BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
今回はグレイブディガー・ハスタ戦。楽しんでいただけたら幸いです。
「わたしぃ、ハスタ。あぁそびぃましょぉ?」
グレイブディガーの上でハスタと名乗った黄色いレインコートの少女が掌を上に向けて人差し指を向ける独特の構えをすると、彼女の乗るグレイブディガーを囲むように5体のグレイブディガーが大地を食い破って現れ、私とリサに襲い掛かる。
『わーわーわーわーわー!?』
「っ!こんの!」
触れないとは思うが念のためにと全力で空中を逃げまどう私と、四肢と頭部に噛みつかれながらも振り回して吹き飛ばすリサ。しかし吹き飛ばす先から次から次へと現れ、リサに噛みついていくグレイブディガー。一体一体はリサが一撃で倒せるぐらいの脆さでタフとかではない。だけど、あまりにも数が多すぎる。地下に何体いるんだ!?
「けらけら。まだいきのこってる。おもしろいおもしろい。けらけらけら」
鎌首をもたげたグレイブディガーの上で手を叩きながら笑い転げるハスタと名乗った、恐らくグレイブディガーのRT型の個体。レインコートで顔が隠れているが、嬉々として邪気たっぷりに喜んでいるのがわかる。相当性格悪いなこの野郎。
『でも自我があるなら飛び込めば………』
そこまで考えて、思いとどまる。そうだった。ベルセポネ相手にもこの考えでやらかして逆に追い詰められたんだった。ベルセポネの時と同じ……いや、それ以上に厄介だ。イビーみたいな眷属じゃない、同一のB.O.W.の群れ。もし此奴ら一体一体に意識があった場合……完全に私は詰む。
「このおおお!」
「きゃっきゃっ。なんどかみついてもなおっちゃう?たのしいたのしい!」
ちぎっては投げ、ちぎっては投げ、真っ二つに引きちぎって投げ捨てていくリサ。その暴れ方は獣の様で、洋館の時に戻ってしまったかのようだ。どうしようどうしよう、アリサを連れてくるにしても遠すぎるし……。
「ふっ……とてつもない暴れっぷりだ。今なら……」
『あ』
すると視界の端で顔を押さえながら逃げようとするニコライが見えた。……あ、そうだ!思い出すのはイーサンとあの村を冒険した珍道中。でっかい狼相手に囮を買って出たあの時だ。
『やーい!やーい!ここまで来れるもんなら来てみろー!』
「あっちだって。いってらっしゃぁい」
「なっ……なんでこっちに来るんだ!?」
『こっち!こっちだよ!鬼さんこちら!手の鳴る方へ!』
狼狽えるニコライの方に移動して、パチパチと手を叩いてグレイブディガー達を誘導。ニコライは咄嗟に背中に背負っていたアサルトライフルを取り出し連射。的確にグレイブディガーを撃ち抜いて倒していく。おおー、腐ってもU.B.C.S.。さすがあ。
「冗談じゃない!こんなんじゃ割に合わないぞくそったれ!」
近づいた奴にはナイフを引き抜いてCQCで引き裂いて。飛び掛かってきたグレイブディガーはアッパーカットで殴り飛ばし。口の中に銃口を突っ込んで弾丸をばら撒いて粉砕する。……あれ、ニコライ強くね?S.T.A.R.S.のみんなより強くない?
「ばぁ」
「うわっ!?」
すると、地中からボコッと飛び出してきた手がニコライの足を掴んで動きを止めさせ、そこにグレイブディガーが殺到。アサルトライフルを単発モードに切り替え、一撃で撃ち殺していき対応するニコライ。しかし、足にしがみついたまま顔を出したグレイブディガー・ハスタに足を噛みつかれ、激痛のあまり怯んでしまう。
「がぁぶがぶぅー」
「ぐおおおおっ!?」
「させない!」
そこに、跳躍したリサが上空から急降下してきて、急降下した勢いを乗せた拳を大地に叩き込んでクレーターを発生させ、地面を瓦解させる。無理矢理地面から追い出されて空中に投げ出されるグレイブディガー・ハスタに、リサはニコライに視線を向ける。
「ニコライ!死にたくなかったら手伝って!切り抜けるよ!」
「巻き込んどいてさらに脅すとか俺よりも外道だなお前!?」
「私はお前じゃない!リサ!リサ・トレヴァー!名前で呼んで!」
そしてリサが手にしたハンドガンと、ニコライの手にしたアサルトライフルの弾丸がグレイブディガー・ハスタに襲い掛かる。
「あぶぅなぁい」
「なに!?」
しかし真下からグレイブディガーを出現させたグレイブディガー・ハスタはその上に乗って宙返りして着地。ブンブンと振りまわした両手の指がぐにょぐにょとミミズみたいに伸びて、地面に突き刺さる。するとボコボコと地面が隆起して、渦巻きが発生。竜巻の様にリサとニコライを打ち上げる。
「たかーいたかぁーい!」
「なめるな!」
「エヴリン!合体!」
『了解!』
空中でリサに重なって、モールデッド・エンプレスに変身。棘の刃を生やして、ナイフを手に急降下したニコライに続いて斬撃。グレイブディガー・ハスタを中心に生えてきたグレイブディガーの群れを引き裂きながら降りていく。
「あはぁ」
すると自身の下から飛び出してきたグレイブディガーを指を伸ばした両手でむんずと掴むと、ぐるりと一回転。グレイブディガーの巨体を鈍器の様にして叩きつけてきて、私達とニコライは纏めて薙ぎ払われ、池の水面に落ちる。水……そうだ!
「ちいいっ!なんか策があるなら早くしろ!長くはもたないぞ!俺を生かすためならなんだってしてやる!金も命には代えられん!」
「『そういう現金なとこ好きだよニコライ!』」
ナイフとアサルトライフルを手にグレイブディガーの群れに応戦するニコライを尻目に、池から水を吸収して菌の身体を膨れ上がらせていく私達。菌というものは水分で繁殖するんだ!
「きゃっきゃっ。たのしいねぇ」
グレイブディガーを引っ込めさせて、触手と化した指を振り回してニコライのナイフを弾いていくグレイブディガー・ハスタ。ナイフを絡めとって放り投げると、レインコートの中に引っ込んだ右腕が巨大なグレイブディガーの形に変形、ニコライに噛みつかんと迫るのを、菌根の壁で受け止める。
「あれぇ?ほれないなぁ」
「『物量には物量よ!喰らええええええ!』」
右腕に集束させた菌根を一気に開放し、津波と化してグレイブディガー・ハスタごと公園を飲み込んでいく。圧倒的な質量が、木々ごと地面を押しつぶしていく。
「『全員圧死させる!うおおおおおおおっ!』」
「あぁれぇえ」
そのままニコライを長い左腕で一本釣りして、公園のすべてを押しつぶして、切り離す。さすがにやったでしょ……。ぽひゅん!と小気味いい音を立ててリサから排出され空中をくるくる回転する。疲れたぁあ。
『ぜぇ、ぜぇ……』
「お疲れ、エヴリン……」
「どこまで規格外なんだ、リサ・トレヴァー……」
ニコライもさすがに疲れたのか投げ出された瞬間ぶっ倒れ、リサに担がれその場を後にする。私もふわふわとついていって、確認を怠っていた。
「あーあ、みんなやられちゃったぁ」
ボコッと切り離した菌根の大地を掘り進んで、顔を出したのは無傷のグレイブディガー・ハスタ。グレイブディガーのすべては圧死できたらしいが、グレイブディガーを球状にしてその空洞に入り込んでいたことで助かっていた怪物は、死に絶えた同族の死骸を裸足で踏みつけにしながら、縄張りであった公園から外に出る。
「つかれたなぁ。おなかすいたなぁ」
その視線の先には、ゾンビがいて。グレイブディガー・ハスタは舌なめずりをして右腕をグレイブディガーに変えてゾンビの頭を食い千切るとそのまま丸呑みにしてしまう。
「あはぁ」
邪神の名を持つ悪魔は嗤い、ラクーンシティに歩を進めたのだった。
菌根を応用した変形能力を持ち、大地を自在に操り、地中を高速で音もなく移動するグレイブディガー・ハスタ。実はこの子、共食いしていて異様に内包しているウイルスが濃厚になってるっていう。
ニコライは設定上結構強いらしいです。オリジナル版ではヘリに乗ってジルと直接対決してましたね。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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