BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

277 / 535
どうも、放仮ごです。この物語は、エヴリンによる壮大な時を超えたやり直しの物語である。

これはバイオハザードである。楽しんでいただけたら幸いです。


file2:42【無限大な進化-G6-】

「…ふーん、シェリーはワクチンを使ってしまったのね……残念だわ」

 

「ぐっ、がっ…!?」

 

 

 グチグチと音を立てて右腕が変形した触手を突き刺したクイーンの腹部を抉りながら、視線を自分が屋根に乗ってる車両の中に向けるアネット。あれは……見えてるわけじゃない、気配を感じ取っているのか。

 

 

「クイーンから離れろ!」

 

「食い千切ってやる!」

 

「貴女もいい母体になりそうね…!」

 

 

 レオンが銃撃、グラが口を開けて噛みつこうとする。しかしアネットの肉体は弾丸で撃ち抜かれても血飛沫が上がるだけで怯みもせず、噛みつきも左腕を伸ばしてグラの首根っこを掴んでねじ伏せてしまうと右腕をクイーンから引き抜き、今度はグラの腹部に突き刺してきた。解放されたクイーンだが様子がおかしい。まさかまた洗脳!?

 

 

『クイーン、大丈夫!?』

 

「ぐうっ…なにをした…!?」

 

 

 だけど洗脳じゃなかったようで、吐き気を抑え込むように口元を押さえている。私はその行動を見たことあった。具体的にはローズを身籠ったミアで。

 

 

『つわり…?』

 

「こんなときにふざけるなエヴリン、ぐうっ……」

 

「あら、なかなか鋭いわよ?()の胎を植え付けたの。貴女たちの存在を犠牲にして可愛い子を産んでね?」

 

「なんだと!?」

 

 

 見ればアネットに腕を引き抜かれたグラも吐きそうな顔でレオンに背中を擦られてる。うわ、凶悪……。というかやばいね!?

 

 

『わ、ワクチン。ワクチンだよクイーン!』

 

「いや、それには及ばない。……植え付けられた同胞だけ切り離せばいい話だ!」

 

 

 そう言って自分の腹部に腕を突き刺し、ヒルの一体を鷲掴みにして投げ捨てるクイーンはそのまま粘液糸を伸ばしてアネットの右腕に取り付け、引っ張って引き寄せようとするが逆に引っ張られて持ち上げられ、ブクブクと膨れ上がり一瞬で巨大な爪に変形した右腕でクイーンを引き裂こうとするアネット。

 

 

「なんて力だ…!?」

 

「子を産んでくれないなら死になさい」

 

「させるか!」

 

 

 ガキンッと、粘液硬化で防いだのか吹き飛ばされるクイーンをカバーするようにレオンが手にしたショットガンで狙う。散弾で撃ち抜かれた風穴を複数開けるアネットだったが、特に気にすることなく傷はもぞもぞと動いて再生していく。こいつ、モールデッド・ハンターで斬り刻んだ時と同じ……不死身だ!

 

 

「男に用はないわ」

 

「があ!?」

 

 

 するとドクン!という音と共に一瞬でアネットの姿がかき消え、レオンは吹き飛ばされアネットの姿がその前に現れる。下降していく外壁に叩きつけられて崩れ落ちるレオン。息していない。…そんな、嘘っ。

 

 

『嘘だよね…?』

 

「レオン!貴様…!」

 

「礼を言うわ、クイーン。そしてエヴリン。貴方たちが何度も殺してくれたおかげで進化し続けた私は、G-ウイルスに完全に適合したのよ。今や私の身体の隅々にまでG-ウイルスが行き渡っている。脳、筋肉、骨、髪、爪、心臓を始めとした内臓……そして血液。私はそのすべてを自在に操作できる…!さっきのは血液の流れを加速させて身体能力を底上げしたのよ。心臓と血管は負担に耐え切れず破壊されるけどすぐに再生される……ああ、素晴らしいと思わない!?」

 

 

 粘液硬化して殴りかかったクイーンの一撃を宙返りで避け、床に着地すると両手を合掌して指先を向けてくるアネット。ギョロギョロと異形の右目を動かし、私とクイーンに視線を向ける。

 

 

「例えばこういうのはどうかしら?筋肉を操作して血管を圧迫、血液を合わせた掌の中で加圧して限界まで圧縮した血液を一点から解放、音速を超えて撃ち出す……!」

 

 

 瞬間。合掌した掌の間から赤いビームが放射。一瞬粘液硬化で防ごうとして、判断を改めたのか回避を選んだクイーンの硬化したままの右腕を切断、そのまま壁を両断して頭上に振りぬかれる。あまりの威力にアネットも面食らっていた。切断された箇所は赤く塗られていた。あれは血か。ウォーターカッターの要領で直線で放たれた血のレーザー…!

 

 

「くそっ…!」

 

「我ながらすごい威力ね。素晴らしいわ…!」

 

『そんなことしたらすぐに血がなくなる……いや、G-ウイルスの力で再生し続けるのか…!』

 

「ご明察。それよりも、いいのかしら。そんなに母体が小さくなっちゃったら浸食も早まるわよ?」

 

「なに?」

 

 

 グシャッと言う音が聞こえて、振り返る。そこには、頭部が潰された少女の死体を握った不格好な人型のヒルの様な、正体を現した時のマスターリーチとよく似た生命体がいた。その手に握られた死体には尾鰭があって。

 

 

『グラ…?』

 

「あらら、殺しちゃったのね。残念。G成体、とでも呼ぶべきか。まあ不完全なヒルが母体だから当たり前よね」

 

「『We are family(私達は、家族だ)ィイイイイイイッ!』」

 

 

 私とクイーンは同時に激高、合体してモールデッド・クイーンに変身してG成体に飛び掛かり、頭部を掴んで床に叩きつけて粉砕する。再生しない、ただのできそこないだ。そのままアネットに飛び掛かる。

 

 

「『ぶちのめす!』」

 

「できるものならやってみなさい!」

 

 

 そう嗤って合掌し、次々と血のレーザーが発射され、切断されるたびに再生して斧状に変形させた右腕でぶった切るも右腕の筋肉を膨張させて肉にめり込ませて防いでしまうアネット。そのまま私達を投げ飛ばし、再び合掌。血のレーザーが発射され、左胸を撃ち抜かれ、そのままグルングルンと血のレーザーが振りまわされて四肢を切断され、続けて放たれた血のレーザーで頭部を貫かれて真っ二つに引き裂かれる。今ので分かった。この攻撃、初速だけ音速を超えているがその後はただの高圧水流みたいなもので斬ることしかできないんだ。だから……!

 

 

「あら…?」

 

「『見切ったぞ!お前相手は、楽しくない!』」

 

 

 なんとか再生し、再度放たれた血のレーザーの最初だけ避けるのに集中して回避、そのまま血のレーザーを掻い潜りながら突進して胸部を引き裂く。血が噴出するが、すぐ再生される。モールデッド・ハンターより万能だけど攻撃力が低いこの姿じゃダメか…!

 

 

「ならこういうのはどう?」

 

 

 自らの胸部に手を突っ込み、ブチブチブチッ!と肋骨を二本引き抜くと、両掌から溢れだした血液を集束させて凝固、二本の鎌を作り出して構えるアネット。私達も両腕をブレードにして構える。

 

 

「『はあああああっ!!』」

 

 

 両手の血液鎌を振るって私達のブレードを受け止め、左腕の筋肉を膨張させて振るい、私達の右腕を叩き斬ると私達の側頭部に右手の血液鎌を突き刺し、引っ張られて膝蹴りが顔面に突き刺さる。文字通り、突き刺さる。骨を変形させて杭の様にしている…!?

 

 

「人間なら頭蓋骨を貫いて死ぬんだろうけど……ヒルの身体は厄介ね?女王ヒル。でもエヴリンの方は痛みに慣れてないみたい?」

 

「『っぁ……!この!』」

 

 

 頭部を穿たれた激痛に泣きそうになるが、私達は拳を振りぬくも、全身から鋭い骨が伸びてハリネズミのようになったアネットに全身を貫かれる。あまりのダメージに、私は排出されクイーンは蛭の塊に戻って崩れ落ちた。

 

 

『クイーン!』

 

「私の血はG-ウイルスそのもの。他の生物にとっては猛毒よ。さすがに別のウイルスを直接打ち込まれたら肉体が耐えきれなかったみたいね?」

 

「――――ハハッ、ハハハハハハッ!」

 

 

 すると突然笑い声が聞こえて、振り向くとそこには狂ったように笑う手錠されたままのウィリアム・バーキンがいた。なにがおかしいんだ。

 

 

「素晴らしい、素晴らしいぞ!己の肉体を自在に操り、どんな傷を負おうと即座に再生し、こんな短期間で繁殖し増えていく!まさしく究極の生命だ!君にG-ウイルスを打ち込んで正解だったよアネット!」

 

「ええそうね、随分苦しめられたけど……感謝してるわ。あなたにも分けてあげるわ、ウィリアム。私みたいに自我が残ればいいわね?」

 

「え……っ!?」

 

 

 瞬間、右腕が伸びて心臓を貫かれ持ち上げられるウィリアム。ドクドクと音を立てて、その身体にアネットの血液……奴の言うところのG-ウイルスが大量に流し込まれて、投げ捨てられた。がったんがったんと不気味に揺れ動くウィリアム。その右腕が膨張し、肩に眼が形成されていく。どれだけ打ち込めば速攻変異するんだ…!

 

 

「マザー!」

 

「シェリー!無事なの!?」

 

『あっ……』

 

 

 すると上の方から声が聞こえて、思わず安堵のため息が漏れる。だけどアネットに視線を向けて、気付く。気づいてしまう。周りを見る。血を吐いて倒れ伏したレオン。頭部を失ったグラ。崩れ落ちて力なく転がったクイーンだったヒルたち。暴走したヘカトちゃんの悪夢を思い出す。

 

 

「優秀な母体が死んでしまったのは残念だけど……まだだだいるみたいね?嬉しいわ……」

 

『っダメ…リヒト!みんな!来ちゃ、ダメええええ!!』

 

 

 静止の声虚しく。みんなが降りてきて。アネットと、そしてG生物に変異したウィリアムと対峙する。そして。

 

 

 

 

 

 

 

 

『あぁああ、あぁあああああああぁぁああぁあああぁああああああ』

 

 

 

 私達は、全滅した。




ゼウのIF以来の全滅エンド。エヴリンの地獄コンティニューが始まります。

肉体全てがG-ウイルスが行き渡って変異し、ジャンプ漫画の血液使った技大体再現できるアネット。具体的に言うとゴム人間+お兄ちゃん+鬼いちゃん。

感動してたら道連れにされたウィリアム。形態はG2。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

一番好きな2編オリジナルB.O.W.は?

  • Gアネット
  • センチュリオン・G・ヘカトンケイル
  • モリグナ
  • モールデッド・クイーン
  • ブギーマン・スケアクロウ
  • ブギーマン・バグベア
  • T-103型タイラント【ハーキュリー】
  • タイラント・リッカー
  • タイラント・マスキュラー
  • アナーキア(変異アイアンズ)
  • アリゲーター・ステュクス(リヒト)
  • ヨーン・エキドナ(ヨナ)
  • ネプチューン・グラトニー(グラ)
  • アナーキア・リッカー
  • モールデッド・ハンター
  • 白面の鎧武者
  • ベルセポネ
  • タイラント・アシュラ
  • モールデッド・ラミア
  • G生物第6形態(アネット)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。