BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
楽しんでいただけたら幸いです。
T-103型タイラント【ハーキュリー】。アンブレラへの成果とするべくセルゲイ・ウラジミールが送り出した、タイラント型の新兵器。ハーキュリー、すなわちギリシャ神話の英雄ヘラクレスの様に試練にぶつかるたび適応し変異、強くなっていく生物兵器。ただでさえタイラントを作るだけでもそれなりのコストがかかる上に、タイラントを用いた最強の兵器を開発中なのにそんな強力なものをポンポン量産できるわけがなかった。
今回、ラクーンシティに送り込まれたタイラント・ハーキュリーは三体。
一体目は変異することなくモールデッド・クイーンに善戦したものの結局敗れ。
二体目はタイラント・リッカー→タイラント・マスキュラーと進化を続け優位に立ったもののクイーンの機転で敗北した。
―――――ではもう一体はどこにいるのか?
今回、タイラント・ハーキュリーに求められたのは「実績を立てること」それは以前のタイラントを倒したクイーンたちを打倒することでもあるし、生存者を抹殺することでもあるし、……U.S.S.が回収できなかったものを回収することでもある。
――――――すなわち三体目がいる場所は………
あんなに毛嫌いしていたミランダの力に頼ってまでなにしてんだろうなあ……思わず黄昏る。ミランダの記憶を呼び覚ましたことで強制的に思い出された。四貴族と、家族ごっこ。……今の私がやってることと何が違うというのか。クイーンとヘカトちゃんが四人の肩を揺らして起こしているのを尻目に、空中で体育座りして落ち込む。もっと他に方法があっただろうけどベルセポネにリヒト達を奪われて頭に血が上ってた。……体ないはずなのにね。
「起きろ、レオン」
「大丈夫?リヒト、ヨナ、グラ」
「うう……うえっ、……甘ったるい……」
「頭がくらくらするわ……」
「ヘカト美味かったのだ。もっと齧らせて」
「普通に嫌よ!?」
「蜜……蜜……」
「リヒトは重症だな。本当に麻薬みたいだ」
警官時代に麻薬も取り締まってた経験があるクイーンがそう言いながら掌をヒルの口に戻して噛みついて吸い上げる。相手が私達だからよかったけど、ベルセポネと相対したのがレオンやクレアだけだったら間違いなく終わってたな。……本来の歴史だとどうなってたんだろ。あのベルセポネを倒せるとは思えないけどな…………もしかして私が介入したことでクイーンとかが参戦したから少し変わってる?
「うっ……マザー、ごめんなさい……」
『えっ、ああ。リヒトは気にしなくていいよ、下水道で飲食してたらそりゃ甘美な蜜には勝てないよ』
正気を取り戻すなり謝ってくるリヒトを諫める。ほっといたら自傷行為とかしちゃいそうだもんね。さてどうしたもんか。とりあえずクイーン経由でレオンから今どうなってるか聞いた方がいいか、とレオンに視線を向けると目が合った。うん?
「……やっぱりお前が、エヴリン……なのか?」
『ありゃ、まだ見えてるの?ベルセポネの菌根が体内にちょっと残っちゃった?』
「クイーンに入ってた時をちびっ子にしたような姿なんだな………」
『邂逅一番失礼だな!?言っとくけどパクったのあっち!私がオリジナル!いや私もオリジナルじゃないけど!ややこしいなあもう!』
いきなり失礼かますレオンにうがーっ!と威嚇しながらブチギレる。この野郎女性に優しいくせして私を女性扱いしてないな!許せん!うじうじ悩んでたのどうでもよくなったわ!
「ああ、放っておけ。こいつ沸点低いくせにすぐ鎮まるから。そんなことより今どうなってる?なんでお前はここでベルセポネに操られていた?G-ウイルスのワクチンは?」
『なんだとクイーンこの野郎、馬鹿野郎怒るぞ私おいこら聞け』
「ベルセポネの相手を俺が引き受けて、同行していたエイダにワクチンは任せたんだ。何事もなければいいが……」
『レオンも無視するなー!』
「マザー、大丈夫?」
「エヴリン怒ると可愛いのdむぐっ」
「リヒトにグラ、触らぬ神に祟りなしよ」
「痴話喧嘩は蛇も食わないわ」
私を無視して会話を進めるクイーンとレオンに怒ってたらリヒトが心配しグラがからかおうとしてたけど、ヘカトちゃんとヨナに止められてた。解せぬ。
「レオン、上級職員用のリストタグを見つけたわ。これでウェストエリアに行けばワクチンが手に入るはず………なんだか大所帯になってるわね?」
するとそこにエイダが扉を開けてやってきて、人の姿に擬態したみんなを見て苦笑する。ああ、傍から見ればレオンしか男がいないからハーレムに見えるのか。マービン別行動してるからなあ。リヒトは心は男の子だけどね。
「エイダ!無事だったのか!」
「こっちの台詞よレオン。イビー相手にてこずってたけど、いきなり全滅して、なんとか入手できたわ」
そう言って紫色に光るリストタグを見せるエイダ。仕事が速いな、まるである場所を知っていたような。考えすぎかな。
その後、みんなの紹介はそこそこに、ウェストエリアに向かう私達、途中ヘカトちゃんがシェリーを運ぶためとクレア、オメガちゃん、プサイちゃんを呼ぶために別れ、先を進んでいくと死体が落ちていた。研究員じゃない、特殊部隊の格好をしている。
「ラクーンシティを拠点に運営する警備会社にしてアンブレラの機密を保守する目的で設立された特殊部隊
「よくわかるな。まるで見てきたように言うんだな」
「その情報を掴んだからFBIは介入したのよ?」
「クイーン。エイダは味方だ。疑う余地はない」
『FBIなら悪い人じゃないでしょ。FIBだったらわからないけど』
「なんだそれ」
『五個目の車両泥棒の腐ったミカン』
「???」
なんか最近ずっとクイーンを簡易むりょーくーしょしてる気がする。わかりやすくでかい隙になるし未来ネタはできるだけやめとこ。そう考えながら、振り向いた先で、先に進むための扉が開く。上級職員用のリストタグで開くはずのそれは、ギギギギギッ!ときしむ音を立てながら無理矢理こじ開けられていく。
『――――みんな!』
それに気づいた瞬間、腕や足の擬態を解いて突撃するクイーンとリヒトとヨナ、援護するように牙を射出するグラ。銃を構えるレオンと、一拍遅れて気づくエイダ。そして完全に扉が無理やり開けられた先から現れたそれは、目にも留まらぬ速度で中に入ってくると広い部屋の生体培養槽になってる下層まで私以外の全員を叩き落としてしまう。そして私に視線を向けたそれは、異形の姿をしていた。
『タイラント……!?』
肩から生えた複腕含めて片腕三本ずつの計六本の腕。上半身の服は破けて残骸が引っかかった下半身のズボンしか身に着けていなくて、上は裸だが皮膚が岩石の様に固まっている。その表情は白目をむいて修羅の様に歪み、憤怒を露にしている様だ。それはまるで、阿修羅の様で。
「ウオオオオオオオッ!!」
「ぐうっ!?」
六本腕を振り上げて、咆哮を上げるタイラント・アシュラ(仮称)。自分から飛び降りて、リヒトの顔を掴み無理矢理床に叩きつける。その背後からヨナが尻尾を伸ばして首を締めあげようとするも、逆に腕の一本で掴まれて背中から床に叩きつけられ、振り回されてクイーンとグラも薙ぎ払われる。
「ぐああっ!?」
「あいつ、G-ウイルスとワクチンを持ってるわ!取り返さないと!」
エイダが指摘した通り、見てみれば腰のベルトから下げたホルダーにいくつかの容器が収まっているのが見える。あれを回収しに来たのか…!じゃあこいつを倒さないと、シェリーが……!
「死ぬ気で盗るぞ!」
クイーンの号令が響く。でも正直、勝てるか不安だった。
・タイラント・アシュラ
ゾンビやらイビーやらに対抗しながら孤立奮闘でG-ウイルスとそのワクチンを根こそぎ奪い取ってたタイラント・ハーキュリーが自己進化した姿。
モチーフはDLCで結末を描くという前代未聞だけどストーリーが神で、評価が賛否両論になってるカプコンのゲーム及びそれを原作にした漫画“アスラズラース”の主人公アスラ。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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