BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。前回の説明だとわかりにくいかもしれませんが、サーベラス・スキュラはケルベロスの上に女の上半身がある犬タウロスみたいな姿をしてます。だいぶ異形。

今回はVSサーベラス・スキュラ。楽しんでいただけると幸いです。


fileCV:7【サーベラス・スキュラ】

 サーベラス・スキュラ。…スキュラ。十二本の垂れ下がった足と六本の長い首、三列に並んだ歯を持つとも、上半身は女で下半身は魚、胴体から六頭の犬が生えているとも言われている、魔神テュポーンと半人半蛇の怪物エキドナの娘とされるケロべロス(サーベラス)の兄妹ともいえる怪物の名を持つそれは、人の上半身と三つ首の犬の下半身と触手の右腕を有しておりその名に恥じない異形の姿で。不気味な姿に、触手で引きずり出されたスティーブは完全に臆していた。

 

 

「行け、我が同胞たち。金髪じゃないものは全員殺せ!」

 

 

 臆するスティーブを六本の犬の足で踏みつけ押さえつつ、右腕の触手を振るって地面に打ち付け、それは調教師の鞭の様な役割を果たし、周囲に控えていたゾンビ犬が一斉にクイーンたちに襲いかかる。

 

 

「くっ……!」

 

 

 掌を上に向けながら構えた手から次々と粘液糸を丸めた糸弾を発射し、ゾンビ犬に当たると糸が広がって網の様になり絡みついて拘束するそれで応戦するクイーン。転がったゾンビ犬は片っ端からプサイとナイフを構えたクレアが首を斬りつけてとどめを刺していく。

 

 

「統率されている上に速い…!」

 

「数も多いでござる!」

 

「スティーブを助けないと!」

 

 

 しかし何処に潜んでいたのか、いや島中に放たれていたのが集合して数十匹はいて隊列を組みながら一定数ずつ一斉に襲い掛かってくるゾンビ犬に徐々に追い込まれていき、そのうち対処が追い付かずに飛び込んできたゾンビ犬の牙に右腕を引き裂かれるクイーン。血こそ流れないが大ダメージに、動きが止まる。

 

 

「クイーン殿!」

 

「遅い!」

 

 

 それに気を取られたプサイに、六本足で駆け抜け突進してきたサーベラス・スキュラの左腕で右手首を掴まれ、引っ張られて犬の三つ首で嚙みつき攻撃を受けてしまう。ガブガブと深々と突き刺さった牙で腸を引き裂かれ、激痛に呻くプサイ。

 

 

「ううぐああああっ!?」

 

「プサイから、離れて!」

 

「キャイン!?」

 

 

 そこに、ナイフを両手で構えたクレアが飛び込み、サーベラス・スキュラの下半身の右側を形成するゾンビ犬の頭部を突き刺した。鮮血が舞い、よろめいてプサイから離れるサーベラス・スキュラ。そこに、粘液糸で複数のゾンビ犬を纏めた塊を遠心力を伴って投げつけたクイーンの追撃が炸裂。吹き飛ばされるサーベラス・スキュラ。崩れ落ちた右の犬の足がだらんと引きずられ不格好だ。

 

 

「ぐうっ……よくも我が同胞を」

 

「昔の私みたいだな、お前」

 

「だが無駄だ。私は我が同胞がいる限り、不死身だ」

 

 

 そう言った瞬間、死んでいる右の犬が切り離されて、代わりに別のゾンビ犬が近づくと切り離した断面から無数の触手が伸びてゾンビ犬に突き刺さって引き寄せ、接合。再び三つ首犬の下半身に戻るサーベラス・スキュラ。配下のゾンビ犬がいる限り、いくら頭を潰しても意味がなかった。

 

 

「そんなのあり…!?」

 

「G生物に比べたらマシだが、それでも反則と言わざるを得ないな…!」

 

 

 言いながら、糸を飛ばしてサーベラス・スキュラの顔面に取り付け引っ張って膝蹴りを叩き込もうとするクイーン。しかし六つの足は伊達ではない。とんでもない怪力で百以上のヒルで構成されているクイーンを逆に引っ張り、飛んできたクイーンに左拳を叩き込むサーベラス・スキュラ。胸をぶち抜かれたクイーンの口から逆流したヒルがボトボトと零れ落ち、そのまま触手で薙ぎ払われ吹き飛んで転がるクイーン。クレアが駆け寄ろうとするが、ゾンビ犬に囲まれ近づくことができない。

 

 

「手間取らせてくれたな。綺麗に喰い尽くしてやる…!」

 

「クイーン、どのっ…!」

 

 

 それを見て奮起し、立ち上がるプサイ。噛みつきでぐちゃぐちゃに引き裂かれた腸こそ回復が追い付いてないが、不屈の精神力で立ち上がった女侍は血反吐を吐きながら渾身の力を持って跳躍。弾丸の様にサーベラス・スキュラに肉薄する。

 

 

「ござあああっ!」

 

 

 のたうつサーベラス・スキュラの右腕の触手に左腕の爪を突き刺して掴まり、振り回されるプサイ。しかし振り回され、地面に足がつく瞬間に踏み込んで引っ張り、サーベラス・スキュラの触手を右手で掴んで一本背負い。背中から地面に叩きつける、瞬間。

 

 

「分離!ぐあああっ!?」

 

 

 サーベラス・スキュラの下半身の両側を形成しているゾンビ犬が分離、宙返りして着地。背中から叩きつけられてダメージを受けたのは中央の犬と上半身だけで、二体のゾンビ犬は駆け抜けてプサイの右肩と左太腿に噛みつく。しがみついてガブガブと牙を動かし傷口を広げるゾンビ犬を振り払おうと暴れるプサイ。しかしその間に別のゾンビ犬二体を取り込んで三つ首犬に戻ったサーベラス・スキュラは立ち上がり、再び六本足で踏ん張り右腕の触手を振りかぶる。

 

 

「しまっ……」

 

「くたばれ。………!?」

 

 

 そして勢いよく振り下ろしてプサイを叩きつぶそうとするサーベラス・スキュラだったが、逆につんのめって触手の方向にひっくり返ってしまう。何事かと見てみれば、触手の腕の先端に粘液糸がつけられ、それが地面に繋げられて鎖の様な役割を果たしていた。クイーンである。

 

 

「こんなもの……!」

 

「ああ、すぐに外れるだろう。だが、時間は稼げる。スティーブ!」

 

「待たせたな!」

 

 

 そこに、いつの間にか離脱していたスティーブが持ってきたのは、酒瓶だった。看守室にあったものだ。

 

 

「これ、苦手だろ!」

 

 

 犬の摂取してはいけないものとして有名なものは玉ねぎなどのネギ類、チョコレートだろう。それ以外にも複数存在するが、その中にアルコールというものがあった。手にした酒瓶を勢いよく投げつけ、触手が拘束され身動きが取れないサーベラス・スキュラの目の前に迫ったそれを手にしたルガーで撃って割ることで中身を飛び散らせるスティーブ。

 

 

「「「キャイン!?」」」

 

「な、なんだこれは…!?」

 

 

 もろに中身の蒸留酒を浴びてしまった三つ首犬は悶え苦しみ、サーベラス・スキュラ本体も顔を赤らめよろよろとふら付く。さらに周囲にいた犬もアルコールの臭いを嗅いでしまって動きが鈍り、クレアとスティーブの銃撃で次々と倒れていく。

 

 

「プサイ!真ん中の犬を狙え!恐らく、そこだけは替えが効かないはずだ!」

 

「了解、でござる!」

 

 

 さらにクイーンの言葉を受けて、体勢を低くしながら左腕の爪を真正面から中央の犬の頭部に突き刺すプサイ。サーベラス・スキュラも自由な左腕で妨害しようとするが、自由が利かない身体ではどうしようもなく。アッパーカットの様にして顎から中央の犬の頭部を貫いた爪がそのままサーベラス・スキュラの胴体に突き刺さり、こふっ、と吐血する。

 

 

「あああ、たすけて、ごしゅじんさまぁあああ……」

 

 

 左手を掲げて主人に助けを求めるサーベラス・スキュラだったが、そのまま俯くようにして血だまりの中に崩れ落ち、沈黙する。残ったゾンビ犬も恐れをなして「キャインキャイン!」と悲鳴を上げながら逃げて行った。

 

 

「……悪いな。G生物で懲りたんだ、嫌という程な」

 

 

 それでも油断することなく、サーベラス・スキュラの頭部を鷲掴みにして手首を杭状に変形させて頭部を貫き、完全に絶命させたクイーン。相棒と同じ顔の怪物に複雑な心境を抱きながら手を放し、倒れ伏した死骸を一瞥して、鉄橋の方に向き直る。そのまま進もうとして、ふと自分の胸と、プサイの姿に視線を向け、そのまま尻餅をついて倒れ込んだ。

 

 

「……とりあえず、休むか……」

 

「賛成でござる……」

 

「私達が見張ってるからゆっくり休んで」

 

「食事ぐらいならあると思うぜ。探してくる」

 

 

 そうしてようやく、囚人棟での死闘を終えたのだった。




改良型なだけあって強敵でした。単純に考えてゾンビ犬×3の怪力なんだから普通に強い。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

一番好きな3編オリジナルB.O.W.は?

  • ネメシス(完全武装)
  • グレイブディガー・ハスタ
  • モールデッド・エンプレス
  • モリグナ(本体)
  • ハンター・アーマード
  • モリグナ・ネメシス
  • ハンターy(ガンマちゃん)
  • ハンターπ
  • ネプチューン・ルスカ
  • ブラインドストーカー
  • ペイルキラー
  • グレイブディガー・ヒュドラ
  • モールデッド・シュタール(ネメシス)
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