦を絡ませて吸血する。種子入りの蜜を飲まされた人間は一定期間は人の姿のままだが、浸食が完全に進むと「果実」となりイビーと化してしまう。研究員が何名か犠牲になってしまったがこれは不幸中の幸いだ、兵器としての運用もできるだろう。

 この中毒の特効薬は存在せず、禁断症状が治まるまで待つしかない強力な物。この中毒性による支配はあのイブリースの洗脳に匹敵するほどであり、蛇や鮫をベースにしており、血の匂いに反応していたヨーン・エキドナとネプチューン・グラトニーには特に効果を発揮するだろう。

問題は制御方法だが……身動き取れない上に炎に弱いからこれを用いてゆっくり調整していくとしよう。

 

サミュエル・アイザックス




レオン、リヒト、ヨナ、グラを支配してしまったベルセポネの特性、言っちゃうとプラーガが一番近いです。マザー・ミランダよりマザーしている。イブリース以来の洗脳系ですね。ヨナとグラ対策のためにアイザックスが手ずから作り出したっていう。あの二人とリヒト、元が元だけに匂いに弱すぎるのだ。クイーンとヘカトは蛭と百足だからそこまでだったっていう。

そんなリヒト達の姿も更新。
二メートル半の長身で緑色の髪を短く切り揃えた中性的な女性の姿で服装はシンプルな黒のTシャツとジーパンでボーイッシュなリヒト。
蛇の尻尾みたいな床までかかる茶色い長髪で、蛇柄のジャケットと黄緑のキャミソールにシックなロングスカートで大人風のヨナ。
背鰭と鰭を合わせたみたいな髪型(けものフレンズのイルカみたいな)の水色の長髪で白のタンクトップとホットパンツで生足魅惑のマーメイドなグラ。
せっかく新しい姿になったのに最初の活躍が洗脳なのは本当にすまない。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

一番好きなオリジナルB.O.W.は?

  • アサルト・モールデッド
  • マザータイラント
  • ゼウ・ヌーグル
  • クイーン・サマーズ
  • アリサ・オータムス
  • センチュリオン・ヘカトンケイル(大人)
  • ハンターΩ
  • セルケト/プロトネメシス
  • マスターリーチ/リーチタイラント
  • サーベラス
  • エリミネート・スクナ
  • センチュリオン・ヘカトンケイル(子供)
  • ハンターΨ
  • ヨーン・エキドナ
  • ネプチューン・グラトニー
  • ドライアド42
  • ワスプ・キャリアー
  • ギルタブリル/セルケトⅡ
  • イブリース/T-EX01/魔王イブリース
  • モリグナ
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