BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
今回は時系列的にはこっちが初登場のアイツが登場。楽しんでいただけたら幸いです。
U.B.C.S.の資材から軍用ハンドガンを手に入れた私とジル。途中の道が燃えてたけどジルを抱えて飛び越えたり、鎖で錠されていた扉は無理矢理引きちぎって先に進んでいく。
「よっと。やったね、ショットガンだ!」
「……馬鹿正直にチェーンカッターとか探すのが馬鹿らしくなるわね」
なんかジルがドン引きしていたけど気にしない、気にしない。っと、ガレージの扉を塞ぐ鎖を引きちぎって開けると、車に背を付けて座っているニット帽の武装した男がいた。足はゾンビに噛みつかれたのか怪我している。重症だ。
「大丈夫!?」
「あなた、U.B.C.S.?」
「ああ、ああ……もしかして味方か?ゾンビの大群と戦って、生きのこったのは俺一人で……ゆっくり頼む……そんな目で見ないでくれ、感染はしていない、してないはずなんだ……」
泣きそうな顔で説明する男に、思わず沈んだ気持ちになる。私はエヴリンとクイーンに出会った時から自分を怪物だと思ってたからそんなにダメージはなかったけど、普通自分が怪物になるかもしれないって人間はこう反応するんだよね……。そこらへん、やっぱり私は狂ってるなあ。
「自意識過剰だよ。大丈夫、必ず助けるから」
「安心して、ミハイルとカルロスに頼まれてU.B.C.S.に協力しているの。私はジル・バレンタイン」
「アリサ・オータムスだよ。あなたは?」
「マーフィー……マーフィー・シーカーだ。カルロスは親友だ」
「マーフィー・シーカー?もしかして、ギャングをライフルの狙撃だけで計20人を殺害した殺人犯として逮捕された元アメリカ海兵の?」
私はピンとこなかったが、元軍属のジルは知ってた様で、マーフィーは目に見えて狼狽える。ライフル狙撃だけで20人はすごいな。と、そんな感心の視線をマーフィーは悪く捉えたのか慌てて言い訳する。
「あ、あれは俺の兄弟を殺したギャングに復讐しただけだ!そんな危険人物みたいに言わないでくれ!今はU.B.C.S.に雇われて、また人々のために戦ってるんだ!」
「いや、私ライフル銃は全然だから単純に感心しただけだよ?落ち着いて」
「カルロスからU.B.C.S.が訳あり揃いなのは聞いているから今更問い質したりしないわ。とりあえず応急処置は済んだ。カルロス、聞こえる?U.B.C.S.のマーフィーを保護したわ。怪我している」
《「なんだって?マーフィーは大丈夫か!感染の兆候は?」》
カルロスに無線で連絡すると、焦った声が聞こえてきた。やはり親友だけあって心配らしい。私は「ちょっと失礼するね」と断りを入れてから目をじっと見つめる。感染者特有のビキビキとした模様は眼球には見られない。あとは、例のメモで見た「かゆい」か。
「かゆみは感じる?」
「かゆみはない…本当だ」
「うーん、なら大丈夫かな?」
「自他ともに判断した限り問題ないわ。どうする?」
《「たしか、アリサは怪力だったな?いや、女性に失礼だったか」》
「気にしなくていいよ。私がマーフィーを連れて戻ればいいんだね」
《「頼む。ジルには一人で変電所を目指してもらいたいが……無理そうなら二人でマーフィーを連れて戻ってくれ」》
「了解。アリサ、任せたわ」
「任されたよ」
《「気を付けてくれ。変電所付近は特に被害が多い。ゾンビの他に、得体のしれないなにかがいる」》
「わかった、気を付ける」
ネメシスじゃなければなんとかなると思うな。とか油断もあったのだと思う。ジルとその場で別れて、来た道を引き返した私は、死神に遭遇することとなる。
カア! カア! カア! カア!
遠くからカラスの鳴き声が聞こえる。餌がいっぱいで飛び回っているんだろうな。と、目の前に出てきた女ゾンビに、目にとどまらぬ速度で放った上段蹴りを叩き込んで頭部を粉砕する。
「邪魔!」
「あんた……本当に強いんだな」
今私はマーフィーを背負っていて両手が使えない状態で、立ちはだかるゾンビを蹴り飛ばしながらカルロス達のいるRedstone Street駅に向かっていた。ゾンビ程度なら前蹴りで一撃で壁に叩きつけて即死させられる。普通じゃないけど、今はこの普通じゃない身体に感謝だ。
「リサみたいに触手を自由に出し入れ出来たらな…」
私は背中から触手を出せるのだが、制御が効かないのが難点だ。感情的になった時に出しちゃうけど。それがあればもっと楽に戦えたかもしれない。
「触手って……アリサは人間じゃないのか?だとしたらなんで人間の味方を?」
「失礼な。私は人間……だと思ってたよ。実際は姉のクローンだったけど。でも人間として、人を助けるのは当たり前。違う?」
「いや……違わない。安心した、ちゃんと人間なんだな」
その言葉に嬉しくなる。我ながら単純だなあ、と苦笑いしている時だった。
「え……?」
Redstone Street駅までもう少し、というところの大通り。そこには異様な光景が広がっていた。血だまりが辺りかしこに散らばっている。その光景はあまりに凄惨で、惨劇が起きた後だと示していた。確かに私とジルは、ここを通るときに邪魔になるゾンビを数体撃破したが、こんな大量じゃない。なにかが、ゾンビを食い荒らしたんだ。
「……マーフィー。警戒して」
「あ、ああ……」
辺りを見渡す。ゾンビだったと思われる血だまり、おもちゃ屋、薬局、以前シェリーと来たドーナツショップ……何も変なところはない。すると、殺気を感じてその方向を見上げる。空を飛び回る、カラスの群れが見えた。あまりに多すぎて空の一部を黒く覆い尽くしている。………まさか。
カア!
カア!
カァー!
ガァー!
ギァー!
グエーッ!
「マーフィー、走るよ!しっかり掴まって!」
「お、おう!?」
返事を待たずに走り出す。そんな私を追い立てるようにけたたましく鳴り響く鳴き声。地上の街並みの光を受けて夜空を飛んでいる、空を埋め尽くすほどのとんでもない数のカラスの群れは、空中で渦を巻いて吸い込まれるように集束していく。
「アリサ、だと!?」
「ああ、またこのタイプか!アイザックスめ!肖像権で訴えてやるんだからあ!」
渦を巻いたカラスが人型を形作りバサアッ!と黒衣を翻して滑空し追いかけてくる。それは三メートル以上の巨体で、黒い羽毛のローブを身に着けているような死神を彷彿させる黒づくめの女の姿をした怪物。その悪辣に歪む顔は私の顔にそっくりだった。アイザックスを殴る理由が一つ増えた。
「我が名はモリグナ!活きのいい餌だなア!喰ってやる!」
「マーフィー、撃って、撃って!」
「俺は生き延びたんだ!こんなところで死んでたまるかぁあああ!」
モリグナと名乗ったカラスの怪物から全速力で逃げる私はマーフィーの下半身をしっかりと抱えながら叫ぶと、私の肩から手を離してベルトで上半身にかけていたアサルトライフルを構えたマーフィーが乱射。しかし弾丸はモリグナを構成しているカラスを一匹一匹撃ち落としているが、全然応えてない。クイーンみたいなタイプだ、たくさんのB.O.W.化した群体で肉体を構成している!ああいうのは本体が生きている限り不滅だってクイーンから聞いた気がする!(マスターリーチ)
「マーフィー、掴まって!振り落とされないでよ!こんのお!」
「おわああああっ!?」
アサルトライフルから手を離したマーフィーが私の肩にしがみついたのを確認、私は壁を蹴って宙返り、モリグナの頭部に飛び回し蹴りを叩きこむがモリグナは済んでのところでカラスの群れに分裂して回避、空振りに終わった私は着地して再び走り出すと、おもちゃ屋の錠を蹴飛ばして破壊し、中に入り込むとマーフィーをおもちゃの箱の山の陰に降ろした。
「マーフィーはここで隠れてて!この無線を預かってて。ここは駅に近い、あいつさえ近くにいなければカルロスに連絡すれば助けてもらえるはず!」
「待て!まさか、一人で戦う気か!?」
「負けるつもりはないよ。私は警察官だから、戦う!」
軍用ハンドガンを片手に飛び出す。そこにはまるで死神みたいな風貌のモリグナが、空中に漂って待っていて。
「同じ顔だな。お前もあの男の作品か?」
「こっちの台詞だよ。同族嫌悪って知ってる?ぶっ潰す!」
私は怒りのままに触手を背中から伸ばしながら突撃し、モリグナは距離を取りカラスを飛ばしながら嗤う。
時系列的にはこっちが先、モリグナ登場。アイザックスの作品だという自負があるらしいけどこいつ烏なので、餌を効率的に得る手段にさえなればどうでもいいって感じ。
マーフィー・シーカー。実はオリジナルではカルロスの親友だったけどREではタイレルにその座を取られた男。この男もバックストーリーがえぐいです。少なくともニコライが「弱い」と断じる実力じゃないはずの男。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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