BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
今回はモールデッド・ラミアVSウェスカーから。楽しんでいただけたら幸いです。
「『シャアアアアッ!!』」
ヨナと意識が混在するが、今まで程じゃない。クイーンと、オメガとプサイと、三組目の組み合わせで私が慣れてきたというのもあるのだろう。そもそもヨナの蛇の肉体は全身筋肉の塊だ。菌根で新たな筋繊維を形成して身体能力を底上げするモールデッド化はすこぶる相性がいいからそこもあるのかな。
「ぐあっ…!?」
ウェスカーの右の抜き手をピット器官で感知、先読みして右手で掴み取り、引き寄せて牙を突き立てる。
「毒か……対策をしてないとでも?」
「『がっ…!?』」
ネリチャギで肩を砕かれ、怯んだところで懐から取り出したブルーハーブを咀嚼するウェスカー。さすがに一筋縄じゃ行かないか。
「『じゃあこういうのはどうかしら!』」
尻尾を下から伸ばしてウェスカーの足を巻き取り、引っ張って顔からエレベーター外壁の強化ガラスに叩きつける。サングラスが取れたウェスカーは控えめに言っても美人な顔でこちらを振り返って睨むと強化ガラスを蹴って自分から飛び込んできて、振りぬいた拳が顔面に炸裂。エレベーターの天井に後頭部から叩きつけられる。
「おいアルバート!加減しろ!エレベーターが落ちるだろう!」
「加減ができる相手じゃないさ」
下からのウィリアムの言葉にウェスカーが応え、横蹴りがあばらを砕いて強化ガラスに叩きつけられる私達。そのまま顔面を掴まれ降りていくエレベーターの強化ガラスに押し付け外皮を削ってくるウェスカー。やってくれたわね…!
「『シャアア…!』」
「むっ…!?」
背後に回した尻尾で首を絞め上げ、後ろに引っ張って後頭部から強化ガラスに叩きつけて何とか逃れ、蛇だけど馬乗りになって両腕でひたすらパンチ、パンチ、パンチ。顔面をタコ殴りにしていく。必死だった。ヨナは、憶病だ。もともとペットの蛇だと言うこともあるのだろう、あまりに繊細で用心深い。だけど食欲旺盛で執念深くもある蛇の印象そのままといった性格だ。命の危機に瀕して、私の意識にまでその影響が出た。すなわち、やらなければやられる。私たちは狂乱状態に陥っていた。
「『がっ…!?』」
ターンと言う音が聞こえたかと思えば、腹部から激痛。一瞬で頭が冷静になる。弾丸だ。撃たれた。貫くことなく私の体内に残っている。痛い、痛い。痛い。肉体を持っている故の痛みが襲ってくる、見れば、エイダが不敵に微笑んでハンドガンを両手で掲げていた。必死過ぎて気づいていなかった。
「『エイダ…!』」
「悪いわね。まだ報酬をもらってないの」
「よくやった、エイダ」
「『がっ…!?』」
ウェスカーの掌底のアッパーカットが顎を打ち抜き、私達は宙を舞う。脳が揺れた。意識が薄れていく。くそっ。モールデッド化が敗れるなんて……せっかく、エヴリンの役に立てると……こんな私を受け入れてくれた恩が返せると思ったのに……。ヨナ、そんなことを…?
『この!』
「出てきたか。だがお前は肉体がなければ無力だ?そうだろう?」
『ぐぬぬ……』
意識を失ったヨナから排出されて、ウェスカーと睨み合っているうちに、エレベーターが止まりウェスカーがスタッと下に着地する。まずい、逃げられる…!
「さあ来るんだシェリー!脱出するぞ!」
「いやっ、クイーン!」
「随分と嫌われたもんだなウィリアム」
「仕事じゃなければ逃がしてあげたいぐらいよ」
『待て!シェリーを返せ!返してよ!』
シェリーを連れたウィリアム、ウェスカー、エイダが通路を歩いていく。こうなったらウェスカーに飛び込むぐらいしか……っ!
「マザー!」
「シェリー!」
瞬間、天井を突き破って現れたのは、クレアを抱え擬態を完全に解いたリヒト。自分の体重と頑丈さを利用してスピードを落とすことなく落下してきたの!?
「なんだこいつは…!?」
「し、知らない!私は知らないぞ!私達を守れ!エイダ!」
「はいはい。そのデカブツはウェスカー、任せたわ」
「お願いリヒト、シェリーを!」
「任せろ!」
どうやらリヒト……アリゲーター・ステュクスの存在を知らなかったのか面食らっているウェスカーたちに、リヒトが襲い掛かりウェスカーとがっつり組み合う。クレアも続き、シェリーに手を伸ばすがエイダがその手を握って受け止めると横蹴り。クレアはバックステップ避けて、間髪入れず飛び込みハイキック。エイダもそれを避けて壁を蹴って跳躍すると急降下を乗せたパンチで殴り飛ばし、クレアは壁に叩きつけられる。
「姉さんの仇!ウガアアッ!」
「姉さんとはヨーン・エキドナの事か?興味深いが、時間もない…!」
ヨナがやられたのを見てたのか怒り狂ったリヒトが両腕と牙と尻尾を振り回し、ウェスカーはたまらないとばかりにバックステップで回避。腹部にジャブを叩き込み、二段蹴りを続けざまに放ってリヒトを後退させる。ウェスカーちょっと強すぎない?本当に元ただの人間?私みたいにデザインベビーされてない?
「シェリー、こっちだ!」
するとシェリーを連れて奥に逃げるウィリアム。一人だけシェリーを連れて逃げるつもりか!
『クイーン!こっちだよ!』
「オメガ!プサイ!」
ダメもとで呼んでみると、天井が斬り裂かれてオメガちゃんとプサイちゃんが顔を出し、レオンを抱えたクイーンが飛び降りてきた。見れば、ヘカトちゃんとグラも一緒だ。
『誰かヨナを!気絶しちゃってる!あとリヒトとクレアに加勢してやって!』
「シェリーを返せ!」
「待て!ウィリアム・バーキン!」
ヘカトちゃんがヨナの回収に向かい、オメガちゃんとプサイちゃんがリヒトとクレアの加勢を、クイーン、レオン、グラが私と一緒にウィリアムを追いかける。そして辿り着いたのは、車両が鎮座しているプラットホームで。ウィリアムが機械を操作して下降させようとしているところだった。
「逃げるな卑怯者!逃げるな!」
「この状況で逃げない方がどうかしている…!シェリーを連れて私は脱出するんだあ!」
手にしたハンドガンを乱射しながら車両に移動するウィリアムに、クイーンとレオンとグラは入り口の物陰に隠れて弾丸を避ける。その間に私は、下降していく車両の中を覗き込む。シェリーが気絶した状態で倒れ込んでいた。多分抵抗したから殴られたんだ。父親としてどうなんだそれは。
「ウェスカー悪いな!私は逃げさせてもらうぞ!ハハハハハッ!……ハッ?」
車両の入り口で銃弾を撃ちまくって高笑いを上げていたウィリアムの声が困惑に染まる。見れば、弾丸をものともせずに降りてきたグラに驚いている様だった。
「……お前、仲間を見捨てて逃げるなんて最低なのだ!」
「う、うるさい!バケモノが……!」
「鮫パンチ!」
「ぶべっ!?」
ハンドガンで頭部を狙うウィリアムだったが、体勢を低くして突撃したグラの拳が横っ面に炸裂して殴り飛ばす。はえー、グラちゃんが決めちゃった……。
「…終わったか」
「ウィリアム・バーキン。生物兵器製造その他の容疑で逮捕する」
粘液糸を使って降りてきたクイーンに連れられたレオンが、ウィリアムに手錠をかける。これで一件落着だ。……これどんどん降りてるけどみんな追いつけるかな?いやまあ最悪落下すればいいか。そう、安堵している時だった。
「……ああ、ウィリアム。無様ね」
ドン!という轟音と共に、なにかが車両の上に落ちてきた。思わず見た私と、それの異形の右目の視線が交差する。それは、一見人間だった。金髪のロングヘア―が腰まで伸ばし、170センチの比較的長身で見てわかるほどの筋肉で覆われたすらりとした体躯は白衣一枚しか身に纏っておらず、裸足なのだが見る限り生殖器が存在していないように見える。しかし全身赤黒い筋肉の様な色で、左目の綺麗な碧眼と異なり大きくギョロギョロと動いている右目は誰がどう見ても人外、というかアネットが変貌した怪物のそれだった。
「……おまえ、誰だ?」
「アネット・バーキンよ。忘れたかしら、クイーン・サマーズ」
「アネットは死んだはず、だ…!?」
瞬間、アネットの右腕が変形して触手となり、クイーンの腹部を貫く。……見た目は人に近くなったけど、とんでもない。こいつ……あの質量そのままにここまで圧縮してるんだ。
「まずは一人……貴女なら優秀な母体になれるわ。究極の生命体の糧となりなさい」
最強最悪の敵が、そこにいた。
強すぎるウェスカー。厄介なエイダ。クズ過ぎるバーキン。そして、究極の生命体へと至ったアネット。原作に存在しない形態、G6誕生です。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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