BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
今回はリサVSネメシス。楽しんでいただけたら幸いです。
「なんだ…?」
ズゴゴゴゴッ!という地響きが聞こえてきて、俺ことアンブレラ社のバイオハザード対策のための私営部隊U.B.C.S.デルタ小隊A分隊所属の伍長、カルロス・オリヴェイラは地上の方角に視線を向ける。逃げ遅れていた生存者をゾンビから守りながらシェルター代わりにしている路面電車の地下鉄の車両に送り届ける任務の途中だ。地上にはまだ、逃げ遅れた人々が……
「隊長!いったい何が……」
「様子を見に行ったニコライとマーフィーから連絡がない。何かが起きているとみるべきだが…万が一に備えてそれを持っていけ」
「了解!」
先のゾンビの襲撃で負傷していて動けない隊長、ミハイル・ヴィクトールの指示したそれを手に取り、外への階段を目指す。そしてシャッターを開け、外に出た俺が見たのは……
「うそ、だろ…?」
現実だと認識したくなかった。まるで出来の悪い映画の如く、大男と両腕が異様に長い女が空中で殴り合っている。そのうち大男の方が立体駐車場まで殴り飛ばされ、空中に浮かんでいる女目掛けて立体駐車場から複数の車が投擲され、女が触手の様に伸ばした髪の毛でそれを全部弾いている。次々と空から車が落下し、次々と爆発する光景は現実感がないが、爆発によって襲い来る熱風の熱さが現実だと実感させる。
「どうなっているんだラクーンシティは……」
――――今更ではあるが、今のリサの格好は襤褸切れの様な服を着てデスマスクを被っていた洋館事件の時の風貌とはまるで違う。妹であるアリサの説得で恥ずかしいからと被っていたデスマスクは脱いで、武器にもなってた鎖付きの手錠も外し、白く大きなつば付き帽子を目深に被り、白いワンピースを身に着けている……まあ言っちゃうといわゆる八尺様スタイルだ。でも今は帽子が脱げ、お気に入りのワンピースが血で汚れるのもいとわずネメシスと殺し合っている。あとで改めて擬態させて服変えてあげないとな……お願いだから生きてよ、リサ。
「アリサは、助かったみたい…?」
「スタァズ!」
「私はS.T.A.R.S.じゃない!」
アリサの無事を確認して安堵していた、空中で蜘蛛の巣のように髪の毛を張り巡らせて浮いているリサに向けてタクシーを放り投げるネメシス。しかしリサは激高しながらそれを両手で受け止めて、メリメリメリッ!と音を立てて真っ二つに引き裂くと投擲して返却。返ってきたタクシーの残骸を触手で薙ぎ払ったネメシスは、埒が明かないと思ったのか跳躍して飛び出し、リサに組み付くとあまりの重量に支えていた髪の毛がちぎれていく。
「っ……!?」
そして耐え切れずにリサはネメシスと取っ組み合ったまま落下。トレーラーの荷台に激突して、ネメシスに蹴り飛ばされたのか荷台から吹っ飛びビルの外壁に背中から叩きつけられる。リサの持ち味は髪の毛操作と長いリーチを誇る両腕による猛攻だ。これに加えて手錠の鎖もあったのだけど、それが失われたリサは洋館の時より弱くなってる。平穏な暮らしを手に入れたら弱くなるなんて皮肉すぎないか神様。
「スタァアアアズ!」
「っ…!?」
トレーラーを両手で持ち上げ、勢いよく振り下ろさんとするネメシス。リサはダメージがでかいのか動けない。……こうなったら!見て居られなくなった私は、エレベーターに乗ろうとするアリサ、ジル、ダリオとどっちを優先するかを一瞬迷ったけど、意を決して急降下する。
『リサぁああああ!!』
「エヴリン…?」
『合体だああああ!!』
「わかったわ……待って、なんて!?」
勢いに飲まれて了承したリサの身体に飛び込もうとして、ごっつん!と音が響いて激痛が走る。私とリサのおでこが正面からぶつかったのだ。忘れてた……リサ、私に触れるんだった……。
「『あいたたた……』」
「スタァズ?」
頭上にトレーラーを両手で構えたまま首を傾げるネメシス。あ、ちょっと待ってね。
『説明している暇はないからリサ!私を受け入れて!』
「意味が分からなすぎるわ!?」
『ほら!ウィーアーウェルカム!』
「……なんとかなるのなら、まあ」
リサの了承を改めて取って、憑依!クイーン・モールデッドの要領でリサと一体化する。リサの体内に埋め込まれた菌根が増殖し、シルエットはそのままに肥大化、刺々しい外装を作り上げていく。そして私達は触手にもなる髪の毛はそのままに、異様に長い腕をナックルウォークの体勢で地面につかせた、モールデッド・クイーンの時よりも鋭利な刺々しいフォルムの剣山みたいな姿で、複数の顔が合わさったような頭部を持つ大柄なモールデッドに変貌する。
「『……ケヒヒッ。アハハハハハッ!』」
洋館の時の
「『アハハハッ!いいわね、これ!』」
「スタァアズ!」
瞬間、危険を感じ取ったのかトレーラーを叩きつけてくるネメシス。しかし私達は鋭利に硬質化し刃と化した腕で真っ二つに切断。引き裂かれたトレーラーが転がって爆発するのをバックに、ネメシスの顔面を掴んで、カエルの様に深く腰を沈み込んで跳躍する。
「『ブギーマンより愉しめそうね!アハハハハハッ!』」
そのままネメシスを窓を引き裂くようにビルの外壁に頭から押し付けながら上へ駆け抜けていく。顔面にガラスとレンガを次々とぶつけられたネメシスは呻き声を上げながらも右腕から触手を伸ばして私達の首に巻き付けると引っ張りながら殴りつけ、同時に触手を戻して殴り飛ばしてきた。
「『無駄無駄ァ!』」
「スタァズ!?」
しかし私達は髪の毛を翼のように変形させて羽ばたき、空中で急停止。外壁に掴まりながら眼を見開かせたネメシスは着地して近くのフェンスや標識を引っこ抜いて上空の私たち目掛けて投げつけてくるのを、羽ばたいて避けていく。
「『今の私達は、誰よりも自由だあ!』」
そしてネメシスの頭上に羽ばたいてから急降下、両腕を同時に振り下ろして、奴の胴体をズタズタに引き裂こうとするも、ネメシスの取り出したものに阻まれる。それは、スタングレネードだった。
「『しまっ……!?』」
閃光と爆音が至近距離で炸裂。平衡感覚を完全に失った私達は落下していくが、咄嗟に髪の毛を四方八方に伸ばしてストッパーにすることで落下を免れるも、そこになにか重い一撃が胴体に突き刺さり無理矢理地上に背中から叩きつけられる。ギリギリ復活した視界で知覚できたのは、跳躍してきたネメシスの飛び蹴りだった。
「『ぐぅあっ!?』」
いかにも重い大男の重量級の足でアスファルトにめり込まされた私達。潰れた内臓を無理矢理再生させて、右腕をでたらめに振り回してネメシスを殴り飛ばして立ち上がる。ああ、死んだかと思った。油断した。こいつ、ステゴロより武器を扱う方が慣れてる。厄介なタイプだ。
「『いいね。洋館のやつらとは比べ物にならないぐらい愉しい。ならこういうのはどうかしら!?』」
パチパチパチ、と頭上で拍手する。そのまま両手の手首を連結。広げると両手首を繋いだ菌根でできた鎖の手錠が完成し、私達は前かがみでだらんと両腕をぶら下げた状態で構えると、そのまま突進。ネメシスに組み付いて手錠を首の後ろに回すと引っ張り、頭から地面に叩きつける。そのまま手錠の左手首との連結を解いて右拳に巻き付けメリケンサックの様にすると、ひたすらネメシスの顔面を殴りつけていく。
「グオオオオアアアッ!!」
するとネメシスは顔面をボロボロにしながらも咆哮を上げ、傍のゾンビに触手を巻きつかせると引っ張って私達にぶつけてきた。なんかアリサの大事な人だった気がするけど、邪魔してきたので容赦なく引き裂くと、距離を取ったネメシスが腰に手をやり、円柱の形状のものを取り出し放り投げる。スモークグレネードだ。カランカランと音を立てて、充満していく。違和感。
「『そんな目くらまし!』」
再度髪の毛を変形させた翼を羽ばたかせ、煙を吹き飛ばしながらネメシスのいた場所に右腕を叩きつける。違和感。
「『…あれ?』」
しかしその一撃は虚空を引き裂き、空振り。違和感。それは、なんで今更視界を奪ってきたのかという事。ピピピピっという音に振り返れば、近くのアンブレラのマークが描かれたトレーラーの荷台からなにかを取り出して構えたネメシスが見えて。
「『しくったあ……』」
後悔してもすでに遅く。それ……ロケットランチャーの直撃が私達を襲い、吹き飛ばされながら見えたのは、間髪入れず放たれたロケット弾頭で撃ち落とされるヘリコプターの光景だった。
現状最強の形態モールデッド・エンプレス。髪の毛型の触手を変形させたり、攻撃的なフォルムを持つ形態です。モチーフはリサ・トレヴァーとビルドのハザードフォーム。手錠の攻撃はウェルカムトゥラクーンシティのリサから。束縛から解放され自由になったリサ、というコンセプトです。
そして武装することで本領発揮のネメシス。今作ではアンブレラの全面的カバーで武装が充実してます。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
一番好きな2編オリジナルB.O.W.は?
-
Gアネット
-
センチュリオン・G・ヘカトンケイル
-
モリグナ
-
モールデッド・クイーン
-
ブギーマン・スケアクロウ
-
ブギーマン・バグベア
-
T-103型タイラント【ハーキュリー】
-
タイラント・リッカー
-
タイラント・マスキュラー
-
アナーキア(変異アイアンズ)
-
アリゲーター・ステュクス(リヒト)
-
ヨーン・エキドナ(ヨナ)
-
ネプチューン・グラトニー(グラ)
-
アナーキア・リッカー
-
モールデッド・ハンター
-
白面の鎧武者
-
ベルセポネ
-
タイラント・アシュラ
-
モールデッド・ラミア
-
G生物第6形態(アネット)