BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
まさかの参戦。楽しんでいただけたら幸いです。
「とんでもない轟音がしてたが大丈夫か、ジル!アリサ!リサ!ニコライ!……と、なんだ?」
リサを私がおんぶして、ジルとニコライ、エヴリンとガンマちゃんと共に地下鉄に降りていくと、アサルトライフルを手にしたカルロスが出迎えてくれた。ガンマちゃんを見て目が点になってる。まあ見た目がちょっとぐろいゆるキャラだからしょうがないよね。
「ガンマちゃんだよ。こんな見た目だけど味方」
「ガンマちゃんですー」
「お、おう…?」
「気にしたら負けだぞカルロス」
「お前からそんな台詞が聞けるとはなニコライ」
ため息をつくニコライにカルロスが驚いた声を上げる。エヴリンとリサがしっかり教育したらしいけどそんな驚くぐらい変わってるのか。打算ありきだけどリサの事、助けてくれたし信用してもいいんじゃないかなあ。
「わかった。その子も仲間と認めよう。今は戦力がいる。みんな、中に入ってくれ。これからの事を伝える」
するとミハイルが列車の席からそう言ってきて、ちょっとだけガンマちゃんがつっかえるという問題が起きたものの、私、席に寝かされたリサ、エヴリン、ジル、カルロス、ミハイル、ニコライ、タイレルが後部車両内に集まる。マーフィーはどこだろ?
「準備は終わったわ。これでラクーンシティから脱出できるのよね?」
「ああ。お手柄だジル。君達と負傷している俺、運転席のマーフィーはこのまま市民と一緒に脱出する。カルロス、ニコライ、タイレル。お前たちは次の任務だ。街を救う手段になりうる」
『え。それは困るんだけど』
「これが最終列車じゃないよね?」
「心配するな。君達と市民を送り届けたらすぐにとんぼ返りだ」
「街を救うためならなんだってやる。なにをすればいい?隊長」
「それは…」
なんか困ってるエヴリンをよそに、決意を胸に問いかけるカルロス。ミハイルが続けようとしていた、その時だった。
「そいつは困るな。全員、この地獄への急行列車に乗ってもらわないと非常に困る。おっと、動くな」
「ジル……アリサ……すまん」
聞こえてきたのは、知らない声と知ってる声。振り向くと、避難してきた市民がいるはずの車両の中から、黒いレインコートを着用し右手から伸ばした鋭い三本の刃をダリオに突きつけている謎の人物を従えている、男が立っていた。カーキ色のジャケットに黒いインナー、黒い革のズボンとブーツを身に着けた、ウェスカーを一見思い出す、丸い黒のサングラスとオールバックの茶髪が特徴の白人だった。
『え、誰?本当に誰?』
「お前は、昨日保護した……」
「ボンジュール、崩れ落ちる運命にある時計塔の歯車に組み込まれた諸君。俺はダニエル。ダニエル・ファブロン。しがない片付け屋だ。こいつらは量産型B.O.W.のハンター
「…こいつ
意気揚々と聞いてもないのにまくしたてるダニエルにジルが尋ねる。すると車両の中心にいる私達を囲むように窓を突き破って黒衣の人物が次々と来襲。ダリオに爪を突きつけ人質にしている奴含めて五体もいる。それだけじゃない、市民のいる車両にも二体同じような気配がする。全部で七体。そしてそのフードの下の顔は…!
「…また私の顔!しかもたくさん!肖像権!」
「その反応。お前がリサ・トレヴァーだな?いやあ、市民のふりして外の様子を窺っていたらお前の顔を見た時から我慢した甲斐があったというもんだ。サプライズは成功した!最高に上手くいったぜ、やっぱ俺最強!」
私と、正確にはリサと瓜二つの顔が無表情で並んでいる光景は不気味そのものだ。いや、リサというよりはオメガちゃんやプサイちゃんに似ている。あの男の言葉が正しいなら、量産型のハンターらしいけど…!
「こいつらより前に作られたハンターΩとハンターΨは失敗作らしくてな?どうも自我が強くて失敗したらしい。だから、スペンサー卿直々の命令で俺が調教して心を奪った。今や此奴らは俺の言うことだけを聞く奴隷だ。素晴らしいだろう?」
『また、私のせいなの…?』
「何が素晴らしいだ、イカレ野郎め!」
「悪趣味な…!生物兵器と言っても、人の姿をしているのにそんなことができるなんて…!」
「おっと、動くなよ。少しでも動けばこの男だけじゃない、俺の後ろにいる市民の首も飛ぶぜ。ハンターπどもなら一瞬だ」
「くっ……」
カルロスとジルが後ろ手に銃を構えようとしていたが、ダニエルに釘を刺されてしまう。この場にいる誰もが、動けない。
「これまで革命も、殺戮も、貧困も富も見た。いろいろな。この程度の狂気、世界中に在るもんだ。だが今日は新しい何かを目撃するかもな?いつだってさらなる狂気が見つかるもんだ。目をこらせばな。極限状態ならなおさらだ。そいつを一緒に見よう。いいな?よし。ミハイル・ヴィクトール。命令だ。車両を出発させろ。今すぐだ」
「…わかった。だから手を出すな」
そうしてミハイルからマーフィーに連絡が入れられ、ダニエルの言うところの地獄への急行列車が動き出す。そしてダニエルは席に座って、煙草を取りだし一服し始めた。完全に舐め腐ってる…!
「そう怒るな。諸君にはたくさんの楽しいものを味わってほしいんだ。例えば死や、破壊や、病気。現代社会が与えてくれる楽しみ全部だ」
「……何をする気?」
「無論、殺戮だ。ゲームにしてもいい。最後の一人になれば生かしてやるってゲームだ。市民ってのは扇動で暴徒と化すもんだ。市民を守る立場なんだろう?ウィイイ?」
「この、外道め…!」
「お?いいねえ。気丈な奴は好きだぜ俺ぁ。活きがいいのはいいことだ。そうだろう?」
人質にされながらもダリオが吐き捨てるも、ダニエルは愉し気にそんな私達に視線を向けてにやつく。すると、動いたものがいた。ニコライだった。だがそれは、決して事態が好転するものじゃなかった。
「素晴らしい。これが噂の片付け屋ダニエル・ファブロンのお手並みか!アンブレラも素晴らしい人間を雇ったものだ」
「あん?誰だお前」
「俺はニコライ・ジノビエフ。U.B.C.S.の監視員、つまりあんたと同じアンブレラに雇われた人間だ」
『この、蝙蝠野郎!』
「ニコライ!お前…!」
エヴリンとカルロスが怒りに顔を歪める。ミハイルも眉を顰める。……信用しようとしたのが馬鹿だった。
「ああ、そういやそんなのがいるって聞いたなあ。それで?」
「俺を殺すことはあんたにとって不利益だ。そうだろう?」
「だな。味方をわざわざ殺すのは馬鹿のやることだ。そして俺は馬鹿じゃない。だが此奴らが許すかな?」
「……は?」
瞬間、ニコライは右腕をすっぱりと切断されていた。私達を囲んでいたハンターπが腕を振り上げてその鋭い爪で斬り裂いたのだ。
「うおおおおっ!?」
「言ったよな?動くなって。俺が許可したか?してないだろ?ちゃんと忠告しといたぜ、俺は。こいつらは俺の言うことしか聞かないってな」
右肘から先を失い、血が噴き出るそれを押さえて絶叫するニコライにダニエルが足を組みながら諭す。こいつは危険だと、確信させる出来事だった。
「まったく。アンブレラの事もペラペラ喋っちまって……誰一人生かす理由がなくなっちまったよ。実に残念でならないよ……恨むならこのニコライとやらを恨むんだな。やれ」
「だめ!」
ダニエルの言葉に、ダリオを捉えているハンターπが腕を振り上げる。咄嗟に止めようと手を伸ばすが、他のハンターπに阻まれ斬撃が襲い掛かってきたので咄嗟に腕を盾にするが切断されてしまう。強さはオメガちゃんやプサイちゃんと相違ないなんて……いや、そんなことよりもダリオが!
「……黙って聞いてれば随分なことをしてくれるじゃない」
しかし、ダリオに振り下ろされようとした腕が停止する。否、伸びてきた触手に止められた。椅子に寝かされていたリサの髪の毛から伸びたものだった。その瞬間、ジルとカルロスが動く。咄嗟にハンドガンを引き抜き、列車を繋いでいる扉に狙撃。窓ガラスを突き破り、市民に手を出そうとしていたハンターπたちの頭に当てて動きを止める。
「どりゃああああ!」
『ガンマちゃん!』
「りょーかーい!」
その隙を突いて、切断された部位から生やした腕でダリオを押さえていたハンターπを殴りつけて、ダリオの手を取って引き寄せる。背後から襲い掛かってきたハンターπはエヴリンの指示でガンマちゃんが体当たりで弾き飛ばしてくれていた。
「形勢逆転、だよ!」
「正直に言おう。その一生懸命さには脱帽する。だが望みはない。今すぐ諦めろ」
そう言って煙草を投げ捨てながら立ち上がり踏みにじったダニエルの傍に、ハンターπたちが控える。走る列車の中での戦いが始まった。
バイオハザードレジスタンスからダニエル参戦!市民のふりして部下と共に潜んでました。
ガンマちゃんの文書で存在を明かしていた量産型Ha-RT、πが登場。量産型ってことで円周率を意味する名前なんだけど別の意味にも聞こえるのはなぜだろう。
ニコライは、うん。リサ達の影響でちょっと詰めが甘くなってしまったゆえの結果。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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