BIOHAZARD VILLAGE【EvelineRemnants】   作:放仮ごdz

342 / 535
どうも、放仮ごです。前回の描写が足りなくてわかりにくかったと思いますが、捕捉すると牛の特徴を持つタイラント→六つの眼と腕を持つでかいヨナみたいなやつ→蛇の顔と尻尾を持つ人型→蛇の髪を持つ少女→顔を隠している獣人、です。

今回はそのうち三体とクイーンたちが邂逅。楽しんでいただけると幸いです。


fileCV:14【ゴルゴーン三姉妹】

「……?」

 

 

 クレアとプサイを地下の空洞から救出し、糸を伝って外に出てきて無事にあの蚯蚓の怪物に勝っていたスティーブを賞賛したところで、嫌な気配を感じてその方向に視線を向ける。……この建物の、二階か…?

 

 

「クレア!プサイ!無事だったのか、よかったぜ!」

 

「スティーブも無事でよかった。クイーン一人だけで助けに来たときはどうなるものかと……」

 

「拙者はスティーブ殿の強さを信じてたでござるよ!」

 

「へへっ、ありがとなプサイ」

 

 

 クレアとスティーブ、プサイが会話している。その傍らには、ドラム缶で頭が潰されたさっきの怪物。……こいつがあのアルフレッドの言ってた猟犬、なのは間違いない。だが私の弱点に気付いている様子はなかった。確かに厄介だったし、実際クレアとプサイは捕らえられていたのだが、わざわざここに誘導してぶつける意図がわからない。奴の言うゲームの一環だとしたら、此奴は囮……?

 

 

ドゴン!

 

アーハッハッハッハッハッハッハッ!!!!

 

「なに…!?」

 

 

 瞬間、二階の壁の一角が吹き飛び、そこからなにかが這い出してきた。色白の肌と長い黒髪、巨大な蛇が腰まで飲み込んでいるような形状をして境目には牙が生えている女性の姿はヨナを彷彿とさせたが、違う。ギョロギョロと絶え間なく動いて周囲を睨みつける六つの紅い瞳、壁を掴み蟲の様に動かしてその巨体を移動させる六本の腕、そしてリヒトを超える巨体。その長い体で建物に巻き付きながら六本腕を動かして高笑いを上げながら屋根まで上る怪物に、全員の視線が向く。

 

 

「今度は何だってんだよ!」

 

「ヨナ…じゃ、ないわね」

 

「エヴリン殿の記憶で見たグレイブディガーの巨人ほどではないがでかいでござるな…!」

 

「あんなの、何処に潜んで……」

 

「あら、鋭いわね。姉はもともとあのサイズではないわ。ちょっとでかい程度だったのだけどRT-ウイルス?ってのを投与されて、化石から採取されたティタノボアのDNAに適応されてああなっている、らしいわ」

 

「見つけ、ました。生きてる人間……」

 

 

 そう言って、六目六腕の蛇の巨人の下半身の尾にしがみついていた小柄な影が二つ、飛び降りてきた。蛇の尻尾が生えて腰にポーチを付けた水色の手術衣を身に着けた女……の首から上が青緑色の髪を生やした蛇そのもので手足が鱗に覆われているすらりとした長身のB.O.W.と、同じく手術衣を身に着けていて下半身をドレススカートの様な赤い腰布で覆い隠した、口から上が鱗で覆われ中央が縦に裂けた単眼がついた仮面の様になっている頭部に髪の毛の代わりに複数の目がない蛇の様な触手が生えてうねうね動いている少女型B.O.W.だ。私達を挟むように降り立った二体に、身構える私達。

 

 

「全然似てないが、お前たち姉妹なのか…?」

 

「私達はヨーン・エキドナの非公認後継機「ゴルゴーン三姉妹」よ。私は次女のエウリュアレー」

 

「私はメデューサ、です」

 

「そしてあれが長女のステンノーよ。以後、お見知りおきを?」

 

 

 蛇の顔で流暢に喋るエウリュアレーを名乗ったB.O.W.は優雅に一礼し、メデューサを名乗った少女も軽く頭の蛇たちと一緒に一礼する。ギリシャ神話のゴルゴーン三姉妹か。怪物になったのは妹のメデューサだけだったという話だが、むしろ姉の二人の方が怪物染みているのは皮肉か?

 

 

「なんのつもりだ…?礼儀をわきまえたところで殺し合う未来は変わらないが?」

 

「エヴリン殿なら家族にする選択肢もあったでござろうが、生憎と油断したら終わる怪物揃いでござるからな。油断はできぬでござる」

 

 

 ハンドガンを構えるクレアとスティーブを手で制しながら、プサイと共に牽制する。なにかすればすぐ攻撃する、という意だ。するとプサイに視線を向けたエウリュアレーは眼を瞬かせて不気味な笑みを形作る。

 

 

「まず最初に。ハンターΨ、貴方には礼を言うわ。貴方の血で私達は完成した。もともと囚人の三姉妹を素体にしているのだけど、蛇の遺伝子に適応できていなかったのよね……こうして喋れるようになったのもあなたのおかげってわけ」

 

「そうなのですか?エウリュアレー姉さま」

 

「そうなのよ。そこのマフラーは私たちのお母さんみたいなものよ、メデューサ」

 

「……ならお母さんの言うことを聞いて大人しくしてほしいのでござるがな?」

 

「それはできない相談よ。私達が従うのは、アレクシア・アシュフォード様だけ」

 

「!」

 

 

 こいつら、アルプと同じでアレクシア・アシュフォードが生み出したのか……。ならアイツもこの建物に?エウリュアレーとメデューサを警戒しながらも視線を上に向ける。ステンノーは建物の裏に上半身を移動させ、持ち上げるとその手にはゾンビが握られていて。それを躊躇なく丸呑みにしてしまう光景が見えた。……アイツに捕まったら終わりだな。

 

 

「私達がこうやって挨拶しているのもアレクシア様の言うゲームに基づいてのことよ。すなわち、玩び、苦しめ、痛めつけてから殺す。そう言うゲームよ」

 

 

 そう言って、ポーチに手を伸ばすエウリュアレー。私達はそれを、見過ごさなかった。アサルトライフルと、クレアとスティーブのハンドガンが火を噴く。しかしエウリュアレーはお見通しとばかりに尻尾を地面に叩きつけると跳躍して外壁の上に着地。同時に、後ろで肉を引き裂く音。メデューサの伸ばしてきた蛇の髪をプサイが斬り裂いた音だった。

 

 

「エウリュアレー姉さまを狙ったな!」

 

 

 すると、布に隠されていたメデューサの下半身が見えた。そこには、複数の蛇の尻尾がまるでタコの足の様に存在する下半身があった。それをせかせかと伸縮させて動かし、振り返った私のアサルトライフルの弾丸を器用に足を動かして回避しながら、足を曲げて私の目の前に顔を移動させてくるメデューサと視線が交わされ、単眼が不気味に赤く輝く。同時に、違和感。私の右手が崩れ落ちる。

 

 

「ぐあっ…!?」

 

「私に見られたものは、石になる」

 

 

 見れば私から分離した同胞たちはまるで石になったかのように動かない。なにをされた…!?そのままメデューサの足にからめとられ、押し倒されてしまった。

 

 

「クイーン!」

 

「貴方の相手は私よ」

 

 

 スティーブがこちらを助けようと試みるも、外壁から宙返りしてきたエウリュアレーの尻尾に腕を絡めとられて転倒。プサイが跳躍して爪を叩き込むも、鱗に覆われた右手で受け止め弾き飛ばすエウリュアレー。そしてポーチから取り出した小瓶のコルク栓を指で弾くとその中身を飲み干した。クレアが銃で狙い撃つも、小瓶を割っただけで手遅れだった。

 

 

「ぷはあっ。まずいわ……ね!」

 

「なっ……!?」

 

 

 追撃で飛び掛かり爪を振るおうとしていたプサイの右足に、口をもごもごさせたエウリュアレーがペッ!と液体を口から吐き出すと、それが当たったプサイの右足が粘着く液体が纏わりついて動きを止められる。

 

 

「なんでござるか、これは…!?」

 

「特殊な薬品と私の胃液を混ぜた凝固剤よ。十数秒で、この通り。セメントの様に、固まる。全身に浴びなくてよかったわね?」

 

「動けぬ…!?」

 

 

 液体をかけられたプサイの右足がセメントの様に凝固し、地面と固定されてしまうプサイ。さらにエウリュアレーの尻尾の一撃を頭部にもらい、ふらつくプサイ。

 

 

「それ以上、させるかよ!」

 

「クイーンから離れなさい!」

 

 

 するとスティーブがエウリュアレーの尻尾を両腕で締め上げて拘束し、クレアが前蹴りでメデューサを蹴り飛ばす。その間に私は急いで体のサイズを縮めて右腕を再生。プサイは右足を膝から下を斬り落として無理矢理解放される。

 

 

「プサイ!再生するからってそんな無茶な……」

 

「クイーン殿にだけは言われたくないでござるな?」

 

「おい、仲間割れしている場合じゃないぜ!」

 

「ただでさえ厄介なのに、二体同時だなんて……!」

 

 

 

 

 

 

私を忘れてないかしら~?

 

「「「「!」」」」

 

 

 私達を月光から覆い隠した巨大な影に、視線を上に向ける。そこには、私達を丸呑みにしようと建物に巻き付いた状態で龍か何かの様に弧を描いて落ちてこようとしているステンノーがいた。

 

 

「ちょっ、ステンノー……私たちまで飲み込むつもり!?」

 

「姉さん…!?」

 

「中に逃げろ!体勢を立て直す!」

 

 

 エウリュアレーとメデューサすら狼狽える中、私はプサイに粘液糸を飛ばして抱えながら建物の入り口に跳躍。クレアとスティーブも飛び込み、地響きと共に衝撃波が私達を廊下の突き当りまで吹き飛ばす。

 

 

「どこまで保つかは知らんが…!」

 

 

 同時に粘液糸を飛ばして扉を閉めて、粘液糸を射出して扉の取っ手を縛り上げる。時間は稼げるだろうが、閉じ込められた。もう外には出られない。

 

 

「どうする、クイーン?」

 

「あいつら、止められないわ…」

 

「面目ないでござる……」

 

「……対抗策を探すしかないだろうな」

 

 

 ……少なくともあのデカブツをどうにかする方法を考えないとな。




ステージギミック的なステンノー、一番異形なのに理性的なエウリュアレー、姉が大好き不気味なメデューサ、合わせてゴルゴーン三姉妹。いつもお世話になってるお馴染みエレメンタル社-覇亜愛瑠さんから提供されたクリーチャーの案をベロニカ編に合わせて改良したものになってます。
素体は囚人の三姉妹で、ヨナの後継機的な扱いです(アレクシアが勝手に作ったため非公認)。ステンノーはアンブレラ脅威の技術力でティタノボアのDNAが使われてるためでかいです。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

一番好きな3編オリジナルB.O.W.は?

  • ネメシス(完全武装)
  • グレイブディガー・ハスタ
  • モールデッド・エンプレス
  • モリグナ(本体)
  • ハンター・アーマード
  • モリグナ・ネメシス
  • ハンターy(ガンマちゃん)
  • ハンターπ
  • ネプチューン・ルスカ
  • ブラインドストーカー
  • ペイルキラー
  • グレイブディガー・ヒュドラ
  • モールデッド・シュタール(ネメシス)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。