BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】 作:放仮ごdz
グレイブディガー・ヒュドラとの決戦。楽しんでいただけたら幸いです。
グレイブディガーたちの本体が羽化もしくは脱皮を始めた瞬間、あ、これ勝てないなと確信して。私は急いでラクーンシティ上空に向かい、警察署裏手の下水道の入り口から飛び込んでリヒトとグラとヨナを探しに行き、出会うなり速攻した。
『なんちゃってむりょーくーしょで一巡目の出会った時の記憶を無理矢理叩き込んで仲間にしたけど、賭けだったなあ。最悪反発されることも危惧してたけど……三人とも受け入れてくれてよかった』
襲いかかってくるグレイブディガーの表皮を引き裂くリヒト、グレイブディガーに噛みついて噛み砕くグラ、水中で溺れていたガンマちゃんを抱えたまま尻尾を振るって、ガンマちゃんの硬い外側の頭を叩きつけて弾き飛ばすヨナ。おいヨナこら、いくら頑丈だからってガンマちゃんを鈍器にするな、お馬鹿。
「エヴリン!あれ、なに!?」
『私はー―――ちょっとだけ未来から戻ってきた。あれは、未来で仲間になった……新しい家族だよ。ワニのリヒト、ヘビのヨナ、サメのグラ。頼もしい私の子供達』
「子供…?」
『あ、変な意味じゃないよ?お腹を痛めて産んだ子じゃないし』
橋の上から様子を窺っていたアリサの問いかけに答える。説明が難しいんだよなあの子達。
「AAAAAAAAAAAAAAAAAA‼‼」
すると巨人が歌うように咆哮を上げると、背中の四匹のグレイブディガーを水面から持ち上げて天高く鎌首をもたげさせ、グレイブディガーの先端を嘴状に変形させると、取り込んでいたのか細い水流を勢いよく発射してきた。その軌跡に、最悪の光景がよぎる。アネットの使った、圧縮した血流のレーザービームとそっくりだった。
『みんな、避けて!』
「はやっ…!?」
四本の水流レーザーはグルグルグルと発射しているグレイブディガーを回転させて広範囲を薙ぎ払い、避けようとしたアリサの左腕を橋ごと真っ二つに斬り裂いてしまう。さらにはジル達のいる広場まで斬り裂き、咄嗟に水中で高速に動けるため回避を試みたものの間に合わなかったリヒト達の頑丈な体も血飛沫が上がる。なんて威力だ。デカさも相まって避けきれないし、最悪の技だ。水を溜め込む予備動作がいるみたいだけど。
「スタァアアズ!」
「AAAAAA?‼」
すると動いたのは、避けながらサブマシンガンで応戦していたネメシス。触手を巨人の右腕から生えた五匹のグレイブディガーのうち一匹の表皮に突き刺し、ワイヤーアクションで飛び上がる。いきなり眼前に飛び上がってきたネメシスに目を見開く巨人の顔面に、ネメシスの拳が突き刺さる。しかし巨人は仰け反っただけでびくともせずに不機嫌そうにネメシスを睨みつけ、左腕のグレイブディガーを伸ばしてネメシスを叩き落とす。
「スタァアズ……」
「大丈夫か!?」
落ちてきたネメシスを受け止めるリヒト。そんな微笑ましい光景など知ったことかと言わんばかりに滝の如くグレイブディガーたちが降り注いでくる。それを、リヒトは体を大きく振って尻尾で迎撃。ネメシスごと水底まで押し飛ばされる。
「くーらーえー!」
「毒でもめしあがれ!」
尻尾による張力で水面に跳ね上がり、ププププッ!と尖らせた口から抜けた牙を纏めてショットガンの如く乱射するグラ。ガンマちゃんを岸まで放り投げて、グレイブディガーの一匹にその長い体で巻き付いて締め上げ、毒の牙を突き刺すヨナ。しかし甲殻に弾かれてまるで通用しない。
「グレネードランチャーでも怯みもしないなんて…!」
「くそっ、火力不足だ!」
《「今すぐワクチンを持っていかないとミサイルでラクーンシティが消し飛ぶってのに、こいつが邪魔だ!」》
《「これは民間のヘリだ、武装はない!今ある戦力で何とかするしかないぞ!」》
「くそっ、弾がもう……」
「何か弱点はないのあのデカブツ!?」
空を飛び回るヘリに乗るジル達、地上から攻撃するカルロスとリサ、水面から攻撃するヨナとグラでいい感じに狙いが分散され、グレイブディガーによる制圧攻撃や水流レーザーが飛び交う。うーん、体内に飛び込んで超至近距離鼓膜絶叫でも叩き込んでやろうか?いや、あの巨体ででたらめに暴れられたらそれこそ大惨事だ。どうしよう。
「よっ、と!」
「アリサ…!?なにを……」
「私を上まで連れてって!」
すると跳躍してヘリの下部に掴まるアリサが、頷いたダリオの操縦でグレイブディガーの猛撃を避けながら空高く上がっていく。なにを…!?
「行くぞ!」
「スタァアアズ!」
同時に、水面にリヒトとその上に乗ったネメシスが浮上。ネメシスが引き抜いたホットダガーを巨人の水面の上の足(?)に突き刺して、リヒトがぐるりと周りを一周、灼熱の刃で斬り裂いていく。
「AAAAAAAAAAAAAAAAAA‼‼??」
灼熱の刃に下半身を引き裂かれ、さすがに効いたのか絶叫を上げる巨人は狙いをリヒトとネメシスに絞り、グレイブディガーをすべてサーキュラー川に突っ込ませ、ゴクゴクゴクと水を取り込んで持ち上げると、水流レーザーの雨を足元目掛けて注ぎ込む。
「「なあああああっ!?」」
リヒトはネメシスを乗せたまま高速で水面を泳ぎ、水流レーザーを回避。とばっちりを喰ったのは同じく足元にいたグラとヨナだ。慌てて回避すると地上に上がり、ぜーぜーと息を吐く。
「大丈夫?」
「げ」
「a」
それに手を差しのべたリサを見て顔を引きつらせてしまうヨナとグラ。あ、そう言えばこの二人、リサが怖くて自分の縄張りに引きこもってたんだっけ……。顔とか印象とかか変わってるんだけどわかるもんだなあ。
《「これ以上は無理だ!俺の娘の分までぶちかませ、アリサ!」》
「この高さなら……どう、だぁああああああああっ!!」
すると上空から咆哮が聞こえて見上げれば、結構な高度まで行ったのか隕石の様に炎を纏い拳を突き出しながら落下してくるアリサが見えて。それに気づいた巨人はリヒトとネメシスを追っていたグレイブディガーをすべて上空のアリサに向けて水流レーザーを発射する。
「AAAAAAAAAAAAAAAAAA‼‼」
「ぁあああああああああっ!!」
束になって襲い掛かった水流レーザーだがしかし、アリサは纏った炎で蒸発させて相殺していき、ついには水切れ。邪魔するものがなくなったアリサは急降下、突き出した拳を巨人が咄嗟にグレイブディガーを重ねた頭上に叩き込み、途轍もない衝撃波が発生して暴風となって吹き荒れた。
水煙で何も見えない。なにが起きた?あのデカブツをアリサが倒したのか?
「はあ、はあ、はあ………」
「おい、大丈夫か!?」
「スタァアズ!」
衝撃波で津波が発生しえらいことになっているサーキュラー川に上手く波に乗って耐えていたリヒトの上に乗ったネメシスが落下してきたアリサを受け止める。見た感じ、隕石のような衝撃で全身バッキバキに骨折しているらしい。再生力に定評のあるアリサでも再生に時間がかかりそうだ。だけどこれで、あのデカブツも………!?
『うそ……』
「AAAAAAAAAAAAAAAAAA‼‼」
しかし、健在。あの巨人は生きていた。グレイブディガーが全部ひしゃげてお釈迦になったようだが、本体の巨人は生きていた。バキボキと絶望の音を立てて、グレイブディガーが急速に再生されていく。その様子は、ミランダを倒した後の菌根や、炎上してなお生きていたイブリースを思い出させた。
『こんなの、一撃で全部吹き飛ばすしかない……でも、この質量を、この巨体を、どうやって?』
生きていることに気付いたジル達が再び攻撃を始める中で、私は空中で立ち尽くす。ロケットランチャーでも無理だ。何か、何か方法は…………
「このままじゃじり貧よ……弾もなくなる!」
「くそっ、地下にあったレールガンをここまで持ってこれればもしかしたら……!」
ジルとタイレルのそんな弱音が聞こえてきた。……レールガン?そんなものがあるのか。いやでも、地下じゃ持ってくることも、多分電源もいるだろうからどっちにしろ使えない……………いや、待てよ?
私は知っている、鉄ならば自在に操る磁力をそれを生み出す電気の力を有していた男を。私は知っている、その男の力が菌根由来の物であると。
『……もしかして、できる?』
右手を見て震える。これは賭けだ。できるかどうかもわからない、究極の賭け。それでも、やるしか、なかった。
『…………力を貸して、カール・ハイゼンベルクッ…!』
アリサのスターライトアンパンチみたいななにか。この娘も結構ぶっ壊れ。
決死の猛反撃もなにかしたかと言わんばかりに再生してなかったことにするグレイブディガー・ヒュドラ。レールガンも地下深くにあるので無理ゲー、だけどエヴリンは何か思いついたようで?
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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