BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
割愛しようと思ったけどアリサがいるからできなかったアリサSideがこちらです。楽しんでいただけたら幸いです。
私達がカルロスに案内された地下鉄にいたのは、傷を負っているらしいいかにも軍人という風体の男だった。
「隊長。こちら、ジル・バレンタインにアリサ・オータムス。ダリオ・ロッソだ」
「ジル・バレンタインにアリサ・オータムス?あの洋館事件を生き残ったラクーン市警の特殊救助部隊S.T.A.R.S.に所属するエリート隊員二人に力を貸してもらえるとは光栄だ。俺はU.B.C.S.小隊長のミハイル・ヴィクトールだ」
「私達の事を知っているの?」
ミハイルと名乗った男が私達の事を知っていることに警戒し、消防斧を構える。するとミハイルは笑いながら続ける。
「信用してもらうために言うが、俺はソ連崩壊後に退役した元ソ連軍大尉だ。少数民族出身の妻と共に民族独立を目的としたゲリラ組織のリーダーとして数々のテロ活動をやっていたんだが逮捕されて、同じく逮捕された仲間の銃殺刑免除のためにこうして働いている。その時のつてで戦争を変えるB.O.W.について話を聞いていたんだ。それが引き起こした洋館事件についてもな」
「さっきカルロスが言ってたやつか」
「隊長は元ゲリラのリーダーをしていただけあって指揮能力が高いんだ。人間性についても、信用していい」
「我が隊は市民救助のために派遣された。見たところ、ダリオ・ロッソといったか?彼は一般人だろう。我が隊で身柄を引き受けよう」
「…信用して、いいのか?」
「ダリオ。悪いこと言わない、保護された方がいいよ」
さっきの無茶で確信した。ダリオは勢いに任せがちで、見ていてハラハラする危険性を持ち合わせている。また私達がピンチになったら今度こそ特攻しかねない。ミハイルに保護してもらう方がいいだろう。
「俺はこのざまだが……まだ動ける隊員はいるから安心していい。タイレル、来てくれ」
「はい隊長。俺はタイレル・パトリックだ。ここの護衛をしている。よろしくな」
ミハイルに呼ばれて、奥の車両からオレンジ色のサングラスを掛けた黒人の傭兵が出てくる。故S.T.A.R.S.の仲間、ケネスと似た雰囲気を感じる。かなりできる人だ。信用できる。タイレルがダリオを連れて行き、残された私とジルはミハイルに促されて、ミハイルの反対側の座席に座る。
「それで、状況を聞かせてくれるかな。力になれるかも」
「この街は完全に分断され孤立してしまっている。10万人もいたはずの市民がほとんど死ぬ……いや、ゾンビになってしまうだろう。厄介なことに生存者が減るたびに奴らの物量は増えていく。すべて駆逐するのは不可能だ。我が隊にも甚大な被害が出ている。他の部隊が生きていればいいが……恐らく、望み薄だろう。生き残るだけで精一杯の状況だ」
「ご立派な雇い主のおかげね」
「ジル、言い方。……まあアンブレラは滅ぶべきだけど」
「随分と過激派だな?」
「私はアンブレラの人体実験で生み出されたクローンだからね。しかも体を散々弄られたんだ、これぐらいぼやいても
「それは、悪かった……」
カルロスの茶々に、私は右腕を菌根で覆って実践しながら反論すると、カルロスは苦虫を噛み潰したような顔で謝罪する。怪物だって言わないだけマシだな。
「アンブレラが首魁なのはうすうすわかってはいたが……そこまでとはな。まあ我々としてもあらゆる手を尽くしている。一つ思いついたのは、この地下鉄を動かすことだ。シェルターごと移動すれば、生存者を全員連れて安全に街を脱出できる。だが問題がいくつかある。助けがいる、我々だけでは生存者を探して保護するだけで精一杯だ。手が足りない」
そこまで言って、ミハイルは頭を下げる。私とジルは顔を見合わせて、続きを促す。
「頼む。そこまで恨んでいるアンブレラの子飼いである我々だ。厚顔無恥なのはわかっている。だが、君達に手を貸してもらいたい」
「…………わかったわ。力になる。市民のためよ。あなた達じゃない」
「私達も警察官だもの。私怨よりも、市民を救う方を優先するよ」
少し熟考してから頷いたジルに続いて笑みを浮かべる。目の前でサリバンさんを、私を信用して安心していた人が、ネメシスに殺された。今度こそ、守って見せる。そう頷いた私達に、顔を上げたミハイルは心底安堵した笑みを浮かべる。それを見て、ああ、このミハイルという男は……信用できる。そう思った。
「ありがとう、ジル。アリサ。これが無線だ、死んだ隊員の物で申し訳ないが連絡が取れる。銃や物資は上階にあるから補給してくれ。消防斧じゃ分が悪いだろう。カルロス、地図を」
「了解。これは、ラクーンシティの地図だ。エナーデイル通りを隔てて、北側に存在する「ダウンタウン」と南側に存在する「アップタウン」の2つに区画が分かれている。俺達がいるのはダウンタウンだ」
ミハイルから一つずつ無線機を渡されながら、私とアリサはカルロスが床に敷いた地図に視線を向ける。改めて見たら広い街だなあ。
「俺は線路の瓦礫を撤去するから、二人は地下鉄の運行システムの復旧を頼む。先ずは電力を確保してくれ。電源が入ってないからまずは変電所に向かうんだ。ダウンタウンの北端に変電所がある。大通りに出たら連絡してくれ、ナビゲートする」
「わかったわ」
「ちょっと待ってね。《エヴリン、聞こえる?》……だめか」
菌根通信できないかなと思ったが、やはり混戦している様だ。ゾンビだらけならと思ったが、他にも菌根を有している上に自我を持つなにかがいるみたいだ。
「どうした?」
「エヴ…リサに連絡しようと思ったんだけど。駄目みたい」
「リサ?」
「アリサの姉だ。ここに来る直前にどこかに行ってしまった」
「そうか……ならこれを持っていけ。そのリサに出会ったら渡すんだ」
「助かる。ありがとう」
ミハイルから追加でもう一個、血に濡れた無線をもらい、頷くと私とジルは車両から出て階段で上に向かう。先ずは銃か。ハンドガンでもいいからとりあえず欲しいな。
『やっほ、アリサ』
「わ」
すると、壁をすり抜けてエヴリンが現れびくっと体が跳ねる。普通にびっくりした。
「エヴリンがいるの?アリサ」
「うん……どこに行ってたの?リサは?」
『ニコライって名乗ったU.B.C.S.と合流したんだけど怪しすぎたからリサがぶん殴っちゃった』
「はあ?」
なんて?英語でもう一回お願い。
『そういうわけだからこっちはニコライと一緒に行動するねー』
「そういうわけってどういうこと!?」
「どういうことなのはこっちの台詞なんだけど」
言うだけ言ってふわふわ浮いて壁に入っていくエヴリンにツッコむしかなかった。怪しい奴と行動するってどういうことだ。……なんかエヴリン、違和感あるなあ。無理矢理明るくしてるみたいな……気のせいかな?
『伝えてきたよー』
「お疲れ。いい感じにごまかした?」
『無理矢理誤魔化したよー』
アリサに伝えて戻ってくると、奪われたハンドガンを背中に突きつけられたニコライを先導にしたリサが街中を歩いていた。目指すは、気絶したニコライから拝借した手帳に書かれていたグレイブディガーなるB.O.W.がいるという公園だ。
「独り言か?いい気なものだな」
「貴方がいるから独り言じゃないわ。ニコライ・ジノビエフ。ほら、さっさと歩く。アリサたちは絶対、生存者を救うために行動する。その邪魔になる奴は全部駆逐する。そうすれば……エヴリン。貴女の目指す、よりよい未来につながるはず。そうよね?」
『うん……ありがとう』
融合した影響で私の記憶を知ったリサは、どうやら彼女なりに
「エヴリンってどこにいるんだ……わかった、わかったから銃口を押し付けるのはやめてくれ!」
「もっと早く進みなさい。死にたくなければね」
あの手帳でニコライがアンブレラの手先なのは確定したからなあ。道すがら、聞ける情報は全部引き出したいところだ。今の私はあの未来に行かないためならなんでもするぞ。リサも同じだ。優しくなんてしてやらないから覚悟しろ、ニコライ・ジノビエフ軍曹さん。
ミハイルの過去は原作3の裏設定から。RE3でもこうなのかどうかはわかりませんが、今作では適用してます。ダリオはさすがに保護です。活躍はもう少し後で。
マップはRE3をメインにしながら原作版も入り混じったごっちゃになってます。地下鉄の移動とかも加味するとわけわからんことになる。
ニコライ、リサの傀儡となる。融合は記憶を共有するから説明しなくていいのが便利。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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